河信基の深読み

読者各位様:本「河信基の深読み」は順次、北朝鮮投資開発戦略研究所(2019年4月〜所長・河信基)の公式HPへ移行して参ります。

天安艦沈没事件検証

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 天安艦沈没原因は座礁・衝突か魚雷攻撃かと、韓国では国論を二分するホットな論戦が続いているが、魚雷説を否定する実験結果が次々と発表され、政府の旗色が悪くなっている。
 その一つが、5月に座礁説を主張して喝采を浴びたアルファダイビング技術(株)の イ・ジョンイン代表で、13日、軍当局の魚雷説の矛盾を解き明かす実験結果を発表し、改めて注目を浴びている。
 
 イ代表によると、軍民合同調査団が「北関与を裏付ける決定的証拠」として提示した魚雷推進部と同じ金属を干潟の海中に50日間浸して腐食状況を確認したところ、「軍当局の魚雷推進体の錆は水中に4〜5年置かれ、引き上げられてから一定期間経たものと推定される」という。
 それが事実なら、軍当局は古い魚雷推進体を拾ってきて「1番」と書き込み、再度海中に投棄してはえ縄漁船に「発見」させたことになる。
 
 こうした疑惑は以前から指摘されていたことで、ネット世論は「よくやった。真実を語れば不利益を被る世相なのに・・・」と勇気を称え、支持する声が多い。「体に気をつけろ」「赤が・・・」との脅迫めいた非難もあるが、1、2割程度のごく少数派にとどまる。
 イ代表の妻が人気タレントのソン・オクスクで、昨年 MBCのヒューマンドキュメントに一緒に出演した社会派実業家であることが、若い層に共感の輪を広げたようだ。
 
 他の一つが、9日に有楽町の外国人記者クラブで開催された在米韓国人教授2人(ソ・ジェジョン米ジョーンズホプキンス大国際政治学教授、イ・スンホン米バージニア大物理学教授)による緊急記者会見である。
 「民軍合同調査団が発表した天安艦の『魚雷の爆発による沈没』の科学的証拠に対し、『科学的疑問を提起した実験結果』についての説明と質疑応答」には、日韓を含めたジャーナリスト・関係者200余名が会見場を埋め、熱気に溢れていた。
 
 特に注目を集めたのは、魚雷爆発物に通常含まれるアルミニウムの検出問題である。
 軍民合同調査団は天安艦船体と魚雷推進部で吸着物質を発見したとし、それに対するエネルギー分光器分析でアルミニウムが検出されたが、エックス線回折機分析ではアルミニウムが見られなかった。アルミニウムが爆発と冷却を繰り返して非結晶質アルミニウム酸化物に変わり、エックス線回折機分析でアルミニウムとして反応しなかったとした点である。
 それを問題視したのがイ教授で、6月10日の実験を通して、「爆発と冷却によってアルミニウムが100%非結晶質アルミニウム酸化物に変わることは不可能だ。調査団の発表のようにアルミニウムが100%酸化される確率は0%に近く、その酸化されたアルミニウムが全て非結晶質になる確率もまた0%に近い」と反論した。
 
 イ教授の反論に対して調査団はすでに自己の非を認めている。
 すなわち、イ教授の実験結果が韓国メディアのハンギョレ21に報道され、国会天安艦真相調査特別委第3次会議でイ・ジョンヒ民主労働党議員が取り上げると、イ・ギボン合調団爆発分科長(准将)は「最初の検査では非結晶質酸化アルミニウムだけが検出された。結晶質酸化アルミニウムは極少量が検出された。後に結晶質も出てこなければならないはずだとの疑惑が提起されて追加調査を行い、極少量の酸化アルミニウムが発見された」と、しどろもどろの矛盾した答弁を行っている。
 
