河信基の深読み

読者各位様:本「河信基の深読み」は順次、北朝鮮投資開発戦略研究所(2019年4月〜所長・河信基)の公式HPへ移行して参ります。

日本人拉致問題

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松原拉致問題担当相が内閣改造で交代したが、本人の能力不足から妥当なものである。
本人は、北朝鮮から何度も厳しく非難された事が自分を無視できなかった証拠、と実績のように挙げるが、それが無能の証であることに気付いていないことが、哀れである。

安倍政権以来、北朝鮮に対して喧嘩腰で対する悪習慣が流行しているが、外交とヤクザの喧嘩を混同しているのではないか。
その種の身勝手な外交姿勢が韓国、中国、ロシアとも対立し、日本が孤立する原因になっていることに、いい加減に気付くべきである。

松原氏の最大の失敗は、元料理人の藤本という貴重な対北朝鮮外交のカードをむざむざ使えなくしてしまったことである。
功を焦り、横田めぐみさんが生きていると思い込み、藤本を使って強引に交渉しようとしたのが、過ちの元である。

原発安全神話のような生きている神話で北朝鮮と交渉しようとしても、無駄なことである。
北朝鮮は横田めぐみさんらを死亡と正式通告しており、生きているものを死んだと言い張る理由も、メリットもない。
合理的に考えれば誰にもわかることだが、日本にはメディアを含め、隠しているとの非合理的な思い込みをガンとして捨てようとしない。
これは特殊日本的な情緒、文化であり、北朝鮮と話し合うのは事実上、不可能である。

拉致問題は日朝間で解決するのは難しい。
国際機関を通して、横田めぐみさんの遺骨再鑑定など、先ず事実関係から整理した方がよい。
その一方で、遺骨墓参、返還事業を進めながら、一歩一歩前進するしかあるまい。
日朝本協議を控え、日本のメディアが「北朝鮮が拉致取り上げに同意」と伝え始めたが、5日、北朝鮮外務省報道官は明確に否定した。
過去にも産経新聞などは根拠薄弱な憶測記事を流し、約束を破ったとか嘘をついたと因縁をつけて、いたずらに対立を煽り、協議を破綻させてきた。
今回は同じ愚を繰り返すべきではない。遺骨返還や墓参事業がすでに進んでおり、慎重であるべきである。

それにしても理解しがたいのは、北朝鮮が正式に通告した横田めぐみさんら八人について生存していると言いはり、相手側の話を聞こうとしないことである。
これでは交渉とは言えない。
冷静に考える時期に来ていることは間違いない。

生存しているならば、北朝鮮が直ちに返すべきは言うまでもない。
しかし、それを裏付ける証拠なり、信頼すべき情報はゼロに近い。

一部週刊誌は最近、野田首相がマスコミ関係者との懇談の席で二度生きていると言ったとか言わなかったとか伝えている。
逆に言えば、それしか頼るべき情報がないということである。
しかし、首相の耳に入る情報も脱北者や韓国からの二次情報でしかない。
北朝鮮とのチャンネルがないので、そうなるしかない。

松原拉致担当相は「死んだ事実がないから生きている」と述べるが、おかしな論法である。
北朝鮮側は日本側の求めで、横田めぐみさんの遺骨を渡している。

遺骨は偽物だったと発表したのは細田官房長官であったが、鑑定した吉井帝京大学講師は「焼いた遺骨の鑑定は初めてであり、特殊な試薬を用いたので誤差がある。科学的ではない」と英科学誌ネーチャーとのインタビューではっきり語っている。
つまり、細田氏は政治鑑定したのである。
未ただに鑑定書全文は伏せられ、吉井氏も警察庁科学捜査研究所に囲まれてしまっている。

この問題はタブー視されているが、極めて不合理であり、北朝鮮側に対して不誠実と言わねばならない。

日本のメディアは不確実なことばかり追わないで、そうした基礎的な事実関係を明らかにすべき責務がある。
政府が発表したから従うと言うのであれば、戦前の御用報道と何ら変わるまい。
生きていて欲しいと被害者に同情し、真実に背を向けるとしたら、ジャーナリズムとして自殺行為となろう。

