河信基の深読み

読者各位様:本「河信基の深読み」は順次、北朝鮮投資開発戦略研究所(2019年4月〜所長・河信基)の公式HPへ移行して参ります。

迷走する米国

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 スウェーデン政府は「強姦容疑者」と流してイメージダウンを狙っているが、ほとんどの人は容疑内容を知らない。
 実に馬鹿馬鹿しいもので、「性行為でコンドームを使用しなかった」という。
 
 しかも、「コンドームが破れた」「二回目はコンドームを使用しなかった」と訴えた女性二人のうち一人は、米大使館関係者である。
 こんな容疑で強姦罪を疑われたら、ベルルスコーニ、サルコジ、クリントン氏らは何回も容疑者になってしまうのではないか。
 
 まともな判断力があれば、誰でも米国の差し金による言論弾圧を疑うであろう。
 米司法当局はスパイ容疑か情報流出共謀容疑で米軍上等兵を取り調べており、アサンジュ編集長の身柄がスウェーデンに移送された後に引渡しを受け、訴追するという。
 ウィキリークスが流している米外交公電流出を止めさせるのが狙いであることは明白である。
 
 クリントン長官は「米国の安保が脅かされる」云々しているが、世界的に見れば米外交公電公開は公益に資することは明白だ。
 すでに国連決議に反して起こしたイラク侵略戦争でイラク人が10万9千人死亡し、民間人が6万6千人以上含まれる事が明らかになった。米軍ヘリがゲームを楽しんでいるかのように記者を含む民間人12人を機銃掃射して殺害する場面も公開された。イラク兵による拷問、虐殺も黙認していたことも暴かれた。
 いずれも米国がひた隠していたことである。今後とも米国の犯罪行為が白日の下に晒される可能性が高い。
 
 流出外交公電は2003年から2009年のブッシュ政権時のことである。
 それに直接関係のないオバマ政権は隠蔽の側に回るのではなく、むしろ事実を積極的に公開し、前政権の責任を追求すべきであろう。
 そうしない限り世界の信頼を取り戻すことはできないし、特に憎悪を向けられているイスラム世界との和解は難しい。中国の言論弾圧云々も説得力を失う。
 
 不可解なのは、アサンジュ編集長を突然、国際指名手配したスウェーデン検察、政府当局の態度である。米国の圧力に屈して、言論弾圧に加担しているとしか思えない。
 スウェーデンはノーベル賞の主宰国である。ノルウェーと協力して出しているノーベル平和賞は、昨年はオバマ大統領、今年は中国の民主化活動家に与えられた。
 ノーベル平和賞は米国寄りになった、と批判されても反論できないのではないか。
 
 なお、日本のマスコミは多くが「アサンジュ容疑者」と報じ、容疑内容をほとんど伝えない。
 経営側が日米関連外交公電が暴露されるのを恐れて情報管理しているとの見方もあるが、横田めぐみ遺骨DNA鑑定書捏造が出てくるのを警戒しているとの指摘も有力だ。
 英科学雑誌『ネイチャー』は「日本の政治家たちはどんなに不愉快でも(DNA鑑定が)科学的に信頼できないことを認めなければならない」と指摘し、評論家の田原総一郎氏が「横田めぐみ、有本恵子さんらが生きていないことは外務省幹部も知っている」と公言しているが、日米間外交公電でその種の問題がやり取りされている可能性が極めて高い。
 真実から目をそむけてはならないだろう。
 

米国なる暴走国家‏

 ブッシュ前政権が偽情報に乗せられ、国連決議に違反してイラク侵略へと暴走したことは周知のことであるが、オバマ政権もその後遺症を病んでいる。
 内部告発サイトのウィキリークスがネットで公表した米国外交機密文書は、そのことをはっきりと示した。
 
 それによると、イラク戦争で死亡したイラク人が10万9千人で、うち民間人が6万6千人以上に上る事が明らかになった。米軍ヘリがゲームを楽しんでいるかのように記者を含む民間人12人を機銃掃射して殺害する場面も公開された。イラク兵による拷問、虐殺も黙認していた。などなど。
 これらは明らかに反人道的な戦争犯罪であり、米国なる国家の本質を考えさせられる衝撃的な事実である。国際刑事裁判所は当然、ブッシュ前大統領や米軍関係者を裁くべきではないか。
 
 ブッシュ前政権は民間人死傷に関する記録はないと嘘をついてきたが、オバマ民主党政権もその姿勢に変わりはないようだ。
 クリントン国務長官は「米国の安保と兵士の生命を危険にさらす」とウィキリークスを非難したが、本末転倒の盗人猛々しい詭弁と言うべきであろう。
 
 他国民を犠牲にして憚らない卑劣な一国利己主義である。それにより産軍複合体は利益を得ているが、実は多くの米国民も犠牲になっている。
 イラクに派遣された米兵に富裕層の子弟はほとんどおらず、貧困家庭の子弟、不法移民の子弟、黒人らが除隊後の特典を得るために志願し、多くが死傷し、精神を病んでいる。
 
