河信基の深読み

読者各位様:本「河信基の深読み」は順次、北朝鮮投資開発戦略研究所(2019年4月〜所長・河信基)の公式HPへ移行して参ります。

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日銀が公表を渋っていた国債保有高がようやく見えてきた。さる11日まとめた「主要勘定」で、7日時点で400兆円を突破したと明らかにしたのだ。
2013年4月の時点では130兆円であったが、同月の量的緩和以降、3倍超に急増し、実に国債発行高の4割に達する。
日本の国債発行残高(借金)は世界最悪の約1100兆円に達するが、他に買手がなくなり、その多くを日銀が引き受けざるを得ない危機的な財政ファイナンスの状態に陥っているのである。

2017年危機説の最大の根拠がそこにある。つまり、日銀による国債買入は同年中に限界に達し、財政ファイナンスは破綻するというものである。そうなれば、国債暴落、国債金利上昇、円暴落と債務破綻へと一直線、第2のギリシャ化である。
日銀が保有国債公表に踏み切ったのも、市場でそうした懸念が高まる中、まだ余裕があることを示して沈静化を図ったものと見られる。
しかし、日銀の保有高は2018年に5割を超えることが確実視されており、いずれかの時点で破綻する可能性が高い。

黒田総裁が9月に政策目標の軸足を量的緩和から長期金利操作に転換すると発表したのもそうした危機感が背景にあるが、それとて悲願の「物価上昇2%」には全くの力不足で、前途は限りなく暗い。

長期金利操作は先進主要国の中央銀行ではほとんど例がなく、それ自体が手詰まり状況を認めたようなものである。
日銀政策審議委員の間でも量的緩和継続と金利重視に意見が割れ、その間で黒田総裁が両極端の“強き”な発言を繰り返す異常事態となっている。

黒田総裁は3年前に“異次元の量的緩和”で2年以内に2%の物価上昇を実現すると胸を張ったが、先送りを繰り返している。
苦し紛れに金利へと重点を移して目先を交わそうとしているが、黒田金融政策は破綻したも同然である。

当初から私が予想したことであった。経済原理的に、財政政策なき金融政策は車輪の片輪であり、同じところをグルグル回るしかない。
それも当然の帰結で、「デフレ脱却」を掲げるアベノミクスなるものは当初から赤字国債を買ってくれる黒田金融政策に依存しており、自力で動く財政政策が欠けているのである。
G7といわれる先進資本主義国に共通した現象であるが、国家債務が先進国最悪のGDP比200%を超えてしまった日本は財政政策が限界に来ている。

安倍首相は3本の矢とか5本の矢とか言っているが、部分的なバブル現象を起こしているだけで、デフレ脱却は空念仏となり、日本経済はゼロ成長から脱していない。
具体的な数字で見れば明らかである。
1995年の通貨建て実質の1人当たりGDPを100とすると、2005年には中国223、韓国154、英国、スペイン130台、米国、オランダ120台、フランス、ドイツ、イタリア110台、日本は109であった。
さらに05年を100とすると、15年には中国236、韓国130台、ドイツ116、米国、日本、オランダ106、英国105、フランス103であった。
これを見ると、日本は長期停滞に陥り、安倍政権になっても何ら変わらない。
安倍政権は昔の高度成長を夢見て量的緩和や成長戦略を色々打ち出してはみたものの、いずれも失敗し、日銀に目一杯国債を買わせて国家債務を膨らませるだけの惨憺たる結果となった。

残りの任期を勤めあげることしか念頭にない黒田総裁は原油価格の下落、世界経済の減速など外的要因を失敗の理由に挙げるが、苦しい言い逃れである。安倍政権の景気対策が効果を現さなかった事が内的かつ主体的な要因である。
安倍政権になってもデフレ脱却どころか、マイナス成長やゼロ成長を繰り返し、そのつなぎであった黒田金融政策が息切れしたのが実態だ。

財政赤字ばかり膨れ上がり、安倍政権は苦し紛れに聖域の年金カットに手を付け始めた。他方で、米国では成立可能性がほとんどなくなったTPP法案に「日本が先導する」として国会強行採決へと走り出す迷走ぶりである。

その間にも国債リスクは膨らむ一方である。日銀の国債保有額はレッドラインの4割を超えようとしている。国債に買い手がつかず金利が暴騰した時に日本経済は一挙にデフォルトに陥る。
黒田氏が日銀総裁を去る1年半後、日銀新執行部は政策修正を迫られるが、それがXデーになるかもしれない。

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