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翌朝、ネットのニュースで何か進展があったか確認している。しかし、
これといって大きな動きは無いようだ。「おや・・・。」宗教団体 ナバホ=ダコタが新たに新着記事を載せたようだ。そこには新規加入者の 募集が大きく取り上げられている。 「・・・ま、まさか、何で?。」 そこには「世界の終わりについて」と書かれてある。遂に千二百日に 迫った『日食』の際、邪神ヴァルタヴルカンが復活し、世界を滅ぼすと
いった内容だ。
「何故・・・。」 そしてその『滅び』から逃れる為には教祖カレタカが作りだす『道』を 辿るより他に無いというのだ。その為に、今ナバホ=ダコタを信仰し、 救いの道を求めよ、という事だった。
ユーリウスはもう少し他の記事を調べた。ナバホ=ダコタに関しては 批判的な意見が多いようだが、中には、「日食」と「邪神ヴァルタ
ヴルカンの復活」を関連付けている記事もある。
「そう言えば、何故ティマイオスは日食で邪神ヴァルタヴルカンが 復活すると考えたのだろうか・・・。」
手に持った宝玉になんとなく言葉を掛た。すると、何が言いたいのか 気付いたらしく、頭の中に話し掛けてきた。
「惑星エーアデ。エーアデの波動を感じていた。しかし、ある日を境に 周波に不定期な波を感じるようになった。それに疑問を持ちずっと
調べてはいたが、まさかそれが邪神ヴァルタヴルカンの波動と同調
していたのには気付かなかった。気づいた時は遅く、既に大きな波動と
なっていた。そして近づく『食』。恐らくこの『食』によって邪神
ヴァルタヴルカンの闇の力は最大限にまで広がるだろう。今回の『食』は
丁度このアトラテックをすっぽり包み込む大きさ。場合によっては
復活した闇が、未だ文明が行き渡っていない他の大陸までも飲み込む
大きさにまで広がるかもしれない。」
「・・・ちょ、ちょっ、ちょっと待ってくれ。影響があるのは アトラテックだけで他の大陸に影響が無いわけじゃないのか?。」
あとがき: イタリアの有名ブランド「GUCCI(グッチ)」が販売した セーターが黒人差別的であるとの批判を受け、販売を中止したという。 問題のセーターはタートルネックの部分が目の下まで隠れるデザイン。 口の部分だけが開いている斬新な形が特徴のようだ。 その口の部分が赤く唇の形に縁取ってあり、セーターの黒との色合いが 黒人を差別する人形「ゴリウォーグ」に似ている、との指摘が上がった。 グッチは「深くお詫びする」と謝罪声明を出し、販売を中止したと発表。 以前も人気ブランド「プラダ」で販売したアクセサリーが販売中止に 追い込まれるなど、人気ブランドの人種差別に対する騒動が続いている。 プラダについては過去にもここで述べたが、人種差別は歴史的にも根が 深い問題である。このセーターが人種差別や黒人をイメージさせるか どうか個人的にはよくわからないが、 そういった批判に対しての
グッチ側の対応だろう。いつの時代になっても人種差別は世界中の
人々にとって「負」の問題ではないだろうか。
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サント・マルスと混沌の邪神〜アト
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「親父が言っていた、『未来人』の事についてなんだが。そいつは惑星
衝突を回避する為の人物って言ってたな、と思って。結局その未来人は
惑星を回避できたのか?。」
「恐らく、その未来人こそ、惑星を回避できる救世主ではないかと見た。 だが、以前も言ったとおり、アトラテックの者ではなく、異大陸の者。
そしてその一人が持っていた遺伝子とやらがそなたと同じだった。
あの建物の爆発でそなたに触れた時、それを感じた。そこでこの者は
運命を与えられた者に違いないと確証した。」
「俺と同じ・・・どういう事なんだろう。」 「せめてアトラテックの者であれば彼等の正体は分かったのかもしれない。 だから、救世主なのかどうかはどうしても読み取る事ができなかった。 だだ彼等未来人の出現で分かった事。それは彼等の時代にはアトラテックは存在しない事。私は巨大惑星の衝突の前に滅びてしまう事を。」
人間なら涙やため息をつきながら話すことなのだろう。絶望ともいえる 今の気持ちを感情が無い分淡々と話している。まっすぐ前を見ている テマイオスは差し詰め死を目前にし、死と向き合おうとする末期の不治の 病を抱えた人に見えた。
