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「見つけたぞ!!。ユーリウス・ヴォルフガング。お前に逮捕礼状が
出ている!!。速やかに・・・。」「残念ながら人違いでは?。」「何!!?。」
「私の名はロナウハイド。大陸神ティマイオスの代弁者。あなた方が 探している人物とは違うようだが?。」「しかし・・・。」
機動隊は引き下がろうとしない。 「ロナウハイドよ。これは一体どういう事だ?。」ティマイオスが尋ねる。 「この私を逮捕しに来たといっていたが・・・。」 「とんだ茶番が入った訳か。」
「何をごちゃごちゃ言っている。取り押さえろ!!。」 機動隊が一気にユーリウスに襲い掛かった。ユーリウスが手を翳すと 機動隊が持っていた盾が一気に吹き飛んだ。
「これ以上反撃すると、今度はこのロナウハイドが公務執行妨害で 逮捕されかねんからな。」
ふと見ると、教祖がこの隙に逃げ出そうとしているのが見えた。 「逃がさん!!。」
ユーリウスが手を伸ばすと、教祖は目に見えない力で引き寄せられている。 「所詮は人間。神に匹敵する力など持ち合わせていないという事か。」 「く・・・くそっ・・・。」「さあ、まだ勝負はついていないぞ。」 ティマイオスは教祖を囲むように結界を張る。 「貴様!!。」機動隊の一人がユーリウスに声を掛ける。 「貴様、本当に連続爆弾魔のユーリウス・ヴォルフガングじゃ ないのか?。」
「仮にこの私が犯人だとしたら、今ここにいるのはおかしくないか?。」「何!?。」 「爆破予告の時間まであと三十分を切っているはず。なのに操作している はずの犯人がここにいるのはどう考えてもありえない。今までの爆弾は
時限装置がついていない事が分かっているはず。そうなれば犯人は既に
遠隔操作が出来る場所に居るはずではないのか?。」
「・・・そう言われれば・・・だが一体どこに・・・?。」 あとがき: 政府が国会に提出した「児童虐待防止法と児童福祉法の改正案」が 早ければ今国会での早期成立を目指している。 改正案は「親による子供への体罰禁止の明記や児童相談所の強化 体制」などを重視した内容を検討しているという。 ただ、ここで考えたいのは、「親の体罰禁止」だけをみると、 府に堕ちない部分もある。勿論虐待を肯定しているわけではないが、 日本では昔から、親が子供にしつけの一環として手を出す事は 少なからずあった事だ。当然のことながら、感情に任せたり、行き 過ぎた体罰は子供の心に傷を植え付ける原因となるが、子供に 危険が及ぶ行為や、禁止しなければならない行為を教える事、また 重大な過ちを犯した子供が、その罪がどれだけ重度なものか指導 する為に、場合によっては手を上げざるを得ない状況になる事もある。 勿論、日常的に体罰を繰り返すのはもっての外であるが、その前に 親として、子供の人権を守りながら養育していくのが、親として 理想の形だと思うし、皆がそうであれば、こういった法案も必要 なかったのではないかと思う。 |
サント・マルスと混沌の邪神〜アト
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「聞こえなかったか?。ならばもう一度言おう。あんたの示す『道』と
いうものを、今すぐここで見せてくれ、そう言っている。」 その言葉に反応したのか、説法を聞いていた人々の間からも同じように 「『道』を示して見せろ!!。」と言った罵声が飛ぶ。 「・・・な・・・くっ・・・。」 「どうした?。神にも匹敵する、いやそれ以上の力を持ったあんたなら それ位容易い訳なんだろう?。自信たっぷりに言ってるようだが、ここで この大陸神ティマイオスを負かしたらその力認めてやるが・・・。どうだ?。」 教祖は何も言えないでいる。少し考えて、 「・・・その前に・・・貴様一体何者?。先に自らの名を名乗るのが 礼儀だろう。」と言い放った。 「・・・巧く誤魔化したな。」「何だと!!。」 教祖は怒りが頂点に達したようだ。 「我が代弁者、ロナウハイドよ。」「何だ?。」 「我が力、そなたに貸し与えよう。『道』とやらを示す者の力がどれだけ あるか見てみたいものだ。」 「そうだな。」 ユーリウスはティマイオスの移動でゆっくりと教祖の目の前に降りる。 「おおっ・・・。」 人々がざわめき始める。 「あいつ・・・爆弾事件の犯人じゃなかったのか?。」 「神の代弁者とか言っていたぞ。」 野次馬が集まり、中には報道関係者と思われる人物も集まってきた。 「さあ、どうした?。」ユーリウスは一歩一歩教祖に近づいていく。 「そこまで!!。」 