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第八章
山を越え、川を渡る。流浪の民となったロナウハイド達は更に南を目指す。
やがて少しずつではあるものの、マルス火山についての話が聞けるようになっていった。 「やはりサントヴルカーン山とマルス火山は同じ山らしい。旅の、例えば商人達の 間ではサントヴルカーン山と呼ぶのが一般的らしいのだが、ごく一部の、限られた 地域ではマルス火山と呼ばれているらしい。オルケルト族がその限られた一部の 地域だとしたら辻褄は合う。」 ロナウハイドは街で集めた情報を元に皆に説明する。 「『ヴルカーン』というのは邪神ヴァルタヴルカンの事なのだろうか。確かに火山を 大地を破壊する者と解釈した人々の様子が分かるような気がする。」 ラケルタ王は大地を見渡し、そう解釈した。 火を噴く山が見えてきた。地元の人間達に尋ね、それがサントヴルカーン山で あることを確証した。「あとはオルケルト族がどこに住んでいたか、だな。」 サントヴルカーン山にかなり近づいた辺りにオアシスを見つけた。そこを拠点に この周辺で一番近い集落を探して歩く事にした。 「伝説でも何でもいいから何かに縋りたい。その一身でやっとここまでたどり 着いたな。」「そうですね。」 暫く笑顔を見せてなかったラケルタ王が久し振りに笑顔になった。ロナウハイドも なんとなく安堵した。 小さな集落を見つけたのはオアシスを出て間もなくだった。集落の名はゴルド。その 土地の言葉で「黄金」を意味する言葉らしい。 集落に近づくと、そこの住民らしき人々は何故か家の中に閉じこもり、出て こようとしない。 「一体・・・何が。」 すると集落の代表らしき人物が出てきた。「何しに来た。」 その人物の攻撃的な質問にロナウハイド達は戸惑った。「実は・・・。」 「この地での争い事は大地の神が許さん。すぐに出てゆけ。」 「ま、待ってくれ。我々は争いに来たわけでも侵略に来たわけでもない。まずは 話を・・・。」途中まで言いかけたロナウハイド。「私に任せろ。」 ラケルタ王が代わって話をした。 「我々は『オルケルト』という一族がいたという場所を探している。それだけを 聞けばすぐにここから立ち去る。」 「・・・な、なんだと・・・、オルケルトを知っていると言うのか・・・。」 「御存知なのか。ならば教えては下さらんか?。」 「その前に、お前さんがたは一体・・・?。」 「我等はオルケルトの勇者ロナウハイド王に仕えし者。ロナウハイド王は自らの故郷を 捜し求め、ここに辿り着いた。」 「ロナウハイド・・・なんと・・・そうであったか。解かり申した。中にお入り くだされ。」 エルンテベルグと兵士達は中に進もうとした。ロナウハイドだけが入り口で頭を 抱えている。「ささ、勇者様。行くぞ。」 「よりによって何故、王に祭り上げられなければならんのだ。」 「細かい事は気にするな。」 エルンテベルグはロナウハイドを引っ張って兵の後ろについた。 「ロナウハイドというのは、あんたか。」「ああ。」 「・・・オルケルトはもう、この地には存在しない。三十年程前、戦争によって 侵略者に滅ぼされた。その者は・・・。」 「ヴァルトロ帝国皇帝ベネディクトゥス。その話はオルケルトの最後の巫女だった 母から聞き及んでいた。」 「何・・・最後の巫女・・・確か名は『イェルマグ』と言ったはずだが。」「ああ。」 「そうか・・・イェルマグの子。・・・もしや、父親はまさか・・・。」 「そうではなかったらしい。母は確かにベネディクトゥスの側室だったそうだが、父親は ベネディクトゥスではなく、皇帝に仕えていた軍人だったそうだ。」 「そのような事が・・・実は私の娘がオルケルトに嫁いでいたが、皇帝ベネディク トゥスの侵略を避け、なんとか実家のあるここへ逃げてきた。その話によると、 オルケルトの男達は巫女であるイェルマグを奪還すべくヴァルトロ城に乗り込んで 行ったが、結果勝てるはずもなく、ましてや皇帝の怒りを買い、一人残らず殺されて しまったと言う。・・・と言う事は、あんたがオルケルト最後の生き残りと言う訳か。」 「母はその軍人と恋に堕ち、ベネディクトゥスに気付かれぬように自分を身篭った。 そして、オルケルトの血を繋いで欲しいという願いを込めてこの名をつけてくれた そうだ。」 同席したエルンテベルグ、ラケルタ王や兵士達は黙って聞いている。 「ロナウハイドという名前は大陸神ユーラントの使徒ゲルマンが唯一勇者と認めた 神話の人物。嘗てこの世界に存在した光の神と闇の神。その光の神の中に大陸神 ユーラントは存在した。