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二月初めに訪朝したボスワース対朝鮮特使とソン・キム6か国協議首席代表の新布陣が固まり、オバマ政権が遠からず北朝鮮との直接対話に乗り出すことは間違いない。
この新しい流れが全く読めず、逆送しているのが麻生政権である。麻生緊急訪米が空振りに終わったのも、自業自得であった。
日本外交のリセットが求められているだけに、次期首班がほぼ確実な小沢・民主党代表の外交政策、特に対北朝鮮政策が内外から注目されるのである。
小沢代表の米軍削減発言が、北朝鮮との関係正常化で日朝間の緊張を解くとの戦略的な発想に基づくものなら、合理性があり、また、現実的でもある。
自衛隊のイラク派遣、MDやイージス艦配置など一連の軍拡と9条骨抜きの憲法改悪路線は、すべて北朝鮮との緊張関係が口実となった。そのあおりで、ポスト冷戦に伴う防衛費削減も頓挫して財政を圧迫し、国民生活を圧迫している。
逆周りの時計の針を元に戻し、余計な外交的経済的な負担を無くすには、日朝関係改善が不可欠である。
幸いにして、オバマ大統領も施政演説で軍事費削減を明確にし、北朝鮮との国交正常化を視野に入れている。
小沢代表がそこまで視野に入れているとするなら、先見の明があると言うべきである。
しかし、90年の湾岸戦争当時に自民党幹事長としてペルシャ湾に自衛隊を派遣しようとした小沢代表に対しては、「そのころから変わっていない」(野中広務・毎日新聞2・27夕刊)という根強い批判がある。
そこから、米軍削減発言は自衛隊の増強を示唆したとの懸念が一部から起きている。
「63年たっても日本は戦争の傷跡を修復していない。中国、韓国、北朝鮮などとの関係を見ても、自分たちの世代の責任として戦後未処理問題を解決しよう、といううねりが出てこない。この問題に真剣に取り組まないと東アジアに未来はない」(同)との声に、小沢氏は応えることが出来るだろうか。
安倍、麻生、中川昭一のジャパニーズ・ネオコントリオは、元A級戦犯ら先代の負の側面を踏襲した二世、三世議員であり、復古主義的な国家主義的軍拡勢力に体よく担がれて時計の針を逆に回し、日本を現在の苦境に陥れた。
小沢氏は「自分は変わる」と公約したが、「国民生活第一」をマニフェストに掲げている以上、嘘はなかろう。世間知らずの世襲議員が陥りやすいジャパニーズ・ネオコンとは自ずと立場を異にすると思うが、さらに足を踏み込み、「歴史の教訓」を共有し、時計の針を元に戻せるか、それが問われている。
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