死ぬってどういうことなんだろう。これは人間でも生きている以上分から ない。ましてや長き時を生き永らえる神であるなら、自らの末期など考えた事はないのだろう。 「月か・・・。闇を抑えるために僕として引力に曳かれてきたはず。だが、 皮肉にも今回闇を生み出す原因を作ってしまうとは。不本意ではあった だろう。運命とはなんと残酷なものだろう。」 「運命か・・・。」 「暫し眠りにつこう。そなたが私を必要とするならその時は駆けつける。」 そう言ってティマイオスは小さな宝玉になった。ユーリウスはそれを 拾って、宿舎のベッドの側に置いた。 あとがき: 観測史上最大の寒波が北海道を覆っている。今日8日は 上空1500メートルにマイナス26度の寒気が流れ込み、道内の 最高気温が平年より10度程低くなるとの予報だ。 この厳しい寒さは明日9日の朝まで続く見込みだそう。とは いえ、北海道だけでなく、本州やほかの地域でも影響がない とは言えないだろう。皆様も体調管理は勿論、水道管の凍結や 道路状況など十分に注意し、過ごして頂きたい。 |
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やはりただの偶然なのだろうか。今回のテロ事件と宗教団体ナバホ=
ダコタ、そしてそこの所属していると思われる元同期の軍人WA‐
W11VARーSYーUKA。
無意識にポケットを探る。「あ・・・そうか、そうだった。」 煙草を探そうとする癖が抜けていないようだ。忙しくて気に掛けている 暇はなかったがそろそろ禁断症状が出てくる頃だろう。どうやって気を 紛らわすか。仕方がないのでその場で自主トレでもしようと腹筋運動を 始めた。 ユーリウスが煙草に手を出したのはいつの事だっただろうか。生活の為、 学校を中退し軍人になった。自分は生活を支える為大人達に混じって 働かなければならないのに対し、同い年のクラスメイト達は学生生活を 満喫している。 「俺は、あいつらのような子供じゃない。」 ユーリウスにとって喫煙は「大人の象徴」だった。そうすれば早く大人に なれる。それが煙草に手を出すきっかけだったのかもしれない。だが、 今は違う。今の自分にとって煙草は「逃げ」の象徴だ。現実と向き合い、 自分に課せられた使命を全うする。この大陸が滅びを迎えるまでにやるべき 事はたくさんある。 いつの間にか外は暗くなっていた。暗闇の空に月だけがぽつんと浮かぶ。 その月明かりに導かれるように中庭へ出た。何か気配がする。 「ティマイオスか。」 「ここに居たのか。」暫く沈黙が流れる。 「怖いとか、悲しいとかないのか?。間もなく大陸と共に滅びる 事が・・・。」
「神には、人間のような感情は無い。だがな。願わくば生まれ変わって またこの惑星に生を受けたい。私も、そしてこの大陸の全ての生命達と 共に。そう思っている。」
「一つ聞いてもいいか?。」「なんだ?。」 あとがき: 日本人の「風呂好き」は世界でも有名なのはご存じだと思う。 その為、外国人観光客の中には日本の「銭湯」や「温泉」を求め 観光に来る人々も少なくない。 その銭湯や温泉といった公共入浴施設の取り決めに一つ考え させられる記事を見つけた。それは、男の子が母親と、女の子が 父親と一緒の風呂に入れるか、だ。 記事の中では、、「『女湯にいる男児が苦手』という理由を 実体験をもとに漫画に描き、大きな反響を呼んでいる。」という。 流石に幼い子供は親がついてなければならない状況は多々あるし 母親、父親どちらかが不在の場合など、親に着いて自分と違う 「性」の風呂に入らざるを得ない状況になる。 日本の公共浴場には一部を除いて殆どが男女に分かれているが、 小さな子供が、父親、或いは母親から離れて風呂に入り、身の 回りのことを全て出来ないのであれば仕方のない事ではない のかと思う。 また、記事内では「自治体によって異なるが、7歳から11歳以上の 混浴を禁じている」とある。つまり、親に着いて「混浴」するのは それ以下の子供、という事になる。だがこの記事によると漫画を 描いた方はTwitterに投稿された漫画に「3歳の幼い男児でも(中略) 触れたり、じろじろ見たりしているのを見て。」この漫画を描き、 「(男児は)男湯か家族風呂に連れて行って」と訴えている。 自治体でも、子供の発育の早さに応じて年齢制限を引き下げたり、 全国的な足並みをそろえるなど対応に応じているようだ。 「混浴」というのは古い日本独特の文化だったと思う。かと言って 「混浴」を推奨するつもりはないし、古い文化を推し進めるつもりも ない。ただ3歳くらいで「性」を意識するとは考えにくい。 見たり触ったりするのは子供ならではの「好奇心」だけでは ないだろうかと思う。こういった事で神経質になるのも考えようの 気がするのだが、どうだろうか。 |
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「そうだ、・・・私の名前・・・『アメダイー』が本名なの。敷地外
だからコードネームで呼ぶのが不便かなと思って。」 「あ・・・はい。分かりました。」 応接室を出るとどういう訳か母チヘンネが待ち構えていた。 「何でここに居んだよ。」「用事があったんだけど。」 チヘンネはAN-1T-DA=1ことアメダイーを見た。 「あ・・・あの母です。」「ああ、母さん、俺の上官で下佐の・・・。」 「お母様でいらしたのですか。いつもお世話になっています。 アメダイーといいます。」 「いいえこちらこそ。息子がお世話になっています。」 「じゃ、私はこれで・・・。」「あ・・・お疲れ様です・・・。」 彼女が立ち去ると、チヘンネは早速質問してきた。 「綺麗な人ねえ。どう?ああいう人?。好みなの。」 「いや、俺のタイプじゃないし、勘違いするなよ。・・・で、 なんだよ、用事って。」