しかし、闇の神ヴァルタヴルカンとの壮絶な争いの中大陸神 ユーラントはその容姿を失った。そしてユーラントに仕えた使途ゲルマンは大陸神を 助け、その争いが民に影響を与えぬよう祈り続けたが、遂には力尽きてしまった。 大陸神は最期の力を振り絞り、ヴァルタヴルカンを十個の宝玉に変えた。しかし、その 中の一つが勇者ロナウハイドの中に入ってしまった。勇者ロナウハイドは自らの 身体の中でヴァルタヴルカンが復活するのを恐れ、火山に身を投じた。その火山が サントヴルカーン山なのだそうだ。」 以前見た夢に似ている。ロナウハイドは自分が背負っている運命と、その伝説を 重ね合わせていた。 「オルケルトの集落があった場所は今、クーダムという国が支配している。だが、 余りよくない噂が絶えぬ国でな・・・。」 「噂・・・というと?。」 「あの国は・・・というよりあの辺りは永きにわたりオルケルトが暮らしていた場所。 だが、彼等が滅びてこの三十年余りの間数え切れぬほどの国があの地を治めようとした。 しかし、何故か長続きしない。侵略にて国を滅ぼされる者、病で命を落とす者など、 どの王も一代限りで王国は消滅してしまう。最近では『オルケルトの呪いだ。』とか、 『大陸神と使途ゲルマンの祟りだ。』などと言う者も現れ、国民の中にはそれを恐れて 出て行く者も後を絶たない。その為、豊かだった土地も荒れ果て、人々の暮らしも 荒んでいった。」 集落の代表ヴァイスライデは、そういうと暫く遠くを見つめた。 「・・・ここまで来て・・・。」ラケルタ王はため息をついた。 「いや、俺は行く。それでも。・・・確かに、ここへは母の故郷と言う事で希望や 理想を抱えてきたことは間違いではないが、仮に厳しい現実が待っていたとしても 故郷である事に変わりはない。ならば、行ってこの目で確かめたい。母が、どんなにか 帰りたかったであろう場所へ。」 「・・・そうか、勇者ロナウハイドの名を継ぐ者よ。その目で故郷のありのままを見て くるがいい。そしてその名に恥じぬよう、再びあの地を豊かな大地に変えて下され。」 「遂にここまでたどり着いたな。」ラケルタ王がロナウハイドに話し掛ける。 「ああ。母が臨終の間際に流した涙は、俺にこんな運命を背負わせてしまう罪を嘆いた ものなのかと長い間思っていた。だが、そう考えれば運命に逆らえなかった自分が ただの哀れな人間に思えてしまう。だから、母が残したオルケルトの意志を継ぐ事で 運命を切り開いていけるのなら、自分の信じたものに向かっていこうと思う。 悲しい事も沢山あった。希望を託したものに裏切られたこともあった。自分の意思を、 例え運命がそれを拒絶したとしても、俺にとっては大切な一場面だった。そう思えて 初めて家族の死を受け入れ、思い出として記憶に留めておくことが出来るようになった。 勿論、俺の家族を奪った輩は一生許すつもりは無いがな。」 「家族か・・・私も王妃を亡くし、そして息子も亡くした。お前と同じように自分の 運命を受け入れるまでには随分と時間が掛かったが、お前達が前向きに生きて、そして この地に初めてたどり着き、やっと息子の死を受け入れられるようになった。」 「そうだな・・・。」ロナウハイドはそう呟くと、少し考え、再び話し始めた。 「人が死ぬところばかりを見てきた。だが、自分の子供の誕生を見て、言葉に出来ない 思いがあることを初めて知った。ここに辿りついた時その時の事を思い出した。 ここでもし絶望的な運命に変わったとしても、自分のこの手で希望に変えてみせる。 俺が生きてここに辿り着くまで出会った人々や失った者達の為に。」 故郷の地を見つめるロナウハイドの瞳には、三十年に亘る人生と、ゆるぎない意志が 宿っていたように見えた。 長旅の疲れもあるだろう。そう思ったロナウハイドはエルンテベルグと二人だけで 嘗てオルケルトが住んだ場所へ向かった。 クーダムの国境の門が見えてきた。はやる気持ちを抑え、門に近づいた時だった。 「待て!!。」 いきなり槍を構えた兵士に取り囲まれた。「な・・・何なんだ!?。」 「俺達は怪しい者じゃない。なのにいきなり何を・・・!!。」「黙れ!!。」 兵の数は五、六人程か。二人で倒せない人数ではないが、母の故郷へ来て無駄な 揉め事を起こしたくなかった。「貴様ら・・・何者だ!?。」 兵の一人が訊ねた。 「我々は旅の者。怪しい者じゃない。ただ、この地にオルケルトの・・・。」 「残念だがよそ者はこの国に入ることは出来ない。怪我をしたくなければ早々に立ち さるがいい。」 「よそ者!?。異国の者の出入りを禁じていると言う事か。何故?。」 