河信基の深読み

読者各位様:本「河信基の深読み」は順次、北朝鮮投資開発戦略研究所(2019年4月〜所長・河信基)の公式HPへ移行して参ります。

日本人拉致問題

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北朝鮮が「9月の第2週以降」と日本との水面下交渉で確約した再調査報告書が先送りされ、一転、先行き不透明となった。
その原因について様々な憶測が飛び交っているが、答は日本側の最高責任者である安倍首相の言葉の中にある。

安倍首相は19日、東京都内の講演で、「中身のないものを報告してもらっても仕方ない。しっかりと確実な報告をしてもらいたいのが我々の要求だ」。
北朝鮮の報告が遅れた理由について語ったものであるが、北朝鮮との際どいやり取りが透けて見える。
安倍首相は「中身のないもの」と北朝鮮の報告について評しているが、報告を見ないで言えることではない。
つまり、水面下の局長級接触で内示された報告書を見ているのである。

菅官房長官は同日の記者会見で、「調査は全体で1年程度を目標としており、まだ初期段階。現時点でこの段階を超えた説明を行うことはできない」との連絡が前日に北朝鮮側からあったことを明らかにした。
初回報告の時期は未定で、詳細な説明を求めるとも語った。

しかし、この説明は矛盾している。
北朝鮮のソン・イルホ担当大使は共同通信とのインタビューで「報告はいつでもできる」とし、日本側がなかなか受け取ろうとしないことに不満を露にしていた。
日本側は「日本の世論を満足させる情報が含まれていないと困る」との立場を伝えている。
ここから浮かび上がってくるのは、北朝鮮は初回報告を内示し、安倍首相にまで上げられたが、不満足な内容であったため、正式な受け取りを拒否したということである。

日本人妻や北朝鮮でなくなった日本人の遺骨などが中心となり、安倍政権が重視する8人の拉致被害者の生存情報がなかったということであろう。
それについて北朝鮮がさらなる制裁解除を求めて情報を小出しにしているとの見方があるが、皮相的な見方である。
そうやって頭から疑ってかかると、過去12年間やって来たことの繰り返しになり、永遠に拉致問題を引きずることになる。
せっかく改善の兆しが見え始めた日朝関係も再び膠着状態に陥るだろう。

山谷新拉致担当相は「北朝鮮の報告書は精査してから家族会に見せる」と述べているが、図らずもそこに問題点が露呈している。
政府が政治的な判断を加えたり、都合の悪い部分に手を加えたりするのはもう止めて、有りのままに伝えるべきであろう。

北朝鮮の本音は日本人拉致問題を早く解決することであり、最高指導者が認めた以上、もう隠す必要はない。
8人の拉致被害者についての北朝鮮の調査はとっくに終わっている。
姑息な駆け引きは終わりにし、真実に向かい合う、それしかない。
石井一元拉致問題担当相が「横田めぐみさんがなくなっていることは外務省も知っている」と発言して物議を醸したが、感情論と外交は切り離すべきである。
昨日の内閣改造で拉致問題担当相が交代した。北朝鮮の特別調査委員会の第一次報告が今月末にも出されるというのに、アッサリと首になった。
重要閣僚でないということであり、安倍首相が言葉ほどには拉致問題に力をいれていないことを示している。

安倍首相は北朝鮮の調査報告にもそれほど期待していないとみられる。
「8人ゼロ回答」を含めてある程度結果を見越し、どうすれば世論にアピール出来るかと、政治的な対応を考えていることであろう。

「8人全員救出」と言葉は勇ましいが、本音は別にあるということである。
拉致問題は解決してしまえばそれで終わりであるが、解決しない限り政治資源として利用できる。
拉致問題のお陰で、当選3回、49才の若さで自民党幹事長に抜擢され、首相にもなった。今でこそアベノミクスが目玉となったが、それまで12年間、自己アピールの最大の場として活用してきた。

安倍首相としては、拉致問題があったからこそ「北朝鮮の脅威」を日本国民に実感として感じさせ、集団的自衛権行使容認の閣議決定を押し切ることを可能にした。
安保法制準備を控えてまだまだ利用価値があり、そう簡単にブルーリボンバッジを外すわけにはいかないのである。

高齢化する拉致被害者家族には過酷な現実だが、お涙頂戴の感情論は過去も現在も冷酷な政治に利用されやすい。

在日社会も拉致問題で大きく傷付いた。
朝鮮総連は元来、日本の革命運動に関わった朝鮮連盟への反省から、北朝鮮公民団体としての主体性を確立し、日本の内政に干渉せず、民主主義的民族権利の擁護を目的に創立された。
ところが、金正日国防委員長の過激な対南(韓国)工作に巻き込まれ、ごく一部の秘密グループが拉致問題に関わさせられた。
金正日国防委員長が2002年に小泉首相に拉致問題を認め、謝罪した直後、私は、女子中学生を拉致した蛮行が事実であった事に驚愕し、読売新聞に求められるまま、「痛恨の極み」とコメントしたことがある。
知らなかったで済ませられる問題ではない。

