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「王も心配されている。落ち着いたら広間に来てくれ。いいな。」
そう言って父も母も部屋を出て行った。 一人になり、ユーリウスは冷静になって考えた。ティマイオスが 滅んだのは自分の事を庇って、という事もあったに違いない。そう思えて
仕方がなかった。それを「運命」として片付けてしまってよいものか、と
思う反面、父の言うとおり、今はティマイオスの意志を継ぎ、残された
大陸が邪神ヴァルタヴルカンに飲み込まれるのを防ぐしかない。
「勇者ロナウハイドよ。」 頭の中で声がする。「ティマイオス!?。」 「大陸神ユーラントは自ら滅びる直前未来人に自分の記憶を与えた。 それと同じように私の記憶をそなたに与えよう。ユーラントの者では
あるが、半分はこのアトラテックの血を持つ者。この世界の記憶をそなたに託した。他の大陸が消滅するのを食い止めてくれ。そしていつか生まれ
変わる日を夢見て・・・。」
それからはもう頭の中にはもう何も聞こえてはこなかった。 重い気持ちを胸に秘めたままユーリウスは広間へ向かった。 「おお、来たか。ロナウハイド君。」 「御心配掛けて申し訳ありませんでした。」「案ずるな。」 王は寂しそうに笑った。 「それより、実はな、大変な事が分かった。大陸神ユーラントからの 転送の時期がもうそろそろだというのだ。」
「なんですって!!。だ、だって、日食によって邪神ヴァルタヴルカンが 復活するかもしれないのがあと千百日以上、つまり三年以上
あると・・・。」
「いや、逆に言えばそれしか日程はない。それに日食が始まった時には 我らはここに居ては他の大陸を守れぬままこのアトラテックと運命を共に
する事になるのだぞ。」
側に居たチリカワが言った。「そんな・・・。」 「以前も言ったが、我々が成すべき事はティマイオスの意志を継ぎ、この 惑星エーアデに住まう全ての生命を守らなければならない。」
「それが・・・俺に課せられた運命なんだな。」 「そうだ。・・・ロナウハイド君。私はこの大陸と運命を共にするが、 きっと生まれ変わってみせる。その時また会おう。」
王はユーリウスに握手を求めた。「お待ちしています。」 あとがき:「チャコ」の愛称で親しまれた声優白石冬美さんが亡くなった。 享年82歳。「パタリロ!」のパタリロ・ド・マリネール8世や 「巨人の星」の星(花形)明子等数々の役を演じてきた。 個人的には「機動戦士ガンダム」のミライ・ヤシマ役が 印象強いので、訃報を聞いた際「あのミライさんが・・・。」 と驚き、「ガンダム」のワンシーンでスレッガーの死を 知らされたミライさんの映像とだぶった自分がいた。 アニメだけではなく、ラジオのパーソナリティーとしても 活躍されていて、とくに有名なのはTBSラジオ「パック・イン・ ミュージック」で野沢那智(故人)氏と共演以来4半世紀にも 亘ってコンビを組まれていた。 声に独特の特徴がある方で、一声聞いただけで本人と分かる 声優さんの一人としてその名を知っていた。もうあの声が 聞けないというのがとても残念だ。心からご冥福をお祈りしたい。 |
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