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毎日新聞の記事よりももっとひどい記事がありました。
毎日新聞の記事はこちらを参照 http://blogs.yahoo.co.jp/lemonkonatsu/51769992.html
アップするかどうか迷いましたが、あまりにひどい書かれ方をしてるので、やはり許せません。
特に許せないところを赤字にしてあります。
許せないって言うより、ガックリです。
皆さんはこの記事、どう思いますか??
ちなみに、こちらは産経新聞の記事です。
次々と病院から受け入れを断られ、たらい回しにされた奈良県の妊娠中の女性が、救急車の中で死産した。奈良県では昨年8月にも、分娩(ぶんべん)中に意識不明となった妊婦が、19カ所の病院に転院を断られ、死亡している。悲劇が再び起きたことに死亡した妊婦の夫は「この1年間、何も改善されていない。妻の死は何だったのか」と怒りをあらわにする。その通りである。「教訓が生かされてない」と批判されても仕方がない。
女性はようやく見つかった10カ所目の大阪府高槻市の病院に向かう途中、救急車内で破水し、その直後に救急車が軽ワゴン車と衝突した。
事故後、消防隊員が連絡すると、病院側は「処置は難しい。緊急手術も入っている」と断った。その後、大阪府内の2病院にも断られ、困った消防隊員が再び要請すると、高槻市内の病院は受け入れをOKした。結局、病院にたどり着いたのは、119番から3時間もたっていた。
奈良県では危険な状態にあるお産の周産期医療の搬送は、健康状態を把握しているその妊婦のかかりつけ病院が県内の2病院に連絡し、それぞれが受け入れ先を探す。この仕組みだと、比較的受け入れ先が見つかりやすい。
しかし、死産した女性はかかりつけの医者がいなかった。このため、一般の搬送の手順で消防隊が受け入れ先を探した。これが時間のかかった理由のひとつだという。
奈良県の幹部は「かかりつけ医のいない妊婦の搬送は想定外だった。すぐに対策をとりたい」と話すが、トラブルや事故は予期せぬ中で発生するのが常である。早急に抜本的対策をとる必要があろう。
周産期医療を扱う病院は、全国的に減少している。産婦人科医は内科医などに比べ拘束時間が長く、訴訟も多いからだ。
妊婦のたらい回しは、奈良県だけに限った問題ではない。厚労省は産科医などの医師不足対策に本腰を入れて取り組むべきである。
それにしても、痛みをこらえる患者をたらい回しにする行為は許されない。理由は「手術中」「ベッドがない」といろいろあるだろうが、患者を救うのが医師や病院の義務である。それを忘れてはならない。
患者を救う気もなく医師になる人がいるんでしょうか?
患者を救う気もなく医師という仕事を続けられるものなんでしょうか?
人をバカにするにもほどがあると思います。
いちいち記者さんに教授されるまでもなく、日常の外来ですら、病気でない人でさえ、できる限り患者さんの不利益のないように配慮しつつ診察をしています。
なのに、こんな書かれ方してやりきれません。
医師が診察を拒否できないことは法律で規定されている通りですが、医師である以前に、1人の人間が同時に2つのことをできないことくらい小学生でも分かりそうなものです。
実際、今回救急要請を受けた病院の中で
「いま休憩したいから後にして」
なんて理由で断った所が1カ所でもあると思いますか??
腹痛以外に何の情報もない急患の妊婦を受け入れるためには、かなりの余裕がないと医療事故につながりかねないのです。そのことをこの記者さんはちっとも理解していらっしゃらない。そう思います。
少ない情報しかない中、要請を受けたどこの病院の医師も
「緊急手術の必要性」を感じたことと思います。
いつ終わるか分からない分娩に立ち会ってる最中に
そんな要請を受けられますか?
今から緊急手術しますって準備してる最中に
こんな妊婦を引き受けられますか??
産科の医師を1年もやってれば、バタバタといろんなことが重なってヒヤリとした経験くらい誰にでもあると思います。その教訓を活かした結果が、不幸にも今回のようなことになってしまったとも言えるのじゃないでしょうか?
無責任に引き受けて「やっぱりうちじゃ無理です」とは言えないんです。引き受けるからには全力投球で当たらなければならない。だからこそ引き受けられないんです。
そのくらいどこも緊急の案件を抱えていた状況こそ、正確に報道して欲しかったと思います。
それだけ受け皿がなくなって逼迫していることを。
それをこの記事では「医師の良心さえあれば解決する問題」のように結んでいます。良心がいくらあっても体は1つしかありません。明らかに医師の数が足りない状況を軽視して医師の怠慢とおっしゃるこの記者さん、私たちは死人が出るまで働かなくてはいけないんでしょうか?
実際に20代で突然死した同僚がいます。
過酷な労働で精神に異常をきたして退職した同僚も数多くいます。
本当に腹立たしく悲しい記事でした。
ついでにもう一つ言わせてくださいね。
救急車内で死産
と書いてありますが、これは正確なんでしょうか?
死亡した胎児が救急車内で分娩されたということでしょうか?
それとも生まれた新生児が出産後に死亡したんでしょうか?
