河信基の深読み

読者各位様:本「河信基の深読み」は順次、北朝鮮投資開発戦略研究所(2019年4月〜所長・河信基)の公式HPへ移行して参ります。

北朝鮮核・ミサイル・ロケット

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 北朝鮮は7日、黄海に向け短距離ミサイル2発を発射したが、ジョンドロー米国家安全保障会議報道官は「建設的ではない」と過敏に反応した。
 通常の軍事訓練と見られるが、最近、北朝鮮メディアは、ロシアと歩調を合わせるかのように米国のミサイル防衛(MD)強化に非難を強めており、牽制の意味が込められていた可能性もある。
 
 韓国の情報当局関係者は、同日午前と午後に1発ずつ、西海(黄海)に向けミサイルが発射されたと確認した。北朝鮮は毎年数回にわたりミサイル発射試験を行っており、通常の訓練の一環との見方を示した。
 北朝鮮は先月25日に東海(日本海)に向けミサイルを発射しているが、今回発射されたのはその際に延期されたミサイルとみられるという。
 http://japanese.yonhapnews.co.kr/northkorea/2007/06/07/0300000000AJP20070607003700882.HTML

 北朝鮮は先月25日、東海と西海の着弾予想地点周辺への漁船の立ち入りを禁止する措置を取り、東海側の咸鏡南道端川市付近から1発発射した。
 日本のメディアは黄海に向けても1発発射と伝えたが、韓国軍当局は、西海側では漁船の統制がうまくいかず、ミサイル発射は断念されたと発表した。その後も同地域の漁船の出入りが禁止されていたことから、今回の発射は予測されていた。
 ミサイルの種類は発表されていないが、中国製の巡航ミサイル「シルクワーム」を改良した地対艦ミサイル(射程100キロ程度)との説が有力だ。

 前回のミサイル発射に関して「韓国初のイージス艦『世宗大王艦』の進水式に合わせた武力示威」との見方が日本のメディアから発せられたが、その後の動きを観ても明らかなフライイングであった。
 日本の一部メディアに、「韓国の支援が金正日体制を延命させている」として、南北対立を期待する論調があるのは困ったものである。

 北朝鮮の目に映っていたのはむしろ、同時期の24日(米時間)に米国防総省ミサイル防衛局が米西海岸で実施された弾頭ミサイル迎撃実験の方であった。
 アラスカ州の基地から打ち上げたおとりミサイルが迎撃想定域内に到達できずに実験は失敗し、夏に延期されたが、最近の北朝鮮メディアは日米共同のMD構築の動きを、脅威を故意に作り出し、「日本の軍事大国化を推し進める二重規準(ダブルスタンダード)」などとと繰り返し非難している。
 http://www.kcna.co.jp/calendar/2007/05/05-30/2007-0530-007.html
 
 北朝鮮の視線を痛いほど感じているのが、BDA送金などで北朝鮮と神経戦を繰り広げているホワイトハウスである。
 ジョンドロー米国家安全保障会議報道官は7日、北朝鮮のミサイル発射に対して「この種の行動は建設的ではない。米国および同盟国は北朝鮮がミサイル発射を控えるべきであると信じる。朝鮮半島の非核化に焦点を合わせ、2月13日に6カ国協議で成立した合意を履行しなければならない」との声明を出した。
 明らかに、ナーバスになっている。先月25日のミサイル発射に対してはジョンドロー報道官は「定期訓練とみられる」と、一切北朝鮮への非難は控えていたからだ。

 ケーシー国務省副報道官も前回は「弾道ミサイル発射凍結合意に抵触するものではなく、6カ国協議の今後に特別な影響は与えないと考えている」と冷静を装った。だが、7日の記者会談では「通常訓練」としながらも、「モラトリウム違反ではないが、望ましいことではない。域内の緊張を高める行為は慎むべきである」と語調を強めた。
 その一方で、「BDA問題が早く解決され、6か国協議本来の目標に復帰することを期待する」と語り、引き続き対話が基調であることを強調した。
 http://www.yonhapnews.co.kr/international/2007/06/08/0601080100AKR20070608006900071.HTML

