河信基の深読み

読者各位様:本「河信基の深読み」は順次、北朝鮮投資開発戦略研究所(2019年4月〜所長・河信基)の公式HPへ移行して参ります。

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産経新聞前ソウル支局長の加藤達也容疑者が、単なる噂を基に朴槿恵大統領の男性関係を示唆する記事をネットメデイアに流し、情報通信網法上の名誉毀損罪容疑(最高刑懲役7年)で在宅起訴された。
当人はソウル中央地検の再三の事情聴取に全く反省の色を見せず、「世の中でどのような噂が出ているかについて、刑事処分をもって応じてくるのは極めて問題のある政権の対応であると考えている」と挑発するような事を公言している。
産経新聞も加藤容疑者を本社移動にし、社長が報道の自由、言論の自由への侵害とする声明を出して闘う姿勢をみせている。

日本の一部メデイアは隠しているが、加藤容疑者は市民団体の告発を受けて検察の聴取を受けた。一部メデイアは大統領が権力を行使したかのような憶測を流すが、そうした事実は一切認められず、大統領は一被害者として処罰を求めただけである。

加藤容疑者当人も産経新聞も、記事の客観性、信憑性を証明できないにも関わらず、反省の色を全く見せないのは、故意があった証左であり、情報通信網法が禁じる「誹謗中傷の目的」に該当する可能性が高い。
法廷で厳正に審判されるべきと、起訴処分とした検察の判断は至極妥当である。

報道の自由、言論の自由が尊重されるべきは言うまでもないが、何でも言ってよいわけではなく、日本国憲法でも「公共の福祉」により制約されると濫用を戒めている。
ネットが発達した韓国ではネットによる誹謗中傷でイジメや自殺者問題が続出し、規制の風潮が強まっている。
記者だからといって何らかの特権が許されるわけではなく、加藤容疑者が韓国の法に基づいて適正に裁かれるべきは言うまでもない。

産経新聞がこのような不祥事を起こした背景には、ヘイトスピーチすら言論の自由と容認する産経新聞独特の社風がある。
また、旧日本軍慰安婦を「売春婦」と紙面で繰り返し攻撃するなど、そもそも報道の自由、言論の自由への認識が韓国とあまりにも異なる。
今回の事件を奇禍として、法廷の場で論戦を繰り広げてみるのもよいのではないか。
民主主義的な法廷とはそういうものである。

 石原東京都知事のオリンピック再挑戦を熱烈支持している産経が、それに水を差すことを平気で言っている。
 今月14日に東京都内で開かれるアジア・オリンピック評議会(OCA)総会に北朝鮮国際オリンピック委員会委員が参加するが、8日の産経主張は「北IOC委員 入国は認めるべきでない」とオリンピック憲章に泥を塗る暴言を吐いている。
 原発再開キャンペーンにみられるように利権に執着し、すり替え論議を平気で用いるメディアだからいまさら驚くこともないのかもしれないが、反省を自虐的と拒絶し同じ過ちを繰り返す傲慢さは度し難いものがある。

 産経によると、「『政治とスポーツの分離』をうたう五輪憲章の精神」よりも、「制裁措置に例外をもうける」ことの方が重大であり、「入国禁止の原則を貫くべきである」という。
 身勝手な言い分だが、産経によると「韓国哨戒艦撃沈事件を起こし、延坪島を砲撃した。拉致問題についても、平成20年8月に北は横田めぐみさんら日本人被害者の再調査を約束しておきながら、一方的に先送りしたまま」と得意のすり替え論を開陳するが、出しにされた韓国の方がいい迷惑である。ピョンチャン冬季オリンピックが決まった韓国が、オリンピック憲章を蹂躙する暴論に与するはずがなかろう。
 
