河信基の深読み

読者各位様:本「河信基の深読み」は順次、北朝鮮投資開発戦略研究所(2019年4月〜所長・河信基)の公式HPへ移行して参ります。

盧武鉉政権→・・・朴槿恵政権

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

 政権交代の世論が多数である以上、次期大統領は野党統一候補と考えるのが常識的であるが、韓国の特殊性が事態を複雑にさせている。
 共通の敵を前にしても我を曲げずに内輪争いに熱を上げ、共倒れする韓国病の宿痾がそれである。

 憲政の常道からすれば、進歩系野党統一候補は4月27日の国会議員・自治体首長の38選挙区再・補欠選で民主党を勝利に導き、自身も政治生命を掛けてハンナラの牙城とされたソウル近郊の盆唐(プンダン)乙選挙区に出馬し、事前予想を裏切って見事に逆転勝利した孫鶴圭(ソン・ハクキュ)民主党代表である。
 民主化運動闘士から保守のハンナラ党入りし、再度進歩の民主党に鞍替えしたことが変節漢と顰蹙を買い、大衆の受けが良くなかった。しかし、4・27再補選以降は本籍現住所民主党の正統性を取り戻し、今回の世論調査でも支持率が15%の壁を超え、31・8%と急上昇した。朴槿恵元ハンナラ党代表とはまだかなり差があるが、逆転は十分に可能である。

 最大の関門は、前にも指摘したように、ライバルで青年層からカリスマ的な支持を受けている柳時民(ユ・シミン)国民参与党代表と和解し、協力を取り付けられるか、その器量があるかに掛かっている。
 http://blogs.yahoo.co.jp/lifeartinstitute/42857562.html

 朝鮮・韓国人の歴史的な欠点は、政治と道徳を峻別できず、政治的な妥協、譲歩を敗北、変節と捕らえて党派的な闘争をダラダラと繰り返すことにある。坂本龍馬や勝海舟のような人物を機会主義者と嫌う気質が強すぎる。
 南北関係しかり、国内政治またしかりである。

 今回の世論調査でも朴槿恵元ハンナラ党代表と闘って勝てる可能性があるのは孫鶴圭代表だけであり、大多数国民が望む政権交代を実現しようとするなら、進歩系野党は私心を捨て、孫代表を担いで団結するしかない。
 孫代表は驕らず謙虚になり、柳時民・国民参与党代表らが大局から歩み寄ることが出来るか、それが問われている。

 

 韓国内の政治的な関心は次期大統領選へと移っているが、一種のねじれ現象が起きている。
 国民の大多数は保守の李明博政権に飽き飽きし、政権交代を望んでいる。その意味では野党に追い風が吹いているが、個別の候補別支持率では朴槿恵元ハンナラ党代表が孫鶴圭民主党代表を大きくリードしている。
 これをどう読むか。

 保守系の朝鮮日報とメディアリサーチとの共同世論調査では48・8%「政権交代」、38・0%が「政権維持」と答えた。地域別では首都圏50.9%、忠清道50.2%、湖南地方(全羅南北道)82.6%が「政権交代」を求め、「政権維持」はハンナラ党の伝統的な地盤である大邱・慶尚北道53.9%、釜山・蔚山・慶尚南道47.8%に留まった。
 年代別では、20代が61.4%対25.1%、30代が67.3%対27.7%、40代が48.1%対40.7%と「政権交代」派が圧倒し、政権維持派は50代51.7%、60歳以上45.2%と高齢層に偏っている。
 これを見た限りでは、次期大統領選での野党圧勝は間違いないところである。
 
 ところが、候補別支持率となると、「朴槿恵元代表と孫鶴圭民主党代表のどちらが大統領にふさわしいか」との質問では、朴元代表が59.3%で、孫代表の31.8%を27.5ポイントで上回った。
 朴元代表は20代(58.3%対30.5%)、30代(50%対40.8%)、40代(59.2%対35.1%)、50代(65.1%対30.3%)、60代以上(65%対21.1%)と満遍なく孫代表を大きくリードしている。
 地域別でも、孫代表が優勢だったのは民主党の地盤である湖南(58%対31.5%)だけで、他地域は朴元代表にリードを許した。

 こうした数字には韓国民の揺れる票心(ピョシム)が表れている。
 結論から言えば、孫鶴圭民主党代表が野党統一候補となれば勝算は十分だが、宿命的なライバルの、ノ・ムヒョン前大統領直系の柳時敏(ユ・シミン)国民参与党代表との候補一本化に失敗すると、朴元代表には勝てないだろう。