 米国を刺激することを承知でのミサイル発射の底流には、BDA送金のもたつきで、せっかく盛り上がった米朝対話ムードが空回りしていることがある。
 一連のミサイル発射は北朝鮮流の暗黙の督促状であり、支払いに困った米国が、「北朝鮮はヤミ金融みたいな乱暴な取立てはするな」と文句を言い出した・・・と言ったところか。

 ケーシー国務省副報道官は韓国のコメ支援に関して、「2・13合意とは別のことで、韓国政府が独自に決定することだ」と述べたが、韓国の側面支援に期待していると読める。
 その一方で、日本からは「ヤミ金融に払うことはない」と対抗措置をけしかけられており、自らまいた種とはいえ、ブッシュ大統領も苦しいところだ。 

 北朝鮮が短距離ミサイルを発射した意図について、「韓国のイージス艦に対抗した」との説が日韓でまことしやかに飛び交っている。
 一種の情報戦であるが、情報源を辿ると日本にたどりつく。韓国イージス艦への高まる反発に便乗し、事態の本質を南北対立にすり替える意図的なものがあるように見受けられる。

 まず北朝鮮がミサイルを発射した狙いであるが、前々回書いたように「米国にBDAの北朝鮮資金送金問題解決を促す政治的メッセージが、密かに込められている」とみるのが妥当と思われる。
 いわゆる「瀬戸際戦術」と呼ばれるものだが、朝米関係が「2・13合意100日、米朝“我慢比べ”」という微妙な段階にあるだけに、これまでのような単純な形態ではなく、手が込み入っている。

 その答は、北朝鮮ばかり睨んでいてもみつけにくい。
 北朝鮮の外交安全保障は一にも二にも米国を見ながら、「言葉には言葉」「行動には行動」の関数関係で組み立てられているからだ。

 ブッシュ大統領は日米首脳会談で「我慢にも限界がある」と語り、初期段階受け入れを迫った。さらに、「北朝鮮やイランのようなならず者国家(rogue state)から米国を守る」(ペンタゴン関係者)として、24日(現地時間)に弾頭ミサイル迎撃実験を実施した。
 北朝鮮側がそれを圧力の行使と反発し、ミサイルにはミサイルと,対抗措置を取ったと考えるのは十分に合理的である。

 実際、24日からマニラで始まった東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)に、北朝鮮は初めて「年次報告書」を提出し、米日が軍備を拡張し、2・13合意の進展を妨げていると批判した。さらに、高級事務レベル協議に出席した北朝鮮代表のチョン・ソンイル外務省副局長は、ミサイル開発について「防衛のためであり、我々の自主的な権利である」と発言している。

 やはり同協議に出席しているヒル国務次官補は、ミサイル実験のあった25日の夕方、チョン代表と接触したことを認め、BDA送金問題が月内にも解決されるとの見通しを語っている。
 皮肉なことに、米朝がほぼ同時に行ったミサイル実験を挟んで、BDA送金問題が幾分前進したようだ。
 
 なお、弾頭ミサイル迎撃実験について米国防総省ミサイル防衛局は25日、実験は中止と発表した。
 アラスカ州の基地から打ち上げたおとりミサイルが迎撃想定域内に到達することに失敗し、迎撃ミサイルを発射できなかった。夏に延期という。
 ミサイル防衛については効果とコストに議会から疑問が出されており、実験不調で予算削減の動きが強まりそうだという。
 http://www.nytimes.com/2007/05/26/washington/26missile.html?_r=1&ref=us&oref=slogin

 日本も、今回の北朝鮮のミサイル実験を米国との関連で捉えることができれば、釈迦力になって進めているMD問題でも、本当に苦しい財政事情を犠牲にしても進めるだけの効果が期待できるのか、あるいは外交的努力で補う必要があるのではないか・・・などと冷静な議論が可能になるはずなのだが、どうも視野が狭く、我田引水に流れがちだ。