 両教授は記者会見でスライドを用いながら調査団の調査報告の諸問題点を指摘し、「魚雷による爆発物質の付着は確認出来ない」、「外部爆発とそれが北朝鮮の魚雷であったとの主張は立証できない」と述べた。
 そうして、「合同調査団の調査には方法論的な問題が多く、再調査が必要だ」と強調した。
 質疑に移ると、欧米記者が次々と質問に立ち、一部には「北朝鮮と関係があるのか」といったものもあったが、 英科学専門誌・ネイチャーが「Controversy over South Korea‘s sunken ship」と伝えたように、問題意識を投げかけたことは間違いない。
 
 記者会見後、私も両教授に幾つか尋ねたが、軍民合同調査団の調査は「オジョンチョンハダ(いい加減だ)」と、客観的な再調査が必要という点で意見一致を見た。
 軍民調査団が示した「魚雷説」が科学的な検証実験に耐え切れないことはほとんど明らかである。
 
 記者会見に姿を見せた日本のメディアが依然として記者会見を報じないのは、「状況証拠は真っ黒」との心証を捨てきれないからとみられる。確かに北朝鮮の挑発的な言動は問題だが、それだけに、事実に基づいて判断、報道する姿勢が必要ではないか。
 今求められているのは、北朝鮮を非難するとか支持するとかいった狭量な思惑や立場から離れ、真実を明らかにすることである。
 今朝の朝日社説「安保理声明―北朝鮮への厳しい視線」は恐らく(32)「『撃沈』派の苦しい弁明」への反論であろうが、情報が相変わらず一方通行であり、偏っている。
 韓国軍主導の調査団による杜撰な「結論」を金科玉条にしている限り、そうした偏頗的弱点を克服することは難しいだろう。
 
 (32)で「『ジョンウン氏直々に攻撃の指示を出した』とのCIA発の情報を検証することもなく鵜呑みし、・・・、未確認情報を想像力逞しく連ねた、先に結論ありきの強引な論法である。韓国軍民合同調査団の『調査結果』を鵜呑みした思考から一歩も出ていない」と主筆の船橋洋一氏のコラム「権力継承期の危うさ」(『日本&世界』)を批判し、知る人ぞ知る人々の間で物議を醸したから、当人の耳にも入っていよう。
 社説は主筆が責任を負うべきものであるから、今朝の社説は事実上の反論とみなしてよかろうが、一読して慨嘆に耐えないものであった。
 
 国連安保理議長声明について、社説は「確かに、北朝鮮の犯行だと断じてはいない。だが事実上、北朝鮮を非難したと読める」と強がるが、それは一方の立場の主張であって、客観性があるものではない。
 現に北朝鮮の申善虎(シン・ソンホ)国連大使は記者団に「素晴らしい外交的勝利」と語っている。
 当の朝日も「『米韓の誤算を証明』 名指し回避の声明に北朝鮮満足感」と10日の夕刊で報じているが、どうやら編集部内では少数派でしかないようだ。
 
 社説の認識上の欠点は、「韓国のほか米国やスウェーデンなども加わった調査団は、原因を北朝鮮製の魚雷と断定し、『北朝鮮による発射以外に説明がつかない』との結論を出している」に集約される。
 5月20日に発表された同結論にはその後多くの矛盾や嘘があったことが韓国の野党・市民団体・研究者らから指摘され、韓国当局者も一部を認めているにもかかわらず、朝日新聞はそれを一言も報じていない。
 知らないとしたら報道機関として怠慢であり、無視しているとしたら政治的なプロパガンダに意識的に与していることになるが、社説を読んだ限りでは後者のように思える。
 
 我田引水的な独善的な論法にそれが如実にうかがえる。
 「声明では、事件への関与を否定する北朝鮮の主張も記している。北朝鮮との摩擦を嫌う中国やロシアと折衝を重ねた末の妥協の産物だ」と書くが、そうではあるまい。中ロが北関与を否定するのは北朝鮮との摩擦を嫌ってではなく、証拠がないからである。
 事実、ロシア調査団は「魚雷攻撃説」を否定する調査結果を韓国政府に通告し、メドベージェフ大統領が胡錦濤・中国主席に電話で説明している。アメリカ政府にもロシア政府から伝えらている。
 朝日新聞はそうした重要な事実を一行も報じていないが、理由を明らかにすべきでないか。
 
