イスラエル、バラガン日記

イスラエルに留学している大学生のブログです。

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プリムの仮装―01

こからはしばらく、イスラエルのニュースサイトやFacebookで見つけたプリムの仮装をちょこちょこと紹介したいと思います。
プリムという祭りに興味をもたれた方は、ぜひこのブログでプリムの起源や慣習などを簡単にまとめた記事があるので一度読んでみて下さい**
プリムについて

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さてユダヤのハロウィーン(かなり語弊がありますが・・・笑″)

プリム(פורים)がやってきました。


この祭りは僕にとって思い入れのある、特別なイスラエルの祭りです。というのも僕がこちらに来たのが、高校を卒業して34日後の2008年の33日。その時がちょうどこの、プリムの時期だったのです。

なので、このプリムももう6度目。大学では考古学や歴史など常に過去に関わっているので、時の流れるスピードに置いてかれそうな気がします苦笑″

 

さて、そんなプリム。

なぜユダヤ式ハロウィーンと言ったのはプリムの日には仮装をするという習慣があるのですが、プリム自体の起源は紀元前5世紀のペルシャ時代に遡ります。

 

プリムの歴史的起源―

紀元前6世紀にユダヤ王国がバビロニア帝国に滅ぼされると、大量のユダヤ人がイスラエルの地からバビロニア(現在のイラク)に捕囚として連れて行かれました(バビロン捕囚)。バビロニア帝国がペルシャ帝国(イラン)によって滅ぼされると、メソポタミアにいるユダヤ人たちもバビロニアからペルシャ帝国の支配下に入りました。

ペルシャ帝国時代、アハシュエロス王(クセルクセス1世)は帝国中から集められた美女の中からエステルを気に入り彼女を王妃にしました。王妃に選ばれた際、彼女の従兄で養父のモルデカイから自分がユダヤ人だという事は明かさないように言われていました。

当時、アハシュエロス王の右腕にハマンという高官が居たのですが、彼はユダヤ人虐殺の計画を進め、くじ(プール=פור)で虐殺の日取りが決まり帝国中に勅書が発布されました。

虐殺の日が迫ってきたある日、王妃エステルはモルデカイと相談した後、ついに自分がユダヤ人である事を王に明かし、虐殺の中止を求めて嘆願する事を決断します。

ユダヤ人虐殺計画を進めていたハマンと王の祝宴に現れたエステルは、自分がユダヤ人である事、ハマンの策略による虐殺によって彼女の同族と彼女自身ももうすぐ殺される身だという事を王に訴えました。

愛する王妃がユダヤ人だと知った王は、ユダヤ人虐殺を取りやめその計画の首謀者であったハマンを処刑し、ハマンの代わりにエステルの従兄・養父モルデカイを宰相に任命しました。

 

というのがプリムの起源です。

ハロウィーンのように仮装するのがこのプリムで習慣になっているのは、エステルがユダヤ人だという素性を隠していた事に由来しています。プリムでは、自分の素性とは違う、別人を装うということで仮装をします。


プリムの日、学校は休みなのですが、その前の23日前から学校ではプリム・パーティーが行われ、街では仮装をした子供を街で見かけるようになります。


プリムの日、宗教的・伝統的な人は夕方シナゴグに行きエステル記という書物の朗読を聞きに、そして夜になれば宗教的・世俗的を問わず多くの人が仮装パーティーを行い/に繰り出します。この日の街は、ちょっとした文化祭のような感じになります。


仮装と並び広く知られている習慣として、プリムでは大量のお酒を飲むというのがあります。あるラビの注解によれば、(ユダヤ人虐殺を計画した)ハマンと(従兄で同族を救うためエステルに助言をし続けていた)モルデカイの判別ができなくなるまで泥酔しなければいけないようです笑″


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街のモールに特設されたプリム用のコスチューム売場

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こんなのも見つけました笑″

日本ほど潤沢な予算がないイスラエルのテレビ業界では、欧米の人気リアリティー番組をイスラエル版にリメイクしたものが人気番組になる例が結構あります。例えば、アメリカン・アイドルやアメージング・レースなどが欧米から数年遅れてイスラエルで始まり、どれも番組的には成功しています。

 

去年、そんななかまた新しいリアリティー番組のイスラエル版が始まりました。それが「ザ・ヴォイス(The Voice)」、オランダで2010年に放送が開始され翌年にはアメリカに、そして現在アジアでは中国・韓国・ベトナムでそれぞれのザ・ヴォイスが放送されています。イスラエルでも去年放送が開始され、週2回のペースで先月からシーズン2が行われています。

