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NHKが今晩のニュース7で「限定的攻撃支持の世論は70%近い」と6日からの韓国軍の砲撃訓練を正当化するソウル支局長のリポートを流したが、北への挑発を煽る大本営発表さながらの偏向ぶりだ。
同じ世論調査では55%が南北融和を求めていることを故意に無視している。
韓国では時間を追うごとに融和政策支持が増え、野党の民主党、民主労働党、進歩新党が中国案を支持し、6か国協議開催を求めている。
同ソウル支局長はそうしたことには一切触れず、今日終了した韓米軍事演習を「北を牽制」「艦載機はピョンヤンに10分で達し、主要施設を破壊する圧倒的な攻撃力」「北の新たな挑発を抑制」と米軍司令部の発表を無批判に垂れ流し、結果的に戦争雰囲気を煽っている。
これは好戦的な官製報道であり、到底ジャーナリズムとは言えまい。
韓国でもそうした偏向報道を苦々しい思いで観ている人が増えていることを知らねばならない。
現に韓国軍の現役将校がネット上で「北風の発端は李明博」と、延坪島での砲撃の原因は李政権にあると批判し、ネット上で激論が起きている。
日本のマスコミは全く報じていないが、北朝鮮領海前で韓国軍が3600発以上の異常な実弾射撃訓練をした事実を挙げ、それが北朝鮮側の砲撃を引き起こしたという主張である。
つまり、李政権が挑発したというわけである。
主要ポータルサイトでそれを報じる記事にアクセスが殺到し、ホットな論戦が交わされている。
一例を挙げると、「よく言った。間違ったことは間違いと言わねばならない。大統領の傍には忠臣がいない。卑劣に人に責任を被せる連中とは次元が違う」と書き込まれ、賛成514、反対319(午後7時半現在)と支持する声が多い。
NHKソウル支局長なる人物はそれも把握せず、支局でコーヒーでも飲みながら韓米軍当局から与えられた情報を流したのであろうが、現役将校の爪の垢でも煎じて飲んだらどうか。
例の海老蔵が全的に正しいと言っているような愚かな行為である。
韓国警察当局は電気通信法違反容疑で現役将校を拘束しているようだが、真実に蓋をすることはできない。
南北砲撃戦の実態は今後韓国国会でも議論され、世論の風向きが李政権の安保無能論に向かう可能性が高い。
NHKは「あさってからの日米共同訓練」がどうのこうのと「やれやれ」式の報道をしているが、他国の目の前での軍事演習は「抑止」ではなく「挑発」でしかない。
NHKの戦前的な大本営発表式の好戦的な報道姿勢は視聴者の反発を招くことになろう。
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南北砲撃戦
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予想した通り、米韓軍事演習は北朝鮮領海から180キロ離れた韓国中部の平沢沖合いの海域に限定された大規模パフォーマンスとなり、産経新聞など右派系メディアが吹聴した「第2次朝鮮戦争」は誇大妄想となった。
頭を冷やして冷静に、関係国の中間収支を弾いてみよう。
中国は明らかに黒字である。米原子力空母・ジョージワシントンの黄海進出を許してしまったのは誤算であったが、中国経済水域への侵入を阻止して最低限のラインは守った。
それ以上に、興奮している韓国、北朝鮮、日本、米国をなだめ、冷静な姿勢を終始堅持したことで、地域の調停者として存在感を高めた。
軍事的緊張が峠を越し、外交的解決の段階に移行している中、中国が提示した6か国協議首席代表会合案をベースに関係国の折衝が続いていこう。
米国はやや黒字か。
3月の韓国哨戒艦沈没事件を口実にジョージワシントンの黄海派遣を再三試みたが、中国の反対で頓挫した。今回ようやく面目を保ったが、作戦海域を限定され、限界を露呈した。
さらに、「戦略的忍耐」の破綻と、それに代わる効果的な対抗策を持っていないことが明らかになり、中国と反比例して地域での存在感は相対的に低下した。
北朝鮮との対話しか選択肢は残されていないが、「(ウラン濃縮など)北朝鮮の脅しに屈して対話に応じることは外交的敗北だ」と国内から批判され、手詰まり感は否めない。
他方、経済的側面では、韓国には貸を作り、自動車や牛肉の非関税障壁撤廃で李明博政権から譲歩を引き出すカードを得た。また、最新兵器売却交渉も進展している。
「第2次朝鮮戦争か」「朝鮮有事か」と興奮している日本に対しても、核装備原子力空母などの横須賀港自由使用権を事実上認めさせ、思いやり予算増額、普天間移設問題、MDなど兵器売却で有利な立場に立った。
リーマンショック後の財政赤字急増と国際収支悪化に悩むオバマ政権としては、経済実利的な成果は外交的な損失を補うものがある。内心、北朝鮮の過剰反応にグッドタイミングと手を叩いていると読める。