「貴様らは何も知らなくていい。さっさとこの場を立ち去れ。」 「何だと!!。」 エルンテベルグが兵士に掴みかかろうとした。「エル・・・よせ・・・。」「しかし。」 オアシスで待機していたラケルタ王とルブルムモンス兵。ロナウハイドの顔を見ると、 我先にと駆けてきた。「どうだった?。」「いや・・・。」 ロナウハイドは何も言わずラケルタ王の元へ向かった。「どうであった?。」 しかし、ロナウハイドの暗い顔を見て全てが判ったようだ。 夕方になり、ロナウハイドはやっと口を開き、クーダムの国境で門前払いを食らった 事を話した。「そうか・・・。」 王と兵士達は何も言わなかった。「で、これからどうする?。」王が訊ねた。 「・・・ここでもう少し調べてみて、クーダムの国の中に入る方法を探す、それ しか方法は今のところ・・・。」 「冗談じゃない!!。」兵士の一人、パッセルが立ち上がった。 「我々はあなたを信じて付いてきた。だが、もう限界だ。ここに来るまでに何人の 仲間を失ったと思っている!!。やっと安住の地へたどり着いたと思ったが、今度は その地を目の前にして行くことすらできないなんて・・・。」 その言葉に、ロナウハイドは答えることは出来ない。 「あなた達が留守の間、我々は話し合った。もうあなたについていくことはできない。 例え王が反対してもだ。」 すると、何人かが立ち上がった。「お前達・・・。」 「王、我々はもうこれ以上王にお仕えする事は出来ません。自分勝手ではありますが、 これでお別れです。」 ラケルタ王は少し考えた。 「私にはもう何も言う権利は無い。もう王ではないからな。お前達の指導者はこの ロナウハイドだ。彼に許しを請う事だな。」 「・・・そんな事で我等の意思は揺るがぬ。」 黙って聞いていたロナウハイドだったが、 「解かった。お前達の意思をならばそれに従え。但し後悔するもしないも、お前達の 意思だ。俺は止めはしない。」そう言った。 「ならば、我々は行く。」 そう言って兵士達何人かはその場を立ち去って行った。 ここ二、三日の間、皆森で狩をしたり、木の実等を集めて食いつないでいた。しかし、 それで何とか飢えを凌ぐ程度にしかならなかった。ロナウハイドは悩んでいた。自分や エルンテベルグくらいならなんとか我慢できる。しかし、慣れない長旅をしてきた ラケルタ王とルブルムモンス兵にはもう無理強いはさせられない。一体、どうしたら、 いいのか。そんな事ばかり考えていた。 突然、どこかの国の兵士らしき人物がオアシスを訪ねて来た。 「・・・ここに、勇者と名乗る人物と屈強な兵のいるキャラバンがいると聞いてやって 来たのだが・・・。」 「勇者と兵士・・・だと?。」 「ああ、近くにあるゴルドという集落の長、ヴァイスライデ殿より、この地に存在 した勇者様が再び降臨したと・・・。」 勇者の降臨!?。話が大袈裟になっているなと感じたが、とりあえず話を聞く事にした。 「私はクーダムの兵士ゾルゲ。勇者様に我等の国を助けて頂きたくこちらへ参った。」 「勇者様、というと?。」 「何でも、この地に伝わる伝説の勇者ロナウハイドが、故郷であるこの地に再び降臨 したと聞き我が国の危機を救ってくださるのではないかと。」 危機を救え・・・か。だが、これでクーダム国内へ入国できるのでは、ロナウハイド 達は彼の話をきいた。 それによると、クーダムの王、シュターレンはクーダムを一代で築き上げたが、今は 病の床に付しているという。周囲の国々はそれを狙っていて、もし王が亡くなれば一気に 国が攻められるのは明らかなのだと。そして王には後継者がいない。いずれにせよ、王に 万が一の事があれば国は滅び、国民は路頭に迷う。王の命が尽きるのは致し方ない。 しかし、残された国民が争い事に巻き込まれるのだけはどうしても避けたい。その為に、 国の入出国を厳しく管理していたのだそう。そんな時にヴァイスライデから、この オアシスに救世主になるかもしれない人物がいると聞き、訪ねて来たと言う。 ロナウハイドにもう迷いはなかった。そして誰もがそう信じていた。そして皆、 急いで出発した。 クーダムの城下町は建物の数程人がいない。皆、この地を諦め、他へ移ってしまった からで、この地には女、子供と老人しか残っていないと言う。そんな街中を城へ 向かって進んでいく。 「王・・・勇者様をお連れしました。」 ロナウハイドはラケルタ王に押され、前へ出た。 クーダムの王シュターレンは酷くやせ細り、寝台から起き上がる事も出来ない程弱って いた。 「・・・そなたが・・・。この地に伝わる伝説の・・・。頼む、私はもう長くは無い。 