 

ブラインド・オーディションと呼ばれる、審査員が歌手に背を向けて座るスタイルのオーディションで各審査員が自分たちの選抜チームを作り、その後チームの人数をバトル・ラウンドで減らしていき、最終的に各チームで最後に残った4人が生放送のライブで優勝者を決めるというもの。

 

去年のシーズン1でもアラブ系イスラエル人がいろいろと話題になっていましたが、今年のヴォイス・イスラエルでも1人の女性がテレビ・音楽という枠を越えた大きな話題になっています。その話題の中心がこの女性。



彼女は17歳の正統派ユダヤ教徒。

宗教的な女性がこうして出てきた事の何が問題なのかというと、公の場で女性が歌声を披露している事がユダヤ教の法に反すると考えられているからなのです。

 

ユダヤ法には「コール・イシャ(女性の声)」と呼ばれる禁止条項があり、男性が(性的興奮を生む可能性がある)女性の歌声を聞く事を禁止するというもの。

しかしラビ(律法学者)たちによって見解が違い、

1.禁止はシナゴグや祈りの時だけ。

2.女性の顔が見えない状態のラジオやCDであれば良い。

3.いつ何時たりとも女性の歌声を聞く事を禁止する。

などと意見が割れる議題ではあります。

 

そのようなことから、正統派の彼女がこのような番組で歌っているという事自体が議論を呼ぶ事なのですが、それに拍車をかけたのがその後の彼女のどのミュージシャンを師とするかの決定です。


上のクリップの続きを見て頂ければよく分かりますが、審査員は最初は背を向けて座っていますが、自分のチームに欲しければボタンを押して椅子を回転させ、参加者の顔を見れるというシステム。

2人以上が振り返れば参加者がどのミュージシャン(審査員)を師にしたいかを選ぶ事ができます。


彼女のオーディションでは3人からの指名がありました。その中には宗教的な曲も歌う歌手が2人居たのですが、彼女が最終的に選んだのがアビブ・ゲフェンという90年代から活躍するロック・スター。

彼は愛や死、そしてユダヤ教が支配する社会に対する反発心を歌う超世俗的なミュージシャンなのです。

 

『正統派の女性がテレビで歌い、(宗教とは反する)超世俗的なミュージシャンを師に選んだ―』


放送翌日には様々なメディアで彼女が取り上げられました。大方は彼女を称賛する意見ですが、宗教的なメディアなどではもちろん批判的なもの、そして世俗的なミュージシャンを選んだのは彼女の意志ではなく話題性を求めたテレビ側からの圧力のためではないのか、などなど。


その放送がちょうど選挙前だったので、選挙キャンペーン中も正統派の党首が彼女を称賛すれば、超正統派の政党はその党首を不謹慎だと叩いたり、1晩で彼女は時の人となりました。


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彼女の学校でも他の保護者からユダヤ法への違反であるとの抗議があり、学校側は彼女に停学処分を下しました。その停学処分もかえって、世俗派や多くの正統派からの同情・称賛を呼ぶ事となりました。

 

番組としても各チーム12人だったのが3人にまで絞られ、佳境に入ってきています。もちろん彼女もその3人の中に残っています。


彼女は、現代社会と宗教のあいだで奮闘し解放のために戦う、一種の社会的シンボルになっています。

僕の友人の正統派の女性もあまり公には応援できないようですが、彼女に何かしらの期待をしているようですし、宗教による男尊女卑的な風潮のなかでこうして歌手という夢に向かって進む彼女に光を感じている(特に若い)正統派の女性たちも多いようです。

 

オーディション後も彼女は何度かテレビで歌ったのですが、彼女が歌う曲(の内容・歌詞)やスカートの丈の長さなどの服装、男性に触れるか否か、そして1つ1つの言動など・・・


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彼女がファイナルまで残るかどうかはまだ分からないですが、彼女が番組を去るまでは話題をまだまだ振りまきそうですし、このリアリティー番組は現代社会と宗教、夢と現実、男と女など彼女とユダヤ教の持つ葛藤を垣間見る事ができる、そういう意味でもリアリティー溢れるおもしろい番組になりそうです。

