「スペース・オデッセイ2101」

[ リスト ]

イメージ 1

 次いで文部大臣が、「国王がこうした法案を準備するというのは、ズーラ国と密通している可能性が無

いとも言えまい。例の側近の入れ知恵とも考えられるが、アルファー2の資料が何故国王の所にあるのか

調べねばならぬ。事と次第によっては退位していただく場合があるやもしれぬ。それから、植物学研究所

などはすぐにも廃する必要がありそうだ。ろくな事をせん。」と強硬な発言をした。


「これだけの法案を資料までつけて提案するくらいだから、これはかなり大がかりな反政府行動が仕組ま

れているだろう。」と外務大臣が言った。「早急に情報局に命じて調査すべきですぞ。」


 ここで首相はそれまでの意見をまとめた。


「今までの意見を集約すると、淡水化事業をあくまで最優先し、予算を他に回す余裕はないということで

すな。しかも敵国の植物などはもってのほか。国民は現状に満足しており、緑化は価値を生まぬ贅沢品に

過ぎない。そして、研究所に対しては一層の締め付けを行い、アルファー2の資料が国王の手に入った

ルートを徹底的に洗う、となりますな。」


「それにしても、」と厚生大臣が言った。「何か大きな企みがあるのだろう。国王がズーラ国とつるんで

何か事を起こそうとしているのは明らかだ。例のスパイ事件との関連も考えてみる必要がある。それにし

ても情報局は何をしているのだ。責任者を厳重に注意しなくてはならん。」


 続いて労働大臣がタカ派の急先鋒らしく、「何れにせよ国王にはくぎを刺しておかねばならん余り出

しゃばらぬ方がよいと。前国王の二の舞を踏まれぬように、とな。」と言った。法務大臣はそれをたしな

めた。


「大臣。それは言い過ぎですぞ。前国王のことは以後口を慎まれた方がよろしいですぞ。」


「失敬、失敬。少し言い過ぎたようだ。まあ、ともかく国王には強く言っておかねばなるまい。」


 続いて官房長官が、「何か手を打っておく必要はないものかね。王が組織だって何らかの行動を計画し

ている以上、こちらも対抗策を講じておくべきだろう。」


 それに対して法務大臣は「国王は非力だ。何の権限も持たない。情報局の幹部連中に渇を入れて任せれ

ば十分だろう。」と言った。



 議論が尽くされた後、首相はそれらの意見を総括し、全閣僚の了承を得た。第一段階が過ぎた。

「「スペース・オデッセイ2101」」書庫の記事一覧


.
青い鳥
青い鳥
非公開 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

過去の記事一覧

スマートフォンで見る

モバイル版Yahoo!ブログにアクセス!

スマートフォン版Yahoo!ブログにアクセス!

[PR]お得情報

CMで話題のふるさと納税サイトさとふる
毎日お礼品ランキング更新中!
2019年のふるさと納税は≪12/31まで≫

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事