私に代わってこの国を救ってくだされ・・・頼む。」 シュターレン王の命はまさに風前の灯だった。ロナウハイドは深く頷いた。この地を 故郷とする母と、その一族の願いを担って。 新たな後継者の出現でシュターレン王は安堵したのか、そのまま眠るように亡く なった。余所者がこの国の指導者になるという事で反対もあったが、いまの クーダムに、他国からの侵略を食い止めるだけの力は無い、という事で納得せざるを 得なかった。 「ロナウハイド。」振り向くとそこにはラケルタ王がいた。「王!?。」 「おいおい、もう私は王ではない。お前こそがこの国の王だ。それを見込んで頼みが ある。」「何か?。」 「一緒に連れてきたルブルムモンス兵をお前の、いやこの国の兵士にして欲しい。」 「何だと・・・。」 「彼等も既に納得済みだ。お前のお陰でやっと安住の地を見つけたのだ。手塩に掛けて 育てた兵だ。」 「ま、待ってくれ、王の・・・ラケルタ王の祖国奪還はどうする!?。あの国は・・・。」 「私も諦めたわけではない。しかし、祖国奪還には歳を取りすぎた。この国へ来るので もう随分生きた。息子の敵をとってやれない事は心残りだが、お前がその意思を継いで くれると信じている。頼むぞ。」 ロナウハイドは少し考え、こう言った。「条件がある。」「何だ?。」 「ラケルタ王、いや、ラケルタ殿がこの住人となるのであれば、だ。」 するとラケルタは苦笑いをしながら頷いた。「分かった。」 王が亡くなった。この事実はクーダムの民を不安にさせた。王が居なければ国を 守るものがいない。列強国に囲まれているこの国が戦場と化すのは時間の問題だ。 王の代理を務める者とて当てになる者なのか怪しいものだ。 シュターレン王が亡くなったという話はあっという間に広まった。その話を聞くが 早いがに一気攻め立ててくる国がある。南隣の国ハンストヴェルグという国だ。 クーダム国民の不安を他所に、ロナウハイド達はハンストヴェルグ討伐に出陣する。 「聞けばシュターレンは忌の際に他所から流れてきたものを次期王に指名したという。 ヤケになって頭がおかしくなっていたようだな。」 ハンストヴェルグの王オクトヴォーデが鼻で笑った。 「どれ、ざっと行って捻り潰してやるか。」 一方、こちらはクーダム。王の遺言とは言え、クーダムの兵士の殆どは異国から 流れてきた流浪の兵士など当てにはしていなかった。 「こんな者達で我がクーダムを守れるのか!!。」 直接食って掛かる兵士もいた。ロナウハイドはそれを黙って聞いていた。 「確かに。何とでも言えばいい。唯一つ言わせて欲しい。。シュターレン王との約束は この命に代えても守ってみせると。そして一緒についてきたルブルムモンス兵の為にも 必ず約束は守ってみせる。」 「その言葉、嘘偽りは無いのだろうな。」「勿論だ。」 「約束を違えたら?。」「決して違えん。」 そういい切ったロナウハイドの言葉に、皆水を打ったように静まった。 「そこまで言い切るとはな・・・。」そう言って立ち上がった者がいた。 「私の名はエンシュティル、このクーダムの将軍だ。私は行く。もしあなたが約束を 守れた暁に、『クーダムの兵士は腰抜けばかりで戦う意欲もなかったた。』などと 言われぬように。それに、そこまで言い切るあなたの腕前をこの目で確かめなくてはな。」 こうして、僅かな数のクーダム兵を加えたロナウハイド達ルブルムモンス軍。 遂にハンストヴェルグとの国境線に辿り着いた。国境線を越える勢いで迫ってくる ハンストヴェルグ軍。「久し振りだな。」そう呟いて、迎え撃つロナウハイド達。 兵の数は圧倒的に少なく、どう考えてもロナウハイドに勝算があるようには見えない。 しかし、兵は他の兵には目もくれず、騎乗した数少ない兵ばかりを狙っている。 「何だと!!。」 オクトヴォーデがそれに気づいたときには既に遅く、遂には降参せざるをえない状態に 追い詰められていた。 クーダムの国境線を防衛していたクーダム兵士は遠くに軍隊がこちらへ向かって 来るのが見えた。「あれは・・・。」 凱旋か、それとも侵攻か、クーダム兵士達は固唾を飲んで見守っている。「あっ!!。」 やって来た軍隊は、ルブルムモンスとクーダムの軍隊だった。 なんとロナウハイドは僅か三日間で難攻不落といわれたハンストヴェルグを堕として いたのだった。「や・・・やったか!!。」「これで我がクーダムは守られた!!。」 人々の喜びようは大きかった。しかし、安心はしていられない。 この出来事は周囲の王達を震え上がらせた。ハンストヴェルグといえば小さいながらも 港を抱える国。異国との繋がりもある国で誰もが手出しできない国だと信じていた。 