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東京地検特捜部は先月18日開会の国会前に小沢幹事長への事情聴取に失敗した時点で、敗北である。
事情聴取から逮捕のシナリオを描いていたようだが、それを察知した小沢氏が応じず、国会開会まで粘った。会期中は不逮捕特権があるから、事実上、逮捕は出来ない。石川議員逮捕はその腹いせだろう。
そもそも検察の捜査は何が問題なのか、検察リークを基にしたとみられる新聞、テレビ報道は読めば読むほど、聴けば聴くほど要領を得ない。
法的には、政治資金規正法違反嫌疑は形式犯であり、あまりに大袈裟すぎる。ゼネコンからの献金容疑で収賄罪に持ち込もうとしても、野党であった小沢氏には職務権限がないから無理がある。斡旋収賄、斡旋利益供与なども証明は難しい。
要するに、法的には該当する構成要件が不明で、仮に起訴しても勝訴はおぼつかない。現在の特捜部長は最高裁で無罪判決が出た長銀粉飾事件の担当検事だったようだが、長銀事件よりも勝訴の可能性が低いのである。
客観的に見ていると、検察の狙いは道義的な責任を暴いて世論に訴え、小沢氏の政治的な影響力を削ぐことにあるとしか思えない。
しかし、それは検察の権限外、というよりも踏み込んでならない政治的な領域である。戦前のような公安政治に道を開き民主主義の根幹を脅かすから、当然、指揮権発動の対象となる。
衆院で絶対多数を占める民主党・社民党・国民新党連立政権の権力は、検察の比ではない。
韓国の例などから今後の展開を推し量ると、捜査情報リークを厳罰にする刑訴法改正、曖昧な政治資金規正法改正、さらに、検事総長の民間人登用などの人事権、予算などで検察の暴走に対する報復を始めるだろう。
検察に肩を入れすぎた一部マスコミにも逆風が吹くとみられる。
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