河信基の深読み

読者各位様:本「河信基の深読み」は順次、北朝鮮投資開発戦略研究所(2019年4月〜所長・河信基)の公式HPへ移行して参ります。

東北関東大震災・原発事故

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 米韓は2月28日から合同軍事演習「キー・リゾルブ」と「フォール・イーグル」を始めたが、米日韓の保守勢力が叫んでいたような「北朝鮮の挑発」の気配は微塵もなく、朝鮮半島にはむしろ奇妙な静けさが漂っている。
 日本の心臓部の首都圏を放射能汚染で脅かしている福島原発事故が気になり、「北朝鮮どころではない」が本音であろう。合同軍事演習の目玉であった米原子力空母・ロナルドレーガンなど米第七艦隊の主要艦艇が災害救援に総動員されていることがすべてを物語っている。
 保守派が軍備強化の口実にしてきた「北朝鮮の脅威」なるものには、かなりいい加減な要素、誇大妄想が交じっていることを現実に照らして疑ってみる必要があろう。

 北朝鮮もまた静かだ。米日韓連合に本当に敵意を持っているなら、ここを好機と揺さぶりにくるはずだが、全く動こうとしない。
 あたかも国難に直面している日本を気遣うようだと書いたら、「バカな!」と反発する頑固者の声が聞こえてきそうだが、実際に朝鮮赤十字社を通して義援金を送ってきており、隣人の北朝鮮の素顔を冷静に捉えなおすべきであろう。

 『証言 北ビジネス裏外交』でも書いたように、北朝鮮の本音は日朝友好、日本との経済協力の強化である。
 それはある意味で当然でもある。在日朝鮮人の存在、9万以上の帰国者などを考えれば、日朝の歴史的な絆は一般に思われている以上に固いものがある。
 現在は愛憎の負の部分が出すぎているが、日本のためにも修復する時期に来ていることは間違いない。

 国家存亡の危機にある日本の復興は、周辺国との緊張を抱えたままでは不可能である。
 保守派が頼みとする米国も、反テロ戦争を裏で支えてきた中東の親米独裁政権がドミノ的に崩壊して収拾のつかない状態にある。余裕を失った米国に過大に頼ることも許されない。

 惜しみない支援を申し出ている韓国、中国、北朝鮮との善隣友好を軸に据えるべきである。
 自衛隊を災害救助隊に再編するなど無駄な軍事を大胆に削減再編し、食糧難や寒さ、放射能の恐怖に怯えている国民の生命、財産の保護、長期の年月と莫大な費用が必要とされる復興に国の総力を挙げるしか日本が立ち直る方途はないように思える。

 震災を「天罰」とのたまった石原慎太郎氏が福島原発の応援に行ったレスキュー隊員に涙を流して感謝したそうだが、都知事選絡みのパフォーマンスとしても状況認識が甘すぎる。
 首都圏核汚染の危険性は依然としてなくならず、三沢基地の米軍機は韓国に退避しはじめた。

 日本の命運は原発の冷却装置復元に奮闘する「50人の決死隊」が握っており、自衛隊、消防隊による放水は時間稼ぎの域を出ない。
 慎太郎さん、消防隊員への言葉遣いがをどうのこうのと難癖を付けている場合じゃない。まず自分の人間性を疑われる暴言を反省すべきだ。

 韓国マスコミは「日本復旧に最低5年」と報じているが、原発被害が拡大すれば日本崩壊もありうる。
 その視点から日本のもてる人的物的資源を総動員し、逼迫する国家予算を選択と集中で効率的に再配分する必要があろう。

 自動販売機撤去、24時間営業制限など身近な所からエネルギーを節約するのは無論だが、より根本的には、穴だらけの安全保障、危機管理の総点検が避けられない。
 原発被害は「想定外の危機」に全く無防備であることを白日の下に晒したが、「想定内の危機」に不必要な予算を費やし、足を引っ張られた部分がなかっただろうか。

 例えば、原発周辺の瓦礫除去に急遽動員された74式戦車である。あれを見て多くの人が、無用な大砲など外して改良すべきと思ったに違いない。
 そもそも冷戦終了で戦車などは無用の長物と化したにもかかわらず、だらだらと防衛予算に毎年計上されてきた。

