河信基の深読み

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 予想していた事態が可視化してきた。
 韓国の10月の経常収支が史上最大の49億ドルの黒字を記録し、ウォン安が追い風になって輸出が健闘していることが数字で裏付けられたのである。

 他方、国際市場で韓国製品と競合する日本の貿易収支は、同月、639億円の入超(財務省貿易統計速報)となり、8月に続いて大幅な赤字に転落した。
 日韓ともに国際的な金融危機に揺さぶられている点では同じだが、ここにきて明暗が分かれ、財政・金融政策力の差がじわじわと表れている。
 
 韓国銀行によると、10月の経常収支は49億1000万ドルの黒字となり、関連統計を取り始めた1980年以後、最大規模を記録した。
 これにより、今年1月からの経常収支累積赤字は90億1000万ドルに減少し、年度末までにさらに改善すると見込まれている。
 原因としては、原油など原材料価の下落とともに輸入額が減少し、商品収支が黒字になったことが大きい。
 また、ウォン安によるサービス収支の改善も要因に挙げられる。サービス収支は9月の12億4000万ドルの赤字から5000万ドルに激減したが、旅行収支がウォン高時期からの海外への旅行者増に歯止めが掛かり、逆に海外からの旅行者増で2001年4月以降初めて5億ドルの黒字となった。
 
 注目すべきは、商品収支が、9月の8億9000万ドルの赤字から、27億9000万ドルの黒字へと劇的に好転したことである。
 原材料価下落の反面、世界的な景気後退の中でもウォン安が幸いして輸出が比較的健闘しており、韓国銀行は今月の経常収支も10億ドルの黒字となると見通している。
 http://news.kbs.co.kr/article/economic/200811/20081127/1676963.html

 海外が関心を向けているのはウォン安であるが、実は、一部で言われているほど深刻ではない。
 その主因となっている資本収支は、堅調だからだ。
 韓国の金融機関の海外借入金償還額は10月にピークを迎え、資本収支純輸出規模が9月の47億8000万ドルから10月は史上最大の255億3000万ドルに達した。

 外貨保有額が数十億ドルに落ちた1997年の金融危機時であったなら、デフォールトとなるが、現在、外貨は2000億ドルを超えており、基本的に問題はない。
 投機筋の動きも無視できないが、国際的な金融協調体制が確立されつつあり、ウォン安は峠を越えたと見るべきであろう。

  

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