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米有力紙ワシントン・ポストは14日付の「Among leaders at summit, Hu's first(サミットのリーダーで胡が一番)」なる記事で「核安全保障サミットで最大の勝者は胡錦涛・中国国家主席で、最大の敗者は哀れで愚かな日本の鳩山首相」と辛辣に書いた。
『証言 北ビジネス裏外交』に詳しいように、拉致問題を外交の上においてインド洋給油問題で行き詰まって政権を投げ出した安倍政権以来、日本外交は沈下を始め、麻生政権では頭越しに対北朝鮮テロ支援国家指定解除をなされた。
再浮上が期待された鳩山政権になっても沈没は止まらず、ついに「愚か」と酷評されるに至った。
それにしても米保守系紙がこれほど日本の首相を見下したのは、訪米直前に従軍慰安婦を否定して「二枚舌」「自国のことしか考えない」「拉致利己主義」と散々叩かれ、記者会見も大統領との歓迎宴も無く日本に舞い戻った安倍首相(当時)以来であろう。
ワシントンポストは時間を延長して一時間半もオバマ大統領と会談した胡主席らと比較しながら、「会談を求めながら、ワーキングデイナーでオバマ大統領の隣に席を準備され、デザートが出る前に10分間の慰め程度の非公式会談の時間しか与えられなかった」として、鳩山首相を次のように評した。
「最大の敗者は、哀れで愚かな日本の首相・鳩山由紀夫だった。 金持ちの息子である鳩山は日米の間に横たわる大きな問題でオバマ政権から信頼性を失った。普天間基地移設問題でオバマ大統領に二回約束し、5月までに解決すると言っているが、全くあてにならない。
鳩山、あなたは同盟国の首相ではなかったか。高価な核の傘を忘れ、トヨタまで買えというのか。鳩山を相手にしたのは、個人的に月曜日に会見した胡だけだ」
以前にも書いたが、普天間問題は昨年中に県外移転で決着しておけば済んだものを、鳩山首相が「5月までに決着」と言い出し、自ら問題を抱えてしまった。その後も 「北朝鮮への抑止力」を口にしていたが、米海兵隊が北朝鮮に何の抑止力になるのか十分に理解しないまま迷走してきた。
10分間に「5月までに決着」と大統領に伝えたと語ったが、その約束が守れないときにどんな結果が伴うのか、まだ十分な自覚がないようだ。
日本のマスコミは伝えないが、北朝鮮、イラン、イスラエル以外の主要国首脳が集まった今回の核サミットの隠れた主要議題は、「すでに1〜6個の核を保有している」とクリントン長官が言明している北朝鮮からのイランへの核技術移転阻止にある。
オバマ大統領が李明博大統領に電話して事前了解を得て、第二回核サミットが2012年に韓国で開催されることが満場一致で決まったのも、北朝鮮が念頭にあることは言うまでもなかろう。
その重要な会議で日本が、普天間に縛られ、存在感を失ったのは重大な外交敗北である。
事態打開には日朝交渉を動かすしかないが、鳩山首相の外交センスでは荷が重過ぎる。
高校無償化朝鮮高校除外に「拉致と教育は無関係」と反対し、黄元書記招致にも反対するバランス感覚を見せ、核問題でも「核保有は核抑止のため」と戦略性ある原則を固守する岡田外相の出番である。
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日本の外交・安全保障
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初の「米中戦略・経済対話」が27日〜28日までワシントンで行われる。ブッシュ前政権時代の経済分野の対話を政治、安全保障分野まで拡充し、世界規模の課題に対して「責任を共有」するもので、米中による事実上の「G2」である。 |
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北朝鮮の核戦力が日々増強される中、制裁・圧力で対抗してきた自公政権は、国是とされる「非核3原則」と米国の「核の傘」依存とのジレンマで激しく揺れている。 |
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「『核持ち込み』を認めた村田良平元外務次官が、『隣の国が核武装している危険な状態にどう対処するかが今の課題』と、それを隠す政府の空論を戒めた」と、今日の毎日新聞コラム「つむじ風」が明かしている。 |