 しかるに、世界の警察を自称する米政府は自身の不正義が暴かれることを恐れ、ウィキリークス主催者への弾圧を強化している。
 不可解なのはスウェーデン政府がジュリアン・アサンジを強姦罪だか婦女暴行罪だかで国際手配したことである。誰が考えても米国の差し金であることは明らかであるが、ノーベル平和賞の主催国は図らずも米国の言論弾圧に加担する恥部を自ら暴露した結果となった。
 
 日本の外務省も誉められたものではない。
 外務省が推した天野之弥氏がIAEA事務局長に就任したが、ウィキリークスにより「重要な問題は全てアメリカの側に立って決める」と米側に伝えていたことが暴かれた。
 IAEAの中立性を自ら捨てるものであり、世界からは信用されない。特に北朝鮮、イランは相手にしないだろう。
 
 今年に入って北東アジアにおける米軍の動きがあわただしくなり、日韓政府は「抑止活動」と正当化しているが、イラク、アフガンなど世界いたるところで戦争の火をつけてきた米国の前科をみれば、「抑止」よりもきな臭い新たな「挑発」ではないかと警戒するのが賢明であろう。
 
 懸念されるのは、日本のマスコミが米国十字軍論で口をあわせていることである。
 北東アジアで四面楚歌に陥り、頼れるのは米国しかいないとの強迫観念があるようだが、「衰退する日米同盟」に未来があるとは思えない。
 
 日本と対照的に韓国では、健全な米国批判があり、十字軍論と論戦を交わし、国民にバランスある判断材料を提供している。
 敗戦で米国に民主主義や言論の自由を与えられた国と、自らそれらを闘い取った国の違いであろうが、一般国民は未熟なマスコミの偏向性向を念頭に置いて対処するしかあるまい。
  

衰退する日米同盟

 日米同盟を私は、いつ破綻してもおかしくない多重債務者同盟と考えている。
 日本政府の債務残高は世界ワーストの900兆円を軽く超え、毎秒数十万円単位で膨らんでいる。米国の債務残高も史上最悪の12兆310億ドル(約1074兆円。米財務省発表09年11月16日現在)と法定上限に急速に近づいている。
 
 企業、個人レベルなら、とうに破産手続きに入っていなければならない。
 何とか生き延びているのは、通貨管理制の下で自分で紙幣を刷り続けていることが一つ、もう一つは、日米がもたれあっているからである。対内債務が中心の日本政府は米国債を大量に買って米政府を支え、米政府は比較的高利の米国債の元本利息を保証することで日本側に応えている。
 リーマンショック後の不況の長期化で、共倒れの時期が刻一刻近づいている。
 
 しかも、その裏で力を蓄えているのがGNP2位に急台頭した中国である。
 日本に代わって米国債の最大保有者となり、日本の対外貿易の事実上最大の相手となり、日本国債も買い出している。
 中国次第、という状況ができつつあるのである。
 
 その現実から目を背け、既得権益を守ろうと、土台の崩壊を必死に取り繕っているのが今の日米同盟である。
 腐食し、半分破綻した同盟に将来があると真剣に考える人が、はたして何人いるであろうか。
 
 新しい現実が見えず、「国益を守る」と勇ましく中国漁船を拿捕して喧嘩を売ったのが前原前国交省現外相であり、中国の剣幕に恐れをなして米国に泣きついた。
 そして、検察に手を回して船長を突然釈放させたのが仙石官房長官である。
 
 あまりの醜態に国民が怒ると、、「今回の結末は日清戦争後の三国干渉に匹敵する国難だ」(長島昭久前防衛政務官ら43人)と時代錯誤のことを言い、「中国との戦略的互恵関係なんてありえない。あしき隣人だ。そういう国と経済的パートナーシップを組む企業は、よほどのお人よしだ。中国に進出している企業、中国からの輸出に依存する企業はリスクを含めて自己責任でやってもらわないと困る」(枝野幹事長代理)と、経済人が聞いたら真っ青になることを口にしている。
 菅首相は中国との戦略的互恵関係の深化を1日の所信表明演説で掲げたが、足元は責任のなすりあいでばらばらだ。
 
 前原、仙石、枝野氏ら凌雲会グループの頭にあるのは国益至上主義のナショナリズムのようにみえるが、「ナショナリズムでは日本は生きていけない」で指摘したように、威勢だけはよいが、現状認識がまるでなっていない児戯に等しい。
 亡国の妄想と言ってもよかろう。
 
 それに対して、石原・自民党幹事長は「仙石官房長官は菅首相が演説しているのに寝ていた」と瑣末なことに噛み付き、オヤジは「ヤクザとは核武装しかない」と外野でキャンキャン吠えているが、こうした自民党的な感覚では事態は悪化するだけである。
 そもそも日本を米国の従属的な同盟者にしたのは、敗戦のトラウマを抱えた保守政治家=自民党政権であった。
 
