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サント・マルスと混沌の邪神
逆らえない運命なら、その運命を受け容れ、自分らしく生きる

書庫サント・マルスと混沌の邪神〜名も

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「ええ、ああ・・・なっなっなな、なんだ?。」
「集落を案内する。来なさい。」「ああ、・・・んん。」
ユーリウスは皆の後を追いかけた。
「・・・けど、よかった。皆がいなくなっていたらどうしようかと思って
いたからな。オルケルタの事もあるし、長老には感謝せねばな。」
「いやいや、逆にオルケルタを預からねばならなかったからこそ、ここに
定住していたようなものだ。私もこの歳だ。もう遊牧の暮らしも出来ぬ
からな。」
「人の集まりはどうだ?。」
「増えたり減ったり、だな。実りの季節を待つより目の前にある物の方が
大事な者もいる。そういう者は仕方が無いと思って諦めていたが、何とか
集落に残ったのはこれだけだ。」
「そうか・・・人手はまだまだ足りないのか。」
と、そんな話を長老とゲルマンがしているにも拘らず、ユーリウスはその
話すら耳に入って来ない。目の前を歩く少女オルケルタにすっかり
心奪われてしまったようだ。
「オルケルタ。ロナウハイド殿に集落を案内してくれないか?。」
長老が言った。「わ、私が・・・ですか?。」「嫌なのか?。」
「・・・い、いえ、そうではなくて、その、私でよければ。」
オルケルタははにかみながらユーリウスの方を見た。その笑顔がまた
たまらなく可愛い。なんとなく幸せな気分になるユーリウス。
 何か話すきっかけが欲しい・・・。何か話す事は・・・。
「キッ・・・キ、・・・キミもこ、この集落に・・・その・・・住んでる、
のかい?。」
さりげなくげなく聞いたつもりだが、何故か完全に舞い上がっている。
「え・・・えっ、ええ。・・・私は、その・・・。小さい時に両親が
亡くなって、行き倒れていたところをゲルマン様に助けられ、この
集落へ預けられたのです。今は長老様の家に居候しているんです。」
そうなのか・・・。ユーリウスはちょっぴり嬉しくなった。この娘と
同じ集落に住む事になるなんて夢のようだ、と思った。

   あとがき: 今月20日、東京池袋で高齢者が起こした事故の犠牲と
        なった母子の家族が、都内で24日、記者会見を開いた。
        母子の家族の男性は「最愛の妻と娘を突然失い、ただ
        ただ涙することしかできず絶望しています。」と苦しい
        胸の内を訴えた。そして「運転に不安がある人は車を
        運転しないという選択肢を考えて欲しい」と伝えている。
         この事故を振り返ると、なかなか納得できない事も多い。
        87歳という高齢で運転は大丈夫なのか、今まで何もなかった
        から今度も大丈夫、といった自分を過信する考えを持って
        いなかったか。交通網が発達した都会で、自分で運転
        しなければならない必要性はあったのか。親族はこの年齢の
        家族の運転を不安に思わなかったのか。
         そして、事故を起こした運転手は何故容疑者にならない
        のか。その後に起きたバス事故の運転手と何が違うのか。
        「官僚特権」という噂まで聞かれているが果たしてそう
        なのか。それ故に罪に問われないのなら犠牲者は泣き寝入り
        するしかないのではないか。
         高齢者の事故を無くす意味でも、免許証返納は必要だと
        考えて欲しい。交通網が発達しておらず、車が生活の
        必需品になっている地域でも返納している方は多い。それに
        自動車事故は運転手だけの責任ではない。場合によっては
        多きの人を巻き込む可能性だってある。
        「寿命が尽きるまで一緒にいると信じていましたが、たった
        一瞬で未来が奪われました。この悔しさはどれだけ時間が
        経っても消えません」被害者の家族が言った言葉が心に残る。
 恋とは無縁の、そんな自分が未来の花嫁を見つけられるのか、
子孫を残すことが出来るのか、ユーリウスは心なしか不安になった。
身体の事は両親には言えないでいたし、自分の身体に欠陥があるかも
しれないという事を認めるのも嫌だった。それだけではない。あの
日食で自分は生き残れるのかどうか分からない身。それを考えれば
日食までに子孫を残さなければならない。さてさてどんな花嫁を
押し付けられるのか。ユーリウスはそれだけで気が重くなった。

