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「じゃあ、下佐の部屋って散らかってるって事?。」
「そんなんじゃないけど・・・。」
二人の会話を聞きながら、ユーリウスはむっとした。手伝いに来たのか 邪魔しに来たのかどっちなんだ、と、言いたいところだったが。
「へーえ。バイク好きなんだ。」 本棚に順番に並べてあるバイクの月刊DVDがAN-1T-DA=1下佐の目に 留まったらしい。
「けど、何で七月号だけ二枚あるの?。」 「特別増刊号です。誕生日の月の号を応募で取り寄せる事が特典になって いたんで。」
「じゃあキミ、七月生まれなんだ。」 「そうですけど。手は動かして下さいね。」
「あ・・・ごめん。」 煙草のケースを何ダースかバッグに押し込んだ。 「城内は禁煙じゃないのか?。」「そうなのか?。」「いや・・・多分。」
纏まった荷物を手にし、家を出ようとしたその時、不振な者達が辺りに 居る気配がした。どうやらマスコミが気付き、情報をすっぱ抜こうとして
見張っていたらしい。
「どうする・・・?。」「強行突破・・・?。」 ますます怪しいだろう・・・。そう言おうとした時、頭上に大きな光の帯が舞い降りた。 「あれは・・・。」 「見つかってはいかんのだろう。目を閉じていろ。このまま転送する。」 ユーリウスは光の帯に包まれ、姿が消えた。 「この者の事は任せた。」そう言って、ティマイオス自身も消えた。 「あれが・・・大陸神ティマイオス・・・。」 二人は、暫く呆然と立ち尽くしていた。 あとがき: 2018年も残すところあと僅か。皆様にとって今年はどんな一年 だっただろうか。 思えば今年は、今年の世相を表す漢字に「災」が選ばれるなど 災害の多い年だった。6月の西日本豪雨による死者、行方不明者が 200人を超えるなど、甚大な被害をもたらした。また、9月には 北海道胆振地方でマグニチュード6.7を記録する大地震が発生し、 40人以上の死者、行方不明者を出した。 災害だけではない。8月に山口県で行方不明となっていた男の子を ボランティアで捜索していた尾畠春夫さん(78)が発見し、話題の 人となった。また9月には沖縄出身の人気歌手、安室奈美恵 さんの引退コンサートが行われ、多くのファンが別れを惜しんだ。 その他、オウム真理教事件に関した、死刑囚の死刑が執行がされた、 全国高校野球選手権記念大会では大阪の大阪桐蔭高校が優勝を飾ったが、 準優勝の秋田金足農業高校が、秋田県勢となって103年振りの決勝進出を 決め、「金農旋風」が巻き起こった。 など書ききれないが、皆さまは何が一番印象に残っただろうか。 来年はどんな年になるのか。平穏無事な年である事を祈りたい。 年末年始の更新をお休みします。
再開は1月8日からの予定です。 |
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一度家に帰って、荷物を纏める事にした。護衛の為、AN-1T-DA=1
下佐とW-NB1RIU-ESU-T0下佐の二人が着いて来る事になった。
ユーリウスはAN-1T-DA=1下佐が運転する彼女の私用車に乗り、
W-NB1RIU-ESU-T0下佐はユーリウスのバイク「ティターン450」に
跨りながらヘルメットを被る。 「お前、頭小さいのか・・・。」「普通ですけど。」
「ソレって、俺の頭が大きいって事か?。」 W-NB1RIU-ESU-T0下佐は窮屈そうにヘルメットの中に頭と髪の毛を 押し込んだ。
「散らかっているけど、どうぞ。急いでいるんで茶は出せない けど・・・。」
丁度母は留守だったらしい。 「ねえ、纏めるの手伝うから、部屋にお邪魔していい?。」
「どうぞ。」 AN-1T-DA=1下佐は独身男の部屋が珍しいのか辺りを見回す。 「以外に片付いているのな。」
W-NB1RIU-ESU-T0下佐が感心する。 あとがき: 師走を迎えると毎年、テレビで流れるCMの代表と言えば 「お正月を写そう」のキャッチフレーズでお馴染みの富士 フィルムのCMだろう。今年9月に亡くなった女優の樹木希林さんが 体当たりでコミカルなシーンを演じられている姿は、1978年以来 お茶の間で大きな話題となっていた。 特に、女優の岸本加世子さんとの漫才コンビのような掛け合いは 有名で「美しい方はより美しく・・・、そうでない方はそれなりに。」 のセリフはその年の流行語になった程だ。 そんな樹木希林さんを偲んで、今年は、出演されたCMをまとめた作品を 富士フイルム公式サイトで公開しているのでそちらを見て、過ぎゆく年を 思い返してみるのは如何だろうか。 年末年始の更新をお休みします。 再開は1月8日からの予定です。 |
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「我が自衛軍は新たな人材を確保した。特殊部隊の更に上を行く部隊に。
超特殊部隊ティターンの隊員、その部隊所属第一号が『ロナウハイド』と
いう名の人物。」
「えっ・・・。」ユーリウスは驚いた。 「だが、第一号命令が『出向』だ。分かるかね。ユーリウス・ヴォル フガング改め『ロナウハイド』君。君の配属先はアトラテック自衛軍
第一駐屯地、通称『最高指令機関ティターン』つまりアトラテック城内の
防衛庁舎だ。実は王家からの依頼で君を『出向』という形で配置したいと
