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産休まであと1週間となりました。
さすがにお腹もでっかくなり、胃が苦しくて空腹がよく分かりません。
なのに食べるから体重だけは増えます。
それなのに、それなのに・・・・
お歳暮のシーズンでお菓子がたくさんあるからって、なぜか必要以上に勧められてカロリーの高いものを食べさせられます。
これ、病院の医局での話ですよ
「塩分と糖分はたっぷり摂らないと!!」
って・・・・・・・お医者さんが何言ってるんですかっ!!!
でも、勧められると「あ・・・・そうですかねぇ〜〜」と食べてしまうコヤジ母
最後は怖いことになるかもしれません キャァ〜〜〜!!
もしかして、誰か私の腹を切りたい人でもいるんじゃないかと思えてきました
そんな話はさておき。
この1ヶ月くらいの間に指名で通院してくれてる患者さんたちに「産休をいただくので・・・」と順次お知らせしなくてはいけなくて、いつものことですがこれが気の重い労働です。
たいていは「おめでとうございます!!」って喜んでくれますが、一方で「これから私どうしたらいいんでしょう・・・」と困惑もされます。それぞれ、性格が合いそうな先生を薦めてどうにか納得してもらいますが、産休中に出産を迎えたりする人とはこれっきりサヨナラってことになります。
中にはこの1週間の間に予定日を迎えるような人もいます。
そんな一人が、今日の外来の最後の方で来てくれました。
「何とか先生がいるうちに生まれないでしょうか・・・」
お互いにそれを望んでますが、そううまくはいかないもんですよねぇ。
今日は珍しくご主人と来られていて「超音波の時に呼んで下さい」ってことでしたが、当のご主人、どうも見たくないらしい。なんとなく想像すると気持ち悪いんだそうです。お呼びして診察室に入ってもらっても、画面から離れたところで「いや・・・いいっすよ・・・」とモジモジ。どうにか少しだけ動画を見てもらえましたが、「もしかして、鳥肌立ってます?」って感じ。でも見れば見るほど、赤ちゃんはご主人に似てるような気がしました。
確かに、超音波の画像って骨とか内臓まで見えるので気持ち悪いって言えば気持ち悪いかもしれません。そこまで深く考えなければ、動いてる心臓見たり、チラッとでも顔の形が分かったりするだけで結構感動できるんじゃないかと思ううんですけどね。何か異常があったらどうしよう・・・などと思うとどうもムズムズしちゃうそうです。
で、このご夫婦、ご近所で異常のある子が生まれて心配のあまり、初期の頃に染色体の検査までしていました。その結果は「異常なし」だったんですが、その結果を聞きに行ったときに
これはあくまで染色体の数や形に異常がなかったってだけの話で、遺伝子レベルで異常がないっていうことではないし、奇形が発生しないっていう保証でもないですよ。塩基配列のたった1個がおかしいだけで異常が出ることもありますから
と、さらりと言われたんだとか。
確かにね、正しい説明ではありますけどね
さらりと言われると不安になりますよね
と相槌打ったら
そうでしょー?
先生にこんなこと言っちゃ失礼だけども、お医者さんって言うのはだいたい安心する話はしてくれないんですよね。
去年、足の骨折って手術受けたんですけどね、手術の前に一通りお話されるじゃないですか。その時に最悪の場合・・・・・って話もされたんですよ。
どんなときにも「最悪の場合死にます」って話されますよね。
宝くじの1等に当たるよりも低い確率だけども、言っておかないとホントに最悪なことになったときに「聞いてねぇ〜〜よぉ〜〜」って話になっちゃうからね。
そうそう。そりゃ分かるんですけどね。
私、実は銀行員なんですが、ご融資のお話しするときに手続きが完了するまでは「不測の事態が起こってうまくいかないこともあり得ます」って言うしかないですからね。
だから、立場上言わなきゃいけないのは分かってるんですが、でもね、骨折ったくらいで「死ぬかもしれない」って言われてもピンとこないですよ。私が知りたいのは3つだけ。
これは直るのか?
直るのにどのくらい時間がかかるのか?
費用はどのくらいかかるのか?
これだけなのに、「死ぬかもしれない」って言われてもねぇ〜〜。
こうやって、彼の熱弁は続きました。
奥さんはこの話聞きながら内診台に上がって待ってくれました。
まだまだ彼の熱弁は続き、3年前に伝染性単核球症で、約2週間高熱が続いたことがあったのでそれ以来種がなくなったと思っていたけれども、今回こうして子供を授かったので、高熱で種無しになるって言うのは迷信に思えてきたって話もしてました。
曰く
くもの巣に水滴がつくと雨が降るって言うじゃないですか。
あれと同じレベルの迷信じゃないかと思ってね・・・・
いやいや。高熱で精子の製造能力に障害が起こるのは迷信ではなく科学的根拠があるんですよ。ってことをお話しても半信半疑みたいでしたけどね。
かれこれ、10分くらいこんな話で盛り上がりました。
その間コヤジ母は笑いっぱなし。
奥さんは「待ってる人がまだいるんだから・・・・」と気にしてましたが、実のところ待ってる人はもういなかったんです。最後の患者さんでたっぷり楽しい時間を過ごさせていただきました。
最後に2人で診察室を出るときに
冥途の土産に超音波見れてよかったね
と奥さん一言。
最後の最後までホントに笑えました。
きっと笑いの絶えないご家庭なんでしょうね。
無事に、赤ちゃんが生まれてきますように。
生まれなければ1週間後にまた外来に来てくれます
会いたいような、産まれてて欲しいような・・・・・
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