 集落が見えてきた。近づくと何人かの人物が自分達を迎えて
くれているようだ。
「これはこれは・・・大陸神ユーラント、それにその使徒ゲルマンか。」
老人が先に声を掛けた。
「紹介しよう。この集落の長老、テオドール殿だ。」
「宜しく。勇者ロナウハイド殿。」
「ああ、こちらこそ。」ユーリウスも握手を交わした。
「おや、オルケルタも来てたのか?。」
「はい。ゲルマン様のお帰りをお待ちしていました。」
ユーリウスは声の主を見た。「・・・。」唖然として声も出ない。
「あ、あの・・・ロナウ、ハイド、様・・・ですよね。ゲルマン様より、
その、お話は・・・伺っています・・・。」
「ああ、ああ・・・おおお、おおあ・・・・ううううん。そ、そっ、
そうだ・・・。」
なんとか声を搾り出した。その瞬間ユーリウスは胸の鼓動が早く
なるのを感じた。目の前の少女ははにかみながら
「あ、あの・・・わ、私・・・オルケルタ、って言います。宜しくお、
お願いします。」
といってそっと手を差し出した。ユーリウスは荒くなる呼吸を
抑えながら震える手で握手を交わした。やわらかい、そして暖かい・・・。
言葉では言い表せない感覚にユーリウスはもう眩暈がしそうだった。
この大陸に、こんな、こんな可愛い娘がいた
なんて、それだけでもう誰の話も耳に入らなかった。
「・・・ウス、ユーリウス!!。」

  あとがき: 神戸三ノ宮で駅前の横断歩道にバスが突っ込み、2人が死亡、
        6人が重軽傷を負うという事故が起きた。この件でバスの運転手
        (64)が自動車運転処罰法違反の容疑で逮捕された。
         運転手は「前をよく見ていなかった」と供述しているという。
        また、バスのドライブレコーダーに記録によると、車内で
        観光客に案内する様子が映っており、それに気を取られていた
        ままバスを発車、その為の前方不注意による事故だったようだ。
         この事故に対するコメントでは、「客は運転手に話し掛ける
        べきではない」と意見している方もあり、その通り乗客は運転に
        差し支えないように心掛ける事も必要かと思う。
         生活になくてはならない交通網のバスだが、バスは列車や
        飛行機とは違い、公道を走る交通手段。他に公道を走る乗用車や
        トラック、自転車など、多種多様な車種が走る場所でもある。
         運転手が気を付けるのは勿論だが、その運転に支障をきたす
        ような行為は極力控えるべきではないだろうか。
「分からぬか。それはお前がこの地で子孫を残さねばならんという
意味だ。アトラテックでお前の子孫を残す為の相手を連れてこられな
かった。だからやり残した事は無いかと聞いたんだ。」
「いや、そんな相手いねえよ。」
「そうか。という事はこのユーラントの地で相手を見つけなければ
ならないという事になる。つまり、お前の花嫁はこのユーラントの
人間という事にもなる。」
「ちょ、ちょ・・・ちょっと、待て。な、ななななななんでそんな話に
なる?」
「そうだな。勇者ロナウハイドが日食を迎えるまでにやらなければ
ならぬ事の一つだな。」
ユーラントもそう言ってユーリウスに微笑みかける。
「考えてもみろ。未来人はお前の子孫なんだぞ。当然ではないのか?。」
「・・・おっ・・・お、おやっ・・・親父はどうなんだ?。俺と
同じ遺伝子はあるだろう?。」
「私にはアトラテックの血はない。それに私も母さんもこの歳では
これ以上子孫は残せないぞ。」
もう返す言葉が無いユーリウス。頭の中に、教科書に出てきた
「ホモ・アトラス人」や「大海洋型原人」想像図が浮かぶ。
「・・・俺のタイプじゃないし・・・。けど、文明が興っていないと
なると・・・。変な妄想だけは避けたいのに・・・。なんで?。」
ユーリウスは頭を抱えた。
 とは言え、子孫や遺伝子などと言われたところで正直どうしたら
いいのか分からない。実はユーリウス、未だかつて発情した事はない。
女の子と寝台を共にした事はあったが、身体が反応した事はなく、
未完全のままコトを済ませていた。だから子孫を残す相手と言った
ところで、刺激を受けても体が反応しない。なので子孫を残そうと
する欲求もない。発情しないという事は子孫を残す行為が出来ないと
いう事になる。第一女の子に対しても興味がない。過去に身体が
反応しない事を友人のUPE-HE‐6G上尉に相談したところ
「それって、病院に行った方がいいんじゃないのか?。」と
真面目に心配されたこともあったが、結局は病院に行く事もなかった。
  

