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一羽のアヒルがオルケルタのスカートの真下を通り過ぎる。それを
目の当たりにしたユーリウスはドキッとした。
「い、いや、こんな時に・・・。」 邪念を捨て、とにかくアヒルを捕まえる事だけに集中した。 一羽、また一羽と捕まえるが、最後の一羽だけは逃げ足が速いらしく なかなか捕まえられない。ヨシュアが餌を一掴み持ってきて、井戸の側に
撒いた。「なる程、頭いいな。」「・・・だろ。」
アヒルはその餌に気づいたのか、そこで餌をつついている。 ユーリウスは餌を啄んでいるアヒルに少しずつ近づき、狙いを定める。「よしっ!!。」 餌に夢中になっているアヒルに真正面から飛び掛かった。が、寸での ところでアヒルはユーリウスに気付き、逃げて行った。
「何だよ、逃げられちゃったのかよ。」 「うっせー、想定外だ、想定、が、い!!。」
「そうかあ・・・負け惜しみじゃないのか?。」 「負け惜しみだぁ!?。誰に向かって言っている?。俺サマだぞ。」 「じゃあ、捕まえてみせてよ。」 「言われなくてもそうするって、観てろよ。」 ユーリウスは餌を掴んで、今度は井戸の反対側に蒔いた。暫く待つと その餌につられてアヒルが戻って来た。「よーし・・・もう少しだ。」
ユーリウスはアヒルに少しずつ近づいた。体制を低くして井戸の陰に隠れ、アヒルの後ろから跳び掛る作戦に出た。「よしっ!!。」 が・・・捕まえたのはアヒルではなく、四つんばいになって何とか アヒルの脚を掴んでいるオルケルタの尻だった。「あ・・・ごめ・・・。」
その瞬間、ユーリウスは自分がとんでもない態勢をしているのに気づいた。 「うっ・・・う、後ろお・・・!?。」 反射的に離れたが、既に遅くユーリウスの身体は本能的に反応している。 こんな状態を誰かに見られたら物凄く恥ずかしい。ましてやオルケルタも アヒルを抱えて側に立っている。ユーリウスは咄嗟にうつ伏せになった。
オルケルタがしゃがみ込み心配そうに見つめる。 「どうしたのですか?。」
「きゅ、きゅう、急に・・・は、は、・・・腹がい、い、痛く・・・なって。」 かなり無理のある誤魔化し方だ。分かってはいるが仕方が無い。 「大丈夫ですか?。お送りしましょうか?。」 あとがき: 東京池袋で母と娘が死亡し、7人が重軽傷覆った事故から1ヶ月 程が経過した18日、運転していた旧通産省工業技術院の飯塚幸三 元院長(87)が退院した。 元院長は記者団に対し、「申し訳ございません」と小声て答え たという。 今思い出しても悲惨な事故だったと思う。元院長は「ブレーキを 踏んだが効かなかった」と答えたようだが、事故を起こした車両を 調べた結果ブレーキに異常はなく、現場にブレーキ痕もなかった ことから、ブレーキのつもりが、アクセルを踏み続けていたのでは、 との見方もあるようだ。 事故はともかく、元院長の事故後の行動や、逮捕されない理由などに ついて疑問を投げかける意見が多い。これだけの事故を起こしながら 容疑者として逮捕されないのは「上級国民」だからだ、とか、、事故を 起こした直後、警察や救急車を呼ばず、息子に電話してFacebookの 削除を指示し、隠ぺい工作を行ったとの噂も広がっている。 その中で、やはり容疑者とならないのは疑問が残る。被害者、特に 妻と娘を一度に亡くした男性の胸の内を思うと、ただの事故では 済まされないと思う。 |
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2019年05月22日
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