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北朝鮮の人口衛星打上を巡って日本の一部ではパニックが起き、「迎撃」などと迷走している。 |
日朝関係
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菅首相の意向を受けて中井元拉致問題担当相が北朝鮮の宋日昊・朝日国交正常化交渉担当大使と中国長春で極秘接触を行ったとの昨日の報道に対して「女と遊びに行っただけ」と否定する声もあるが、概ね事実であったことが確認された。 |
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菅首相が粘り越しを発揮している。何か秘策を巡らせていると思ってはいたが、電撃訪朝とは隅に置けない。 |
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前原外相が最近、「日朝間には拉致問題だけでなく、核、ミサイル問題もある。核問題は日本国民の安全に大きな影響を及ぼす」として、「核、拉致、ミサイル問題の包括的な解決を目指す」と発言した。
至極まっとうな発言だが、安倍政権以来、日本のた北朝鮮外交は感情論に傾き、「横田めぐみが生きていることを前提に、全員奪還を目指す」と難癖を付けて日朝交渉を意図的に停滞させてきた。
その意味で、前原氏の発言は、現実を冷静に見据えた合理性があり、注目される。
金正日総書記は小泉首相に横田めぐみら8人の死亡を通告し、その上で日朝ピョンヤン宣言を締結した。
これは動きようがなく、8人が生前している可能性はない。
安明進元工作員らの生存情報は虚偽であることが判明している。横田めぐみの遺骨については細田官房長官が「本人のもではない」と発表したが、これは政治的な発言であり、吉井鑑定人が英科学誌「」ネーチャー」で述べているように、遺骨は本人のものである可能性が高い。死亡診断書など北朝鮮が提供した資料には不自然な部分が多いが、実務上の混乱からくるものであり、死亡そのものが動くことはなかろう。
安倍元首相が北朝鮮に密使を派遣したことも判明しており、細田元官房長官らと組んで拉致問題を政権浮揚に利用した可能性が高い。
福田内閣時代の08年8月の日朝実務者協議で、拉致被害者の再調査に関する委員会設置を約束したが、9月の福田内閣退陣表明で北朝鮮は調査の「延期」を通告した。福田内閣が安倍政権の「全員奪還路線」にこだわったことがこじれる要因となった。
前原氏の「白紙」発言がそうした弊害を断つものであるなら、評価できる。
政権交代した以上、自民党政権時代の虚偽外交にメスをいれ、日朝交渉を軌道に載せることは当然の要求であり、日本の根本的な国益にも合致する。
前原氏は1月11日の記者会見で、日朝協議の再開を目指す考えを明らかにし、再開条件について日朝ピョンヤン宣言を踏襲しつつ、「どのような形で議論に臨むかは白紙で臨みたい」と語っている。
さらに、「日朝間には核のみならず拉致問題、ミサイル問題などもある。6カ国協議の開催の是非にとらわれずに日朝の話し合いは行われるべきだ」と述べた。
前原氏は4日の記者会見でも、北朝鮮との直接対話に意欲を表明し、北朝鮮の朝鮮中央通信が8日付の論評をホームページに掲載し、「時代の流れと国家間の関係発展に合致する肯定的な動きに間違いない」と評価した。論評は10日、同社が昨年末に開設したホームページに掲載された。
日本側の対応次第で、拉致問題の全面解決は十分に可能であり、核、ミサイル問題解決の国際環境醸成にもプラスに作用しよう。同時に、日本外交の選択肢も広がろう。
前原氏は2月1日の衆議院予算委員会で過去に二度訪朝したと明らかにした知朝派でもある。
父親は境港出身で、国会議員になる前の1992年に訪朝し、国会議員となった1999年にも地元京都の在日企業が中国の工場を北朝鮮に移転をした後、工場完成式典に参列している。
対北朝鮮外交は無知と偏見に阻害され、停滞してきた。知朝派であることは対北朝鮮外交を担う重要視質の一つであり、その意味では前原氏は適格である。
