|
世界中は今クリスマス・ムード一色。
ただ、ユダヤ教国のイスラエルではクリスマスは祝わないです。
そのかわり、ハヌカと言う祭りが今8日間行われています。
ハヌカ(חנוכה)とは、紀元前2世紀のマカバイ戦争でのエルサレムの神殿奪還を記念するお祭り。もともと(西暦70年の神殿の陥落まで)は異教徒によって汚された神殿を清めるための祭りでした。
ハヌカはユダヤ暦の9月、キスレヴの25日から10月(テヴェット)の2/3日の8日(8晩)間、グレゴリオ暦ではだいたい11月の下旬〜12月下旬にあたります。今年のハヌカは12月11日の日没から19日の日没までです。
<祭りの歴史的背景>
最初にも言いましたが、ハヌカ(חנוכה)は紀元前2世紀のマカベア戦争でユダヤ人が勝利したことを記念した祭りです。イスラエルの地は当時、ギリシャ系セレウコス朝の支配下でした。
ヘレニズム文明を広げるというギリシャ化政策のため、トーラーの順守や祭りなどのユダヤ的生活を禁じました。またエルサレムの神殿はゼウスの神殿と化しました。そんな中、多数のユダヤ人たちはユダヤ的生活を送り続け、多くの人が殺されました。
そんな中、モディインという村の祭司マタティアとその息子たち(主にイェフダ・マカビ)はセレウコス朝に対して立ち上がり、激しい戦いの後、ついに勝利を収めました。彼らはギリシャの神々(偶像崇拝)に汚されていたエルサレムの神殿を奪還し、これを清めて奉献しました。
これを祝うのがハヌカです。
ハヌカの「宮清めの祭り」、「奉献の祭り」、また「光の祭り」とも呼ばれています。宮清めと奉献のまつりという名はこの歴史的背景からきました。
<ハヌキヤ>
ハヌカには3つの名前があると言いましたが、最もなじみがあるのは「光の祭り」。そしてハヌカと言えばやはり、ハヌキヤと呼ばれる8つの枝(中心を合わせると9つ)に分かれた燭台です。ユダヤ教で普通に使われるメノラー(燭台)は7つ枝、しかしハヌキアにはハヌカの8日間の祝いに合わせ8つの枝になっています。ハヌカでは毎晩、1つずつキャンドルに火が灯されていきます。最初の日に一番端の1本に点し、2日目には2本、3日目は3本・・・と増やしていき、8日目には全てに火が灯されます。まず中心の枝であるシェメシュに火を灯し、それを使って各枝に火を灯して行きます。
<ハヌカ(חנוכה)はなんで8日間??>
なぜハヌカは1週間ではなく、中途半端な8日間なのでしょうか??
なぜ8日間になったかについては、いくつか説があります。
神殿を奪還したとき、神殿を清めるための儀式のためのオイルランプの聖油が1日分しかありませんでした。ところが、灯された1日分の火は8日間も燃え続け、律法に従って聖油ができるまでの間、火は絶えることが無かったといいます。この奇跡から、光の祭りと言う呼び名になったと思われます。
別の説では、神殿を奪還したときに、神殿を清めたり祭壇を築き直したりの作業が8日間だったということから8日間になったとも言われます。
理由とは少し違いますが、ユダヤ教で8日と言うのは特別な意味を持ちます。7日とは皆さんご存知の天地創造。それに1つ足した8日は森羅万象(7日)を超える「神」を象徴する数字とされています。1人の赤ん坊から神との契約(関係)に入る、割礼も生後8日後に行われます。
<ハヌカの食べ物>
ハヌカでは神殿に灯す聖油の奇跡から、毎晩油を使った料理を家族で食べるのが習慣です。またスフガニヤと呼ばれる中にジャムやチョコが入った丸型のドーナッツもあちこちで売られていて、ハヌカを代表する食べ物です。
街中にもこうしてハヌキヤが置かれます。写真を撮った時はハヌカの3晩目だったので、3つ点灯されています。また、日本のクリスマス・イルミネーションと比べたら全然ですが、ハヌカは光の祭りなのでちょっとしたイルミネーションが街中なんかではされています。
|
色々な祝い事があるのですね、クリスマス=サンタさんがプレゼントをくれる日・・という認識になっている日本もクリスマスの意味をきちんと考えなければいけませんね^^
・・ところで、生後8日目で割礼するのは「神との契約」の為なのですか?