   あとがき: 痛ましい事故が起きた。20日、池袋の都道で乗用車が暴走、
        10人の死傷者が出た。運転していたのは87歳の男性。事故が
        起きた時、「アクセルが戻らなくなった」と話しているという。
        この事故で31歳の母親と3歳の娘が死亡するなどの痛ましい
        事故となった。これを受けて警視庁ではアクセルなど部品に
        トラブルがなかったかを確認したが発見できず、運転手の
        操作ミスが原因と見ているようだ。
         運転していたのが87歳という年齢だった為に、世論では
        「免許返納しなかったのか」という意見が多い。原因が
        操作ミスではないかとみられている事なら尚更だろう。
         地方都市に住む人間から言わせてもらうと、こんな都会なら
        自分で運転しなくても交通に不便は感じないはず。早めに免許を
        返上し、運転を「引退」していたらこんな事故を起こす事は
        なかったはずだ。
         事故を起こしてからでは手遅れだ。高齢になれば確実に
        判断力は鈍って来る。不安を感じたら運転をきっぱり諦める
        勇気も必要だろう。
 セルデゥスと教皇に別れを告げ、三人は大陸神ユーラントと共に別の
場所へ行く事になった。「何で?。」
「ゲルマンが作った集落へ行く。そこに新しい文明を築く為だ。見ての
とおりデルシャは完成している。が、他にも文明を興さなければならん
地が沢山ある。まずゲルマンが作った地、ここから西南西にある名もなき
地へ向かう。」
大陸神ユーラントは目を閉じ、祈りを捧げた。一瞬暗くなったかと思うと
再び明るくなった。そこには果てしなく原野が広がる空間だった。土や雑草
など暫く縁のなかったユーリウスにとってそれは目を見張るものがあった。
遠くの方に山があり、煙が上がっているのが見える。
「あれって・・・火山、なのか?。」
「そうだ。」
「実物を見るのは初めてだ。凄いな。本当に火を噴いているのか・・・。」
それを聞いてユーラントは苦笑いをした。
「そう言えば・・・もう遅いと思うが、お前はアトラテックでやり残した
事は本当になかったのか?。」
ゲルマンが尋ねてくる。
「・・・うーん、まあ、特には・・・。で、何でだよ。」
「ティマイオスの言葉を思い出してみろ。未来人について言っていた
言葉だ。」
「なんだっけ?。アトラテックが滅びを迎える話か?。」
「そうではない。未来人の一人がお前と同じ遺伝子を持っていた話だ。
お前と同じ遺伝子、つまりお前の子孫という事になるが・・・。」
「・・・そうだな、それがどうした?。」

    あとがき: 4人組アイドルユニットPassCodeが、ライブ中に水が入った
         ペットボトルを投げつけられ、一人が零れた水で足を滑らして
         右足を負傷していた事が分かった。
          公式サイトによると、「水をまく行為は開演直後から始まり、
         終盤まで続いた。」とあり、機材が水浸しになって音が出なく
         なったとのアクシデントも発生したという。
          足を負傷したメンバーの一人、南菜生(22)は「ルールを守った
         上で何でもやっていいわけであって、水を投げたりそういうのは
         やめてください。メンバーに当たったらすごく危ないので」と呼び
         かけたそうだ。
          エキサイトのし過ぎが原因なのか、ファンの迷惑行為によって
         活動に支障をきたすというのはたまに聞く。その為に活動が自粛
         されたり、活動が出来なくなる行為というのは、ファンでなくても
         悲しい事ではないだろうか。過去には ファンの投げた紙テープが
         演者の目に当たり、目を負傷したという事故も起きている。
          いつの時代もファンである以上モラルは必用だ。御贔屓の演者や
         他のファンが迷惑だと思う行為は止める事が常識だ。行為を起こす前に
         冷静に、この事が周りからどう評価されるか考えて頂きたい。
「親父の故郷・・・。つまりこの大陸からじゃないかって。それで
ティマイオスの話だと、アトラテックには『時空転送装置』というのが
あって、それでやってきたらしい。」
「『時空・・・転送、装置?』。」
「早い話、タイムマシンみたいな乗り物で、時間を越えて過去や未来に
いける装置みたいなんだが、その話からすると、未来からやって来た
ようなんだ。だから未来人だって思ったらしい。」
「未来か・・・。ひょっとして『惑星エーアデに衝突してくるといわれて
いる巨大惑星』の事か?。」
「ああ、そうみたいだ。それでアトラテックの王はそれを開発し、今の
自分達の知識と遥か未来の技術を融合し、巨大惑星を回避できる策を練る
はずのものだったと。」
「なるほど・・・そういう事か・・・。」
ユーラントは腕組みをして呟いた。
「セルデゥス・・・。聞いていたと思うが・・・。」
「ああ、それが大陸神ティマイオスの残した『遺産』という訳か。
ティマイオスが聞いているかどうかは分からぬが、我等はティマイオスの
神子である勇者ロナウハイドと共に残る大陸を死守する。勇者
ロナウハイドよ。我が力が必要なときはいつでも力を貸そう。」
「日食まであと三年。それまでにやらねばならぬ事が沢山ある。よいな。」
ユーラントはそう言ってユーリウスを見つめた。

    あとがき: 中学校で行われた交通安全教室で、事故を再現しようと
         していたスタントマンがトラックにひかれ、7時間後に
         死亡が確認された。
          この事故は中学校の安全教室で、ドライバーから見えにくい
         「死角」の危険性を伝える講習が行われており、参加していた
         生徒達の交通安全の強化を図る目的で行われていたようだ。
          しかし、危険性を伝えるはずの再現で、本当に事故になって
         しまい、死亡者が出たという悲惨な結果になってしまった。
          この事故の後、交通安全教室は中止され、警察は安全対策が
         十分だったかを調査しているという。
          事故の再現は、行ってみれば危険を伴く行為。交通事故が
         いかに危険かを身をもって教えるにはこういった指導も必要
         なのだろうか。スタントマンを使う再現を反対するわけでは
         ないが、危険が大きい行為なのは変わらない。今後再発防止に
         努め、このような痛ましい事故が起きない事を祈るばかりだ。

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