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 松原拉致問題担当相が先月29日、「米国の声」放送との電話インタビューで自身が北朝鮮と対話する用意があると語った。
 姿勢は良いが、準備がどの程度できているのか。拉致問題は実は日本側の姿勢如何でいかようにも進展する問題となっており、その認識が不十分では意味のある対話はできない。
 「大規模人道的支援を提供」云々で釣ろうなどと、虫の良いことは考えないことである。
 
 松原氏は「今年を勝負の年」としているが、衰弱する民主党政権の現状を見れば、確かに、拉致担当相として存在感を示せる時間はあまりない。
 政治家として最後のチャンスにかける意気込みは理解できるが、気負い、もしくは、焦りが先立っていないか。
 
 「金正恩氏が勇気を持って真実をいうことを強力に要請する。 例えば今まで死亡と伝えられた被害者が生存していたと伝えてきても、私はあえて過去の対応を批判せずにこれを積極的に評価する」と言う。
 本人は何か大きな譲歩をした気なのかもしれないが、これでは北朝鮮は全く相手にしないだろう。
 
 松原氏は安倍政権時代以来の「横田めぐみさんら全員の生存、返還」を言っていると見られるが、北朝鮮は最近も「八人は死亡」と言っている。
 松原氏は「隠している」と思い込んでいる、あるいは、思い込まされているようだが、それは駆け引きの問題ではなく、事実認識の問題なのである。
 
 北朝鮮には金正日国防委員長が小泉首相に正式通告したことをいまさら隠す必要は何もない。
 松原氏はおそらく「重要な事実を知っているから、北朝鮮は出せない」と思い込んでいるようだが、それは、事実誤認というよりも、為にするフィクション、妄想の類である。
 
 北朝鮮は「日本は死んだものを生かして返せと言っている」と困惑しているが、それは本音である。
 中国、韓国、ロシアはそれを知っているし、ブッシュ政権時代の米六カ国代表のヒル氏もそのようなことを日本外務省に伝えたことがある。
 
 日本でも評論家の田原氏が「死んだことは外務省も知っている」とテレビ番組で公言している。
 確かに被害者家族の感情としては受け入れがたいであろうが、外交に私的な感情を持ち込むのは良くない。
 松原氏はそのことを冷静に考える必要がある。 
 
 拉致問題は日本の国内政治状況に利用され、解きにくくなっている。拉致問題を口実に軍拡が進み、周辺国との緊張が高まっている。
 民主党政権にそれを解きほぐす余力があるかどうか疑問だが、いずれにしても、金正恩新政権には不必要な秘密主義はない。
 松原氏は事実に基づいた外交に立ち戻るべきである。

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 野田首相、胸にブルーリボンバッジを付けている。
 横田夫妻ら拉致被害者の救済に全力を挙げるとの意思表示と思っていたが、票目当ての政治宣伝用だったようだ。
 
 と言うのも、やっていることが横田夫妻の願望を無視しているように見えるからである。
 安倍晋三氏が首相ポスト獲りのために「蓮池薫さんらの一時帰国の約束はなかった」と嘘を付き、拉致問題をこじらせた経緯については『証言 北ビジネス裏外交』(講談社)で指摘したとおりである。
 
 民主党政権になって新たな取り組みが始まると期待したのだが、安倍政権以来の失敗を繰り返している。
 そして、ついに拉致問題の象徴と言うべき横田夫妻から辛辣な批判が飛び出した。
 ブルーリボンバッジを付けて、らしく振舞っている野田首相はじめ政治家諸氏は横田夫妻の訴えに謙虚に耳を傾けるべきであろう。
 それが拉致問題解決を約束した政治家、いな、人間としての最低限の責務である。
 
