ここから本文です
サント・マルスと混沌の邪神
逆らえない運命なら、その運命を受け容れ、自分らしく生きる

書庫全体表示

「美しい方ですね。」
ふと見ると、ジルカメスが少女を見たまま固まっている。「おーい。」
「・・・まさか、一目惚れってやつ?。」「うるさい!!。」
ジルカメスは顔を真っ赤にして否定した。が、どう見ても彼の目は恋
しているように見える。
「あなたが、私を目覚めさせてくれたのですね。」
少女はジルカメスに訊ねた。
「い・・・いや、その・・・何つうか・・・いや、まあ、そんな、
トコ、かな、と?。」
ジルカメスはどういう訳か意味不明の事を口走っている。
「おい、ジルカメス、知っているか?。一目惚れっつうのはこの世界の
全てが定めた宿命の出会いなんだぜ。」「そ・・・そうなのか?。」
「やっぱりそうか。巧く引っかかったな。ジルカメスが一目惚れ、ねえ。」
「うなーっ!!。余計な事を!!。」
「それよりもさあ、早く名前を聞いたら?。ついでに彼氏とかいるの、
とか好みのタイプとさあ。」
「そうですよ。こんな美しい方には滅多にお目にかかれないかも
しれないですよ。同性の私が見てもどきどきする位ですね。」
オルケルタが少女を見て答えた。
「・・・えっ、オルケルタ・・・そっちにも趣味が・・・?。」
「違いますぅ!!。ロナウハイド様の意地悪。ものの例えです、
って。」
「じょ、冗談だって。」
 「けど、あの二人、なんかお似合いですね。」
「そうだな。・・・よし、俺が念を送ってやる。」
「そんな事が出来るんですか?。」
「俺の一念岩をも通す!!、キスしろキスしろキスしろキスしろ・・・
・ふんむっ。」
それを聞いてオルケルタは苦笑いをした。

 「ランムラビの英雄、ジルカメス様ですね。初めまして。私の名は
イシュナル。」
「なんで、俺の名を?。」
「この地に眠る守護神ルラルバン様から伺っています。ルラルバン様は
この塔がエイジャン大陸の争い事の元凶だと感じていたようです。」
「俺の・・・父親が。」
「この塔が建っている場所は嘗てティグル王国の王宮があった場所。その
中庭の丁度この場所で守護神ルラルバンは神獣の姿で三日山夜聖火で
焼くつくされた場所なのです。」
「俺の父親はこの場所で最期の時を迎えた。そして今もこの地にいるって
事か。この地に何かあるというのは、その俺の父親の力が作用していた
って事なんだな。そしてこの世界が闇に包まれるかもしれないことに
気づき、この塔を破壊させたくて誰かに訴えていた、とか?」
「その通りです。この塔はシュメールがエイジャンの者誰もが破壊
できないように強力な魔法を掛けたのです。そしてそれを成し遂げられる
のはエイジャンの者ではない人物。
まさにユーラントの勇者ロナウハイド様だったのです。ルラルバン様は
ロナウハイド様に気づいて頂きたくロナウハイド様の体調を崩させたの
だと思います。大陸神エイジャンは大陸内の国々全てに公平でなければ
ならないから、自らの意志ではそれを破壊する事はできなかった、けど、
異大陸の人間であるロナウハイド様のご依頼とあらば可能だったと
いう事なのでしょう。」
イシュナルは続ける。
「守護神ルラルバンは死しても尚、我が子であるジルカメス様の身を
案じていました。そして月日は流れ、私はランムラビのニムロデ王付きの
奴隷の子として生まれました。しかし、この塔を建てる為の生贄として、
この地に捧げられたのです。そしてこの地に死霊として強く根付い
ていた守護神ルラルバン様の亡霊からその話を聞かされ、いつしか
その方とお会いしたいと願うようになりました。」
「この・・・俺にか。」「はい。」
「だが・・・俺は・・・。」ジルカメスは遠くを見つめた。
「躊躇う事なんて無いだろう。『石の契約』は破壊したんだ。これで
あんたは自由の身なはず。」「そうか・・・それもそうだな。」
ジルカメスは自分の左腕に目をやった。奴隷契約の焼き印が消えている。
「・・・。自由か。」
 後ろから暖かい光が射した。
「英雄ジルカメス。あなたにお願いがあります。」
大陸神エイジャンが語りかけてきた。
「俺に・・・?。」
「勇者ロナウハイドより何度も話を聞いているはず。邪神ヴァルタ
ヴルカンが復活するかもしれない事。私はその日を迎えるまで平和を維持
する為の、私の使途となる人物が必要なのです。それをあなたにお願い
したいのですが、宜しいでしょうか?。」
「・・・大陸神の使途、か。だが・・・何故それに俺が?。」
「もうお気づきでしょうが、あなたはこのエイジャンに住まう人間の中で
最も私に近い人間だからです。」
「・・・どういう事だ?。」

   あとがき: 埼玉県春日部駅に貼りだされてあるポスターに、同市に縁のある
        アニメキャラ「クレヨンしんちゃん」こと野原しんのすけの画が
        掲載されている。
         そのポスターでしんのすけは「かあちゃんの夏休みはいつ
        なんだろう」と呟いており、「泣きそうになった」といった声も
        聞かれ、反響を呼んでいるという。
         このポスターは食品宅配などを手がけるOisixの広告として制作
        されたもので、「こどもにとっては楽しい夏休みですが、ママ
        たちにとっては毎日3食の料理やお弁当、それに伴う献立や買い物
        など大変な毎日になる夏休み。Oisixだからこそ出来ることが
        あるのではないか、Oisixだからできるサポートをしたいと考え、
        企画しました」と答えて下さったのはオイシックス・ラ・大地の
        統合マーケティング本部の本部長・井上政人さん。
         また、井上さんは「メッセージを作っている段階から、この
        メッセージをママたちに届けたいと考えていました。届いている
        ことは素直にうれしいですし、多くの方が共感してくださって
        いるのもうれしいです。」と、答えている。
         その個性的なキャラクターから、「真似をされては困る」と
        不評を受けた事もあるしんのすけだが、アニメをじっくり見れば、
        素直で実に子供らしい部分もあるキャラクターだと思う。そんな
        しんのすけがその素直さを武器に誰もが共感できる言葉を呟いた、
        そう思えるポスターではないかと思う。

本文はここまでですこのページの先頭へ
みんなの更新記事