どこで間違えたのか、明確である。
在日運動の主体性確立を、北朝鮮指導部に盲従することと履き違えていたのである。
この問題は今も、核問題などで在日に突き付けられている。

北朝鮮のダメージも大きかった。
日本の植民地支配の被害者から拉致問題の加害者となり、主客逆転した感すらある。
実は北朝鮮の経済復興には在日社会がある意味で決定的な役割を果たしたが、朝日交易は止められ、今日の北朝鮮経済破綻の要因となった。

この点は殆ど見逃されているが、実は日本社会も傷付いたのである。
拉致被害者への同情が北朝鮮への報復感情となり、ナショナリズムを誘発し、右傾化の要因となった。安倍政権誕生はその象徴である。
これは日本社会を硬直化させ、韓国、中国との対立を招き、日本社会の未来に影を落としている。

各位がこうした袋小路から脱するには、時間と忍耐と途方もないエネルギーが必要である。
その鍵は、事実を直視する勇気と知力にある。
北朝鮮は5月に拉致被害者を含めた在北日本人の調査をすることで日本側と合意し、7月に約30人態勢の特別調査委員会を立ち上げた。
日本側は「国防委員会が国家公安保衛部を含む特別調査委に特別権限を与えたから期待できる」として8月末から9月上旬の第一次報告に期待し、安倍電撃訪朝説まで飛び交った。
結局、北朝鮮側から「もう少し時間が必要」との連絡が入り、今月の第二週以降にずれ込むことになった。

予想した展開であり、調査報告が出ればさらに日朝当局の思惑の違いが表面化し、もめることになろう。
過去12年間繰り返してきた光景であり、本質的には今回も何ら変わった点はない。

国防委とか国家安全保衛委と屋上屋を重ねているが、金正恩氏よりもはるかに絶対的な権限を行使した金正日国防委員長が拉致被害者調査を命じた当時の方が、調査はずっと徹底していた。
そのため、担当者らが期日に間に合わせようと横田めぐみさんら8人の死亡診断書など関連書類を作り上げた。慌てたため杜撰となり、日本側から日時や場所などの不備を数多く指摘された。

そうした不備は行政組織や事務慣習の違いから来るもので、最高指導者が認定し、謝罪した死亡という核心的事実が動くはずもない。
日本の行政常識では考えられないことも、北朝鮮では普通であり、そもそも死亡診断書を出す習慣がない。
重要任務に携わり、機密を知っているため日本に帰せない・・・云々と産経などは想像逞しく生存ストリーを作り上げるが、為にするフィクションである。

斉木現次官らのたっての要請で急遽準備して渡された横田めぐみさんの遺骨も、吉井鑑定人の鑑定書には「二人の別人のDNAが検出された」とあるだけであった。
しかし、細田官房長官は科学的な根拠もなく、政治的な思惑から「別人の骨」と断定し、問題をこじらせてしまった。
その結果、12年の歳月が無為に費やされ、被害者家族の高齢化が進み、「時間との勝負」になってしまった。

その意味で、元国家公安委員長の石田一氏が「もうとっくに亡くなっている。北朝鮮が一度、死亡を認定した人が戻ってくることはありえない」と述べたのは、十分に合理的な根拠がある。
被害者家族が「生きて戻ってきて欲しい」と望むのは家族としては当然の感情であるが、客観的には感情論の域を出ない。

北朝鮮の出方が読めないと嘆く向きがあるが、読もうとしないから読めないのである。
金正恩政権の狙いは単純明快である。拉致被害者を隠す理由は全く無い。経済困窮のおり、早く解決して日本の経済制裁を解き、経済協力を得たい、とその一点に尽きる。

かといって、日本側を満足させるために、死亡した8人を生き返らすことは出来ない。他の失踪者や在留日本人を一人でも多く探し出して、日本世論の理解を求めようと必死になっていることであろう。
実利追求の北朝鮮と家族感情に同調する浪花節的な日本世論との文化の衝突みたいなところがあるが、日本側が冷静さを取り戻さないと事態は一歩も進展しないだろう。

問題は、安倍政権の対応である。安倍首相や斉木次官らも基本的には石井氏と同様の認識を持っていると読めるが、政治的な思惑からそれを口に出せない。
もともと「支持率病」と揶揄され、政策よりも数字優先の迎合政治的な傾向があり、拉致問題を一貫して政権浮揚の政治資源と考えてきた。
「8人ゼロ回答」に対して政策的な大局から真実に向かい合うか、それともまた「北朝鮮は嘘をついている」と突っぱね、対北強硬派を演じて世論にアピールしようとするか、間もなく分かる。