いう事だ。」
「アトラテック城内・・・。もしかしてティマイオスからの依頼 とか・・・。」
「どうやらそうらしい。ティマイオスにとっては君は貴重な人物なの だろう。その身の安全を確保する為、側に置きたいのではないだろうか。」
「世界で唯一の血・・・。異大陸とやらの混血のこの血がティマイオスの『計画』を成功させる鍵だという事か。」 「何か、不思議な運命に導かれているみたい・・・。」 「ティマイオスが言った事はまだまだ疑問が残る部分は沢山ある。だが、 これから色々な事が分かってくるのかもしれん。だとしたら、これは
いい機会かもしれないな。それに、ロナウハイドという名はいい隠れみの
かもしれん。」
あとがき: 日本政府は9日、国際捕鯨委員会(IWC)から脱退する方針だという。 絶滅を危惧されている鯨を保護する目的のIWCからの脱退により、 日本伝統の文化である「捕鯨漁」を再開させる目的なのだろう。 しかし、幾ら伝統文化とは言え、世界的に捕鯨は保護団体から 厳しい取り締まりを受けている。この世界を敵に回すような行為は 現実的には受け入れられないだろう。 だが、条件付きでも認められれば、鯨肉の料理が復活するだけ ではない。東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県女川町は 嘗て大きな捕鯨基地だったので、この商業捕鯨が復興の追い風と なるのではないかと思う。 実現には程遠いが、再開の目的にはこういった意味合いも含めて 頂ければ、と思う。 年末年始の更新をお休みします。 再開は1月8日からの予定です。 |
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執務室に入ると、長官と秘書が二人で迎えてくれた。
「じゃ、私はこれにて。」
AN-1T-DA=1下佐が立ち去ろうとした。「いや、君も一緒にいてくれ。」 「はい・・・?。」「手短に話そう。掛けたまえ。」 そう言ってソファに腰掛けた。 「今後の君の身の振り方なのだが・・・。」 遂に来たか・・・。ユーリウスは覚悟を決めた。 「ここにある君のデータは一切削除させてもらった。もう、 『R-01-VAU-HE-1D-0 ユーリウス・ヴォルフガング』という隊員は存在 しない事になった。」 「そんな・・・それって『解雇』ってことですよね。どうして!!。」 AN-1T-DA=1下佐が反発する。 「そうだ・・・。」「そんな・・・。」 もう庇ってくれなくたっていい。親身な行為も今は全てただの同情にしか 受け取れない。 「ただ、・・・話には続きがある。落ち着いて聞きたまえ。」 話・・・?。何だろう。 あとがき: 在位中最後の誕生日を23日に迎えられた天皇陛下。恒例の一般参賀 行事で在位中最後となるお言葉を述べられた。記者会見では 御自身の人生を「旅」となぞらえ、皇后さまと過ごしてこられた 日々に思いを語られた。時折、お言葉に詰まる様子を見せられ、 その「旅」がどんなにか思いを募らせる日々の繰り返しだった 事が窺える。 85歳になられ、こうしてお姿を拝見できるのもあとわずか。この 平穏な日々をゆっくりとお過ごしいただけたら、と願う。 年末年始の更新をお休みします。
再開は1月8日からの予定です。 |
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「そんなのないですよ。」
「え?。タイプがない、って事?。」「恋愛には興味がないので。」 「じゃ、誰かと付き合ったこともないって事?。」 「ない事もないけど・・・。人を好きになった事なんてないし、自分 からは絶対声掛けない方なんで。向こうから誘ってきたから付き合った だけですよ。・・・って!!なんでっ、そんなこと聞くんですかっ。」 するとAN-1T-DA=1下佐はニコッと笑って答えた。 「やっと落ち着いたようね。ついさっきまでギスギスしていたよう だけど・・・。」「えっ・・・。」 嵌められた?。もしかして自分の胸の内を見透かしてそんな事を 言ったのか? 「オンナの勘ってやつ?、怖えよなあ・・・。」 ユーリウスは彼女に聞こえないように呟いた。 あとがき: 南青山の児童相談所建設に住民の一部が反対している。 「地価が下がる」「環境が悪くなる」との理由だそうだが、 その反対意見に対し、様々な所から反発の声が上がっている。 反対派の人達の意見の多くは、南青山という地域が持つ 「ブランド制」の価値が下がる事の様だ。中には、 「(施設に入っている子供達は)自分達のような生活を している人達を見て、不幸せなんじゃないか、そう思うと (施設の子が)可愛そう」などという意見もある。 果たして本当にそうなのか疑問に思う。 反対派の方々はこういった施設の役割を考えたことが あるのだろうか。幼児・児童の虐待や、母親へのDVなど 生活弱者が助けを求める為の場だと思うが、そう考えた事は ないのか。また、中には3人の子供を持つ親、といった方が 反対意見を述べられていたが、同じ母親として共感する 部分はないのか。何らかの事情で自分もそういう立場になって しまったら、と考えたりできないのか。 「子供は地域が育てる」といった言葉も聞くが、反対派の 人々はそれをどうとらえているのか。首を傾げるばかりだ。 年末年始の更新をお休みします。
再開は1月8日からの予定です。 |