繰り返すように、北朝鮮の体制崩壊はないが、政権交代は在りうる。
来る金正恩政権を改革・開放に誘導し、軟着陸させることが東アジアの平和と安定に不可欠であるとの戦略的な認識が必要である。
ポスト金正恩には軍事政権が登場する可能性が高いが、その場合、核放棄は夢物語となり、地域は核ドミノに向かう危険性すらある。
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前原外相の訪朝説が永田町で飛び交っている。
八方ふさがりの日本外交が活路を開くにはそれしかないが、前原氏にそれだけの見識と度量があるか、それが問われる。
前原外相は今年になって2年半途絶えている日朝対話再開に意欲的な発言を繰り返している。
4日の記者会見では「拉致、ミサイル、核といった問題で、2国間で話ができるような状況を作ることが大事だ」と述べた。
11日にも「日朝間には核のみならず拉致問題、ミサイル問題など他の問題もある。6カ国協議の開催の是非にとらわれずに日朝の協議が再開されるが望ましい」とし、日朝ピョンヤン宣言を踏襲しつつ、「どのような形で今後議論に臨むかは白紙で臨みたい」と一歩踏み込んでいる。
さらに、15日の韓国訪問で、金星煥外交通商相が「北(北朝鮮)日の前に南北対話があるべきだ」と注文を付けられたが、記者団に「(南北優先が)前提だが、何らかの(日朝の)接触はあり得るかもしれない」と語った。
いずれも至極まっとうな発言である。
北朝鮮の朝鮮中央通信も8日の論評で前原外相の4日の発言を「肯定的な動き」と評価した。中国の武大偉朝鮮半島問題特別代表も「歓迎する」とコメントしている。
特に、「白紙で臨みたい」との発言は注目される。
安倍政権以来、不純な政局的思惑から拉致問題を全面に押し出し、それしかないかのように独善的に対したことが日朝協議破綻の最大の要因である。安倍政権は「横田めぐみらの生存を前提に、被害者全員の奪還を目指す」と、死者を生かして返せと言わんばかりの非常識な条件を北朝鮮に突きつけ、交渉を意図的に破綻させ、制裁に舵を切った。それが6か国協議にも悪影響を与え、北朝鮮の核実験へと最悪の結果を招いた。
韓国、中国、ロシアに加え、米国もそうした日本の頑迷な姿勢に眉を潜めてきた。
「横田めぐみ、有本恵子さんらは生きていない」裁判」でも指摘したように、今や日本国内でも田原総一郎氏が「外務省幹部も知っている」と横田めぐみ、有本恵子らの死亡事実をテレビで公言するなど、外交に個人的な遺族感情を持ち込むことを批判する声が高まっている。
前原氏がそうした経緯を理解し、大局的戦略観から「白紙」と言うのなら、一つの見識と言うべきである。
だが、安倍政権のように拉致にこだわるのなら、得るものは何もないことを知るべきである。
前原氏にはネオコン的な発言が目に付き、尖閣問題での迷走、韓国紙の毎日経済との新年インタビューで「韓国と安全保障分野でも同盟関係を結ぶことを望む」と述べ、外務省国際報道官室が3日に「日韓同盟には言及していない」と訂正を申し入れるなど、思いつきからブレる傾向がある。今後の展開を注視したい。
電撃訪朝は、小泉元首相の訪朝に勝るインパクトを与え、日本外交の幅を決定的に広げることは間違いない。
南北対話が膠着状態にある中、それを側面的に促進する役割を果たし、結果的に半島と地域の緊張緩和と安定に寄与しよう。
米国も南北対話を望むしかない状況にあり、黙認の形でも了解すると思われる。
問題は、日本国内にそれを許容しない政治勢力が根強く存在することである。
北朝鮮元工作員、実は韓国情報部員の安明進の誤情報の影響はまだ根強く残っており、その代表格の産経新聞は「拉致問題は日本にとって重大な人道、主権問題である。・・・不用意な発言では拉致問題の解決も、日米韓の結束も損なってしまう」と、何の反省もない旧態依然とした謬見を主張している。
そうした障害を克服できるか、政治家としての度量と行動力が問われる。
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