 時代の転換期にある今、日本が生き残るためには発想の転換が必要である。
 阿片戦争直後、日本は中国を見限り脱亜入欧に舵を切り、一定の成功を収めた。時代はめぐり、衰退した日米同盟に見切りをつけ、脱米入亜に再度舵を切る時期に来ている。
 坂本竜馬の身代わりの早さ―それこそ朝鮮、中国にないものであった―を今に活かせるか、それが問われている。
 

 米国防総省高官が公式会見で「金正日総書記が李明博(イ・ミョンバク)大統領をピョンヤンに招いた」と発言し、第三次南北首脳会談の開催問題が韓国、米国で注目を集めている。
 青瓦台関係者は「先の韓中首脳会談で、南北関係が改善されれば南北首脳会談も可能になるとの話があった」とし、情報共有のため北朝鮮弔問団との会談内容を米政府に伝えたことが誤解されたと火消しに回ったが、成功していない。

 と言うのも、南北首脳会談情報は、金大中元大統領逝去したさる8月、李大統領が北朝鮮弔問団長の金己男書記らと面会した時からくすぶり続けているからである。
 金書記が李大統領に金総書記の口頭親書を伝える形で南北首脳会談を提案したと報じられ、青瓦台の外交安保首席秘書官は釈明資料で「南北関係の進展について一般的な論議が行われただけ」と否定したが、金書記は否定しなかった。
 北朝鮮はその後も南北首脳会談を韓国側に呼びかけているとの情報が飛び交い、青瓦台も「北はさまざまなルートで南北関係改善を希望する意思を伝えてきている」と間接的に認めている。

 李大統領は時期をうかがっているのであろう。
 韓国政府内には、北朝鮮は核開発に向けた時間稼ぎをしている、食糧・肥料支援を引き出す戦術だとの見方が根強い。
 とりわけ、北朝鮮が核開発を続けている状況での南北首脳会談は韓米同盟の足並みを乱されると懸念しており、オバマ政権の意向を無視できない。
 そうした中、米国防省相高官が南北首脳会談に公式言及したことで、その意図が注目されている。
 
 私は米政府内に南北首脳会談容認論が強まっていると読む。
 今しがたKBSラジオが、ホワイトハウス高官がソウルに緊急電話で「誤解があった」と釈明したと報じたが、韓国への外交的な配慮であろう。

 米国の最大の懸念は北朝鮮の核技術拡散とともに、日韓核開発ドミノである。
 南北首脳会談はその懸念を払拭し、来る米朝協議での米国の選択肢を広げると判断しているとみられる。

 日本も好機である。鳩山首相が核軍縮を打ち上げ、岡田外相が核先制不使用へとイニシアチブを発揮しており、北朝鮮を核廃棄へと誘う名分を持ちつつある。
 外国首脳に会うたびに「協力して欲しい」と訴える警察官僚依存のちまちました拉致外交から、日本と地域の安全に責任を負う真の外交へと脱皮する時期が来ている。

イメージ 1

 韓国が太陽政策の象徴として全面支援する北朝鮮の開城工業団地を、今月1日、米民主党下院議員3人が初めて訪問したが、その一人、マクドーモット下院議員は、韓国政府の意図を理解できるとの見方を改めて示した。

 ボイス・オブ・アメリカ(VOA)が13日に報じたところによると、マクドーモット議員は「韓国が北朝鮮の兄弟を手助けすることは理解できる。南北統一が実現された際に、韓国が負担しなければならない大きな経済的な衝撃に備え、それを最小限にとどめようと北朝鮮との合弁事業を進めることにも共感できた」と語った。
 さらに、開城工業団地の印象について、「中国が行った香港と天津貿易地区の初期段階に似ていた」と評価した。また、開城工業団地で働く労働者の賃金が北朝鮮当局に流れているとの疑惑については、「労働者は奴隷のような労働状況にあるとは、少なくとも我々には見えなかった。開城工業団地事業を問題視する人たちは現地を直接見るべきだ」と述べた。
 http://japanese.yna.co.kr/service/article_view.asp?News_id=142006121300200&FirstCd=01

 米下院議員らは先に開城工業団地を視察し(写真)、「南北が共存して発展できるメカニズムだ。米政府もこの事業を再評価すべきだ」と、太陽政策を評価していた。
 ブッシュ政権は同団地を「北朝鮮の核開発を助けている」と批判し、中断を要求してきたが、議会多数派を占める民主党から、「実情を知っていない」観念外交への批判が一層強まるとみられる。

 米下院国際関係委員長に内定している民主党のトム・ラントス下院議員は8日、日本人記者団と会見し、米朝間の信頼醸成のため、再開される6か国協議同協議後に訪朝し、米朝関係改善に取り組む意思を示した。
 これまで2度訪朝しているラントス議員は、政府要人による北朝鮮との直接対話を「6か国協議を補完するものだ」と強調し、ライス国務長官にも「直接対話は有意義なメカニズムだ」として、米高官の訪朝など北朝鮮との直接交渉を促した。

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