|
鳩山首相は昨日初めて普天間問題の「腹案」を持って沖縄を訪れたが、案の定、「公約違反」と罵声まで浴び、桟橋案が受け入れられる可能性はほとんどない。
強行すれば「自民党より悪い」と沖縄の怒りに油を注ぎ、支持率は限りなくゼロに近づき、政権はもたないだろう。皮肉にも、現実的には県外・国外移設よりも困難である。
問題は、鳩山首相にそうした空気を読める政治的なセンスがあるかだが、自分で自分の首を絞めていく独り相撲の癖は直るまい。適度なところで自発的な辞任の形で決着しなければならないが、それが出来る実力者は小沢幹事長しか見当たらない。
小沢幹事長も「カネの問題」を抱えているが、これは過去の問題であり、鳩山首相は現在進行形の問題である。民主党は二者択一の苦しい選択を迫られているが、大衆を扇動する検察主導の公安政局的な小沢降ろしに揺さぶられるのではなく、主体的に選択するしかあるまい。
鳩山首相はブレにブレたが、官僚や防衛オタクに取り込まれてしまったのではないか。
「海兵隊は抑止力として沖縄に存在する理由にならないと思っていたが、学ぶにつけ、駐留米軍全体の中で抑止力として維持されるという考えに至った。『(認識が)浅かった』と言われれば、あるいはその通りかもしれない」と述べたが、この程度の認識能力では日本の安保に責任をもつことは難しい、というよりも、危うすぎる。
北朝鮮情勢が緊迫していると語る脳内を解析すると、「金正日体制が崩壊したら、海兵隊が乗り込んで核を確保しなければならない」といったところだろうが、一種の賭博的な情勢観である。
軍縮の中で生き残り策を弄する海兵隊総司令官の最近の発言に影響されたようだが、かつて沖縄の海兵隊司令官が「ビンの蓋」を述べて物議を醸したことなど知らないらしい。
金総書記の訪中で「金正日体制は崩壊させない」が中国の立場であることがはっきりしたが、米国務省のクロリー報道担当次官補も記者会見で「中国が北朝鮮の6か国協議復帰を強調することを望む」と基本的に歓迎する立場を明らかにした。
気分主義的な鳩山首相と経験不足の取り巻き連に、そうした冷徹な国際力学への理解を求めるのはないものねだりである。
『代議士の自決』で書いたように、東大理系同窓の新井将敬と鳩山氏は懇意にし、理念や理想で通じ合うものがあった。
だが、這い上がりの新井に比べ、恵まれた環境で育った坊ちゃんの鳩山氏の政治は友愛趣味の域を超えていないように見える。
|
過去の投稿日別表示
[ リスト | 詳細 ]
全1ページ
[1]
全1ページ
[1]