 拉致問題に関しては産経は麻薬違反で服役した安明進元北朝鮮工作員(実は韓国国家情報院要員)のデタラメ情報を率先して垂れ流し、拉致問題解決に障害を作ってきた。
 そうした事実に頬かむりして、北朝鮮が約束を守らない、どうのこうのはなかろう。中曽根元首相らを後押ししてフクシマ原発建設に一役買った過去に頬かむりしているのと同じ屁理屈である。

 笑止なのは、「自民党の拉致問題対策特別委員会で、『工作員がまぎれて入国する恐れがある。入国を申請する人物をしっかり特定すべきだ』(安倍元首相)との意見も出された」と、拉致問題で迷走したお友達の、相も変らぬ妄想を引き合いに出していることである。
 「スポーツが必ずしも政治と無縁でない」と、使えるものは何でも使おうと言う卑しい魂胆が丸見えである。

 「参院予算委員会で、菅直人首相の資金管理団体が拉致事件容疑者親族の周辺団体に6250万円の献金をしていた事実が改めて追及された。民主党政権の拉致問題に対する姿勢が問われている」は、産経的なすり替えの極地である。
 「菅政権が拉致問題でなすべきは、北が3年前に約束した拉致被害者の再調査の履行を求めることだ」と大上段に構えているが、横田めぐみのDNA鑑定の嘘、「一時帰国の約束はなかった」の嘘などなど産経が国民を欺いてきた虚偽の報道についてまず襟を正すことが先ではないか。

 ジャーナリズムを名乗るなら、不確かな情報を検証もせずに風評のごとく流し続け、拉致問題を必要以上に混乱させ、解決を遅らせてきた責任の一端が自己にあることを反省する謙虚さが求められる。

 理工系の菅直人首相はいまだに法律が良くわかっていないようだ。
 従来の検察起訴と検察審査会議決による強制起訴は基本的に異なるし、しかも、無罪の確率が百%近い。それに対して責任を取れと議員辞職を迫るのは筋違いである。
 
 菅首相は4日の記者会見で、小沢元代表に対し「強制起訴されたら政治家としての出処進退の判断が必要」と明言し、引退勧告を突きつけた。
 側近との事前打ち合わせにもなかった首相のアドリブ発言だが、興奮しすぎではないか。感情論で「不条理」などと口にすべきでない。
 
 国民が民主党に求めているのは政権交代を託したマニフェストの実行であり、それが出来ないのなら下野するしかない。無論、多少の軌道修正は許容範囲である。
 しかし、昨年来の無軌道な連立工作で見せたような野合で政権維持を図るのは、憲政の邪道である。支持率低下も肝心の政策で迷走を重ねた結果である。
 自己の責任に頬被りし、政権浮揚に「小沢切り」を利用するとしたら、国民を愚弄するにもほどがある。
 
 起訴即議員辞職は、有罪の確率が90%以上の検察による起訴に関して言えたことである。
 しかし、小沢氏に対する政治資金規正法違反事件について検察は不起訴とし、検審の「起訴相当議決」が出た後も、刑事畑出身の笠間治雄・新検事総長が「あの程度の証拠能力では立件できない」と明言している。つまり、無罪の確率が極めて高い。
 それを知って政治責任を追及するのは、人民の敵愾心を煽り、政敵を葬った人民裁判と何ら変わらない。
 
 民主党が11年度活動方針案で企業・団体献金の禁止や党財政の透明化を盛ったことは、大いに評価できる。 しかし、それは大筋でマニフェストに明記され、小沢氏も支持していることであり、一部マスコミの言う「脱小沢」「小沢切り」とは次元が異なる。
 自民党政治の復活を目論むジャパニーズ・ネオコンが「脱小沢」「小沢切り」を煽って民主党を分裂させようとしているが、それにやすやすと乗せられてしまう様では、政治家として幼すぎる。
 