拳銃を持った機動隊らしき集団が現れた。 あとがき: 小惑星りゅうぐうに水を含んだ鉱物がある事が探査機 はやぶさ2が、上空からの観測で分かったと、会津大や 宇宙航空研究開発機構(JAXA)などのチームが19日付の 米科学誌サイエンス電子版に発表したという。 詳しい説明をみると、我々が住む地球はその昔、地球に 飛来した小惑星がもたらしたという説があり、小惑星 りゅうぐうは、その謎を解明する手掛かりとなるべき 要素を持った惑星だという。その為、その証明となる 「石」を持ち帰るのがはやぶさ2のミッションだそうだ。 地球には何故水があるのか。水だけではなく土など 他の星にはないと思われている者が沢山あるようだ。その 謎が解明できる日も近いという事なのだろうか。 |
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「まさか、そんなのは神サマの専売特許でしょ。」
「確かにな。」 「・・・だがあいつ、よっぽど慌ててたようだな。この説法会が終ったら この近くを爆発する。それは四箇所目の場所である警察庁近辺でも 変わらなかったはず。ところがあの大事故が起きた為慌てて場所を 変えたようだ。だぶん今度の説法会ではスタッフとして参加せざるを 得なかっただろう。多分どこから遠隔操作をするかなんて考えている 余裕はなかったろうな。もうあの廃ビルは既に警察にマークされているし、 そうなれば・・・。」 やがて、説法会も終わりに近づいた。「出番だな。」 「・・・であるからして、この私が正す道が示すもの。それが永遠に続く 生活の安定と安寧。道はきっと開ける。私を信じて・・・。」 教祖は説法に夢中になっている。「ああ・・・あれ!!。」 皆、商業ビルの上の階にあるハイビジョンを指差す。 「悪しき道を示す者よ。汝、その力量、汝が示す程の力があるとは思えぬ。 汝は人間、それ以上でもそれ以下でもない。神に等しい力がある者とは 思えぬ。人の心を惑わす言葉、決して許されるものではない。」 「な・・・何だと!!。」 教祖カレタカはマイクを掴んだまま後ろを振り返り、見上げた。 「テ・・・ティマイオス!!。大陸神が何故ここに・・・。」 今度は看板の上にユーリウスが瞬間移動で現れた。 「あ・・・あの爆弾事件の・・・!!。」「いきなり現れたぞ!!。」 「教祖さんよ。あんたの示す道ってのはどこにあるんだ?。そこまで 言うんなら、今ここで見せてくれなきゃ納得できないな。」 「な・・・何だと!!。貴様・・・一体?。」 ユーリウスの声は神の力のお陰もあってマイクを使わなくても辺り 一面に響く。 あとがき: カンボジアで、現地のタクシーの運転手が強盗に襲われ、 殺害された。犯人は二人組だと報道されていたが、二人組の 容疑者が日本人である事に驚いた。 ふたりは400万円の借金を抱え、返済の為強盗を働き、 返済資金を集めていたようだが、強盗殺人まで至って しまうのはあまりにも安易すぎるのではないだろうか。 日本人を贔屓するつもりはないが、日本人は温和な イメージが強いだけにこういった凶悪犯罪を仕出かすとは とても信じられない。ニュースの見出しを見た瞬間には、 何かの間違いではないかとさえ思った。 事件の真相はまだはっきりしないが、日本人が外国に 行ってまで犯罪を犯すなどあってはならない事だ。国内 でも強盗殺人は凶悪犯罪。罪を犯した自覚があるなら、 きちんと償うべきではないだろうか。 |
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パソコンの電源をシャットダウンしようとした時、衝撃的なニュースが飛び
込んできた。 「新たな犯行声明分だと!!。」 恐る恐るニュース記事を開く。 「・・・警察庁に午後一時三十分に入ってきた情報によりますと、連続 爆破事件の容疑者の新たな犯行声明分と思われる書き込みがあり、 それによると、犯行現場が『第八駐屯地通りの商業ビル近辺』となって いた事が分かりました。時刻は午後五時。警察庁は付近の住民の避難を 呼びかけています。」 「・・・どう見てもこれは偶然じゃない。奴と宗教団体の布教活動に 紛れてテロ活動を行っていた。」「何か思いついたか。」 「ああ。どうやら、運命は俺達に味方してくれたようだ。」 「惑星エーアデの思し召し、か。」 「ティマイオス、俺が外に出られないのは知っているよな。」 「ああ。」 「俺の移動はティマイオスの瞬間移動だけに掛かっている。体力は 持つのか?。」 「何とかやってみる。」「頼むぞ。」 時刻は午後三時を回った。 「始まったな。」「そうだな。」 