「家に家宅捜索が入った事、ニュースでやってたのよ。何か参考に なるかと思って。」 「ああ、今朝のあれか。」 ティターンの防衛庁舎内にある宿舎に暫くは逗留する事になっていた。 そこでノートパソコンを開き、ネットに接続する。家宅捜索の ニュースはそんなに詳しく報道されず、手がかりになるものは何も
なかった。それよりも、寧ろ家宅捜索に失敗し、逃亡したという事が
前面に出されている。
父チリカワが丁度部屋に入って来た。「早速観てたな。」 どうやら何を観ていたか気付いたようだ。近づいて三人で画面を覗き込む。 「・・・親父が変な魔法なんか使うから・・・。」 「じゃあ、お前はチヘンネを助けだす術はあったのか?。」 「い、いや、それは。」 あとがき: 千葉県で起きた栗原心愛さん(10)が父親に虐待死された事件で こんどは母親が共犯者として逮捕された。父親が心愛さんに冷水の シャワーを浴びせた際の虐待に、母親も関与していた、という事 らしい。 これについて母親は「娘が暴力を振るわれていれば、自分が被害に 遭うことはないと思った。仕方がなかった。」と供述している。 これに対し、「母親は何をしていた?。」「子供を庇うのが母親。」 等という意見が多い。 確かに、子供が危険な目に合いそうなれば親が庇うのが常識的だ。 ここからはあくまで個人の考えだが、母親はそれが出来る状態だったの だろうか。というのも、一家が千葉に住む以前に住んでいた沖縄で、 母親は容疑者である父親より日常的にDVを受けていた。殴るのは勿論、 「お前は無能」と言葉の暴力を受け続け、精神的にも疲弊した挙句、 何が正しくて何が間違っているのかの区別もつかなくなった母親が、 子供の危機を救えたのだろうか。 家庭内の問題というのは当人同士でしか分からない「闇」に覆われた 部分があるのは確かだ。故に行政が介入しにくいというのも分かる。 しかし、行政間の連携がうまくとれていれば、或いは虐待を疑った 時点でもっと重く受け止めるべきではなかったか。心愛さん同様、母親も 被害者であったという事なのかもしれない。 |
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ユーリウスの護身用の銃と通信用の携帯端末機だ。
「これを渡しに来たの。私達と直接コンタクトが取れるようにって。」 「ありがとうございます。」 下佐は不意に顔を近づけた。「で、何か分かった?。」「えっ・・・。」 「長官が仰るには、キミの事だから犯人探しをするんじゃないかって。 私達は管轄外だから直接は何も出来ないけど、何かあったら出来る限り 協力するって。」 「そうか・・・。ありがとうごさいます。」 皆が自分を信用してくれる。それだけでも勇気が湧いてくる気がした。 テロ事件だけではなく色々なものを背負っている自分の味方がこんなに いるんだ。そう思うと感謝せずにはいられない、だが、その一方で、 千二百日で滅びてしまう大陸から彼らを救う事が出来ないかもしれない 歯がゆさもある。ティマイオスが言うにはこの秩序を守る為、大陸が 崩壊するかもしれない話は決してするなと言われていた。宿命や運命 だけでなく、思いがけず大罪を背負った気分だ。 「じゃあ、私はこれで・・・。」「わざわざありがとうごさいます。」 「いいえ、じゃ、また後で。」 そう言って彼女は応接室を出ようとした。 あとがき: 千葉県野田市の小学4年生栗原心愛(みあ)さん (10)が自宅浴室で死亡した。県警は父親を容疑者として 逮捕、事情徴収を行っているという。 報道によると、昨年11月、心愛さんが通う学校が 行ったアンケートで「父親から暴力を受けている」と 内容の答えが書かれており、学校に助けを求める旨を 書いていた。 ところが、このアンケートの回答のコピーを教育 委員会が事もあろうかその父親に渡してしまい、その 僅か2か月後にこのような事件が起きてしまった。 子供が犠牲になる痛ましい事件だ。誰もが怒りを 隠せないはずだ。 だが何故、教育委員会がこの回答を渡したのか。 その回答用紙を渡せば、どのような結果になるか 分かるはずだと思うのだが、「父親からの強い要望で 渡してしまった」と釈明しているという。 ここで疑問なのだが、父親はどの様な経緯でこの アンケートの存在を知ったのか。そして教育委員会も 何故父親の圧力に屈したのか。父親が強引にアンケートの 回答の手渡しを求めてきた際に、警察を呼ぶなど、 手の打ちようがあったはずだ。 この事件について野田市は、再発防止に努めたいと コメントしているが、市も、教育委員会も心愛さんの 訴えを軽く見ていたとしか思えない。そう思うと心が痛む。 |