安倍氏には従軍慰安婦問題や南京大虐殺問題など日本の戦争責任への意趣返しとして拉致問題を利用する傾向があり、悲観的にならざるをえない。
安倍首相の電撃訪朝説がぞろ飛び交っている。
当人が地元下関市での「正論懇談会」なるところで「横田めぐみさんたち8人を取り戻す。拉致問題は私のライフワーク」とテンションを上げているため、9月頃にもあるのではないかと一部で盛り上がっている。
私のところにも大手紙の記者が入れ替わり訪ねてくるが、「現在の日朝協議には戦略的な一致点がなく、一種の野合。訪朝は大きな冒険になるしかない」と言っている。

焦点は拉致被害者8人が本当に帰ってくるのか、どうかである。
換言すれば、02年の小泉電撃訪朝で金正日国防委員長が死亡と公式通告した8人が本当に生きているのか、という問題になる。

私は著書でも以前のテレビ出演でもこの話をズケズケしたのでマスコミは表向き敬遠するが、安倍首相が拘っている以上、避けて通れない。
この12年間、生存説が真しやかに繰り返し語られてきたが、どれもが、例の安明進元工作員をはじめ売り込み情報に翻弄されたストーリーでしかない。

だからこそ、北朝鮮が立ち上げた特別調査委員会が注目されるのだが、看板の付け替えでしかない。
安倍首相周辺は「李大河国家安全保衛副部長がトップだから期待できる」とざわめくが、おかしな話である。
日朝首脳会談に繋げ、日本でミスターXと注目された柳敬も国家安全保衛部副部長であり、今更何を?となる。柳は11年春、金国防委員長死去半年前に責任を問われて粛清されたが、この時点から何も変わっていないし、また、変わりようもない。
こうした事実を直視ないと、全ては空騒ぎで終わりかねない。

新味があるとするなら、調査対象を特定失踪者や日本人妻、残留孤児問題などに拡大したことである。
それはそれで一定の前進と評価できる。実は、08年の福田康夫政権下で合意されたものであり、拉致問題解決に現実的にアプローチする方途となり得る。

苦肉の策という面があった。
8人生存・帰国へと世論が感情的に偏ってしまっているため、他の要素を入れて、言葉は悪いが、水で薄めて冷まし、冷静に問題解決に当たろうと言うことである。
拉致・帰国者を100規模に拡大と報じる新聞もあるが、1800人に上る日本人妻とその子供たちまで探し出して世論を軟化させようとの作戦である。

北朝鮮側も心得ていて、全国津々浦々で日本人探しをはじめ、タブーとされる政治犯収容所まで要員が立ち入って一人でも多く増やそうと必死になっている。

しかし、肝心の安倍首相がぶれている。
8人全員生存・帰国を額面通りに信じているとは思えないが、これまで公約にしていたので、引っ込みがつかなくなっている。
そこに透けて見えるのは、支持率アップの思惑である。

集団的自衛権暴走で支持率がレッドゾーンの40%に限りなく近付いている。
40%を切り、ジリジリと退陣に追い込まれた第一次安倍内閣の轍を踏むまいと、目の色が変わってきた。
アベノミクスは息切れし、「第3の矢」は期待できそうもない。
残るは、拉致問題、小泉首相が40%台の支持率を70%まで急伸させた電撃訪朝しか思い浮かばないといったところであろう。

しかし、冒頭に述べたように、8人を連れ帰るのは絶望的であり、まかり間違えば世論の非難を浴び、逆効果になりかねない。

それともう一つ、外交的にはこちらの方がはるかに重大であるが、靖国神社参拝で生じたオバマ政権との溝が決定的になりかねない。
折しも北朝鮮ではミサイル発射が相次ぎ、金正恩第1書記が「在韓米軍基地への打撃を担う火力打撃部隊などに現地指導した」と労働新聞が伝え、朝鮮戦争61周年記念報告会で黄ビョンソ総政治局長が「ワシントンを核攻撃する」と演説している。
オバマ政権内ではそれを重大な挑発と捉え、韓国との間に結んだ、先制核攻撃を含む新抑止戦略の適用を検討するキナ臭い動きも出ている。

そうした中、仮に安倍首相が電撃訪朝に踏み切れば、北朝鮮が期待するように朝米を取り持つ役割を否応でも担わされることになるが、拉致問題しか見えていない現状では心許ない。
姑息な政略ではなく、拉致問題を超えた戦略が必要である。核・ミサイル問題を踏まえ、日朝国交正常化を視野に入れた明確な戦略がないと、場当たり的な茶番と化すしかないだろう。
ストックホルムで26日から3日間続いた朝日外務省局長級協議は決裂と伝えられたが、直後に合意と日朝がほぼ同時に発表した。
韓国側への事前通告は日本側が公表する直前であったと言うから、ギリギリのタイミングで歩み寄った事がうかがわれる。
日朝双方が重いリスクを背負った決断であった。