それが僅か三日で、しかも名の知れぬ者に国を奪われたとなると、力ずくで押さえ 込もうと野心を抱く王達も多くいた。 ハンストヴェルグ戦での戦いの疲れをいとも思わず、ロナウハイドは国境のあらゆる 場所に兵士を配置し、監視を強化させた。それはロナウハイドが今まで様々な戦場を 経験しているからこその予想だった。 「クーダム王の跡目を継いだのは、ただの旅人だそうですが、何でも勇者の降臨とか 言われて持てはやされているそうです。」「勇者だと、笑わせるな。勇者だか何だか 知らんが、そんなものは一ひねりにしてやる。」 ミュヘルト軍が国境付近まで攻めてきた。「よし、出陣するぞ。」ロナウハイドは ルブルムモンスの兵を伴い、出陣した。最初の戦いで疑心暗鬼していたクーダムの兵士も 今度はその殆どが参加した。「勇者様がこのクーダムを守ってくれる。」 クーダムの兵士の間でそんな会話が交わされていた。 「だ、そうですよ。勇者様。」レーガトゥスが冗談でロナウハイドに言う。 「その『勇者様』ってのはやめてくれないか。恥ずかしいじゃないか。」 ロナウハイドは頭を抱える。とはいってもやはり実力はミュヘルトよりもはるかに 上回っていた。あっという間にミュヘルトの先発隊を退け、後から来た援軍も あっという間に後退させた。 二度の凱旋で実力を認められたロナウハイド。皆「勇者」を褒め称える。 「やめてくれ。俺は勇者でも何でもない!!。」 「では・・・何とお呼びすれば?。」クーダム国民の一人が訊ねた。 「このクーダムの救世主、ロナウハイド王だ。」いつの間にか後ろからラケルタが 来ていて皆にそう告げた。 「ロナウハイド王、万歳!!。」皆そう叫んだ。こうなってしまえば否定したところで 皆は納得しない。 「もう、好きに呼んでくれ。」ロナウハイドはそう言って開き直った。 王、と呼ばれるようになり、クーダムも兵士には勿論、ルブルムモンス兵達も自分に 敬意を払い、今まで普通に話していたのに急に会話がよそよそしい。 「だが・・・いやいや、ですが王・・・やはり王となれば・・・。」 「だから・・・今までどおり普通に呼んでくれて構わないから。頼むからそんな 言い方はやめてくれ。」「しかし・・・。」 ロナウハイドは少し考えた。 「分かった。」 その時はその場を立ち去った。 「・・・そんなことで悩んでいたのか。」ラケルタは苦笑いする。 「笑うことは無いだろう・・・。」「いや、すまんすまん。」 「ラケルタ殿は王だったからこういう事に慣れているだろうが、俺はこんな時どうすれば いいかなんて分からない。それに王と呼ばれ、傅かれるのは性にあわない。」 「成る程、お前らしいな。」 ラケルタは少し考えた。「私に任せろ。」「えっ。」 暫くして、皆が集まっている時にラケルタが 「皆に伝えたいことがある。」と言って話を持ち出した。 「ロナウハイド王は皆に伝えたいそうだ。王、と呼ばれるのはまだいいが、皆が 余りにも敬意を払いすぎて困るのだそうだ。王が伝えたいのは、ロウハイドはあくまでも 王と言う肩書きを持つ同士なのだと。だから普通に喋ってくれという事だ。でなければ ロナウハイドはこの国を出て行く、とまで言っている。」「な、何だって!!。」 いや、出て行く、とは言ってないが。ロナウハイドはそう言いたいのをぐっと堪えた。 「いま王に見放されたら我々は・・・。」「そうです。」 皆黙ってしまった。 「分かりました。いや、分かった。このクーダムを守る同士、ロナウハイドよ。 それでいいのだな。」 「勿論だ。この第二の故郷を守る為の。」「ああ。」 やっと皆納得してくれた。ロナウハイドは皆と改めて共にこの国を守っていくことを 誓った。「同士か。」成る程、そういう言い方もあるか、とロナウハイドは思った。 周囲の列強国からこの国を防衛する為に、クーダム軍の会議に参加し、話し合いを 進めた。クーダム兵の中にはロナウハイドやルブルムモンス兵をよそ者と見なし 自分達の意見を通そうとするものもいた。だが、将軍エンシュティルは 「お前達クーダム兵だけで列強に囲まれたこの国を守れるのか?。あの難攻不落とまで 言われたハンストヴェルグを三日で堕とし、ミュヘルトを追いやった。それがお前達に 可能だったのか?。今この国はロナウハイド王の実力で保たれている。王とルブルム モンス兵が居ないことにはこの国は守れない。それが今のこの国の現状だ。」 反発していたクーダム兵はもう何も言えなかった。 「ならば、私から提案がある。」 早速意見を出したのがラケルタだった。 ラケルタの提案でクーダムは新たな国作りに着手した。