 その類の無駄な装備費用が防衛予算には実に多い。
 「ソ連の脅威」に代わって「北朝鮮の危機」や「中国の危機」に対処することが新たな口実となったが、この種の「想定内の危機」は米産軍複合体と癒着した防衛族や防衛官僚の妄想で必要以上に膨らまされているのが偽らざる実態である。

 日本にはもうその種の無駄に予算を浪費しながら、10数兆円もの復興費用を捻出し、新たな地震、津波、原発事故などに備える余裕はない。
 どこを削り、どこに手厚く配分するか、民意はもう明らかであろう。

 「北朝鮮の脅威」などは外交努力でいくらでも軽減できる。また、この種の脅威は神経質になるほど相手を刺激し、脅威を増す厄介な特性がある。
 だが、自然災害はあらゆる事態に備えるしかない。中長期的な国土保全や街づくりとタイアップさせれば、オランダのように自然との豊かな共生が可能になる。
 自然災害対策は最大限に、軍備は最小限に、である。

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 「10メートル以上の津波は想定していなかった」(小森東電常務:原発担当)が、福島第1原発(全6基)のメルトダウン(全炉心溶融)→首都圏核汚染と日本を危機存亡の瀬戸際に立たせている原因を間接的に物語っている。
 想定外の事態に迅速機敏に対応することに真の危機管理があるが、東電経営陣は半パニックになり、情報も開示せずに右往左往し、責任逃れに終始した。

 非常用発電機が使えないことが分かった時点で、「電源復旧」に全力を挙げ、海水注入など適切な冷却措置を取っていれば水素爆発などを防ぐことが可能だったはずである。
 もたついている間に原子炉建屋の爆発、高レベル放射性物質の放出、使用済み核燃料プールの沸騰などが同時多発的に発生し、手に負えなくなって16日に枝野官房長官を通して作業員の一時待避を発表したが、無責任きわまる。
 患者を置き去りにして自分だけ逃げ、21人の入院患者を死亡させた噴飯モノの双葉病院長とどこが違うのだろうか。

 その意味で原発事故は人災である。
 同じ愚を繰り返さないためにも、「世界一安全」などと手前味噌の安全神話の上に胡坐をかいていた東電経営陣の責任がいずれ厳しく問われなければならないだろう。

 東電経営陣を叱責し、「危険を覚悟で対応に当たれ」と檄を飛ばしたのは菅直人首相であった。それ以降、官邸主導で放水・冷却作戦が始動し、自衛隊、消防隊、警察隊の特殊車両が次々と投入された。
 経済、外交では鈍菅と酷評される菅首相だが、理系出身の強みを活かし、それなりにリーダーシップを発揮しているのは評価できる。

 しかし、初動の遅れから事態は日本で思われているよりも深刻化し、IAEAはスリーマイル島原発事故と同レベルの5に危険度を上げた。首都圏核汚染の危険性が高まったのであるが、依然として効果的な対策が打たれているとは言いがたい。
 あらゆるところから放水車をかき集めて破損した建屋に放水し、炉心過熱と燃料棒の一部溶融を抑えようとしているが、効果の程はやってみないとわからない。一か八かの賭けである。

 現時点で日本の命綱は、強い放射線をマスクや防護服で防ぎながら冷却作業と電源復活に奮闘している50人の作業員である。
 17日付のスイス紙ブリックは50人の作業員を「真っ暗闇の中、酸素ボンベを担いで火災や爆発の危険を抱えながら作業しているヒーロー」と称賛し、16日付ニューヨーク・タイムズも「「日本を核の大惨事から救う最後の頼みの綱」と伝えた。
 それなりに英雄談だが、1億3千万人の運命が50人の決死隊の働きに左右される状況は、尋常ではない。

 そこには北朝鮮の脅威や中国の脅威にずれ、真の脅威に対して穴だらけの日本の安全保障や危機管理の本質的な弱点が透けて見える。

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 日本は今、危機存亡の最中にある。ここ数日間が山だろう。
 福島第1原発6基のメルトダウン(全炉心溶融)が始まり、首都圏に退避勧告が出された時、巨額の財政赤字など自民党長期政権時代の膿が一挙に噴き出し、この国は事実上、終わる。
 
 日本人も在日もない。
 人生初めて地震の恐怖を実感したが、実は11日以降、東京の一角に住み日本社会と運命を共有するものとして、それに劣らぬ脅威、ある意味で、それ以上の脅威に、私の神経はピリピリと擦り切れそうになっている。
 