北朝鮮代表のソン・イルホ日朝交渉担当大使は30日に帰国途上のモスクワで「我々が誠実に努力してきたことを日本側も評価した」と述べ、日本側と一定の共通認識を持てたと評価した。
2002年から12年もマラソン交渉をしてきた日朝はそれなりの情報を蓄積共有し、落としどころを見定めつつある。

ただし、これはあくまでも事務レベルの話であり、政治的な思惑が混じるとややっこしくなる。
実際、安倍首相は同日朝、「拉致被害者救出の交渉の扉を開くことが出来た」と述べた。前日夕には、「北朝鮮が、拉致被害者が見つかったら帰すと約束したのは初めてだ」と記者団に語ったが、こうした高揚した気分で拉致問題を語るところに、今回の合意が茶番劇に終わりかねない危うさが潜んでいる。

拉致問題で首相になったも同然の安倍氏は「全員生存、全員救出」を公約して喝采を浴び、拉致被害者家族会にもそう約束してきた。
そのノリで北朝鮮の再調査を期待し、それ以外の結果は「嘘」「捏造」と撥ね付ける従来の立場に固執するようだと、これまでがそうであったように早晩、行き詰まる。

日朝の事務方はそうした事態を予測し、少しでも結果を出そうと、特定失踪者や日本敗戦後に朝鮮半島で亡くなった日本人の遺骨返還、日本人残留孤児、日本人妻まで対象を拡大し、「包括的全面的調査を行う」と知恵を搾ったのであろう。
政治が日朝友好の大局的見地から、感情論や予断を排して冷静に調査を受け入れ、決断できるか、それが問われる。

北朝鮮には最高指導者の金正日国防委員長が恥を忍んで拉致を認め、5人を帰す政治的な決断をした時点で隠す必要はなくなっている。
遺骨や書類の不備は日本のように細かな行政組織が整っておらず、個人の曖昧な記憶に頼って杜撰な対応をしたことによる。

今回、特別調査委員会設置を約束した北朝鮮はそうした不備を埋め、日本側が納得できるものを出そうとするだろう。
日朝双方が不都合な真実でも受け入れる客観的かつ科学的な姿勢を堅持することができれば、新たな進展が見られるだろう。

日朝が再調査に合意したのは、それぞれの切羽づまった事情がある。
食糧不足、外貨不足が国民生活を直撃して社会不安が高まり、深刻な政治問題化している金正恩政権としては、日本の制裁を解除させて経済支援を得たい。
そのために、可能な限り拉致問題で譲歩してこよう。

他方の安倍政権も集団的自衛権問題などで国民の不評を買い、政権運営がギクシャクしている。
拉致問題で結果を出し、何とか政権浮揚に繋げたい。安倍氏は小泉元首相を真似た電撃訪朝のシナリオも頭に描いている事であろう。

しかし、これが2002年と決定的に異なる点であるが、今回の日朝合意が東アジア国際政治に及ぼす影響は限定的である。
北朝鮮、日本ともに国際的な影響力が著しく低下しているからである。
そのため、互助会は言い過ぎだが、相みたがいみたいなところがあり、無茶はしにくい。

金正恩第1国防委員長は核問題で国際的に孤立し、米国はおろか、唯一最大の同盟国である中国の習近平主席とも一度も会談しておらず、完全に朴槿恵大統領の後塵を拝している。
日本との対話で韓日米中ロによる包囲網を揺さぶろうとしても、核にこだわる限り、立場を悪くするだけである。

安倍政権も歴史認識問題で韓国、中国と対立し、クリミア問題でロシアとも疎遠になり、東アジアで四面楚歌と言っても過言ではない。
一部に北朝鮮に急接近し、意趣返しをするとの見方もあるが、核問題を疎かにするとオバマ政権の怒りを買い、頼みの日米同盟に亀裂を生じさせかねない。
そもそも安倍首相は「北朝鮮の核・ミサイルの脅威」を集団的自衛権容認の第1の理由に挙げており、自己矛盾となる。

本質論で言えば、拉致問題は核・ミサイル問題とは別次元の日朝間の人道問題であり、自ずと独自の解決の道がある。
再調査進展と共に、拉致問題未解決を理由とした制裁は当然、解除すべきである。

日朝間の対話が金正恩政権を軟化させ、核放棄へと誘導できれば、日本外交史に記録される快挙となろう。
安倍政権も「戦争の出来る普通の国」に暴走する主要な理由がなくなり、東アジアの緊張は大分落ち着くであろう。

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