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「・・・見つけた・・・。」辺りを見回すが、その事には誰も気付いて
いない。気のせいか・・・。そう思い、アクセルを吹かした。途中廃ビルの 側を大きく迂回しながら通り抜けていく。 入り口のゲートをバイクで走りながらくぐる。リュックのポケットに 入れている個人カードについているデータをゲートについている認識装置が読み取るのでそのまま進む。
「VAU-HE-1D」。これがユーリウスの個人表示ナンバーだ。自衛軍の 敷地内ではこの表示が彼のコードネームとなっており、本名のユーリウス・
ヴォルフガングで呼ばれる事は殆どない。だから、この中にいる者の 大部分が彼の本当の名を知らない事になる。
今日のスケジュールは、真夜中まで軍事訓練をこなし、夜食をはさんで 後は敷地内にある図書館やジムで時間を過ごす事になるだろう。それが 日課になっていた。いつものように軍事訓練を終えると、夜食を摂り、
パソコンを持って喫煙室へ向かった。
珍しく今日は誰もいない。貸切だな、と苦笑いしながら椅子に腰掛けた。 今夜は出動要請もない夜だ。このまま終業まで何事もなく終わればいい。 けど、そうしたら仕事にならないか・・・まあいいや。なんてことを 考えていた。 左手で煙草に火を点けながらパソコンの電源を入れる。パスワードで ある「R-01-VAU-HE-1D-0」を急いで入力する。立ち上がるまでの間、 煙草の煙が換気口の中へ吸い込まれていくのを眺めていた。
「・・・見つけた・・・。」 急に大陸神ティマイオスが言ったかもしれない言葉を思い出した。銜えた 煙草をうっかり落としそうになる。もし本当にそう言ったのなら、誰に 対していった言葉なのか。何故か酷く気になって仕方なかった。 あとがき:今年も残すところあと50日、平成最後の冬ももう間もなく
到来を迎える。寒さが増し、日一日と短くなる昼間の時間に もの悲しさを感じる今日この頃だ。 寒さが増してくると、風邪やインフルエンザといった 感染性の強い病気が流行って来るので、毎年の事ながら 注意は必要だ。個人的に年々体力が衰えてくるので、常に 気をつけたいと思う。 皆様もお体に気を付けてこの冬を乗り切って頂きたいと 願う。 |
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2018年11月10日
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