商業ビル「オママエ」の看板の上に立つユーリウスとティマイオス。 ユーリウスは水晶玉を手に下の階を見下ろす。路上では『道』に ついて説法を唱える教祖カレタカの姿があった。 「凄げえな。双眼鏡なんかよりよく見える。」「何か分かったか?。」 「ああ、勿論だ。・・・確か説法会が終るのが四時頃、片付けを 終えて丁度五時か。その時間に爆破予定なのがこの近辺だ。これだけ 多くの人々が集まっている状態で爆破させるつもりなのか。大事件と なるのは明らかだ。よっぽど俺を罪人にしたい らしいな。」 「遠隔操作の場所は判ったのか?。」 あとがき: 歌手の内田裕也さんが亡くなった。79歳。内田さんと いえば本業のロック歌手よりもその破天荒なキャラクターと 昨年亡くなられた女優故樹木希林さんの夫である方が有名 かもしれない。 内田さんと樹木希林さんは1973年に結婚。しかし、一年後に 樹木希林さんとは別居。以来樹木希林さんが亡くなるまで 40年以上にわたる間の別居生活だったという。 樹木希林さんは離婚届を出し、訴訟を起こすなどするが、 内田さんはこれを拒否。以来不思議な関係を続け、二人独自の 夫婦の形を貫いたようだ。 とは言え、一人娘の也哉子さんの結婚式には揃って参加し、 疎遠ではなく、けど仲睦まじい様子でもない二人の様子が テレビでも映し出されていた。 今頃は先に逝かれた樹木希林さんと再会し、冗談とも 本気とも言えない樹木希林さん節で出迎えられているに 違いない。 深くご冥福をお祈りしたい。 |
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パソコンを開き、他のニュースを確認しようとした。「えっ!!。」
爆破予告のあった警察庁近辺にあるハイウェイでトラック同士の大きな 事故があり、道路は封鎖。しかもハイウェイの壁を突き破る程の大きな
事故だったらしく、高架のすぐ側にあった太陽光パネルが壊滅状態だと
いう。
「爆破予告とは・・・関係ないよな。」 太陽光パネルはかなり規模が大きかったようで、爆破予告と共に付近の 住民の避難が余儀なくされているようだ。
「ここにいたのか・・・。」 頭の中で声がする。ティマイオスが光と共に現れた。 「虚偽の道を示す者を正す。協力してくれないか?。」 「えっ・・・今からか?。」 「ああ、人を集めてまた『道』を示すらしい。」 「つまり、『説法会』って事か。場所は?。」 「一緒にくるがいい。」ティマイオスは手を上げようとした。 「待て待て、少し落ち着け。」 ユーリウスは宗教団体ナバホ=ダコタのホームページを開いた。 「この方が早いだろう・・・。奴と宗教団体に繋がりがあるとすれば、 爆破の予告場所付近で『説法会』が行われるんじゃないかと。だが、
近くで大事故が起きているんだ。変更とかあってもおかしくはない。」
「そうだな。」 「おっ・・・。『説法会開催場所変更のお知らせ?』・・・三分前の更新、ついさっきか。思った通りだな。」 「・・・本日予定していりました『説法会』ですが、事故の為場所を変更 して行います。場所は第八駐屯地通りの商業ビル『オママエ』前になり
ました。時間は午後三時からの予定となっております。お間違えのない
ようにお願いいたします。」
「気付いてたか?。」「いや、気付かなかった。」 「事前に調べていてよかったな。」「私とした事が、面目ない。」 ティマイオスが苦笑いをした。もうそんな事も分からなくなって しまったのかと思うと滅びに一歩ずつ近づいているようで悲しくなる。
「な・・・、何っ!!。」 あとがき: 「モナ・ヴァンナ」という絵画をご存じだろうか。先日のニュースで この画がレオナルド・ダヴィンチが描いた「モナ・リザ」に酷似している 事から、専門家が検証した処、ダ・ビンチが手掛けたがである事が濃厚に なってきたというのが分かったそうだ。 「モナ・ヴァンナ」の画は木炭画の裸婦像。最初はダ・ビンチの弟子の 一人が師匠の作風を真似て描いた画だと言われていたそうだが、検証の 結果、「モナ・ヴァンナ」の体の向きや手の置く位置が「モナ・リザ」と 一致している事。左上から右下にかけて描かれており、左利きの画家が 描いた画であり、ダ・ビンチも左利きであった事。輪郭をぼかして描く 画法はダ・ビンチが好んで使う手法だという事などから、ダ・ビンチ 本人の作品である可能性が高いという事らしい。 歴史的な出来事が、嘗て「そうだ」と教えられたことが、今になって 歴史を覆す瞬間に変わるというのは非常に興奮する。この「モナ・ ヴァンナ」の画もそうなのか。どういう結果であれ、胸躍る気持ちは 変わらない。 |