 例えば、今日の産経新聞主張だが、「北ミサイル発射 追加制裁の具体化へ動け」と、昨年7月で時計が止まってしまったかのようにワンパターンである。歯切れも悪い。
 「どういう思惑かは不明だが、一連の安保理決議への違反として厳しく非難されるべきで、追加制裁の根拠となるものだ。麻生太郎外相は北朝鮮が初期段階措置の不履行を続けた場合には、日米両国で追加制裁の協議に入る考えを示している。全面禁輸、送金停止などがこれにあたるが、その時期はすでに来ている」
 http://www.sankei.co.jp/ronsetsu/shucho/070526/shc070526000.htm

 ブッシュ政権のスタンスの変化も読めていない、もしくはそれに反対するかのような、悲しいほど硬直したロジックである。対決ばかりを鼓吹し、地域の安全や平和への努力や配慮に欠けた独善的なものと言わざるをえない。
 愛読者の安倍首相の本音に近いのかもしれないが、「色々な対応措置を考えなければならない」から「冷静に対処」へと言い換えたのは、米国の協力を得られないと知ったからであろう。

 冒頭の「韓国のイージス艦に対抗した」説も、その種の情緒的反応の一つである。
 東西で発射してるので、西は韓国、東は日本を意識したとの見方も、話としてはイージス艦対抗説に劣らず面白い。
 だが、金日成時代からの伝統的な戦略戦術論に照らし、対米外交に全力を挙げているしたたかな北朝鮮が、韓国を米側に追いやるような愚策をとるとは考えにくい。

 そこには、あわよくば南北対立にすり替えようとの、一種の情報操作があるようだ。
 読売新聞記事には「韓国メディアの多くは、この日、韓国初のイージス艦『世宗大王艦』の進水式が行われたため、『これに合わせて、一種の武力示威として行ったものだ』(聯合ニュース)と報じている」とあるが、その聯合ニュースは実は、「重村智計早大教授はAP通信とのインタビューで『韓国のイージス艦配置に警告したもの』と答え、NHKもその可能性に注目した」と日本発の見方を紹介している。
 つまり、日本から発信された根拠薄弱な情報が、独り歩きしているのである。
 http://www.yonhapnews.co.kr/politics/2007/05/26/0504000000AKR20070526008300071.HTML

 状況はやや込み入ってくるが、韓国初のイージス艦を警戒しているのは、南北対話を進める北朝鮮よりも、歴史認識などで韓国とギクシャクしている日本の保守層である。
 事実、保守層の代弁紙である産経新聞は「韓国初のイージス艦進水 日本や中国を意識か」とのタイトルで、「韓国は、日米が北朝鮮の弾道ミサイルを想定して進めているミサイル防衛(MD)には参加しない方針を表明しているが、日本の防衛関係者らは、韓国の海軍力強化が、北東アジアの安全保障環境に影響を与える可能性を指摘している」と報じた。
 http://www.sankei.co.jp/kokusai/korea/070525/kra070525002.htm

 日本の一部メディアには、盧武鉉政権は「反日親北」であり、韓国初のイージス艦は日本に対抗、との主張が溢れているが、「韓国のイージス艦に対抗した」説はそれに便乗した珍説、とでも言うべきものである。
 それを機に韓国に反北気分が高まり、コメ支援などがストップすればもうけものといったところだろう。

 ちなみに、今回発射されたミサイルは、地対艦の「シルクワーム」の改良型か「シアサッカー」である可能性が高いとされる。。
 シルクワームは中国が旧ソ連からの技術供与で60年代に開発したもので、北朝鮮に輸出され、さらに改良された。94年5月の実験では160キロ離れた標的に命中した。05年6月の実験では300キロ以上飛んだことが確認されている。
 北朝鮮海軍は魚雷艇、哨戒艇、高速攻撃艇、小型上陸用舟艇など沿岸防衛の小型艦艇中心で、その他、旧ソ連製ウィスキー級4隻、中国製ロメオ級22隻、北朝鮮製ロメオ級潜水艦など攻撃型潜水艦を保有する。
 シルクワーム改良型は北朝鮮軍2連隊に配備され、発射施設は6カ所と推定されている。