2009/12/14(月) 午後 5:56 [ - ]
>山田さん
コメントありがとうございます**
そうですね。もう少し一般常識としてクリスマスと宗教について日本人は知っておくべきだと思います。最近僕らの世代では海外に留学する学生が増えているので、宗教については一般教養として知っておかなければいけないですね。
日本でクリスマスと言えば子供にとってはサンタクロース・プレゼントの日、恋人にとっては(下世話な話ですが)夜を共にする日というのが本来のクリスマスの意味よりだいぶ先行してしまっていますね。多くのクリスチャンはこの現実に嘆きます。
ただ、僕はあまり悲観視していません。
日本中のほとんど誰もが「クリスマスとは何の日ですか??」と聞くと「イエス・キリストが生まれた日」と答えるでしょう。クリスマスの過ごし方の中に原型は残っていませんが、誰しも一応本来の意味を知っていて、認識している訳です。そういう意味でも、クリスマスがどれだけ世俗的になっていても「世界一有名な祭り」であるという事はすごい事だと思います。
2009/12/14(月) 午後 9:22 [ テル ]
>割礼について。
割礼は神が聖書でユダヤ人に生まれてきた男子は生後8日目に割礼を施すよう命じています。ユダヤ教の中でも割礼と言うのは1番大切な行事です。割礼の事を「ブリート」と言うのですが、このブリートはもともとは契約と言う意味。それがそのまま割礼と言う意味になった事からも、割礼がいかにユダヤ人にとって大事かが分ると思います。
2009/12/14(月) 午後 9:23 [ テル ]
なるほど!!では女の子が生まれた時の神との契約は、何をするのですか?
2009/12/15(火) 午前 6:44 [ - ]
正統派の間では「ゼベット・ハバット」という名付けの儀式があります。ただ、割礼ほど浸透はしていません。聖書に男子は割礼をするように書かれていますが、女子が生まれた時の事は特に書かれていません。
また、バル・ミツバという成人式が(約)13歳になった男子にはあります。女子の方もバット・ミツバという儀式がありますが、これもバル・ミツバほどは浸透はしていません。
どこの宗教でもそうですが、男女間の違いはあるものです。
2009/12/15(火) 午前 7:04 [ テル ]
ゼベット・ハバットは、どんな事を行うのですか。
2009/12/15(火) 午後 9:43 [ - ]
前のコメントにも言いましたが、割礼は神が命じた儀式ですが、女の子のゼベット・ハバットは神が命じたのではなく、後世に慣習化したものです。人が作った儀式なので、祝い方は様々です。
男女平等が浸透してきた最近では割礼と同じようにシナゴグや家庭でパーティーを開いて、親しい友人などを招待し、チョットした祈りをみんなで歌うみたいなのが一般的みたいです。まぁ、誕生パーティーの延長線上みたいなものです。ただ、このようなのは正統派と改革派のユダヤ教の習慣で、ハレディーと呼ばれる超正統派では伝統を重んじるためにこのようなパーティーは開きません。
2009/12/16(水) 午前 3:52 [ テル ]
基本的にゼベット・ハバットやバット・ミツバなど、女の子の通過儀礼は聖書にするように命じられている訳ではないので、改革派・正統派・超正統派とスタンスはバラバラです。
超正統派になるにつれて、伝統を重んじるため女の子の通過儀礼は特別には祝わない傾向になっています。
また、割礼はユダヤ人男子のほぼ100%、世俗的なユダヤ人でもしていますが、ゼベット・ハバットやバット・ミツバを行うユダヤ人の女の子は少数です。世俗的な家庭では行われる事はまずありません。
2009/12/16(水) 午前 3:56 [ テル ]
つまりゼベット・ハバットとは、女の子版割礼儀式と言う事ですね?
2009/12/16(水) 午後 8:03 [ - ]
う〜ん、聖書に書かれていて神に直接命じられた割礼とでは、重要性の次元がまるで違うのですが・・・子供が生まれてきた事を祝福する儀式という観点からは同じだと理解してもらって問題ないと思います。
2009/12/16(水) 午後 9:01 [ テル ]
テルさん、そうそう!!この記事(ハヌカ)です、イスラエルの祝い?について昔教えていただいた記事。懐かしい〜
2012/12/10(月) 午後 8:50 [ - ]
>山田さん
あぁ、そうでしたか笑″
4年目にもなったので「何をいまさら・・・」と思われると思い、イスラエルの祭りについてはあまり最近書いてきませんでした。
また、4・5回目に度の祭りもなるんで、今までの経験や体験談などを含めた祭の記事も、これからシーズンが来たら書いていこうと思います!!
2012/12/11(火) 午後 10:28 [ テル ]