まずは失った兵を補う為、 クーダムの住民から兵士を募り、逆に捕虜にしたハンストヴェルグの兵士を街づくりに 従事させた。兵士の育成にはルブルムモンスの兵達と、元からいた、クーダムの兵に 任せた。国づくりの指揮をラケルタの指導の下、荒れていた国が少しずつ活気を取り 戻していった。同時にロナウハイドは周囲の国々からの攻撃から国を守る為、時には 戦い、時には国の防御力を高める事業に力を注いだ。 ラケルタは「手柄を立てればロナウハイド王が沢山の褒美を取らすと約束した。」 そう言って兵士達の高揚を煽った。 「ラケルタ殿は人事だと思って勝手な事を言うよな。」 エルンテベルグはそう言って多少呆れている。 「ふふん、そう言って俺を早く王として成長させたいのだろう。その根底には、あの プテロプースを倒し、ウルスス王子の敵を討ちたいという思いがあるのだろう。」 「それは分かっているさ。」 クーダムの王になって早半年。周囲の国々からの攻撃を交わし、逆にその国々の 殆どを自国へ吸収していった。破竹の勢いで国を広げていく新進気鋭の王にやがては 恐れをなし、奇襲を仕掛けてくる国は減りつつあった。 「見合い・・・?。」 「やっと落ち着ける場所にたどり着いたんだ。あとはこの地に根付く為の準備を しないとな。まずは身を固める。」 「・・・俺はいい。」「昔の事に拘っているのか?。忘れられないのは解かる。 だが、ここはお前が手本を見せないと。」 「ラケルタ殿はどうなんだ?。」 「私は妻より介護をしてくれる者の方がいいな。」 それって・・・と言い返したいのをあえて堪えた。 結婚か。昔、自分が結婚式を挙げた時の事を思い出す。近所の人たちが集まって 自分達を祝ってくれた。年寄り達が酔っ払っていつまでも家に帰らないのを近所の ご婦人達が 「二人っきりにさせてあげて。」と無理矢理つれて帰った事を思い出した。 あれからもう十年以上経つ。再婚で、しかも三十も半ばに近づいたロナウハイドを 選んでくれる女性がいるのだろうか。 それから間もなく、エンシュティル将軍の伝で何人かの女性が紹介された。 余り期待しないまでも、ロナウハイド、エルンテベルグ、レーガトゥス、ブランデン その他何人か兵士が参加した。「おい、ロニー。」 エルンテンベルグが話し掛ける。「どうする、あの女性の目元。ほくろがあるぞ。」 「ほくろの話はいい。」「けど、結構な美女だよな。」 「お前はどうなんだ?。」 「自分の事は自分で何とかするから。気にしなくていい。」 「あっ・・そう。」 エルンテベルグに言われたから、では無いが、そのほくろの女性が酷く気になった。 クーダムの貴族の娘でロナウハイドとは十六も歳が離れている女性シャルロッテ・ アーデルだ。 「やはり、ほくろがある女性を選ぶんだな。」 エルンテベルグはそう言ってロナウハイドをからかう。 「そういうお前はどうなんだ?。」 「俺はいい。家族ってどう関わっていいかわからないからな。」 「ラケルタ殿も心配しているぞ。」「いいって。」 結局、今回の見合いで、結婚まで至る事になったのはロナウハイドとブランデンの 二人だ。ブランデンの花嫁はベルリーナーという女性。学者の娘だそうで知的で 美しい女性だった。ブランデンは一目惚れらしく、猛烈に口説き落としたらしい。 ラケルタはやはり最年長者のエルンテベルグと、幼少の頃から知っているレーガ トゥスに相手を見つけられなかった事が残念だったようだ。 ロナウハイドの名は少しずつ大陸に広がりつつあった。多くは無いもののやはり、この 豊かな土地を狙って国を奪い取ろうとする国もあった。その頃ヴァイスライデからの 提案で、自分達の集落であるゴルドをクーダムに吸収し、自分達の集落をロナウハイド に守って貰いたいという事だ。ヴァイスライデにも恩義はあったこともあり、ロナウ ハイドはすぐに承諾した。 それを聞いたラケルタはある事を提案した。実は以前から、国が大きくなるにつれ、 このクーダムの城下町だけでは都市機能として役割を果たすには限界がある、と思って いたらしい。近くに新たな町を創ってクーダムの都市機能を全てそこに移そうという 事だ。 「いわゆる、『遷都』ということだ。この『遷都』はこの国のように国が手狭になり、 都市機能を維持していけなくなったり、または疫病が流行り、感染を恐れてと様々な 理由があるが・・・。この場合の『遷都』については皆も事情を解かっているから 受け入れることは容易無いだろう。」 「という事は、反対するものも居るということか?。」 「特に年老いた者でその地に長年住んでいて、今更だとか、身体に無理があるとか、 そういった者は残念ながら諦めるより他に無い。」 