 菅ー仙石ー前原ラインには、新保守主義=ネオコンの陰がちらつく。
 事実、最近の菅首相の内外政策は、米国追随の小泉政権時代を彷彿させる。政治手法も、「抵抗勢力」を作り上げて世間受けを狙う小泉流を真似ている。
 時代に逆流する旧政治への回帰は、政権交代の大義を裏切り、この国の政治を底無しの泥沼に落としてしまうことを知らねばならない。
 次期検事総長に内定した笠間治雄・東京高検検事長が小沢氏に対する政治資金規正法違反事件について「あの程度の証拠能力では立件できない」と明言している。
 訴訟法上、無罪、つまり冤罪であることが確実な人物を「刑事被告人」に追いやり、政治的に抹殺しようとする茶番劇はいつまで続くのか。
 
 年明けに強制起訴されるが、裁判をダラダラと先延ばして晒し者にせずに迅速に結審するべきである。
 そして、冤罪を十分に予見できながら事件の捏造に意識的に加担した団体、個人への責任が当然明らかにされる必要がある。
 
 小沢氏に政治とカネの問題でグレーゾーンがあることは事実だが、法治主義の下ではあくまでも法律で裁くべきであり、道徳論、感情論との糞味噌問題にしてしまうと元も子もなくなる。企業・団体の政治献金を禁止し、法律的にグレーゾーンをなくすことである。 
 政治献金制限に反対する自民党などが小沢非難に熱を上げているのは、問題の本筋を曲げてグレーゾーンを温存し、ばれなければよいとの旧態依然とした利権政治を墨守せんとの薄汚い狙いが隠されていると批判されても反論できまい。
 
 小沢氏問題は自ら明らかにした政治収支報告書の不備を付かれたのが発端であるが、政治収支報告書に記載されない疑惑は山ほどある。
 一例を挙げれば、石原伸晃自民党幹事長自身にも葉山の高級マンションを、東京都が秋葉原の一等地を不公正入札により格安で払い下げた鹿島建設から迂回提供された疑惑がある。 
 父親の石原慎太郎都知事に関しても、「小沢氏に裏献金した」とマスコミを賑わした水谷建設元会長から2千万円の裏献金を受けた疑惑が指摘されている。「石原慎太郎 水谷建設」と入力すればいくらでも関連記事が出て来る。
 そうしたことにはまるで触れず、石原幹事長が小沢氏の国会証人喚問を声高に叫び、産経新聞などがそうだそうだと調子を合わせている現代版鳥獣戯画を笑わないものがどこにいるだろうか。
 
 奇怪なのは、菅首相までがそうした偽善的な合唱に声を合わせていることである。
 
 
 

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頭部に全治6週間の重傷を負って病院に担ぎ込まれたた海老蔵は当初、被害者として同情を集めていた。
海老蔵は「因縁をつけられ、一方的に殴られた」と語っていたが、海老蔵が酒に酔って、暴走族のリーダーの髪を引っ張り、酒をかけ、灰皿にテキーラを入れて飲ませようとし、怒った相手側から暴行を受けたとの証言が複数出始めた。

個人と国家の違いはあるが、喧嘩の経緯は南北砲撃戦と似ているではないか。
日本人の多くは今でも北朝鮮が一方的に無差別砲撃し、民間人に死傷者を出したと怒っている。
だが、これはマスコミが韓国政府の発表を現場取材もなく垂れ流したからで、肝心な事が抜けている。
韓国の野党や報道によると、北朝鮮の砲撃前に韓国側が約四千発の実弾射撃訓練 を北朝鮮領海目前で行っていたという。
しかも、北朝鮮側の中止要求を無視しての事である。
こういう状況に置かれたら誰でも怒るのではないか。

北朝鮮が腹いせではあれ過剰反応し、民間人に危害を加えたことは非難されるべきである。

しかし、海老蔵同様に韓国側にも責任の一端があろう。
一方的に非難しあうのではなく、冷静に話し合いで解決するしかなかろう。
愚かな権力同士の争いで被害を被るのはいつも一般庶民である。

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