河信基の深読み

読者各位様:本「河信基の深読み」は順次、北朝鮮投資開発戦略研究所(2019年4月〜所長・河信基)の公式HPへ移行して参ります。

日本人拉致問題

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 中井洽元拉致問題担当相が今週末にもモンゴルで北朝鮮高官と極秘接触するという。
 国際社会では多元外交は当たり前。口先ばかりで何もしてこなかった安倍政権以降の停滞を打ち破る良い機会だろう。

 産経新聞が例のごとく揚げ足取りをしているが、安明進・元工作員の捏造情報垂れ流しと相まって、そうした後ろ向きの姿勢が拉致問題解決を妨げてきたことをそろそろ自覚する時期である。

 その産経が「複数の政府高官」(大体想像はつくが)の垂れ込みで報じたところによると「日本人妻の帰国問題に絞って協議する方針」「中井氏側は野田佳彦首相に極秘接触する旨を伝え、了承を得た」という。
 拉致問題一辺倒で失敗してきた安倍政権を反面教師にし、対北朝鮮が以降の幅を広げる試みは評価できる。日本人妻問題は重要な人道問題である。それをとっかかりに日朝交渉を動かし、拉致問題解決につなげていくのが合理的かつ現実的であろう。
 朝米協議で進展が見られる中、日本外交が北のウラン濃縮活動一時停止など核問題解決で存在感を高めるためにも北とのチャンネルを保持することは有効である。

 中井氏は17、18日の日程でモンゴルに渡航する方向で最終調整しており、交渉相手は宋日昊(ソン・イルホ)・朝日国交正常化交渉担当大使とみられる。
 中井氏は1月9、10にも野田首相の事前了承を得た上で瀋陽で宋氏と極秘接触した。中井氏は08年8月を最後に中断している日朝協議の再開と拉致問題の再調査開始を求めた。今回は議題を「日本人妻の帰国問題」に絞り、具体的成果を図る。
 北朝鮮は瀋陽会談直後の1月11、13日に労働新聞に09年に一時帰国した日本人妻の手記を掲載してシグナルを送っている。
 北が求める食糧支援と絡めれば進展が期待できよう。それが外交である。

 産経新聞は「このままでは拉致問題が置き去りにされる懸念もある」と水を差すが、寝ぼけているのではないか。安倍政権時から置き去りにされたまま8年も経過している現実を直視すべきである。
 また、「北朝鮮による政府内の攪乱工作との見方もある」と言うが、そうした他愛のない謀略説がこれまで対北外交の足を引っ張り、拉致問題を膠着させてきたことをいい加減理解すべきであろう。

 大震災・放射能問題・債務危機・貿易赤字拡大等々日本の厳しい現状は善隣外交復活を求めている。
 産経のように南京大虐殺否定で中国、従軍慰安婦否定で韓国を怒らせ、拉致捏造報道で北朝鮮を挑発する喧嘩外交は百害無益である。

 馬脚を現したと言うべきか。あるいは天に唾棄する愚行か。
 西岡力「救う会」会長がまたまた捏造に基づいて旧日本軍慰安婦を「身売り」「娼婦」と攻撃し、旧日本軍の犯罪行為を隠蔽、正当化している。

 仲間の産経新聞発行の月刊誌『正論』で「韓国よ、いい加減にせんか 危険水位を超えた『慰安婦』対日諜略」と、大物気取りの横着なタイトルで、得意のすり替え謀略論を披瀝している。
 内容は産経新聞と売文屋グループが繰り返し喧伝してきたもので、「日本軍が駐屯していた戦地に慰安所があり、慰安婦という女性らが存在していたことは歴史的事実だが、貧困による『身売り』・・・、公権力による動員や強制はなかった」と、女性の人権を鼻から無視する暴論を書き連ねている。
 西岡氏は以前から、従軍慰安婦を「カネ欲しさの娼婦」と誹謗攻撃してきた。

 それが旧日本軍の犯罪行為を隠蔽、正当化する詭弁であることは言うまでもない。
 旧日本軍はヤクザの舎弟企業のように民間業者を使って内外を欺こうとしたが、実態は、自己の縄張りの軍内施設で行わせ、軍票を配っている組織的な強制行為であった。
 人道に反する罪に時効はない。犯罪行為を庇う者は犯人隠匿となることを西岡氏は理解しているのであろうか。

 西岡氏が安明進・元北朝鮮工作員、実は現役の韓国情報部員とつるんで捏造情報を垂れ流し、日本世論を欺き、拉致問題を迷走させてきた事実については『証言 北ビジネス裏外交』(講談社)でも明らかにしてきた。
 それへの謝罪は一言もなく、従軍慰安婦問題でも捏造文を書く神経は尋常ではない。南京大虐殺についても「捏造」と公言するなど歴史観が歪んでいると見るしかあるまい。
 拉致問題も、人権意識からではなく、意図的に日朝関係を対立させる邪な目的から出発したのであろう。