 

開く トラックバック(1)

 27日再補選の天王山と言われた京畿道城南市盆堂乙選挙区を制した孫鶴圭(ソン・ハクキュ)民主党代表の支持率が急上昇した。
 モノリサーチが28日実施した次期大統領支持世論調査で孫氏は14・9%を得て、先月の7・7%から倍増した。朴クネハンナラ党前代表34・4%に続く2位。リアルミートの調査でも13・5%で、朴元代表の28・4%に続く。
 
 特徴的なのは、民主党の地盤である湖南地域(全羅南北道)で35・3%と前回の23%から急上昇した。
 盆堂乙選挙区で51%の得票を得て、事前予想で劣勢だった強敵の姜在渉(カン・ジェソプ)元ハンナラ党代表(48.31%)を抑えたことが評価されたとみられる。
 民主党関係者は「孫代表が湖南で認知された」として、次期大統領選に期待をかける。

 課題は青年層の支持が厚い柳時民・国民参与党代表、やはり再・補選で善戦した民主労働党の協力を取り付け、進歩系の野党統一候補になれるかどうかにある。
 伝統的な政局的な合従連衡ではなく、政策協定に基く候補一本化に成功すれば、来秋の大統領選で保守から政権を奪還する可能性は十分にある。
 政策協定では、格差解消、失業者・貧困者対策などの社会保障問題、北朝鮮との対話再開などが焦点となろう。
 
 
 

 27日の国会議員・自治体首長の38選挙区再・補欠選で保守の与党ハンナラが惨敗し、李明博大統領選寄りの党執行部は総辞任に追い込まれた。
 来秋の大統領選の前哨戦と位置付け、総力をあげていた親李系の衝撃は大きい。事実上、自派の次期大統領候補を失ったことになるからだ。
 自分の息のかかった後継者指名が断たれた李大統領の政治的基盤は崩れ、レームダック化が急速に進むのは間違いない。

 漁夫の利を得たのが、李大統領と距離を置いていた朴槿恵(パク・クネ)元党代表だ。与党統一候補としての立場を固め、与党内で求心力を強めつつある。
 世論調査では常に30%台の支持を集め、ドングリの背比べの他候補を圧倒してきた。次期大統領最有力候補と言ってよかろう。

 その対抗馬となりそうなのが孫鶴圭(ソン・ハクキュ)民主党代表である。
 ハンナラの牙城とされたソウル近郊の盆唐(プンダン)乙選挙区の国会議員補選にあえて出馬し、ハンナラが全国会議員を総動員して支援した有力対立候補相手に、事前予想を裏切って見事に逆転勝利した。
 フクシマの原発事故後の反原発の流れを巧みに取り込む政治センスの良さも立証された。

 民主化運動の闘士であったが、保守党のハンナラ入りしたことで顰蹙を買い、再度進歩の民主党に復帰したが、変節漢、機会主義者のイメージを持たれ、大衆の受けは良い方ではない。
 今回、政治生命をかけ不利な状況を勝ち抜いたことで、ようやく本籍現住所民主党の正統性を取り戻した格好だ。

 数%台に留まっていた支持率が二桁台に乗れば、十分に朴槿恵元代表を脅かす存在になりうる。
 朴元代表に勝つためには進歩系野党の統一候補擁立が絶対条件だが、ライバルで青年層からカリスマ的な支持を受けている柳時民(ユ・シミン)国民参与党代表が自党候補を慶尚南道金海乙選挙区で落としたことで一歩も二歩も有利となった。

 現時点では朴元代表の優位は揺らいでいないが、朴元代表にも、支持率トップだが30%台を超えられない弱点がある。
 大統領に当選するには50%の壁を破らなければならない。
 野党には韓明淑(ハン・ミョンスク)元首相を担いで女対女の対決構図に持ち込めば勝算が出てくるとの見方もある。
 
 まだまだひと波乱ふた波乱ありそうである。
 野党には、ノ・ムヒョン前大統領を自殺に追い込んだ李明博大統領への報復論が根強くあり、弔い合戦で勝ったら不正疑惑を徹底的に暴くと息巻く向きもある。
 気が気でないのは李大統領かもしれない。

 金大中元大統領が18日に逝去したが、最後を看取った甥が「起きてくださいと声をかけると、涙を流し、穏やかに息を引き取った」と語っている。
 韓国の民主化と朝鮮半島の平和のために尽くした功績でノーベル平和賞を受賞したことは周知のことであるが、闘争に明け暮れた生涯最後の瞬間に脳裏を駆け巡ったのは、家族とともに、道半ばの祖国統一であったろう。
 そして、「前世は我が弟であった」とその死を悼んだ盧武鉉前大統領ではなかったか。