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 北朝鮮短距離ミサイル発射は、過渡期の日韓米“三角同盟”を揺さぶる“微震”であった。
 市場は正直で、25日朝のニューヨーク外国為替市場の円相場が15銭、韓国の総合株価指数も前日比2・03ポイントとそれぞれ下落、反対にドルが少し上がった。昨年のミサイル連射・核実験ではドル安へと動いたが、今回、小幅ではあるが、市場は両国の安全保障を懸念し、米国頼りに動いたことになる。

 3国の反応を見ると、それぞれの立場が微妙に反映されていて興味深い。
 まず米国のブッシュ政権だが、極めて冷静を装っていることが印象的だ。逆に言えば、それなりのメッセージを感じ、事態の鎮静化を図っているということでもある。

 25日、ジョンドロー国家安全保障会議(NSC)報道官は「定期訓練の一環のようだ」と説明、スタンゼル大統領副報道官は「われわれの最大の目標は朝鮮半島の非核化だ」と述べた。
 だが、韓国の聯合ニュースの電話取材に高位当局者は、「ブッシュ政権の雰囲気は北朝鮮をなだめ、核廃棄に向けさせようとしている。NSCや国務省が自制した論評を出しているのもそのためだ」と語っている。
 http://www.yonhapnews.co.kr/politics/2007/05/26/0504000000AKR20070526008300071.HTML

 日本に売り込んでいるMDの欠点を暴露されないためにも、「ここは静かに!」といったところか。
 日本のメディアはほとんど報じないが、「北朝鮮やイランのようなならず者国家(rogue state)から米国を守るとのブッシュ大統領の目標に沿ったものだ」(ペンタゴン関係者)と鳴り物入りで24日(現地時間)に実施した弾頭ミサイル迎撃実験は失敗した。
 北朝鮮を刺激して、新型ミサイル・ムスダンの発射実験でもされたら、MD計画の杜撰さが満天下にさらされ、議会から批判を浴びることは必至だ。

 北朝鮮が最も注目しているバンコ・デルタ・アジア(BDA)送金問題を扱うヒル国務次官補は25日、東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)高級事務レベル協議に出席したマニラで記者団に、「予定されていた短距離ミサイルシステムのテストだろうと思う」と述べた。さらに、BDA北朝鮮関連資金の送金問題は「今月中にも解決できる」との見通しを示した。
 その約束が履行されれば今回のミサイル実験は、「通常の演習」で終わり、ミサイルの発射実験に発展することはないとみられる。

 韓国政府の対応も、米国とは別の意味で冷静だ。
 25日、青瓦台(大統領府)の関係者は、ウェブ新聞・edailyの電話取材に対し、「ミサイル発射は、毎年4回ほど行われている定期的訓練であり、事前に知っていた。南北関係を壊しかねない政治的・戦略的な意図をもって行った訓練ではなく、政治的な解釈は必要ない」と明らかにした。
 http://www.edaily.co.kr/news/econo/newsRead.asp?sub_cd=DA33&newsid=02299286583132528&MLvl=2&clkcode=00102&curtype=read

 南北将官級会談で設置に合意を見たホットラインなどで事前に北朝鮮側から通報されていた可能性があるが、いずれにしても、日本の一部から流されている「韓国のイージス艦(写真サムネイル1)に対抗した」説は根拠薄弱である。
 韓国のイージス艦は南北対立時代の陸軍国中心体制から空軍・海軍力強化へとシフトするものであることは、北朝鮮も基本的に理解している。
 北朝鮮の外交の基本戦略は、韓国、中国、ロシアを味方につけて米国に対抗するものであり、せっかく良好な関係に修復され、本年の重点課題にした「経済強国」=経済再建計画に不可欠とみなしている韓国との関係を傷付ける愚かなことはしないと考えるのが合理的である。
 
 ミサイル発射に第一報から最もナーバスな反応を示したのが、日本である。
 北東アジア地域で北朝鮮と外交チャンネルがないのは日本だけ、という極めて不安定な状況にあるだけに無理もないが、安倍首相は一報を受けた直後、「色々な対応措置を考えなければならない」と対抗心を露にした。米国の反応を知って後に「冷静に対処」と言い換えたが、疑心暗鬼になっていたことは否定できない。
 
