ここから本文です
サント・マルスと混沌の邪神
逆らえない運命なら、その運命を受け容れ、自分らしく生きる

書庫過去の投稿月別表示

2019年02月

← 2019年1月 | 2019年3月 →

全4ページ

[1] [2] [3] [4]

[ 次のページ ]

パソコンを立ち上げ、宗教団体ナバホ=ダコタのホームページを開いた
確か団体員の自己紹介が乗っていたはず。
「ええと、・・・『ワナギースカ』。これか・・・。」
教団の広報担当のメンバーの中に彼の名があった。
「広報担当って事はパソコンとか預けられているはず。何か証拠か、
できれば今度の爆破予告の計画書を作成した物か何かあれば・・・。」
しかし、そんなデータが入ったパソコンがあったとしてどうやって
調べようか。
「・・・神の力を借りるか。」
ユーリウスは早速ティマイオスの宝玉を手に取り、尋ねた。
「そんな事出来る訳・・・と言いたいところだがその宗教団体とやらの
動きに人々が賛同し始めている。この世の終わりに秩序が乱れるのも
時間の問題なのであれば、協力しよう。これで秩序が乱れるのを食い
止める事ができれば・・・。」
「念の為、親父にも協力させる。」「そうだな。」

 その夜、ティマイオスの転送で宗教団体ナバホ=ダコタの中央指令所に
やってきたユーリウスと父チリカワ。
「何で私が付き合わなければならないんだ。」
「今まで母さんに散々苦労を掛けただろ。今回の事は償いだと
思えっつうの。」
「なんかお前に踊らされているような気もするが・・・。」
夜中だというのに明かりが煌々と点いている。チリカワの魔法で皆眠りに
ついているらしく静かだ。「広報室」と書かれた部屋に入る。
「んげっ・・・。」

      あとがき: カレーライスのライスをダムに見立て、ルウをダム湖に見立てて
         ライスを崩して食べる「ダムカレー」が2009年頃から全国に
         広まっている。
          そのダムカレーに「不謹慎」と批判を訴える記事が建築系の
         メディアに掲載されているという。その記事を書いた執筆者は
         災害の復興工事に携わっている土木技術者だそうで、崩して
         食べる行為が、災害などで建物が壊れ、多くの犠牲者を出した
         事を連想させると主張しているという。
          それに対し、日本ダムカレー協会では「多くのダムカレーは
         過疎化に悩む水源地の方々が考えだしたものです。ダムカレーで、
         少しでも活気が取り戻せたらという気持ちから誕生しています」と
         ツイッターでコメントしているという。
          ライスを崩し、カレーのルウを一気に流す行為は、ダムの決壊を
         彷彿させるかどうかなど考えた事もなかった。ライスを「ダム」に
         見立てただけで、カレーのライスを崩して食べるのはその人の
         好みの食べ方なので善し悪しの判断は出来ない。
          ただ、こういった出来事まで「不謹慎」と決めつけられては
         うっかり何も出来なくなってしまう。以前に記事にした有名
         ブランドの商品が人種差別を連想されると物議を醸した事が
         あったが、それと同様見る側の「受け取り方」ではないだろうか。
         拘ればきりがないし、どちらが正しいかなど無いに等しいかと
         思う。
しかし、母はその事を咎めもせず、
「・・・そうなんだ・・・。」としか言わなかった。自衛軍の
予備クラスに入隊しても反対もしなかった。ただ、「副業でも
始めようと思って面接してきたのにな。」と笑顔を見せる母だった。
そんな母の言葉に心が揺らぐユーリウス。
「けど、自分で決めたんだったらとことんやりなさいよ。途中で諦めたら
この家出て行って貰うからね。」
優しい口調で厳しい言葉を告げる母。この母の為にも自分が決めた道を
歩かなくてはならない。そう決意した。
「なんで・・・反対しなかったの?。」
「あんたは言い出したら絶対曲げない頑固者だから。お父さんにそっくり
だわ。」
「あいつかよ・・・。あいつと一緒にするな。」「はいはい。」
 自分が決めた道。運命を受け入れると決めた時からユーリウスは自分の
中に底知れぬ力がみなぎっているような気がした。

 UPE-HE‐6Gの話からWA‐W11VARーSYーUKAことワナギースカはやはり
宗教団体ナバホ=ダコタに所属している事は間違いないようだ。ただ、
後は彼とテロ事件を結びつける証拠が欲しい。
「奴が爆弾を仕掛ける時間と場所さえ判ればいいんだが・・・。」
じっと考えていると煙草の禁断症状が出てくる。
「あー、イライラする!!。」
大きな声で独り言を叫んでも、何の解決にもならない。
「分かっている、けどさ・・・。」
 「・・・待てよ・・・。」