日本でもバレンタインデーは外国の祭りというか日なのですが、ユダヤ教色の強いイスラエルではバレンタインデーは世俗的な人のみが祝う祭り。
僕のルームメイトにはガールフレンドがいるので夜出掛けていたのですが()
街の外れにある洒落たカフェや、ラブ・ストーリーを上映しているシネコンは「世俗的な」カップルで一杯だったようです。


宗教的なユダヤ人はカトリック発祥のバレンタインデーは祝いません。トゥ・べ‐アブ(ט’'ו באב)という別のユダヤ教的な起源がある日を代わりに「愛の日」として祝います。
そんななか、ここエルサレムでもバレンタインデーの心温まる「イイ話」を僕の友人が見つけたので、紹介したいと思います。
それがこちら。
 
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僕の友人がお母さんの誕生日カードを買いにあるお店へ。

そこのバレンタインデー・カードの棚の前に
杖をついたおじいさんを見つけました。
意を決して、「愛する奥さんにバレンタインのカードですか?」と聞いてみました。

するとおじいさんはこう答えました。

「いや、私の妻は3年前に乳がんで逝ってしまった。
ただこうして毎年バレンタインデーの日にカードとバラを買って、妻の墓に置くことにしているのさ。
私の心の中には今までも君だけしか居なくて、これからも君だけだよって事を妻に伝えるためにね。」
 
もう4年もバレンタインデーを1人で過ごし、心荒んでいた僕にとってバレンタインデーで唯一心が温まった瞬間でした。
ちなみにその友人は・・・バレンタインデーを1人で過ごしたようです笑″

「紅白歌合戦」を観た後、除夜の鐘に耳を傾けながら甘酒を飲み/干支の土鈴を買いに近所の神社へ・・・それがうちの家族の年越しです、多分かなり伝統的なんじゃないかなと思います。

 

しかし、日本のような家族で集まっての「静かな年越し」というのは世界的にも珍しく、新聞の写真やテレビのニュースで見るようなド派手なカウントダウン(+ドンチャン騒ぎorパーティー)が西洋社会の標準的な年越しです。

 

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日本語では大晦日、英語ではNew Year's Eveですが、イスラエルでは大晦日の事を「スィルベスター(סילבסטר)」と言います。このス

ィルベスターという大晦日の名前は、オーストリア、クロアチアやチェコ、ドイツやイタリアなどでもそう呼ばれているようです。


このスィルベスターという名は、4世紀前半のローマ法王スィルベスター(シルウェステル)1世の命日が1231日だという事に由来しています。死後にカトリック教会は彼を聖人とし、1231日をスィルベスター1世の記念日と制定しました。



右:
スィルベスター(シルウェステル)1


イスラエルでもどういう訳か、このカトリックの聖人の名前から大晦日を「スィルベスター」と呼んでいます。ただ一般的には、大晦日の晩や年越しを祝うのは、ユダヤ教やその伝統を重んじない「世俗・無宗教の人たちの習慣」という風に一応、考えられています。

世界的にも新年に宗教的な意味合いを持たせている国はなかなか少ないと思います。日本は例外でしょうが、イスラエルでも欧米と同じようにただ単に「騒ぐための祭り」となっています。


欧米とは違い街の広場などでのカウントダウンのような大規模なものはありませんが、街のバーやクラブなどでは「スィルベスター・パーティー」などと銘打たれ、所謂カウントダウン・パーティーが街のあちこちで行われています。また、ロシア系の絆の深い家族なんかはより小さい家庭的なパーティーを開き友人などを招待して祝うみたいです。

 

世俗的・非宗教的習慣だと言いましたが、スィルベスターというカトリックの聖人の記念日に当たる日を祝う事に対する(宗教的な)ユダヤ人たちの反発はイスラエル内にまだまだあります。

80年代、31日の晩にパーティーを行うホテルやイベント会場からユダヤ教の食物規定である、コシャー認定を取り消すという騒ぎが起こりました。この一件の最終決定は最高裁判所の手に委ねられ、「コシャー認定は食物のみによって決められるべきである」という決定がなされコシャー認定が無事下り、一件落着しました。

 

2013年となった今では、キッパを被った宗教的なユダヤ人が大晦日の夜の街に繰り出す様子を見かけたりします。しかし、まだまだイスラエルにとってスィルベスターは、日本にとってのクリスマスのような、まだまだ異教のお祝いのようです。



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日本の年末と全く一緒で、この日は飲酒運転をする人が必然と多くなるようですね・・・

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