「そうなのか・・・。」 ロナウハイドは考えた。 「いや、寧ろ高齢者を多く連れて行きたい。このクーダムも都市として機能を果たさない わけではない。ここをいざと言う時の補助的な役割を任せる場として残しておきたい。 それで、今回の『遷都』では、その補助的な都市機能を維持させる為、若い者を残して おく。」 「だが、遷都した先に高齢者だけとは些か不安ではないか?。」 「いや、新しい都市の機能が軌道に乗れば嫌でも若者は集まってくる。逆に、クーダムに 高齢者を残してしまえば、いずれ間もなく人は途絶える。だからだ。」 「なるほど、考えたな。」 「それにだ。この国も歴史の新しい国。高齢者と言えど、この地に深く根を下ろして いる者も多くは無い。なんとか説得してみるさ。」 側で聞いていたエルンテベルグは地図を広げた。 「ラケルタ殿に言われていた地域を調査してみて、結局クーダムの南側、ゴルドの すぐ側になだらかな丘陵になっている地域だ。川も近いし言われたとおりもって こいの場所かもしれん。」 「そうか。」 新たな街づくりに着手して間もなく、様々な人材が集まり始めた。最初は小さな小屋 一軒から始まった街も、少しずつ広がってきた。共につれてきた高齢者達も一緒に小屋に 住んでいたが、やがて街中に施設を作り、そこで暮らすようになった。 その間、他国からの侵略もあった。その度、ロナウハイドとエルンテベルグは指揮を 執って出来たばかりの国を守るのに力を尽くした。やがて「名もなき国の王」 そう噂されるようになった。だが、見る見るうちに国は大きくなっていき、「名もなき 国」である事に不便さを感じるようになっていった。 「この国の事をどう思っている。まさかいつまでも『クーダム』じゃないだろう。 どうせなら巨大王国を目指せ。」 そう焚き付けたのはラケルタだ。そんな話を何気なくエルンテベルグに話した。 「『巨大王国を目指せ。』・・・か。ラケルタ』殿らしい。」 エルンテベルグはそう言ってにっこりと笑った。 ある日の事。東の国境警備隊兵より一報が入った。 「オースティンパウリか。以前から不穏な動きはあったと思ってはいたが・・・。」 次男アントニウスの子守の真っ最中だったロナウハイドは息子を王妃に預け、出陣の 準備をする。長男ヴァイスベアが足元から離れないのを後ろ髪惹かれる思いで、 「いい子にしていろ。」と告げて部屋を出て行く。 東に馬を進めるロナウハイド。対面したオースティンパウリの王はロナウハイドに 罵声を浴びせる。 「巧い事クーダムを乗っ取ったようだが、そうやって甘い汁を吸っているのは今の うちだぞ!!。」 そんな挑発に乗るロナウハイドではない。「下らん。」そう一括する。「何だと!!。」 オースティンパウリの王との一騎打ちにロナウハイドは何故か苦戦する。左腕が痺れる ようでで巧く力が入らない。「ロナウハイド王、大丈夫か?。」 エンシュテル将軍が助け舟を出す。「すまない。」 苦戦したもののなんとかオースティンパウリを撤退させたロナウハイド達。凱旋し、 クーダムに戻ってきたその夜、エンシュティルはラケルタに今回の出来事を報告した。 クーダムの将軍として長いこと戦いを見てきたせいか、ロナウハイドの左腕に何か あった事を即座に見抜いていた。 「ラケルタ殿なら何か心当たりでもあるのかと思い訊ねたが・・・。」 「左腕か・・・。」ラケルタは顎の下に手をやり、考えた。 「ひょっとして、あの腕輪か・・・?。」「腕輪?。」 「エンシュティル将軍、時に聞くが・・・。」「何か?。」「実は・・・。」 それから二、三日後、ロナウハイドとエルンテベルグはラケルタに連れられ、クーダム 一腕のいい鍛冶屋にやって来た。目的を告げられていない二人は、「新たな剣を鍛えろ」 と、言う事なのかと思い、店の中へ入っていった。 「いらっしゃいませ。今日はどういたしましょうか?。」 鍛冶屋の主人は三人に話し掛けた。するとラケルタは 「二人共、左腕を出せ。」「えっ・・・。」突然の事で戸惑う二人。 「袖を上の方までまくって見せろ。」 訳の分からないまま左腕を差し出す二人。筋肉のつきのよい腕に、あの奴隷の印である 腕輪が深く食い込みその周囲は少し変色している。 「・・・ロナウハイド王が・・・奴隷・・・?。」 店主が驚く。 「こいつらにも、色々あってな・・・。今日はこの腕輪を外してやって欲しい。」 店主は暫く腕組みをして考えている。「うーん。」と言いつつも気を取り直して、腕輪を 調べ始めた。 「本来であれば、奴隷の腕輪を外すのには、所有者の許可が必要なのだが・・・。