他の記事では、
搬送先の病院で胎児の死亡が確認された
と書かれてました。
だとすると、いつの時点で胎児が死亡したのかは「不明」なはず。
なのに「救急搬送に手間取っている間に胎児が死亡した」と取れる書き方。しかも「救急車内で死産」って、明らかに間違った内容を伝えてます。
毎日新聞の記事でも何カ所か間違いがありました。
思うに、この手の記事は今や先を争って報道するスクープなんでしょう。内容が正しいかどうかなんて後回し。とにかく他社より先に記事を出すことが大事なのかな・・・・・とも思わされました。
そんないい加減な記事に踊らされることなく、冷静にこれからも仕事を続けていこうと思いました。
最後に、死産という結果になったことについては、特に亡くなってしまった赤ちゃんにお悔やみ申し上げたいと思います。生きて産まれることができたら楽しいこともあったかも知れない、そう思います。
いろいろなところで書かれているように、この週数までどこも受診していないようなお母さん、生まれてくる子供の将来をどのように思っていたのか、どんな事情で受診できなかったのか、その辺の所は一切報道されてこないので何も分かりませんが、経済的に問題を抱えていたのだけは確かだと思います。未確認情報ですが、保険に未加入だったという情報も伝わっていますので。そんな環境のもとに生まれて幸せになれたかどうかは分からないですが・・・・・・
今回のことを教訓に、妊婦健診を受けることの大切さが少しでも分かってもらえれば、私たちにとってもありがたいことです。
このように救急体制の不備だけが全面に押し出されて、もう1つの側面が置き去りにされている報道に踊らされることのないようにお願いしたいと思います。
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再びお邪魔します。素人の私でも意味分からなかったですよ。なぜ救急車の事故と受け入れ先が見つからなかった事が原因のような表現をしているのか?それ以前の問題だろって。。。
あと、医者も患者を教育していいと思うんですよね。いきなり大病院にいっても相手にされない事、まず町医者、そういうルールを言ってくれる内科医が近所にいますが、そういうもんなんだ〜って思う人、少なくないみたいです。知らないまま増長してるかも知れないので、医者も医者だけやっていれば良いのではなく医療体制をよりよくする為に、そういった啓蒙活動は日常的に必要な仕事じゃないのでしょうか。
2007/9/14(金) 午前 11:46 [ 宮乃 ]
★宮乃さん★
またのご訪問ありがとうございます。
こういうちょっと役に立つ情報、私はできるだけ提供するようにしてます。分野外の相談でも、どこの科に行ったら一番いいですよ・・・その辺の開業医で十分だから・・・とか。
こういうお話ししてもちっとも稼ぎにはならないわけで、他の患者さんの待ち時間はそれ分増えるわけですが、すごく感謝されるので、そういう意味でリターンが見えて嬉しいのです。
母親学級の講話もそういった意味で大事だと思ってやってます。
生まれた赤ちゃんに何かあって緊急に受診するときには、挨拶を欠かさないでくださいね・・・・なんて、母親学級とは関係なさそうな話までしてます(笑)
こんなちょっとしたことが、夜通し忙しく働いてる小児科の先生の気持ちをホッとさせますからね。
どれだけ役になってるかは分からないですが、こんな地道な仕事が自分には合ってるのかな・・・とも思って。
これからも育児中のおばちゃんとして患者さんの近くにいられる医者でありたいと思います。
2007/9/16(日) 午後 0:31 [ コヤジママ ]
実際にその場を経験してる人や、その場にいる人でないと
その大変さ、つらさ、は理解出来ないわけです。
やりきれない気持ち。
よく分かります。
2007/9/30(日) 午前 1:38
★れいさん★
訪問ありがとうございます!
こう言ってくださる方がいるとホッとします。
報道だけを見てると医療関係者が一方的に悪者ですから。
「たらい回し」とか「受け入れ拒否」という言葉だけが一人歩きしてますが、正式名称は「受け入れ不可」です。
そこのところが理解されるとありがたいです。
2007/9/30(日) 午前 8:20 [ コヤジママ ]
10リットルまでの水しか入らないバケツには、11リットルの水は入りきれません。
1リットルの水がこぼれてしまった事で、周囲の人間が「なんだこのクソバケツ!」と足蹴にしたら、
バケツが凹んで、10リットル入れられたはずの物が、9リットルまでしか入らなくなりました。
…っていうのが、今の日本の医療崩壊(ていうか、マスコミによる医療破壊)の現状。
教訓とかそういう以前の問題。
…。
……。
………。
…マスコミの医療破壊は大成功ですね。
http://punigo.jugem.jp/?eid=503
http://punigo.jugem.jp/?eid=500
http://punigo.jugem.jp/?eid=495
http://punigo.jugem.jp/?eid=491
2009/1/10(土) 午後 10:33 [ KRTさん ]
★都筑てんがさん★
ホント、その通りですね。
ただでさえ、ギリギリの状態(表面張力)でどうにかやっているところに、マスコミは振動を加えることしかしません。
そんな事しても何も解決しないのに。
2009/1/14(水) 午後 2:58 [ コヤジママ ]