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収穫の季節がやってきた。毎年この頃になるとやってくる遊牧民が
居るという。その遊牧民が持ってくる貴重な「塩」をここの集落で収穫 した保存食と交換する。始めて見る遊牧民の人々は不思議な衣装に身を 包み、屈強な男達が何人も居た。 「塩」が目当ての為、流石のゲルマンもこの地への定住は勧められ ないらしい。その夜、彼等を歓迎する為の祭りを行う。たしか、ゲルマン からそういった遊牧民の中から未来の花嫁を選ぶように言われていた。 けど、ユーリウスは恋しいオルケルタ以外の女性など目には入らない だろうと思っていた。ただ、オルケルタはどうだろう。誰を夫に 選ぶのかはオルケルタ次第。自分が口を挟める訳など無い。それに、 自分に残された時間だって限られているかもしれない。あの「日食」で 自分はどうなってしまうか分からない身。そんな自分がオルケルタを 幸せに出来るのだろうか。 女達が祭りの準備をこなす。勿論母も例外ではないが、細々と働く オルケルタをこうやって見ていられる時間は後どれくらいなのか。 「・・・恋・・・なのか。こんなに苦しい思いをするものなのか ・・・?。」 毎日毎日会いたくてたまらない。会えばその笑顔にどれだけ癒される 事か。そして夜になれば会えない時間が辛い。早く朝になればいいのに。 何度そう思った事か。狂おしいほどに心が乱れる。女の子に興味が なかったあの頃とは大違いだ。会う事すら面倒だったあの頃は、こんな 苦しい思いをするなど考えられなかった。 「恋なんて、映画やテレビなんかの作り物の世界。」 そう考えていたユーリウス。 だが、実際ここまで胸が熱くなる思いを体験するなんて想像も つかなかった。 「おっ・・・ユーリウス・ロナウハイド。」 集落の若者の一人、ヴィンダーフェルトが声を掛ける。 「結構な美女も来ているってさ。と言っても俺達は幼い頃から 知っている娘だけどな。ただなあ。俺も両親から早く身を固めるように 言われている。あんたもそうなのか?。」 「まあ・・・な。」 「・・・驚いたよ。なんか皆綺麗になっちまってさ・・・。」 別の若者のアドルフも声を掛けてくる。 「ってことは、そろそろ誰かに絞らなくちゃならん、って事か。」 「だよな・・。」ユーリウスも返事はしたが、上の空だったのは 言うまでもなかった。 あとがき: 「ドラゴンボール」「Drスランプ」などの作品で知られる漫画家の 鳥山明氏(64)がフランスの芸術文化勲章を授与されたとフランス版 HUFFPOSTが報じた。 鳥山明氏と言えば1980年に週刊少年ジャンプでDrスランプの連載を 開始。少女アンドロイドの則巻アラレを主人公にドタバタのコメディ と、画風の繊細さで一躍人気作品となり、翌年テレビアニメでの放送も 始まった。 引き続き1984年には「ドラゴンボール」が連載を開始。その後の アニメ化により世界中から支持者が出るほどの大ヒット作品となった。 その人気ゆえの受賞となったようだ。この賞には過去に松本零士氏や 大友克洋氏など何人かの日本人が受賞しており、日本の芸術作品の 水準の高さが認められているという事か。 このように今後も世界に誇れるような作品が誕生してくれる事を、 大いに期待したく思う。 |
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