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李明博大統領は今朝10時からの対国民特別談話で「民間人を無差別砲撃した北の挑発には絶対に引き下がらない」とだけ述べ、前日急遽訪韓した中国特使が提案した6か国協議首席代表会合については言及しなかった。
注目されたことに否定も肯定もしなかったことで、微妙に余地を残したと読める。米韓軍事演習も北朝鮮領海から180キロも離れた遠いところに移されており、自制が利いている。
演習が終わる来月1日から米中を中心に緊張緩和の対策が講じられることになろう。産経など一部日本の偏向マスコミが煽っている第2次朝鮮戦争狂騒劇は幕となる。
韓国国会でも民主党、民主労働党、進歩新党など野党は6か国協議開催を求め、李政権に対して「緊張ばかり高めている。安保無能だ」と批判を強めている。これに対して政府与党は「太陽政策が北をつけあがらせた」と反発し、攻防が激しさをましている。
南北間の緊張は株、為替に影響を与え、韓国の第一の貿易相手国である中国との不協和音は経済全体に重くのしかかりつつある。
李大統領も中国の提案をいつまでも無碍にはできまい。
他方の北朝鮮だが、朝鮮中央通信が27日、大延坪島への砲撃について「民間人死傷者が発生したのが事実なら、極めて遺憾だと言わざるを得ない」と初めて遺憾の意を表明した。
「軍事施設内に民間人を配置して『人間の盾』を作った敵の非人間的行為にある」と韓国側に責任を転嫁してはいるが、民間人への攻撃に反省の姿勢を示したことはそれなりに評価できる。
「0.001ミリでも領海を侵すものは許さない」との北朝鮮の主張は、「1ミリも譲歩しない」と尖閣問題で“強硬姿勢”を示した前原外相も理解できよう。
しかし、再三指摘しているように、民間人への攻撃は北に理解を示す人々からも非難を浴び、自ら孤立を招く愚行である。
北朝鮮はかつて「ソウルを火の海にする」と恫喝したことがあったが、民間人を殺すと言っているようなものであり、発言には理性を利かす必要がある。韓国側も「1000倍にして報復する」と発言するなど、朝鮮民族にはストレートに感情を表現する癖があるが、外国人には通じないことを知るべきである。
ただ、ストレートに怒りを出した後は、すっきりして気持を切り替える長所もある。南北共に対話へと切り替えるべきであろう。
なお、日本のメディアは見逃しているが、死亡した民間人2人は海兵隊官舎新築工事をしていた建築労働者12人のうち、2人が砲撃に遭ったものである。
厳密には民間施設を狙ったとは言えない。
日本のメディア報道は韓国政府発表を検証もせずに垂れ流す傾向がある。
記者クラブ制の癖に加え、言論の自由を敗戦後にアメリカに与えられ、韓国のように闘い取った歴史がないためであろうが、官製報道化はジャーナリズムの自殺行為である。
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北朝鮮の延坪島砲撃は韓国軍が領海すれすれで総3,657発の実弾射撃訓練をしたことへの腹いせ反撃であったことは諸事実が物語っている。
日本のマスコミは韓国軍の実弾射撃訓練を全く報じず、報じても「テスト射撃」などと誤魔化し、北がいきなり砲撃をしたかのようなイメージを撒いているのは一方に偏った世論誘導と言われても仕方あるまい。国民感情を煽り、緊張を悪戯に高める危険性がある。
とはいえ、民間人2人を死亡させる北の無差別砲撃は明らかに過剰反応であった。
人道的にも国際政治的にも北のダメージは小さくない。民間人の死亡が明らかになった時点で韓国世論は沸騰し、北朝鮮に理解を示していた層でも対北強硬論が台頭した。
喧嘩両成敗である。北を挑発し、民間人死傷を防げなかった金泰栄国防部長官にも非難の声が上がり、辞任に追い込まれた。哨戒艦沈没事件に続く二度目の失態であり、辞任は遅きに失したが、世論の非難を交わすには一定の効果があった。
韓国世論を納得させるには北朝鮮側も金英春・人民武力部長の更迭が避けられまい。但し、銃殺などという常軌を逸した方法ではなく、辞任という、礼を保ち国際規準に沿った形式を取るべきである。いつまでも抗日遊撃隊方式では野蛮と国際社会に笑われるだけである。
金正日総書記も過剰反応による孤立を気にしているようにみられる。
朝鮮中央通信が25日、伝えるところによると、金正日国防委員長が、60年前の先の朝鮮戦争に中国人民志願軍として参戦した毛沢東前主席の長男である毛岸英の墓に花輪を送り、中国の支援で建設された工場を訪問した。これまで中国軍の5参戦記念日(10.月24日)に花輪を送ったことはあるが、個人の墓には初めてのことである。
また、金英春・人民武力部長がピョンヤン東部の毛岸英の墓に参拝し、朝鮮中央TVも同日夜、「今日は中国人民の偉大な領袖・毛沢東主席の子息・毛岸英同志が中国人民志願軍として戦死した60周年である」と紹介した。