 安倍政権が導入を急ぐMDの信頼性を測る米国の迎撃実験は失敗し、日本は当面、北朝鮮のミサイルに対して言わば丸裸の状態である。
 それだけに今回のミサイルについても神経を尖らし、防衛省は「発射されたのは短距離ミサイルで、ノドンやテポドンなどの弾道ミサイルではない」と、中国製の巡航ミサイル「シルクワーム」を改良した地対艦ミサイル(射程100キロ程度)と発表した。
 ただ、24日までに、北朝鮮が東西の海岸に1か所ずつ警戒区域を設定したとするミサイル発射準備情報を米側から受け、警戒していたと明らかにし、「毎年行われている国内訓練の一環だ」(統合幕僚監部幹部)と、イージス艦派遣などの特別な警戒態勢はとらないという。

 昨年7月のミサイル連射も北朝鮮側が航行海域制限をしていたため事前に知っていたが、国民には隠し、「事前通報を怠った国際法違反」だとして、国連での北朝鮮制裁決議の先頭に立った経緯がある。
 安倍首相の二転した発言を見ても、今回は、ブッシュ政権の姿勢が当事とは180度転換したので、どう対応すべきか、戸惑っているのが実情と思われる。

 NHKが今日午後6時のニュース速報で「北朝鮮の東海岸と西海岸で25日午前、ミサイル発射が確認された」と報じ、聯合ニュースも「軍消息筋が識別」と伝えた。
 政治的メッセージをこめたシグナルである可能性がある。BDAの北朝鮮資金の送金の遅れに対して痺れを切らし、米側の対応次第では4月の軍創建パレードで公開した新型ミサイルの実験に踏み切るかもしれない。

 NHKが第一報を以下のように報じた。
 「政府関係者によりますと、北朝鮮の東海岸と西海岸でそれぞれ、25日午前、ミサイルが発射されたことが確認されたということです。まだ、詳しいことはわかっていませんが、政府は、発射されたミサイルはノドンやテポドン2号のような弾道ミサイルではなく、射程距離の短いミサイルではないかとみて、ミサイルの種類や数の確認などを急いでいます。
 政府は、ミサイルの飛距離が短いことなどから、『日本の安全保障に直ちに影響を与えるものではない』としています。」
 http://www3.nhk.or.jp/news/2007/05/25/d20070525000178.html

 「日本海に向け短距離ミサイルを複数回、発射。日米関係筋が明らかにした」(共同通信)、「防衛省幹部によると対艦ミサイルを発射」(時事通信)と報じるなど、詳細はまだ明らかでない。

 他方、韓国の連合ニュースは「軍消息筋が『向こう側から撃ったのを我々も識別した。正確な発射時間と数はまだ分からない』と明らかにした」と伝えた。
 合同参謀本部は「通常の軍事訓練の一環と推定されるが、まだ確認されていない」と発表した。
 http://www.yonhapnews.co.kr/bulletin/2007/05/25/0200000000AKR20070525196400043.HTML 

 北朝鮮は沈黙しており、今後の推移を見守る必要があるが、BDA問題と無関係ではあるまい。
 BDAの北朝鮮資金の送金が送れ、送金が先か、2・13合意の初期段階措置履行が先かと米朝間では神経戦が水面下で熾烈化している。
 そうした中、米国が北朝鮮の弾道ミサイルを想定した迎撃実験を24日(現地時間)と報じられたことを、北朝鮮側が米国からの圧力と受け取り、軍部強硬派が反発していることは十分に考えられる。

 それともう一つ、韓国が今月末に予定された40万トンのコメ支援を初期段階措置履行と結びつけ、遅延させようとしていることも、北朝鮮側を苛立たせているとみられる。
 北朝鮮の民族和解協議会は24日にスポークスマン談話を発表し「北南協力問題を核問題と連関させ、誰かの改革、開放まで絡ませながら不純な政治的目的に利用しようとするのは我慢できない挑発であり、挑戦だ」と非難している。
 特に、駐韓米大使館関係者が韓国外交通商部や統一部を訪れ、コメ支援留保を求めたと報じられたことから、背後で米国が糸を引いているのではと反発を強めている。
 
