河信基の深読み

読者各位様:本「河信基の深読み」は順次、北朝鮮投資開発戦略研究所(2019年4月〜所長・河信基)の公式HPへ移行して参ります。

酒鬼薔薇聖斗・教育

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 長野県の産院が、61歳の女性が実の娘の子を代理出産したことを明らかにした。
 医師は「子宮がない女性は、実母による代理出産が最もトラブルが起こりにくい」と主張しているようだが、倫理観に問題があるのではないか。

 日本学術会議の検討委員会は今年4月、代理出産を禁止し、依頼夫婦や医師にも罰則を科すべきとする報告書をまとめているが、妥当なものと言えよう。
 代理出産は、つまるところ「何でもいいから子供が欲しい」という親の欲望、エゴでしかない。

 子は、親のものであって親のものでない。固有の人格と人生があるからだが、それを無視して代理出産に走るのは、産まれてくる子供の幸せや権利を二の次と軽視しているためと批判されても仕方があるまい。
 いくら子は親を選べないとはいえ、度を越えた行為は社会が監視し、時には制裁を加えて防止すべきであろう。

 革命や改革は社会の進歩に不可欠だが、それが全て善とするのは、お調子者の戯言である。
 社会の根底を崩す行為が悪であることは、言うまでもない。代理出産はその最たるものである。

 母が子を産み育てるのは自然の摂理であり、同時に、人間社会を内的に支える親子の絆と倫理道徳の根本である。
 これが崩れたら、人間社会は生物学的にも、倫理道徳的にも崩壊してしまうだろう。

 先進国で代理出産が出てきたのは、偶然ではない。
 人間の価値を金銭やものに置き換える人間疎外が極端に進み、子という人間が親の慰みもの、つまりペット化しているからである。人権意識の発達などとは何の関係もない。

 娘の子を産む?
 医学をもてあそぶ犬畜生の所業と言うべきであろう。

 川口で寝ている父親を殺した中3長女は、「人に合わせ、人から嫌われないように生きていくのに疲れ、耐えられなかった」と供述していると言う。
 それで殺されたら、世の中に父親はいなくなってしまう。

 これまで社会で機能していた「殺してはならない」との命令規範が、揺らいでいる、もしくは無くなりつつあるのである。
 その意味で、動機が非規範化しているように見える。

 恐らく、反規範とまでは言えない。
 金銭目的ではなく、恨みつらみでもない。
 動機が曖昧なため、警察も苦労している。

 人に合わせることが嫌になったということは、自分を取り戻したい、自分らしくありたいということにつながる。
 父親を殺すことで、それを実現しようとしたのだろう。

 自分の生存を脅かす他を犠牲にすることは、正当防衛となる。
 今回のケースは、客観的にはそれに該当しないが、当人の意識、つまり主観的には該当する。
 妄想と言ってしまえばそれまでで、何の解決策も見えてこない。

 子供が不断に自己の存在を否定され、生きる意味を見失しなっている状況こそ、問題なのだ。
 家庭だけでは解決しがたくなっていることを、今回の事件は示していないか。

 「誰でもよかった」と、本屋で繁華街で駅構内で、見知らぬ人達をナイフや包丁でいきなり殺傷する事件が続発している。
 家庭で寝ている父親を刺した中3女学生もこの類型に含まれるだろうが、伝染病のように蔓延しているのは、犯人らの心の闇に共通したものがあるからであろう。

 ゼイの狙いは金銭などの物欲ではなく、人を殺傷することで何らかの精神的な欲求を満たすことにある。
 そうした不満や不安は無意識に沈潜しているので、ゼイも何なのか、十分に自覚していない。
 
 実はその種のストレスは、いつの時代にも人間社会である限り存在するのだが、倫理規範意識で抑制していた。
 ところが、現代社会はそれが崩れてしまっている。ゼイの部屋から猟奇的なビデオ、アニメ、マンガの類がしばしば発見されるのは示唆的である。

 10年前、「どうして人を殺してはいけないの?」と、社会に挑戦状を叩き付けたのは、14歳であった酒鬼薔薇聖斗であった。
 彼は透明化していく自分が生きている証として一連の殺傷行為を犯したと、犯行声明文で述べたが、社会はまだゼイを納得させる回答を示していない。
 日本の自殺者は年間3万人超だが、自殺も他殺も人を殺すことに変わりはない。