 日本の平和勢力の中では親米ネオコン的な朝日の論調への懸念が広がっている。
 社説は「北朝鮮は軍事行動の可能性もにおわせて、日米韓の動きに激しく反発してきた。一方で、米国と韓国は北朝鮮に近い黄海で空母も動員する合同演習の計画を立てつつあり、それには今度、中国が反対を表明している。予断を許さない緊張が続いている」と書く。
 緊張を引き起こしているのは北朝鮮であり、対抗上、米韓合同軍事演習は仕方がない、と読めるが、そうだとしたら地域の平和と安全を脅かす極めて危険な発想である。
 
 船橋氏は読者に対して、米韓軍事演習に賛成なのか、反対なのか、立場を明確にする義務がある。
 「南北はもちろん関係国も、偶発的な衝突を避け、緊張を解いていく努力をしなければならない」などとごまかしてはいけない。
 
 社説は 「北朝鮮は、名指しで非難されなかったことで高をくくっているようだが、厳しく認識すべきは、自らに向けられた国際社会のきわめて冷たい視線だ」と開き直っているが、根拠薄弱な非難を浴びせて来た事に一言の陳謝もなく、非礼ではないか。
 「核実験を受けて北朝鮮に科している制裁」「軍人も脱北しだした」「金正日総書記の後継体制の整備に本腰を入れ始めた」云々は天安艦沈没の件とは無関係であり、糞味噌の議論で逃げてはならない。
 
 一昨日に外国人記者クラブで「軍民合同調査団による、外部爆発とそれが北朝鮮の魚雷であったとの主張は立証できない」との独自の検証をしたソ・ジェジョン米ジョーンズホプキンス大国際政治学教授とイ・スンホン米バージニア大物理学教授の記者会見があり、朝日の記者も何人か来ていたようだが、今に至るも紙面に報道はない。
 同会見は英科学専門誌・ネイチャーも「Controversy over South Korea‘s sunken ship」と伝えており、朝日新聞が真実追求に重きを置くなら無視する理由はあるまい。

 
 
 国連安保理は議長声明を採択したが、「強力な制裁決議」(李明博大統領)から拘束力のない議長声明に大幅ダウンしながら、「北朝鮮の犯行」と特定することにも成功しなかった。
 北国連大使は「外交的勝利」と語り、6か国協議再開を希望した。中国、ロシアも6か国協議早期再開を求めており、舞台は国連を離れ新たなステージに移ろうとしている。
 
 9日に討論なく10分で満場一致採択された議長声明は、前回の『ロシアが魚雷攻撃説正式否定』で「事態を政治外交的に収束させる妥協の産物として曖昧な議長声明が出される可能性があるが、北朝鮮非難が抜ければ李政権は事実上の敗北である。『文脈上、北非難は明らか』と強弁したところで、全く逆の解釈も可能であり、通じる話ではない」と書いたとおりの結果となった。
 実際、議長声明への評価は韓国、米国でも賛否両論大きく分かれ、米中ロによる地域の覇権的思惑絡みの“力の外交交渉”が舞台裏で熾烈化していくと読める。
 
 国連常任理事国と韓日の5+2の協議に基づいて採択された議長声明は11項目から成るが、その特徴は以下の4項目である。
 5  安保理は、韓国主導の下、5カ国が参加した「民間・軍合同調査団」が北朝鮮に「天安」沈没の責任がある    と結論付けた調査結果にかんがみ、深い懸念を表明する。
 6  安保理は、今回の事件と関連がないと主張する北朝鮮の反応、そしてその他関連国の反応に留意する。
 7  従って、安保理は「天安」沈没を招いた攻撃を非難する。
 10 安保理は朝鮮戦争休戦協定の完全な順守を促し、紛争の回避と状況悪化の防止を目的に、適切なルー    トを通じ直接対話と交渉を可能な限り速やかに再開するため、平和的手段として朝鮮半島の懸案解決を    奨励する。
 