 状況は、北朝鮮が鉄道再連結試運転を直前にキャンセルして韓国との対話の門を閉ざし、7月のミサイル連射、10月の核実験へと突き進んだ昨年5月と似ている点がある。
 ただ、今回は鉄道再連結試運転が終わり、南北関係は修復されているので、昨年のような極端な動きはないと思われる。
 しかし、米側の対応次第では、米側がムスダンと名付けた射程距離3200キロ以上の新型弾道ミサイルのデモ実験を強行することも考えられる。

 その場合、再び日本上空を越えて太平洋に着弾するコースをとり、米ネオコンに連なる対北朝鮮強硬派の安倍政権を牽制するかもしれない。

 米国が、弾道ミサイルを大気圏外で迎撃する実験を24日に実施する。
 ミサイル防衛予算を削ろうとする議会を牽制する意味が込められているが、4月の北朝鮮人民軍創建75周年の軍事パレードで旧ソ連製SS−N−6(R−27)弾道ミサイルを改良した新型中距離弾道ミサイルが登場したことに対抗する側面もあるとみられる。

 International Herald Tribuneによると、米国は24日(現地時間)、アラスカのミサイル基地からカリフォルニアに向けて弾道ミサイルを発射し、衛星とレーダーシステムで追跡し、20分後にカリフォルニアのバーデンバーグ空軍基地から地対空ミサイルを発射し、海上100マイル(160キロ)の太平洋上空で撃墜する予定という。
すでに同地域を通行する航空機や船舶に対して同日午前8時から正午まで警戒令が出されている。
 ペンタゴン関係者は「ソフトのトラブルで5ヶ月間実験が遅れていた。北朝鮮やイランのようなならず者国家(rogue state)から米国を守るとのブッシュ大統領の目標に沿ったものだ」と語った。
 http://www.iht.com/articles/2007/05/22/america/shield.php

 同紙が、民主党主導の議会でミサイル関連予算削減の動きがあることに対抗した側面があると伝えるように、今回のミサイル実験でブッシュ政権が北朝鮮への強硬路線に回帰していると判断するのはあまりに単純すぎる。
 日本への武器売込みに熱を上げる産軍協同体が、北朝鮮の新型ミサイル登場を口実に実験を強行したというのが主たる側面であろう。
  
 とは言え、日本のMDに神経を尖らせている北朝鮮を刺激することを承知しての実験であることも、また事実である。
 米国防省ミサイル防衛局(MDA)は04年末、05年2月にMD実験に失敗したが、昨年9月1日、テポドン2号を想定したミサイル迎撃実験に成功した、と発表していた。しかし、その内容は明らかにされず、パトリオットの実験を捏造した前科があることから、効果に対して懐疑的な見方をする専門家が少なくない。
 1千億ドルに達する膨大なMD費用と、ロシアが対抗措置を示唆していることから、議会からは批判的意見が高まっている。
 それを巻き返すために、米国がムスダンと名づけた北朝鮮新型ミサイルの登場は渡りに船であったかもしれない。

 サンダースMDA副局長補は17日、米国国防大学校が主催した昼食会での演説で、「北朝鮮は2000年代初め頃から、新たなミサイルの開発を推進してきた。ムスダンは射程距離が3200キロ以上と推定され、ミサイル開発能力が向上していることを示す証拠だ」と語った。
 米国の高官として初めて新型中距離弾道ミサイル開発や射程距離について公の場で言及したのは、今回の実験の必要性を間接的に訴えるためとみられる。
 http://www.chosunonline.com/article/20070519000016

 日本のメディアはどこもまだこのニュースを伝えず、反応が鈍い。MDにのめり込む安倍政権は密かに実験成功の吉報を待っているのであろうが、韓国では「対話ムードに水をさす」と衝撃が広がっている。
 レームダック化が進み、イラク戦争で米国防省への依存度を強めているブッシュ大統領から目を離せなくなってきた。


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