河信基の深読み

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大義なき自爆解散

安倍首相が25日夕、首相官邸で記者会見し、28日召集の臨時国会冒頭に衆院を解散すると発表した。国会で所信表明演説をしない解散は解散権濫用との謗りを免れない異例中の異例であり、余裕を全く失っている証左である。
少子高齢化と北朝鮮問題を国難と解散の名分に挙げたが、取って付けた観がある。事前練習を重ねた20分ほどの演説は、美辞麗句で飾った空虚な言葉が並ぶ。国会審議でも見慣れた光景であるが、なぜ今なのか?記者の質問を受けると途端にしどろもどろになり、舞台裏の補佐官が送るモニターに目をチラチラやりながら文脈の合わない矛盾した言葉を連ね、質問とは無関係な自己主張にそらす。

隠そうとするほど言外に大義なき本音が透けて見える。
唐突な解散の直接の狙いは、夫人が詐欺罪で起訴された森友学園の安倍晋三記念小学校名誉校長に就任するなど森友・加計学園ビジネス疑惑への夫婦共々の関与が再び国会で追及されるのを避けることにあった。
そして、野党の足並みが揃う前に総選挙に売って出て、勝利すれば全ての疑惑をチャラにし、政権の延命を図ると、まあそんなところであろう。

しかし、「岸信介恩顧の森善朗演出の安倍一強は、賞味期限が切れた。小池旋風に吹き飛ぶだろう」と都議選前に出版した『日本改革の今昔 首相の座を目指した在日新井将敬』で指摘した通りに、都知事選、都議選に続く第3の小池旋風が吹き出した。
一度ある事は二度ある。安倍首相は第一次安倍内閣を国会での所信表明演説直後に下痢を理由に病院に駆け込み、投げ出した。今回の大義なき延命解散も自爆解散となりそうである。

安倍が急遽掲げた少子高齢化対策は不人気な女性層の歓心を引こうとするのが見え見えのバラマキであり、財源は消費税増税分を充て、待ったなしの財政再建を次世代につけ回す無責任極まるものである。
日銀に国債を無際限に買わせる金融秩序無視のアベノミクスでミニ円安・株高バブルは起きたが、製造業は衰退し、世界企業ブランドで日本トップのトヨタが7位と6位の韓国サムスンの後塵を拝し、シャープ、東芝が中国、韓国資本の支援を受けている。国の借金は1,100兆円と雪ダルマ式に増えて返済不能状態に陥っている。そうした深刻な実状には一切頬被りし、実態はゼロ成長なのに高度成長期のイザナギ景気を超えたかのような誇大宣伝で国民を欺いているのである。

北朝鮮問題に至っては、緊張の最中に政治的空白を生む解散総選挙と全く矛盾した事を行おうとしているのだから、何をかいわんやである。
あるいは、解散演説で一人高揚した気分を滲ませたのは、トランプ大統領との間で北朝鮮への軍事行使に自衛隊を出動させる密約でも交わしているのかもしれない。集団自衛権行使を既成事実化して憲法9条を事実上、骨抜きにし改悪してしまおうというものであるが、だとしたら、戦前の関東軍もビックリの食わせものである。

安倍なりに民進党の迷走を読んでの奇襲策であったが、一枚も二枚も上手がいた。
小池東京都知事である。状況をギリギリまで見極め、安倍の記者会見直前に「希望の党」を立ち上げ、代表就任を宣言した。人々の注目はこちらに移り、安倍の滑稽な独演となった。起死回生の目論見も真夏(は過ぎたが)の夢に終わりそうである。
都議選で自民党は惨敗したが、『日本改革の今昔 首相の座を目指した在日新井将敬』で予測したように公明票をゴッソリと持っていかれたからである。今回も小池は「解散には大義がない」と安倍への対決姿勢を明確にし、他方で「次期首相は山口公明代表に」と揺さぶっている。この一言は公明党の実働部隊である創価学会婦人部への秋波であり、都議選同様に公明票は「希望の党」へと流れ、自民党は首都圏で惨敗しよう。
野心家の小池が目指すのは、1990年代初めの非自民野党政権の核となり、細川護煕首相を誕生させた国民新党再現である。

自民党で安倍降ろしが始まるのは避けがたく、ポスト安倍の一番手と世論調査で見なされている石破自民党元幹事長が浮上してこよう。
石破は「改革派のホープ」と鳴らした新井の盟友であったし、小池を含みいずれも小沢一郎の新進党で行動を共にしていた。因みに、二階自民党幹事長も仲間であった。
その絡みの中で、1990年代の再現となる政界再編の流れが起きよう。

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