       あとがき: イギリスの高級ファッションブランド「バーバリー」が2019年の
         秋冬コレクションで公開したパーカーのデザインが、「自殺を
         連想させる」との批判を受け、謝罪した。
          このパーカーのデザインでは、胸元のフードについている紐が
         首吊り自殺に使う縄のように見えるとの事だ。
          そうインスタグラムに投稿したのがショーでモデルを務めた
         リズ・ケネディさん。ケネディさんは家族を自殺で失っており、
         同インスタグラムで「自殺はファッションではない。魅惑的でも
         先鋭的でもない」と批判し、バーバリー側とデザイナーが謝罪した。
          ここの所、世界の有名ブランドが批判を受け、謝罪する例が
         相次いでいる。ブランド側が優れたデザインだと感じても、見る
         側にとってみれば受け取り方は様々だ。ファッション業界も、
         厳しい時代を迎えているのではないだろうか。
中等学校に上がってまもなくの事。学校から帰ってくると父が荷造り
している。どこかへいくのだろうか、と思ったが、その時は何も
聞かずにいた。二、三日して母から父が出て行ったと聞かされた。理由は
教えてはくれなかった。その時はまだ漠然とした記憶しかなかった。
 中等学校の卒業をあと一年ちょっとで卒業する頃、ユーリウスは担任の
先生と進路について話し合っていた。
先生からは「この成績を維持できれば君が目指す技術学校への推薦状も
書ける。入学試験に向けてこれからはライバルも増えてくるから気を
抜かないで頑張ってくれよ。」といってぽんと肩を叩いた。
「技術学校か・・・。」昔から物を造ったり直したりと黙々と一人でする
作業が好きだった。手先が器用だった事もあり、エンジニアを目指し
技術学校への進学を夢見ていた。しかしある夜、母がつけていた家計簿を
見て愕然とした。預金等の全財産を確かめると、どう考えても技術学校の
学費を捻出するのには困難な金額だった。
 先生に相談し、奨学金を得る事を考えたが、母の年収では奨学金を
得る条件からは僅かに外れてしまっていた。先生も何とか奨学金を
受けられるように色々掛け合ってくれたが、絶望的な結果しか出て
こなかった。僅かな差でユーリウスは奨学金を貰いそびれてしまう。
先生も別の書類を持ってきてくれた。それで何とか進学できるかも
しれない。だが行けたとしてもこの厳しいインフレが続く世の中、
学費を払い続ける事が出来るのだろうか。ユーリウスは書類には
記名せず、その代わりに「退学届」を提出した。
 当然のことながら母はすぐに気づいたようだ。予想はしていたので、
その事を咎められたら開き直ってやる、と覚悟を決めていた。

    あとがき: コンビニエンスストアたファミリーレストランなどで繰り
         広げられるアルバイト従業員による不適切動画を投稿が後を
         絶たない。
           こういった不適切な行為をすることも信じがたいが、それを
         まるで武勇伝の如く動画サイトに投降するという事も信じ
         がたい事だ。彼らは何のつもりでこういった行為を繰り返し、
          それを動画に投降するのか理解が出来ない。単なるいたずら、
          または「いいね」などの反応を得たいから、なのか。だとしたら
         余りにも安易すぎる。
           このニュースで、迷惑を被った店側から賠償請求を求められる
         など、この行為によってどんなデメリットがあるか何度も
         報道されているにもかかわらず、だ。
           ふと考えたのだが、こういった行為をする者達は、ニュースを
         見ていないからではないか。スマートフォンなどの端末をいじる
         事はあっても、画面を見ている時間の殆どはSNSの画面を見るだけで
         肝心のニュースを観るなど常識的な事は一切行わないのではないか。
           だからあれ程、不適切動画を投稿する行為についてどうなるか
         何度の呼び掛けていても、この行為を繰り返す者が後を絶たないと
         いう事なのかと思う。
           だとしたら、店舗側も動画を投稿した後の社会的影響を学習
          させる必要があるかもしれない。
「俺は暫く身を隠す。ただ、たった一つだけ伝えたい事がある。
ありがとう。今まで友達でいてくれて・・・。」
UPE-HE‐6Gははっとしてユーリウスを見上げた。「えっ・・・。」
「・・・怒ってない訳・・・無いよな。」「さあね。」
「だったら何故、そんな今生の別れのような事を・・・。」
「・・・実は・・・。」言いかけたが「やっぱやめとく。」
ユーリウスはそう一言残し、ドアのセンサーに手を掛けた。
「WA‐W11VARーSYーUKAに言って置いてくれ。首を洗って待って
ろってな。」
そう言って執務室を出た。部屋の外には長官とI-KUB-AYA202上佐が
待ち構えていた。
「もういいのか。」長官がユーリウスに声を掛けた。
「随分と簡単だったな。」
上佐も話しかける。
「我々の間には長たらしい言葉は必要ありません。」


 「WA‐W11VARーSYーUKA・・・ワナギースカ、か。」
「ここまでの恨みを買うなんて、一体どういう事なのだろうか。」
駐屯地での話を王に伝えた。「心当たりが無いから困っているんですよ。」
「向こうが勝手に思い込んでいる、という事はあるかも知れんな。
状況から言ってやはり『異例の出世』は反感を買う材料になる。
気の毒だが。」
王の酒の肴にユーリウスも付き合いながら果実酒を御馳走になる。
「大変だな。」「まあ、ありがとうございます。」「禁煙もな。」
ユーリウスは苦笑いした。
 グラスに注がれた果実酒の紅にユーリウスは昔を思い出していた。