 喧嘩両成敗のように南北双方に配慮した一種の和解文であり、文理上解釈の余地が極めて広く、政治的な思惑や立場によって180度分かれる。
 
 その意味で、韓米外交当局が「全体的な脈絡から北の責任は明確」として「歓迎」の談話を評するのは当然のことである。しかし、産経新聞が「日米韓の外交的勝利」と無邪気にはしゃぐほど事態は単純ではない。
 ホワイトハウスが声明で、「北朝鮮の攻撃であり、容認できない」とし、「韓国防衛への公約を果たす」と強調したが、強気の裏に、中ロ説得に失敗した無力感が漂っている。「政権内では中国への失望が広がっている」のはそれを示唆する。また、ヘリテージ財団などの保守派は「失望した。何の拘束力もない」とオバマ政権への批判の声を挙げている。
 
 李政権の場合、国内で「天安外交の失速」「墜落」との非難がネット上で轟々と湧き上がり、事態はより深刻である。
 一例として、ヤフーヘッドラインで伝えられたニューシスの「北が抜けた天安艦議長声明採択」との速報には「北がやったのかやらなかったのかわからないということか。でかい口をきいて・・・」「不幸な国民だ。まだ李明博を支持している連中は、反省しろ」「短気症患者が大統領になったのが問題だ。時間を掛け、十分な検討を重ねて対応することが出来ない」との書き込みが溢れている。
 李政権を支持する声もあるが、8対2、9対1と圧倒的に少数派である。
 
 他方の北朝鮮は、硬軟両様の対応だ。
 申善虎(シン・ソンホ)国連大使は9日、記者団に対して、「拙速な議論の結果、誤った結論に達してしまった。朝鮮半島はいつ暴発してもおかしくない局面に入った」と述べた。それについて日本のメディアは「北大使『いつ暴発してもおかしくない局面に』」(産経)、「北朝鮮 強く反発」(朝日)と報じるが、肝心なことが抜けている。
 ロイターは「北朝鮮国連大使は『(安保理声明の内容を)素晴らしい外交的勝利と見なしている。事件発生当初からわれわれは何ら関係がないとの立場を非常に明確に示してきた』と話した」と伝えている。
 
 北朝鮮の本音は後段にある。
 朝鮮中央通信も10日、北朝鮮外務省報道官が議長声明について「国連安保理の論議が明白な判断や結論もない議長声明を採択し、終了した。平等な6か国協議を通じ、平和協定締結と非核化を実現するための努力を一貫して傾ける」と述べたと伝えている。
 米国が主張したように「被告人」の立場で6か国協議に引きずり出されるわけにはいかないが、「平等」な立場の協議には幾らでも応じるということである。
 
 議長声明には北朝鮮の持論である「朝鮮戦争休戦協定を平和協定に替える」問題意識が投影されている。
 中国が北朝鮮との協議を重ねて盛り込んだと思われ、申大使が「素晴らしい外交的勝利」と自賛したのはそのことを意味するのであろう。
 
 今後、ジャブを交えながら6か国協議再開への動きが始まるであろうが、恐らく、早とちりして損な役割をしたのが日本である。
 「外務省幹部は『名指しされていないが、北朝鮮がやったとしか思えない』と述べ、高須国連大使も『攻撃を非難し、攻撃責任者を処置し、再発を防ぐという各点で納得できる内容だ』と評価した」(「朝日7・10)というが、このレベルの認識では今後の6か国協議での席はない。
 李政権からは感謝されるだろうが、韓国野党・在野からは胡散臭く思われ、北朝鮮からは「米国の犬」と憎まれ、中ロからは「米国の下請け」と蔑まれている。
 日本の外交は安倍首相=谷内外務次官ライン時から拉致だけしかなくなった。この無能ラインを削除する外科的な手術が必要である。
 
 国連安保理での外交戦は、第三者の目で見れば、6:4で韓米日の負けである。
 韓米日の敗因は軍民合同調査団のお粗末な「調査結果」に過度に依存したことにある。初動捜査が杜撰すぎたのである。
 
