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理工系の菅直人首相はいまだに法律が良くわかっていないようだ。
従来の検察起訴と検察審査会議決による強制起訴は基本的に異なるし、しかも、無罪の確率が百%近い。それに対して責任を取れと議員辞職を迫るのは筋違いである。
菅首相は4日の記者会見で、小沢元代表に対し「強制起訴されたら政治家としての出処進退の判断が必要」と明言し、引退勧告を突きつけた。
側近との事前打ち合わせにもなかった首相のアドリブ発言だが、興奮しすぎではないか。感情論で「不条理」などと口にすべきでない。
国民が民主党に求めているのは政権交代を託したマニフェストの実行であり、それが出来ないのなら下野するしかない。無論、多少の軌道修正は許容範囲である。
しかし、昨年来の無軌道な連立工作で見せたような野合で政権維持を図るのは、憲政の邪道である。支持率低下も肝心の政策で迷走を重ねた結果である。
自己の責任に頬被りし、政権浮揚に「小沢切り」を利用するとしたら、国民を愚弄するにもほどがある。
起訴即議員辞職は、有罪の確率が90%以上の検察による起訴に関して言えたことである。
しかし、小沢氏に対する政治資金規正法違反事件について検察は不起訴とし、検審の「起訴相当議決」が出た後も、刑事畑出身の笠間治雄・新検事総長が「あの程度の証拠能力では立件できない」と明言している。つまり、無罪の確率が極めて高い。
それを知って政治責任を追及するのは、人民の敵愾心を煽り、政敵を葬った人民裁判と何ら変わらない。
民主党が11年度活動方針案で企業・団体献金の禁止や党財政の透明化を盛ったことは、大いに評価できる。 しかし、それは大筋でマニフェストに明記され、小沢氏も支持していることであり、一部マスコミの言う「脱小沢」「小沢切り」とは次元が異なる。
自民党政治の復活を目論むジャパニーズ・ネオコンが「脱小沢」「小沢切り」を煽って民主党を分裂させようとしているが、それにやすやすと乗せられてしまう様では、政治家として幼すぎる。
菅ー仙石ー前原ラインには、新保守主義=ネオコンの陰がちらつく。
事実、最近の菅首相の内外政策は、米国追随の小泉政権時代を彷彿させる。政治手法も、「抵抗勢力」を作り上げて世間受けを狙う小泉流を真似ている。
時代に逆流する旧政治への回帰は、政権交代の大義を裏切り、この国の政治を底無しの泥沼に落としてしまうことを知らねばならない。
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