      あとがき: 一昨日午後9時、春まだ遠い北海道胆振地方を最大震度6弱が襲った。
         昨年9月6日に起きた「北海道胆振地震」。その大きな地震は人々に
         再び悪夢を思い出させたに違いない。
          昨日のニュースには、帰宅の足を奪われた人たちが混乱する様子や、
         札幌駅や千歳空港で一夜を明かす人々がいると報道された。
          気象庁からの発表では、昨年から続く一連の地震とみているそうで、
         今後の注意を呼び掛けている。
          9月の地震でも大変だったかと思うが、今回はまだ寒さが続く2月。
         それ故に早い復旧が求められているだろう。今後の情報に注意しながら
         一日も早く復旧されることを祈る。
「本来であれば、お前はテロリストの片棒を担ぎ、情報を外部に漏らした
犯罪者だ。しかし、それを咎める事をしなかった彼の懐の大きさに感謝
するんだな。」
UPE-HE‐6G上尉はもう何も言えないでいる。ユーリウスは
「空いている部屋をお借り出来ますか?。彼と二人で話がしたいんで。」
「いや、君達はここにいていい。我々が外で待っている。」
長官とI-KUB-AYA202上佐は執務室を出て行った。

 二人は暫く何も言わなかった。ユーリウスの頭の中に色々な思い出が
浮かぶ。同じ年代、同期でたった一人だけR-01クラスに配属された自分を
誰もが嫉妬と疑惑の眼差しで見ている。そんな中、優しく、親しげに接してくれたのがUPE-HE‐6Gだった。お互いどこまで強いかをよく競い合って
いた。個人的な話なども熱く語り合った。そんな彼が不本意とはいえ自分を裏切った。憎む事は簡単だ。だがそうすれば今までの思い出全てが嘘だった事になる。やはり憎む事は出来ない。
「・・・俺が真犯人じゃないかって、疑わなかったのかよ。」
UPE-HE‐6Gは、まるで独り言のように呟いた。
「・・・信じてたから。」「・・・え・・・。」
「もし、そうだとしてもお前は真犯人である事を隠して俺を欺こうなんて
出来る奴じゃない。」
「で、でも、お、俺は・・・、俺は一瞬でもお前を疑ってた。仲間達に
疎外されるのが嫌で、お前を避けていた。お前の事、信じてやれなかった。そんな俺をお前は信じてたっていうのか・・・?。」
「当たり前だろ。例えどんな事を腹の底で考えていたとしても、優しく
してくれたのは事実だ。それは間違いないだろう。」
「VAU-HE-1D・・・。お前って奴は・・・。」
UPE-HE‐6Gはもう何も言えないでいる。

      あとがき: 岡山県で軽自動車で引きずられながら散歩している犬の動画が
        騒ぎとなっている。
         この動画は、高齢者とみられる男性が軽自動車に乗り、窓から
        リードに繋がれた犬を散歩していたというもの。投稿者によると、
        「排気ガスがワンちゃんに当たっているし、歩道を車で走って
        いたので注意した。同じ状況を見掛けたら、注意し、警察に連絡
        して・・・。」とツイッターで訴えている。
         動画では、歩道を自動車で走行している様子が映し出されて
        いる。御存じの通り歩道は車での走行は禁じられており、危険
        回避の為やむを得ない場合を除き罰則を受ける場合がある。
         道交法第三章1十七条(交通区分)には「車両は、歩道又は
        路側帯(以下この条において「歩道等」という)と車道の区別の
        ある道路においては、車道を通行しなければならない。」とある。
        動画では、車道とは縁石で仕切られており、明らかに車両と
        歩行者の通行が区別されている。となると明らかな道交法違反
        となるのは明確だ。罰則として三カ月以下の懲役、五万円以上の
        罰金、更に「通行帯違反」に該当するとなれば点数1として反則金
        六千円となる可能性が高いという。
         何はともあれ、大きな事故に繋がらなくてよかったと思う。もし、
        歩行者が歩いていたらどうしていただろうか。違反である事を
        分かって走行していたというなら大問題ではなかったか。
         「違反」は「してはいけない事」。大きな事故に繋がるからこそ、
        違反行為なのだ。決して軽く考えてはいけない事ではないだろうか。

全4ページ

[1] [2] [3] [4]

[ 次のページ ]

Duke Friedrich Ronniele
Duke Friedrich Ronniele
男性 / B型
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
友だち(9)
  • ダルビッシュゆうや
  • マニマニ
  • 大本柏分苑
  • soratomi
  • Kawakatu
友だち一覧

過去の記事一覧

1
2
3 4
5
6
7
8
9
10 11
12
13
14
15
16
17 18
19
20
21
22
23
24 25
26
27
28

Yahoo!からのお知らせ

最新のコメント最新のコメント

すべて表示

よしもとブログランキング

もっと見る
本文はここまでですこのページの先頭へ

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト≪さとふる≫
実質2000円で好きなお礼品を選べる
毎日人気ランキング更新中!

その他のキャンペーン

みんなの更新記事