河信基の深読み

読者各位様:本「河信基の深読み」は順次、北朝鮮投資開発戦略研究所(2019年4月〜所長・河信基)の公式HPへ移行して参ります。

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 昨日の大手紙は一面トップで国際学習到達度調査(PISA)の結果を報じ、社説で取り上げた。どれも技術立国の根底が揺らぐといった危機意識をにじませ、「15歳の学力で日本続落 応用力、読解力とも OECD」(朝日)、「学力転落ショック、指導要領・理数一部を前倒し実施へ」(読売)、「学習到達度調査:日本、理数離れ深刻 全分野の順位低下 意欲最下位」(毎日)といった具合だ。
 他方、同日の韓国紙は大統領選挙関連のニュースで占められた。無論、教育熱の高さでは日本に勝るとも劣らない国柄、関心が無いのではなく、「読解力」でトップを占め「世界最高クラスの学力は揺るぎない」と余裕の体である。しかし、2000年調査で1位だった科学が03年4位、今回11位と急降下し、韓国にも深刻な悩みがある。

 結論から言えば、今回の事態は、子供たちには何の責任も無い。現場を預かる教師らの責任は問われるであろうが、最大の問題は、文部科学省に「応用力」がなく、教育現場を振り回していることにある。
 日本の子供の弱点は自分の頭で考える「応用力」の欠如だが、「ゆとり教育」か「詰め込み教育」かと二者択一で揺れる文科省の病気が伝染した側面がある。現在の文部官僚は大半が詰め込み教育を受けてきたため、上の命令には忠実だが、柔軟性がなく、状況に適応できない。この際、文科省は大幅縮小して地方自治体に権限委譲するか、民営化した方が良かろう。
 
 経済協力開発機構(OECD)は4日、57カ国・地域で約40万人の15歳男女(日本では高1)を対象にした第3回国際学力テスト「学習到達度調査」(PISA)の06年度の結果を発表したが、日本は、「読解力」で前回(03年)14位から15位、「数学的リテラシー(応用力)」で6位から10位、「科学的リテラシー」で2位から6位といずれも順位を落とした。
 
 日本が最も力を入れる科学的リテラシーは幸いにして上位グループに残ったが、それも詳しくみるとそうそう楽観出来ない。今回のテストは知識・技能を実生活に応用できるかどうかを主眼に実施されたため、日本の子供の弱点がもろに出たからだ。
 「証拠を用いる」能力は2位だったが、「疑問を認識する」8位、「現象を説明する」7位と、自ら課題を設定し説明する力が弱い。

 最も深刻な問題は、関心や意欲の低下だろう。好きこそ物の上手なれ こそ教育の原点と私は考えているが、科学に関心や楽しさを感じている生徒の割合がOECD平均を下回るのは、日本の教育の根本的欠陥を示唆する。
 「役立つ」「将来の仕事の可能性」などの「動機」について肯定的に答えた割合が、OECD平均より14〜25ポイント低く、平均値から離れている「指標」の順位は参加国中最下位だった。特に、科学に関する雑誌や新聞などの利用度など「活動」の指標は最下位、「楽しさ」の指標も2番目に低かったというから、今後下がることはあっても上がることはなかろう。

 参加した国や地域が16増え、読解力点数は前回と同じだったというから、日本の学力が落ちたと言うわけではない。
 韓国など他国が上がったということだが、それだけに文科省の責任は重大だ。

 と言うのも、今回受験した生徒は現行の学習指導要領が施行された02年春に小学6年だった子供たちだからだ。
 03年の国際学力テストでショックを受けた文科省は「世界トップレベルと言えない」と総括、導入間もない「ゆとり教育」を見直し、国語・理科の授業時間を増やす代わりに総合的な学習を減らすという「対策」をとったが、学力低下に歯止めがかからず、場当たり的であったことは否めない。

 知識の詰め込みに重点を置いている限り、応用力や論理的思考力は育たない。

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文科省と防衛省は一度解体した方が国のためかもしれません。

2007/12/6(木) 午後 11:06 [ sur*un*ns*ge ]

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学力低下は拉致問題で総カルト化した大人社会の責任です。
今日も三愛会館で大の大人が雁首そろえて、死んだ人を返せ〜〜と叫びます。(苦笑

2007/12/11(火) 午後 1:05 [ ブルーリボン ]

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