 朝鮮南北を敵視する個人的感情が透けて見えるが、ソウルの延世大留学時のトラウマとの見方もある。
 一世代前の韓国では、外国人留学生を発音が悪いと笑い、仲間外れにし、恨みを買って反韓的人物にしてしまうことが少なくなかった。
 西岡氏もその被害者との同情論もあるが、個人的感情と公的発言を混同するのはいただけない。

 いずれにしても、歪んだ歴史観の持ち主に、拉致問題で北朝鮮を非難する資格はない、と言うべきであろう。

 拉致問題で首相の座を射止めた安倍さん、自民党内改革派から「首相経験者は次期総選挙候補から外す」と突き上げられ、必死に抵抗しているらしいが、反省を自虐的と心得てか、失敗から教訓を導き出す謙虚さ、賢明さに全く欠ける。
 見苦しい弁明はそれを改めて示した。

 安倍元首相、22日の産経新聞インタビューで、日米首脳会談後の記者会見で、ブッシュ大統領が「安倍首相は慰安婦問題で謝罪した」と発言したことに、「ブッシュ氏が記者会見でそう述べたが、会談ではその話は全く出ていなかった。そもそも日本が米国に謝罪する筋合いの話ではない」と、さもブッシュ大統領が嘘を言ったかのように責任転嫁。
 
 さらに、「首相官邸などを通して訂正を申し入れることはできなかったのか?」と聞かれ、「今、相当の時間がたったので言えるが、すぐに訂正を求めればよかった。ただ、共同記者会見で大統領が言ってしまったことについて、その場で『私はそんなこと言っていない』と否定するのも難しい。事後に訂正を申し入れるのは可能だったろう」。
 語るに落ちるとはこのこと。責任感がまるでないし、その自覚もない。
 http://sankei.jp.msn.com/politics/news/111123/plc11112300340001-n1.htm

 国会開会前の唐突な退陣表明も「小沢民主党代表が会ってくれなかった」と泣き言をいい、「不治の下痢」とかで緊急入院して説明もなし。
 いわば「現代型うつ」の魁だ。ピンピンしている今は嘘の上塗り。
 内省を自虐と誤解し、爺さんの戦争犯罪を正当化している限り、進歩なし。

 このような人物が首相になったのは、例の「五人帰国の約束はなかった」の嘘で国民を誤魔化し、拉致問題をこじらせ、反北朝鮮感情を浮揚力にした結果。それも国民が選んだのではなく、マスコミ世論と自民党内の事情で起きたハプニング。
 その人物が原発推進、TPP推進の従米保守派の旗頭となっているが、本当に大丈夫か、と他人事ながら心配になる。




 

 怪人二十面相でもあるまいに、時と場合に応じて活動家「救う会」会長、文化人「国際基督教大教授」の看板を使い分け、世論を欺いているのが西岡力さんである。
 北朝鮮に行った事も見た事も無いのに、安明進(元北朝鮮工作員、実は韓国情報部要員)とグルになって北朝鮮に行って見てきた様な嘘をついて家族会を欺き、産経などのマスコミや拉致世論を誘導してきたことは再三指摘したので、今では知る人ぞ知る公知の事となった。
 しかし、西岡さん、反省することを自虐的と心得てか、これまでの嘘について謝罪するどころか、知らぬ顔の半兵衛。手を変え品を変え世論を欺いている。

 拉致問題を人権侵害と憤慨し、家族会に同情している人々の多くは、西岡さんがもともと憲法や人権を軽視する戦前肯定的な国家主義的思想の持ち主であることは知らないだろう。
 知らないままに無意識の中で、拉致問題は「人権侵害」から「主権侵害」へと刷りかえられ、マインドコントロールされている。

 西岡さんの思想をはっきりと示すのが、産経新聞の雑誌『正論』12月号の妄想文「危険水位を超えた『慰安婦』対日謀略」である。
 都合の悪い反対意見を謀略、工作と言い換えて封殺しようとするのは被害妄想症の西岡さんの常套手段だが、同一文でも「韓国が日本統治下の『慰安婦』問題を蒸し返し、これまでになく深刻な状況に陥っている」として、その背景を分析ならぬ妄想している。
 
 周知のように韓国の憲法裁判所は今年8月、「韓国政府が日本に元慰安婦の賠償を請求する外交交渉をしないのは憲法違反」とする判決を下した。それを受けて韓国外交通商部は9月、2国間協議を日本に提起した。
 それに対して西岡さんは「1965年の日韓基本条約に伴う請求権協定で両国間の個人の賠償請求権は消滅している。韓国憲法裁判決は外交上の常識を否定する倒錯した論理」と、身勝手な理屈で噛み付いている。
 