奴隷が 市民権を得る事をよく思っていない者が多い為だ。だが・・・。」 店主は細い金具のような物を腕と腕輪の間に差し込んだ。 「この腕輪、嵌められてからかなり時間が経っているようだが・・・。」 「そうだな・・・かれこれ二十年以上、三十年近く経っているか。」 「そんなにか・・・じゃ、今の所有者の所在までは・・・?。」 「そこから兵士になったから二十年だから、生きてるか死んでるかも分からん。」 「エルンテベルグ様も同じぐらいか?。」「まあ、そんなところだ。」 「実は無許可で腕輪を外すと、外した方も罪になる。」 「そんなに厳しいものだとは・・・。」 「まあ、道具が市民権を得るような物だからだろう。」 「じゃあ・・・外せないのか?。」ラケルタが訊ねた。 「外せない理由ががあるとすれば、先も言ったとおりだが、だが三十年も経っていれば 時効って事にはなる。もう咎める者もいないだろう。それにロナウハイド王もエルンテ ベルグ様もこの国にはなくてはならない存在、力は貸す。ただ時間が経っている分かなり 食い込んでいるから、外すのには苦労するはずだ。」 「痛みを伴うとか・・・。」 「まあ、これだけ食い込んでいれば痛みはあると思うが、だが、外さないと左腕が壊死 して使い物にならなくなる。外すのなら早い方もいいだろう。」 それを聞いてラケルタは二人を見た。「どうする?。」 「俺は構わん。今ここでやってくれ。」「俺も、同感だ。」 「よし、かなり痛みを伴うと思うが、堪えてくれよ。」 まず先にロナウハイドが外す事になった。大きな台の上に横になり、舌を噛み切らない ように猿轡を嵌められ、身体は台に縛り付けられる。「いくぞ。」 店主はロナウハイドの腕と腕輪の間にさっきより太い金具を差し込んだ。それも何本も。 まだ痛みは無い。「筋肉が邪魔だな・・・。」店主が呟く。 「本当に大丈夫なんだろうな。」エルンテベルグがむっとした表情で言う。 「何とかしてみせます。」 何とかできた隙間に、やっとこのような物を挟み込んだ。「このまま切れれば。」 しかし、店主が精一杯握りを掴んでもなかなか切れない。その時、強い痛みがロナウ ハイドの左腕に苦痛を与える。「くっ・・・ううっ・・・・。」「押さえて!!。」 ラケルタとエルンテベルグがロナウハイドを押さえ込む。だが、腕輪は切れそうに無い。 やっとこの一部が腕にぐいぐい食い込む。「く・・・くあっ・・・。」 「こんなので本当に切れるのか?。」 「金は金属の中でも柔らかい方なんだが・・・但し純金であれば、の話だが。」 ロナウハイドは痛みを堪える。しかし、腕輪は切れそうも無い。 「痛みは増すが、いいか・・・?。」「う・・・ああ・・・。」 店主はやっとこを少しねじる。それが更に痛みを増すようで、ロナウハイドの顔から 脂汗が吹き出る。「だめだ・・・。こうなったら・・・。」 店主が取り出したのは、細いのこぎりだ。「それで切るのか?。」 エルンテベルグも、次は自分の番と思っているので多少不安気味だ。 店主は今度は布と木切れ二個を挟み込む。木切れの間にのこぎりの歯を上に向け、 少しずつのこぎりを動かした。布を挟んでいるとはいえ、その下に当たる皮膚が 摩擦で切れ、血が滲み始める。ロナウハイドが更に苦痛の表情を浮かべ、うめき声を 上げる。「痛そうだな・・・俺、やめようかな・・・。」とエルンテベルグ。 「四十近い大の男が、しかも幾つも戦場を駆け巡った男の台詞じゃないぞ。」 ラケルタが呆れる。「・・・冗談だ。」 「おっ・・・。」店主が声を上げた。「ふうっ・・・やっと切れた。」 ロナウハイドも安心して大きく息を吐いた。同時に、挟んでいた木切れが音を立てて 下に落ちた。腕輪が嵌っていた部分は、かなり赤みを帯びており、長い間圧迫されていた 事を物語っていた。暫く赤くなっていた場所を冷やし、二、三日様子を診るように 言われる。エルンテベルグも同じように腕輪を外して貰い、二人は三十年に亘る奴隷 時代の柵から開放された。 |
第二幕 第八章






こんにちは〜^^
今まで少しずつ拝読していたストーリーが
一気にあふれ出てくるのも、懐かしさが込み上げてくるものです☆
改めて「お、そういうことか」というものが見えてきますな^^
ポチっとな^^
2017/6/28(水) 午後 8:31
> 半兵衛さん
コメありがとうございます。
連載していた記事を章に纏める作業を3回ほど
さぼった為、こうなってしまいました。
週刊誌の連載記事をコミック化したと思って
ください。
[ Duke Friedrich Ronniele ]
2017/6/29(木) 午前 5:54