 それと関連して、昨日有楽町の外国人記者クラブで、「軍民合同調査団による、外部爆発とそれが北朝鮮の魚雷であったとの主張は立証できない」との独自の検証をしたソ・ジェジョン米ジョーンズホプキンス大国際政治学教授とイ・スンホン米バージニア大物理学教授の記者会見があった。
 記者会見は盛況で、私も参加したので、次回はその結果を報告する。
 ロシア調査団が「魚雷攻撃説」を否定していることはこれまで伝えてきたが、そうした内容の調査結果を今週初め正式に韓国政府に通知したことが明らかになった。
 韓国メディアはロシアのメドベージェフ大統領がすでに胡錦濤・中国主席に電話で説明し、アメリカ政府にもロシア政府から伝えられたと報じている。
 「北朝鮮の魚雷による撃沈」などと声高に伝えてきた韓国の保守系メディアや日本のメディアは現時点で沈黙を守っているが、不都合な真実からこれ以上顔を背け続けることは許されない。
 
 韓国の三大テレビの一つであるMBCが昨晩9時のニュースで「ロシア『天安艦沈没、北攻撃ではない』」と伝えた。
 それによると、「5月末に海難事故専門家たちを韓国に派遣し、調査をしていたロシアが『天安艦は北の魚雷攻撃により沈没したとみなすことは難しい』との結論を出し、調査結果をわが政府に今週初め公式に通報した」。
 「『艦艇外部水中爆発が原因の一つと見られるが、魚雷攻撃によるものとは沈没形態が異なる』というのが通報の内容である。特に、(韓国の)合同調査団が決定的証拠として提示した魚雷推進体について『腐食の程度から天安艦と直接関連したと見るのは難しい』との見解を明らかにし、沈没原因を北の魚雷攻撃とした合同調査団の結論を認めないとした。」
 さらに「ロシア側は韓国に通報した調査結果を公式には発表しないと知られている」とし、韓国政府の反応について「政府関係者は具体的な根拠がなく、ロシアの主張を受け入れることは出来ないと述べた」という。

 
 MBCニュースは「(韓国)政府は早ければ今週末にも安保理対北非難の議長声明を出すことを目標に理事国を説得しているが、中国に加えてロシアの非協力により難しくなった」と報じた。
 当たり前のことである。非難声明は北の関与が明白なことを前提にしており、ロシアが独自の調査でそれを否定している以上、名分がなくなったということになる。
 ロシアは外交的配慮から独自の調査報告の公表を控えているようだが、濡れ衣だと主張している北朝鮮が「それみたことか」とばかりに韓国、米国、日本などの謝罪を求めて逆攻勢を強める可能性があり、国連安保理での協議は新たなステージに入ることになろう。
 
 事態を政治外交的に収束させる妥協の産物として曖昧な議長声明が出される可能性があるが、北朝鮮非難が抜ければ李政権は事実上の敗北である。
 「文脈上、北非難は明らか」と強弁したところで、全く逆の解釈も可能であり、通じる話ではない。
 
 すでに首脳レベルの外交戦が始まっている。
 進歩系のハンギョレ新聞は「メドベージェフ大統領が自主調査結果を先週、胡錦濤主席に電話で伝え、ロシア政府からアメリカ政府にも同じ内容の報告書が伝達された」と内幕を明かしている。
 なお、ロシアの報告書の内容について「ロシア事情に明るい複数の外交消息筋」の話として、「ロシア政府は ‘1番魚雷’ のペイントと腐食程度などに問題を提起し、その出処に疑問を表した」 また、「天安艦のスクリューが曲がっている事実に注目し、複数の元海軍将校らがハンギョレとの通話で『スクリューが回っている状況で砂地に当たれば同じように曲がる』と指摘した」という。
 