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 「動機なき殺人」が言われて久しいが、川口の中3女学生による父親殺害は、動機がさらに無機質化していることを示している。
 我々は、殺される覚えがないのに、ある日突然殺されかねない危うい時代に生きているのだ。

 警察で中3生は「目が覚めて、突然殺害はを思いついた。お父さんに『勉強しろ』と言われ、うっとうしいと思っていた」と、警察で供述していると報じられるが、これで殺されたら世の父親はいなくなってしまう。
 父親として当然のことを言ったに過ぎないのだが、それが通じなくなっているのだ。

 中3生は事件前日、英会話の追試を無断欠席するなど、多少ナーバスになっていたが、精神異常とは言えまい。
 精神科医や心理学者はまた人格障害とか発達障害とか後付けの理屈をこねるだろうが、「普通の人じゃないから」と仕分けし、人々を安心させる一時的な気休でしかない。

 イタリアでは78年に精神病院を廃止したそうだが、アメリカのように精神科医が繁盛し更に精神病患者が増えるのよりは、遥かに健全であろう。
 精神病名をやたら作り出し、変わった人をその他多数と区別するのは、実は巧妙な差別につながり、社会から寛容を奪って猜疑心を広め、ストレスを高めて新たな「精神病者」を産み出すことを、アメリカは実例で示している。精神医学には、人々を規格化し、個性抑圧や異端排除に利用されてきた前科があることも忘れてはなるまい。

 中3生の動機らしきものは、父親に自分を否定されたと思いつめた事である。
 「うっとうしかった」ものを消去すれば、リセットするように自己解放されると考えたのであろう。

 短絡的かつ身勝手であることは言うまでもないが、犯罪とはえてしてそういったものである。
 程度の差こそあれ、秋葉原の無差別テロなどと似通っている。両者とも「大変なことをしてしまった」と悔やんでいるが、人の命を軽視している点で、重要な社会的共通性が認められる。
 ただ、同じ中3生の殺人でも例の酒鬼薔薇聖斗にはそれなりの葛藤やプロセスがあったが、今回の事件はそうしたものが省略されている。

 人の命を軽視するのは、本質論的には、自分の命をもその程度のものとしか見ていないということでもある。
 痛いから死にたくはなかろうが、人生に夢や希望、様々な可能性があることには思いがいたらない、というよりも、想像出来ない。

 それは、勝組、負け組などと人生の意味や価値が年収に金銭化され、命にも値段がつき商品化される資本主義社会の末期的現象と言えよう。
 大量消費される商品に、個性などは不要であるからだ。

 もう一つ付け加えると、日本の青少年にとって不幸なことは、堕落した大人社会に対して異議申し立てをする場所や方法が年々狭められ、閉塞状態に置かれている事である。
 韓国の中高生のようにロウソクデモの先陣を切り、大人社会に活力を注ぐことが、出来ない。「はしたない」「子供が口を挟むな」と、保守に飼いならされた不甲斐ない大人たちに、押さえ込まれてしまうのである。
 その不満が内在化して鬱積し、特定の捌け口を求めて暴発するのが、韓国では殆んど見られない一連の青少年犯罪ではないだろうか。

 教員の採用・昇進を賄賂で決めた大分県教育委員会の組織ぐるみの犯罪は、社保庁同様に、教育委員会の是非論に発展せざるをえまい。
 一地方の問題ではない。食品偽装などと似た利権臭フンプンだ。いずれ表面化しようが、東京などでも都議らの口利きといった噂が以前から流れている。

 報道によると、大分教委の容疑者は、生徒に尊敬されていたが、教委に異動してから収賄の悪習に染まったと言う。
 要するに、官僚化し、生徒を導く教師ではなくなったのである。

 教育現場を汚すこんな教委は、百害無益である。
 教育大国のフィンランドには教委も文科省もなく、人材や予算を教育現場に集中させている。

 しかるに日本では、教委なる余計なものが学校の上に胡坐をかき、教育現場に出世主義や利権を蔓延らせ、足を引っ張っている。
 東京都教委などは何をとち狂ったか、右翼団体化し、日の丸・君が代で教師たちを絞め上げている。
 その上の文科省は、検定という名の検閲で、時代錯誤の軍国教科書を子供たちに押し付けようとしている。

 子供の非行が増え、教育レベルの低下が指摘されて久しいが、教育委員会と文科省の解体縮小から手をつけるべきであろう。
 苦しい国家財政の下、限られた教育予算を効率的に運用するためには、まず無駄を無くす必要がある。


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