酔いどれ李白の中国紀行

とめてくれるな、おっかさん。 行かにゃならん、史記の国へ。

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レストランを出発するまでにまだ時間があるというので、わたしはまた付近をぶらつくことにした。
もうそろそろ日没になりかけていた。
わたしは1人で雑踏のなかを歩き出した。
すぐに小さな子供がまとわりついてきた。またしても小さな乞食である。
手に汚い紙幣をたくさんにぎりしめているくせにわたしにほどこしを求めてくる。
ダメだよ、ダメだよと断りながら歩き続けると、しまいにこっちのふとももをひっぱたいて逃げていった。大きな音がして、そばを歩いていた中国人女性がびっくりしてわたしを見たくらいである。
 
この小さな豪傑は、わたしが一巡して華僑飯店の近くまでもどってくると、また性懲りもなくまとわりついてきた。
今度はわたしも閉口して、ちょうど蘇州のみやげ物屋で、店の若奥さんにもらった一角硬貨があったから、それを与えてやった。子供は礼もいわずにすぐ立ち去った。
中国を旅していて、おいおい知ることになるけれど、こちらの乞食を追い払う方法は、いくらでもいいから小銭を与えることだ。少額の硬貨でも与えれば、彼らはたちどころにいなくなる。
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華僑飯店のまん前に「人民公園」があり、その外壁にショーウインドーがあって、なにかの写真がずらりと掲示されていた。
灯りで照明されていてよく目立つので、デパートの商品でも展示されているのかなと近づいてみたら、これはすべて役所や工場で表彰された優良従業員の写真らしかった。
共産党のやりそうなことだけど、中国の人たちでさえこんなものを立ち止まって眺める者はいなかった。
公園のなかではアベックが抱擁しあっていた。近くにはマクドナルドもある。改革開放政策はじわじわと浸透しつつあるようだった。
 
出発の時間がきてバスにもどると、カミシロさんのグループがいつまでたってももどってこない。
彼らはレストランで、わたしたちとは別行動をとっていたのである。
エビハラさんが、ヒトのことをいえないじゃないかとぷりぷりする。この人はここに至るまでに2、3度行方不明になって、みんなから迷子の常習犯だと思われていたのである。
そうしているあいだにも、夜遊びに行く時間はどんどん少なくなる。

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