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一時は与党の次世代大統領最有力候補と黙されていた呉世勲ソウル市長が、器の小さい、つまらん人物であることを自らさらけ出した。
今日午前の記者会見で次期大統領選不出馬宣言をしたが、ソウル市の小学校に通う子供たちに無償給食を実施することに「国家財政を危うくする」と反対する狭い了見の持ち主であるから、大統領を狙うなどおこがましい。
日本では小学校の無償給食は当たり前だが、社会の未来を担う子供への愛情や福祉観が歪んだ政治家失格と言うべきであろう。
若さとイケメンで一時は女性層の広い支持を得ていた呉は、昨年の地方選挙で与党が惨敗し、ソウル市議会の4分の3と、区庁長の5分の4が野党に占められ、出す法案がことごとく反対に遭ってすっかりいじけ、人間までが限りなく小さくなっている。
ソウル市と市教育庁は小中高校生の30%に該当する低所得家庭生徒にのみ無償給食を実施する方針を示したが、最大野党の民主党市議会議員らが小学校低学年から中学生まで全面無償給食を施行することを逆提案した。
子供を貧困、富裕にわけ、給食を実施することが学校現場に格差を持ち込み、教育的に悪影響を及ぼすことは少し考えればわかる。
韓国の国家財政累積赤字はGNP比30%〜40%であり、2倍に達する日本に比べれば遥かに良い。
しかるに、保守系の市民団体・福祉ポピュリズム追放国民運動本部が全面無償給食実施に反対する住民投票をソウル市に請求し、80万余の署名簿を提出した。住民投票請求要件はソウル市有権者836万人の5%を超え、成立した。
それに便乗したのが市行政停滞で人気急降下の呉市長である。
今日、ソウル市庁別館での記者会見で全面無償給食に反対する住民投票参加をアピールした。
そこでハプニングが生じた。あわせて来年暮の大統領選挙不出馬宣言を行ったのである。
給食問題とは無関係だが、大統領選を意識した人気取りに給食問題を利用しているとの批判を浴び、わざわざ否定したのである。むきになって本音をさらけ出した点に、未熟さが見て取れる。
おまけに、住民投票で敗北すれば市長を辞任するかと問われると狼狽して曖昧にし、失笑を買った。
「今月24日に行われる住民投票は、私個人のことではない、国の未来がかかっている。全面無償給食は国家財政を破綻させる」と大見得を切った。
全面無償給食が国家財政を破綻?バカな。何を血迷ったのか。
これには余談がある。
李明博大統領が全面支持を表明し、与党に呉市長を支援するようにと檄を飛ばしたのである。
李大統領も存在感を示そうと焦ったと見られる。
これを機に大統領選挙の内政上の争点が一つ明らかになるであろう。
子供を、国民を食わせられない政権は存在する資格がない。
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