 横田夫妻が安倍氏らに批判的な発言をしていることは、私もいつだったか報道ステーションなどで耳にした。
 週刊朝日(5月18日号)に活字になって紹介されているので見てみよう。
 
 昨年12月に金正恩氏が政権を継いだことについて、横田早紀江さんは
 「今こそ『被害者の命の安全を保障し、今こそ日本へ送還せよ』と北朝鮮に発信してください。国のトップが『平和になりましょうよ』という思いを伝えることが大事。野田首相が『北朝鮮へ一緒に行って談判しよう』と言うなら、私たちも一緒に行きます」
 と語り、滋さんも
 「これから交渉しようというのなら(金正日総書記死去への)弔意を表すべきだと思いました。物事が落ち着けば、今年後半には日朝間の動きが出てくるんじゃないか」
 「救う会」は制裁強化を求めるが、滋さんは懐疑的だ。
 「制裁制裁といっても全然解決していない。金正日(総書記)が亡くなって交渉のチャンスがめぐってきたのだから、(制裁を)緩めるべきです。強化すると、交渉したくないという意思表示になってしまう」
 
 高校無償化の一環としての朝鮮学校への補助金に反対する動きについても、
 「朝鮮学校の生徒には日本永住権がある。拉致を理由に朝鮮学校に補助金を出さないのは筋違いだと思う」(滋さん)
 「政治家に利用されてきた」(早紀江さん)
 との思いがあるという。地元県議や市議らに次々と記念撮影を求められた。
 「選挙の宣伝写真にするのでしょうが、ものすごく嫌なんです。情けなくて」
  早紀江さんは、
 「安倍晋三さんが総理になったときは、それはもう期待しました。すごい光が差し込んだ』と」
 と振り返る。が、安倍氏は約1年で首相を辞任した。
 「辞任を聞いて、グサッと刃物で刺されて傷つけられた気になった。少し腹が立ちました。期待が大きかった反動かもしれません」(早紀江さん)
 早紀江さんは、
 「国は、もう少し時間がたてば、私たちがみな年をとって身動きできなくなって、拉致など忘れられると考えているのではないかとさえ思ってしまう」
 と打ち明ける一方で、希望を失うまいともする。
 「元気な孫のヘギョン(ウンギョン)ちゃんとか出てきた。活動が意味ないものとは思っていないです」
 
 横田夫妻を裏切った安倍氏の大罪は何を持って償うのであろうか。
 同時に、西岡力「救う会」会長の責任も重い。横田滋氏が孫に会うと北朝鮮行きを望んだときに「北朝鮮に利用される」と妨害したのが西岡氏であった。その後も安明進・元工作員らの捏造情報を流して日朝対立をあおり、拉致問題解決を妨げてきた。 
 人権、人道問題を不純な政治的目的に利用してきた彼らの責任が問われている。
 
 野田首相は消費税で頭が一杯なのかも知れないが、胸にブルーリボンバッジを付けている以上は横田夫妻の思いを無視したり、踏みにじったりすることは許されない。
 北朝鮮に即時、無条件に行き、体を張って交渉すべきである。
 安倍政権以来の無責任外交と決別すれば自ずと道は開ける。
 
キャンベル国務次官補が7日、拉致問題解決に協力する代わりに、国際結婚が破綻した夫婦の子供の扱いを求めたハーグ条約を日本が締結することを求めた。
どちらも家族には切実な問題であり、当然である。

平沼拉致議連会長が「政治問題にさせるつもりはない」と逃げたのは解せない。
薮蛇と思ったようだが、理不尽に連れ去られる子供や親の心の痛みがわからないようだ。
家族会事務局長が「拉致は国家犯罪」と、いかにも自分だけが深刻で、他はとるに足らないかのように言う傲慢な口ぶりは、筋違いというものである。

アメリカくんだりまでいったところで、身勝手な話に耳を傾けるものはいない。
他を頼らず、北朝鮮に行って自分の力で解決することである。

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河信基
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