 地震と津波は自然災害である。
 「想定外」との言い訳は、つまるところ人間は自然の前には非力だと脱帽しているのである。
 傲慢をかなぐり捨て、被災者救援と復興に全力を挙げ、同時に、何が必要で何が欠けているか、無駄な部分はなかったか、総点検する機会にすべきであろう。
 
 自衛隊が被災地で活躍しているのは心強い限りであるが、救援活動に必要な機材や装備が決定的に欠けている。ミサイル、戦闘機、戦車などは使い物にならない。
 一部に米軍に期待を寄せる向きがあるが、戦闘を主目的に編成されており、自ずと限界がある。
 特に、最大の危機として浮上している福島原発事故に対してしかるべき役割を果たせないでいることは意外であり、日本の危機管理体制の本質的な弱点を垣間見せた。
 従来、日本への脅威として北朝鮮、中国などが挙げられ、日米同盟強化や軍備拡張に多大の予算を投じてきたが、現時点で、地震や原発事故以上に北朝鮮や中国を脅威と感じている人は何人もいまい。
 実際、両国とも本当に日本に敵意を持っているなら、今を好機に軍事手圧力を強めるはずだが、反対に、日本への支援を表明している。
 真の脅威とは何かを教訓的に示しているではないか。

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逃げた米第7艦隊

 危機に直面して初めて誰が真の友人か、分かる。
 産経新聞は例のごとく「日米同盟を深めて国難を乗り切ろう」と寝ぼけたことを言っているが、東日本大震災救援に急派されたはずの米第7艦隊が原発被害を怖れ東北沖から逃げていたことが明らかになった。
 「一時退避」と言えば聞こえは良いが、現地作業員が炉心溶融を防ぐために負傷者を出しながら必死の作業をしている最中であるだけに、「トモダチ」が透けて見えてくる。
 
 米軍は13日に原子力空母ロナルド・レーガンのほか、横須賀、佐世保基地所属の艦船など計14隻を展開させ、沖縄の海兵隊も投入する派手な「トモダチ作戦」を展開した。
 ところが、米海軍第7艦隊(横須賀市)は14日、「急派した艦船と航空機を福島第一原発の近海から一時退避させた」と発表し、支援活動を中止した。
 災害救援に携わったヘリコプター搭乗員らから低レベルの放射性物質が検出されたことを理由に挙げている。
 救援を待つ多数の「トモダチ」を見捨て自分らだけ安全地帯に逃げたのだが、人道支援の表看板に隠された不純な動機で開始された「救援活動」の底が割れたということだろう。
 地震直前、メア米国務省日本部長が普天間飛行場の県外移設を求める沖縄に対して「沖縄の人々はゆすりの名人」と暴言を吐き、沖縄から「差別だ」と猛反発を受けていた。
 大震災をもっけの幸いに、反米感情を鎮め、在日米軍の存在意義をアピールしようと「トモダチ作戦」を思いついたのだが、見せ場を演出するどころか、逆に醜態を晒してしまった。
 
 米海軍当局は14日、「今後数日、風を注意深く観測し、艦船や航空機を福島からの風を避けるように運用していく」とコメントし、普天間飛行場から海兵隊を乗せた輸送機10機、ヘリコプター8機を派遣する状況を報道人に公開したが、ピントがずれている。
 .今求められているのは軍事作戦まがいの仰々しいパフォーマンスではなく、被災者を一人でも救援し、避難場所に水、食料などを補給する地味で献身的な救援活動である。
 
 独善的な「反テロ戦争」後の米国は自国の利益に他国を露骨に従属させてきたが、自国の利益や体面をずるく計算し、人道主義を隠れ蓑にした「トモダチ」など必要ない。
 石原慎太郎氏によると「日本人のアイデンティティーは我欲。この津波をうまく利用して我欲を一回洗い落とす必要がある。やっぱり天罰だ」そうだが、これも自分を第一に他者の不幸を笑う下劣きわまる利己主義的な「トモダチ」の類である。知事選への我欲が見え見えである。
 
 日本は、誰が真の友人か、根本的に仕分けする時期に来ている。
 火事場泥棒的な輩や偽善者を洗い出し、本物を見分けていかないと国難克服は難しい。

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