延坪島の無差別攻撃への報復として米国が28日から来月1日まで米韓軍事演習を行うことを意識し、同盟国である中国が米国を牽制することを間接的に求めたのであろう。
昨日の日刊ゲンダイで「中国が北朝鮮を見放すことはない」との趣旨のコメントをしたが、冷静に事態を見守っているのは中国と言える。
中国外務省の洪磊・副報道局長は26日、米国が黄海での米韓軍事演習に核装備の原子力空母ジョージ・ワシントンを派遣することに反対し、「中国の排他的経済水域(EEZ)で、いかなる国も(中国の)許可なしに軍事行動をとることに反対する」と表明した。現在の朝鮮半島情勢は「高度に複雑で敏感だ。関係各国は情勢の緩和と朝鮮半島の平和と安定に役立つことを多くなすべきで、それに反することをすべきでない」と冷静な対応を呼びかけている。北朝鮮との血盟意識を保持している中国軍部の意向が強く影響しているとみられる。 3月の哨戒艦沈没事件以降、米国はジョージ・ワシントン派遣を試みたが、中国軍部の強硬な反対に遭って見送っている。 今回もジョージ・ワシントンは韓国南部海域に留まり、それ以上北上しないとみられる。随行のイージス艦も韓国中部の平沢海域より北上する気配はない。 表向きは北朝鮮軍の対艦ミサイルの射程外に置く措置とされるが、中国の圧力を感じてのことであろう。 南北対立の背後で米中の覇権争いが熾烈化しており、やたら熱くなり冷静さを失った南北、日本は振り回されることに成りかねない。 |
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例のごとく今朝のフジテレビ・ニュースショーでキャスターが「金親子が2日前に現場にいた」からどうのこうのと真面目顔して捏造情報を流していたが、懲りないというべきである。
フジの「報道2001」(10月24日)は尖閣問題でも「水中に落ちた海保員を中国船員がモリでついた」との石原慎太郎の反中デマ宣伝を流していたが、今度は反北朝鮮デマ宣伝というわけである。
デタラメを流しておいて謝罪も反省もなく、またデタラメを流すメディアに放送倫理など無きにひとしい。
「金親子」云々は韓国保守系紙の中央日報の記事だが、韓国政府筋は「確たる証拠は何もない」と否定しているし、韓国では一部反北団体関係者以外は「中央日報がまた」と誰もまともに相手にしていない。
朝鮮日報や中央日報が産経新聞のように情報機関の情報を垂れ流し、結果的に反北親米諜報活動の宣伝紙と化していることは韓国では衆知のことで、四十代以下の層で両紙をまともに読んでいるものはほとんどいない。
南北砲撃戦に関する日本のテレビ報道を見ていると、NHK以外は、拉致問題で安明進・元北朝鮮工作員(実は韓国国家情報院=旧KCIAの要員)の「みた」「似ている」詐欺情報を垂れ流した連中が全く同じノリで、事実関係も確認せず、憶測と邪推で反北デマ情報を垂れ流している傾向が顕著に認められる。
視聴者はそれを念頭において、ニュースではなく、政治ショーぐらいに距離を置いて聴いている方が賢明である。
偏った日本のメディアは報じないが、韓国国会では韓国軍が北朝鮮が領海と主張する海域で異例の大規模射撃訓練をしていた新事実が明らかになり、「北朝鮮を意図的に挑発したのではないか」「民間人が犠牲になった責任の一端がある」と李明博政権を批判する声が野党から湧き上がり、危機管理責任を問われた金泰栄国防部長官が辞任する事態に発展した。
国会国防委に提出された国防部報告資料によると、北朝鮮の延坪島砲撃4時間前の23日午前10時15分から14時24分まで韓国軍は11種の砲でK-9高爆発弾など総3,657発の西北海上射撃を実施した。射撃訓練は北の砲撃で14時34分に中止された。
その後韓国軍が応射し、南北砲撃戦となった。
野党民主党には、北朝鮮は当日午前8時20分に南北将軍級軍事会談北側団長名で「我が領海への砲射撃があれば、即刻物理的措置をとる」と警告しており、それを承知で訓練を強行して北側を挑発し、民間人が巻き添えを食った」と政府批判を強めている。
25日に韓国国会では北を糾弾する決議が採択されたが、野党側は賛成しなかった。
今回の砲撃戦はいわば尖閣諸島周辺で自衛隊が大規模射撃訓練をしたも同然の構図であり、他山の石とすべきである。
自民党などは一方の偏った情報に乗せられてワーワー野次馬的に騒いでいるが、それがどんな意味を持つのか、冷静かつ多角的に検討して対応する必要があろう。
なお、(上)をリリースした24日は午後11時45分までに当ブログへのアクセス数が17705人(実数)に達した。わずか1日で2万近い人々と真実を共有する機会を持ったことは心強い。
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