 盧武鉉前大統領の自殺を聞いた金元大統領は「軍事政権時代を思わせる」と李明博政権を激烈に批判し、自ら葬儀委員会委員長を買って出て、追悼演説をする意向を表明していた。遺族も同意していたが、李政権は国葬に準ずる礼遇を行うからと必死に慰留し、かろうじて最悪の事態は避けることができた。
 葬儀に先立つ全国の焼香所には500万を超す老若男女が長蛇の列を作り、盧前大統領を自殺へと追い込んだ李政権に厳しい目を向けていた。ソウルでは大統領府への抗議のデモ隊が警官隊と睨みあい、一触即発の緊張が高まっていた。
 金元大統領が追悼演説で激烈な政府批判をぶっていたら、葬儀は李大統領糾弾の場と化し、大規模デモ隊が大統領府を囲んでいたことであろう。
 
 李大統領は逝去二日前に延世大学セブランス病院の金元大統領を見舞い、李姫鎬(イ・ヒホ)夫人らを慰労し、和解に努めたが、国民の厳しい視線は和らいでいない。
 現に、盧前大統領自殺後、李大統領の支持率は20%台前半に急落し、政党支持率も与党ハンナラ党と野党民主党は逆転した。与党は直後の国会議員再補選、地方自治体選挙で惨敗し、10月の国会議員補選、来年の統一地方選挙でも不利な形勢だ。

 一昨年の大統領選で李明博候補が大勝した要因は、旧与党を支持した青年・学生層が政治離れを起こして棄権し、投票率が低かったことがある。その層が盧前大統領の自殺に衝撃を受けて進歩勢力の側に戻りつつあり、与党への逆風は当分収まるまい。
 両元前大統領に続くリーダーが見当たらないのが進歩勢力の弱点だが、盧前大統領に続く金元大統領の逝去が、韓国人特有の情緒に一種の殉死として受け取られると政権与党としては苦しい。

 金正日・クリントン会談に続く金正日・現代グループ会長会談で微妙な風が吹き始めた南北関係にも、金元大統領の逝去は少なからぬ影響を与えよう。
 金正日総書記は19日、「金大中元大統領が逝去したという悲しい知らせを聞き、李姫鎬夫人と遺家族に深い哀悼の意をささげます。金元大統領が民族の和解と統一の念願実現に向かう道に残した功績は、民族とともに長く伝えられるでしょう」とする弔電を遺家族に送った。
 弔電が逝去翌日という異例の早さであったため、金総書記が葬儀に弔問団を派遣する可能性があるとの見方が出され、李政権の対応に国民は注目している。

 儒教の伝統が色濃く残る朝鮮半島で、葬儀は政治的な意味を帯びた祭礼でもある。金泳三大統領(当時)は金日成主席の葬儀に弔問団を送らず、北朝鮮側を怒らせ、南北関係を冷却させたが、同じ愚を犯すことはない。
 南北当局者に言えることだが、弔問外交を南北対話再開の契機にする英知と度量を示してもらいたい。
 それが金大中元大統領と盧武鉉前大統領の功に報いる道でもある。

 個人的なことを付け加えれば、私が駆け出し記者時代の1973年8月に金大中拉致事件が起こり、いわゆる「政治的な決着」まで取材に駆け回った。
 それだけに金元大統領逝去を聞いて多くのことが思い起こされるが、日本人拉致事件もその一つである。北朝鮮は曖昧な「政治的な決着」を非難したが、他面で、日本は拉致に甘いとの歪んだ認識が生まれ、後の日本人拉致につながった可能性があったと今にして悔やまれる。


.
河信基
河信基
男性 / A型
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
検索 検索

過去の記事一覧

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

コンタクトレンズで遠近両用?
「2WEEKメニコンプレミオ遠近両用」
無料モニター募集中!
いまならもらえる!ウィスパーWガード
薄いしモレを防ぐパンティライナー
話題の新製品を10,000名様にプレゼント
いまならもらえる!ウィスパーうすさら
薄いしモレを防ぐ尿ケアパッド
話題の新製品を10,000名様にプレゼント
ふるさと納税サイト『さとふる』
11/30まで5周年記念キャンペーン中!
Amazonギフト券1000円分当たる!
ふるさと納税サイト『さとふる』
お米、お肉などの好きなお礼品を選べる
毎日人気ランキング更新中!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事