 さらに「事態がここまで悪化したのは、支援団体などが『慰安婦は日本国が強制した性奴隷』という歴史の虚構を国際社会に蔓延させたことが背景にある」とし、持論の「従軍慰安婦は娼婦」を持ち出して、被害妄想的な反論をしている。
 「親北朝鮮左派勢力による息の長い反日・日韓分断謀略工作の結実だ」にいたっては支離滅裂、病気というしかない。

 さらに、「日本が事なかれ的に謝罪を繰り返し、慰安婦強制連行の虚構を放置してきたことが、謀略勢力につけ込む隙を与えてきた。虚構の排除策に早急に取り組むべきだ」と“提言”しているが、所構わず噛み付く狂犬かと、首を傾げたくなる。
 拉致問題で反対意見を「北朝鮮工作員」「反日」と排撃する手法とそっくりである。
 
 今の世の中、妄言は捨てるほどあるが、小賢しい西岡さん、「東京基督教大学教授」の肩書きを使って、「大学教授がそこまで言うのだから、何か根拠があるのだろう」と素朴に信じる人々を取り込もうとしている。
 歴史門外漢らの出鱈目歴史教科書を作った「つくる会」代表の藤岡さんも東大教授の肩書きを使ったから、名刺にもこれからは気をつけなければならない。

 問題は、西岡さんが「救う会」会長の肩書きを隠している、つまり、使い分けていることだ。
 詐欺師でもあるまいに、あれこれ使い分けながら人々をたぶらかすのはいただけない。
 
 拉致問題は人権侵害と憤慨する人々が、「救う会」会長が女性の人権を蹂躙する暴言を吐いていると知ったらどう思うだろうか。反発、黙殺、「拉致問題は主権侵害だから矛盾しない」と肯定する、の三つであろう。
 西岡さんの狙いは最後の肯定派育成であるが、一般的にはそれをマインドコントロールという。

 西岡さんが拉致問題に首を突っ込んだのは人権に関心があったからではなく、持論の国家主義的な主張に使えるネタと判断したからだとの指摘が以前から出されていたが、外れていない。
 捏造情報でも何でも使って拉致問題をこじれさせてきたのは、日朝友好を妨害する政治的な目的と結び付いているとみられる。
 彼らの邪な思惑に振り回され、無為に歳月を費やす愚はもう繰り返してはならない。

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 今朝、民放某局ニュースが「週刊朝鮮がピョンヤン市民の身上資料に記載された横田めぐみさんと同生年月日の女性をめぐみさんと推定した」と報じたが、肝心な情報―朝鮮名、血液型が異なることは報じない。
 安明進捏造情報垂れ流し以来の偏り報道であり、「めぐみさんは生きている」と視聴者を誘導する一種の情報操作であることに要注意。NHKは客観的、簡潔に報じていた。

 諜報戦はマスコミにも及んでいる。
 視聴者・読者はニュースを真に受けず、どのスタンスで報じているか、偏向はないか、常に脳裏においておく必要がある。

 7日付の「週刊朝鮮」は「ピョンヤンのハン・ソネはめぐみか?」との表紙タイトルで北の国家安全保衛部の05年作成の内部資料「ピョンヤン市民280万人の身上資料」の続報を大きく取り上げ、「横田めぐみと同生年月日の女性が約90人がおり、そのうち『ハン・ソネ』は夫が『キム・ヨンナム』で金日成大学に通う娘『キム・ウンギョン』と同居と記載されていた」とし、「めぐみの可能性がある」と推定した。

 韓国ではほとんど注目されておらず、日本を意識したセンセーショナルな推定だが、かなり無理がある。
 北朝鮮が死亡通告時に公表しためぐみさんの朝鮮名「リュ・ミョンスク」と異なり、何よりも血液型が一致しない。元夫のキム・ヨンナムは再婚しており、同居女性は再婚相手であるとみられる。

 いずれにしても、「家族会」らが生きていると主張しているめぐみさんの生死を確認する手掛かりができたことは間違いない。
 日本政府は拉致問題を解決する気があるなら、直ちに政府特使を派遣し、事実関係を確かめるべきであろう。再調査に合意している北朝鮮側も反対しないと思われる。

 問題は、日本内部にある。
 北朝鮮に行ったことも見たこともなく、又聞きと邪推で勝手なストーリーをつくり、吹聴してきた西岡力、荒木和博グループは衛藤衆院副議長らの訪朝にも反対しているが、現地調査で真相が明らかになり、自分らの嘘がばれるのを怖れているのであろう。
 
 横田めぐみさんの父、滋さんは6日夜、「必ずしも救出につながるものではないのかもしれないが、日本政府も強力に調べてほしい」と話し、母の早紀江さんは「少しでも本当のことが出てくればいいと思う。来年中には突破口が開かれてほしい」と訴えた。ならば、政府関係者の訪朝に反対する理由はない。
 拉致問題は外交問題に発展し、個人的な感情・利害の域を超えている。不都合な真実にも向き合う勇気が必要だ。


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