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ユーリウスはネットのテレビニュースのサイトを開いた。
そこには連続爆破事件の容疑者としてユーリウスの名と手配写真が 映っていた。 「・・・な!!。何っ・・・?!!。」 その瞬間、一気に目が覚めた。 「この写真・・・提供したのは軍の奴らか・・・。俺よっぽど嫌われてた のか?。」 写真の出所が軍でホームページを作った時の写真だとはすぐに気付いた。 「・・・待てよ。警察では遠隔操作の為のパソコンは押収したはず。 あれの中に何が入っているか確認しなかったな・・・。」 ユーリウスはその時のメモリを取り出し、パソコンに読ませた。 「・・・爆破箇所の特定に気を取られて、こいつの存在をすっかり 忘れていたな。」 「読み込み中」の表示が動いている。その時携帯端末機から 着信音が鳴った。王からだ。「はい。」 「ニュースを見たか?。」「ええ。」 「どう思う?。警察は例のパソコンを押収したはずだが、君を犯人と 断定するものが入っていたという事か?。」 「それを今確認中です。」 「今から私もそちらに行く。」「えっ・・・いえ。」 全て言い終わらないうちに向こうは通信を遮断したようだ。丁度 読み込みが終わり、中のデータが表示された。そのデータには爆破箇所と 遠隔操作の場所、そして何枚かの画像データが入っていた。 間もなく王が到着した。「どうだね。」 「ええ、奴はこのパソコンを始めから警察に押収させるつもりでいた ようです。ですから私が作ったように見せかけたデータが入っていた ようです。あと、私が軍にいた時の写真データなどを使って、犯人と 断定させる材料をパソコンのデータとして入れていたようですね。」 「うーむ・・・。」 王は腕組みをして考えている。 「方法はまだ思いつかないが、こいつを巧く利用して真犯人を捕まえる 事は出来ないものかと・・・。」 「なる程・・・。」 その時、部屋の中央に光の束が現れた。 あとがき: あれから8年。その歳月が長かったのかどうなのか。 「8年も経過した」のか、「まだ8年しか経ていない」 なのか、被災者にとってその受け取り方は多様だ。 3月11日。今年も巡ってきたたその日に東北の沿岸を 辿る。今なお手付かずの砂浜や更地を見る度「復興」 出来たと言えない状況に胸が痛む。 8年も経過してしまえば、なのか「震災特集」の特番 なども時間は短くなり、番組が終われば、まるで何事も なかったように時間は過ぎる。 8年が経過しても尚、仮設住宅で生活する人、心の傷が 癒えない人、震災の影響でPTSD(心的外傷後ストレス障害) に苦しむ人。テレビのインタビューなどでそういった 人々を見ていると、自身の無力さにやりきれない思いを 感じる。 14時46分のサイレンと共に祈りを捧げる。人々の中には それぞれが様々な思いを寄せているに違いない。今年は 降りしきる雨の中の祈りなだけに、思いは強いだろう。 この祈りは3.11の犠牲者だけでなく熊本地震、西日本 豪雨、北海道胆振地震などの災害への祈りにも繋がれば、 本望ではないかと思う。 |
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