 ロシアは韓国への通告を中国、アメリカよりも遅らせているが、意図的であろう。
 韓国政府関係者がMBCにリークしたのは頭越しにロシアの調査報告が流れ、孤立するのを恐れたためと読めるが、野党・在野勢力が李明博政権への批判を強め、世論の風当たりが厳しくなるのは避けられまい。
 ヤフーコリアのヘッドラインを飾った前記ハンギョレ記事には「亡国の輩が」「自分で自分の足を踏んだ」と李政権の「天安外交」を批判する書き込みが殺到しており、今月末の国会議員再補選は苦戦が予想される。
 
 「天安艦事件検証⑮ロシア調査団が北魚雷説否定」でも指摘したように、ロシア調査団が北魚雷説を否定していることはかなり前から知られていた。
 オバマ政権が北朝鮮を非難しながらもテロ支援国家再指定を見送るなどの「生ぬるい措置」を取ってきたのもそうした事実を把握していたからであり、どう転んでも対応できるようにする外交的な狡知である。ゲーツ国防長官の訪中を中国側が受け入れたのも新たな動きとして目が離せない。
 
 苦しくなってきたのは、2階に上らされて梯子を外されそうな李政権と、それに付き合ってきた外交音痴の日本である。
 北犯人説一色で世論を煽った日本のマスコミの責任も小さくない。韓国メディアのようにロシアの調査報告を客観的に報じる多角的な視点や見識・柔軟性・謙虚さがあるかどうか、注目したい。
 李明博政権のレームダック化が始まった。行政新都市建設計画を白紙化する政府提出の「世宗市修正案」が否決されたのだ。与党が多数を占める国会では通常ありえないことだが、反大統領派が公約違反と反旗を翻した。
 チョン・ウンチャン総理が先月30日の記者会見で事実上の辞意を表明し、李大統領は慰留しているが、足元の混乱が支持率下落に拍車をかけている。
 
 天安艦沈没事件直後の支持率アップは今は昔、逆に内外から「北朝鮮魚雷攻撃説」に日に日に疑惑の目が向けられ、李大統領は苦しくなってきた。
 一次資料を曖昧にして急造した軍民合同調査団による「調査結果」の嘘が暴かれているが、引き上げられた天安艦の「右スクリュウ前方への変形」も、その一つ。
 「不注意運転による砂地浅瀬との接触座礁のためではないか」と、沈没原因を特定する有力な物証として日本でも注目されているのだ。
 
 右スクリュー変形は、前進航行中、スクリューが水を後方に押しやって前進推力を得る反力として、後より前への力を受けていることと関連する。
 そのため、浅瀬接触時には砂礫で表面が磨かれ、先端は船首側に曲げられる。特に、前進中の接触時表面は船尾側の方が船首側よりも砂に強く当り磨かれる。
 公開されたスクリュウの写真を見ると、右は5枚とも砂にかなり接触し、左は船底に近い一番上は少し捩れ、変形が認められる。全速後退時には反対にスクリュー先端等で船体を後に引寄せようとする力が働き、船尾側に変形するはずである。
 
 変形スクリュウ及び関連写真から想定される事故の流れは、前進航行中に不注意運転による砂地浅瀬との接触など右方向に曲がる急迫の不正航行事態が発生し、 後続他艦艇との右舷側面小衝突(V字型衝突跡)が起きた。浅瀬、岩礁等が多い海域で、後続艦は十分な衝突回避動作が出来なかったと思われる。
 航行再開したが、右スクリューの推力不足による航行速度低下で右側へと航路が逸脱する不正航行となり、右舷側が半潜水状態の潜水艦と衝突し、船体が3分断され、沈没した。
 未公開の天安航跡記録とTOD熱映像監視装置情報を分析すれば、以上の推論が裏付けられよう。
 
 なお、船首、船尾部分に魚雷爆発とみられる影響は殆ど認められない。 タービン室部分も衝突後の船体破断時の影響と考えられる。隔壁等には飛来物体による損傷が認められる
 タービン室の損傷が大なのは海底着床、海流による移動、船体引上げ等の影響が考えられる。
 
 以上は私にメールでもたらされた読者の所見を基に再構成した。

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