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藤城清治ファンのページ
藤城先生の美しい世界をご紹介しています。少々マニアックな内容ではありますが、お楽しみいただければ幸いです。

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福島大熊町の作品 完成

藤城先生が、放射能防護服を着て描いた作品が完成しました。
題名は「福島大熊町 原子力発電所 鮭がのぼる」。
どうかぜひ画面をクリックして、拡大してご覧になってみてください。
 
※これは現在、広島の版画展会場で無料公開されているもので、
地元の友人に依頼して撮影していただきました。
Mさん、本当にどうもありがとうございますm(_ _)m
 
 
イメージ 7
 
原発から程近い立入り禁止区域がモチーフです。
人気(ひとけ)の無くなった地域にもかかわらず川には鮭が遡上してきて、
汚染された地にも新しい命が生まれています。
「再生」。
まさしくこれこそがこの作品のテーマでしょう。
そして、遠くの海には白波。
もしやこれは津波でしょうか。
さらに右側には、宮沢賢治の言葉で、
「世界がぜんたい 幸福に ならないうちは 個人の幸福は あり得ない」。
ここに、先生の強いメッセージが感じられます。
 
 
 
ここからは再掲になりますが、
こちらはアトリエに貼り出された下絵です。
イメージ 1
 
 
 
防護服姿でスケッチをする藤城先生。
何度見ても、尋常ではありません。
イメージ 2
 
 
 
福島原発。
イメージ 3
 
 
 
この建物の詳しいことは分かりません。
津波か地震そのもので崩壊したと思われます。
イメージ 4
 
 
 
これが鮭の遡上してくる川。
一見なんの変哲もないこの小川に、藤城先生は命の力強さ、神秘を見出されたんですね。
イメージ 5
 
 
 
影絵劇「銀河鉄道の夜」のラストシーン。
賢治の、今回の作品と同じメッセージが現れます。
イメージ 6
 
 
 
・・・今回の作品には、こびとも猫もいません。
でも決して誰もいないのではなく、小さな、しかし力に満ちた生命が描かれています。
もしかして、先生は新しい作品世界にたどり着いたのでしょうか。
 
藤城先生は、何かに取り付かれたかのように被災地を描き続けています。
鬼気迫るという以上に、もはや鬼そのものになってしまったようにさえ思え、
その姿に、畏れを感じずにはいられません。
 
 
 
◆過去記事「防護服姿でのスケッチ」
◆藤城事務所ブログ「福島大熊町の作品」
 
 
 
<追記(2012.12.22)>
総小判さんから、ドーム型の廃墟やその位置についての貴重な情報をいただきましたので、お知らせします。
 
ドームは大熊町水産振興公社の建物でした。
原発から出る温排水を利用してヒラメの稚魚を養殖していたそうです。
津波により破壊される前、元の形はこのようになっていたとのことですが、
今のあまりにも変わり果てた姿に言葉もありません。
イメージ 8
 
 
 
このドームは、福島原発から2キロ圏内の位置。
放射線量が高すぎて本来は近づけない場所だそうです。
ちなみに鮭の遡上する川は、地図にある「夫沢川(おっとざわがわ)」とのことです。
イメージ 9
 
 
 
そんなところまで、先生はいらっしゃったんですね。
イメージ 10
 
 
 
総小判さん、今回も重要な情報をたくさんいただき、本当にありがとうございました。
おかげさまで先生のスケッチがいかに困難なものだったのかを、再認識することができました。
 
 
 
 
 
 

  • 顔アイコン

    海の青さがねぇ…
    海は平常を取り戻したのに、陸はまだですかって
    いわれてるような気がします



    今、言葉を探していますので、今しばらくお待ちください

    ななパンダ

    2012/12/20(木) 午後 11:12

    返信する
  • この作品は、後世に向けても、貴重で、すして力強いメッセージ性のある作品になりましたね。作品や、写真、これらをみるたびにハナの奥がツーんとなるような気持ちです。。。
    これからの子供たちへ残す世界をなんとかしたい、そういう気持ちが強く思い起こされます。

    miniko

    2012/12/21(金) 午前 8:48

    返信する
  • 顔アイコン

    賢治の作品は現代にも通用しますよね。

    [ ゆく川の流れは ]

    2012/12/21(金) 午後 1:42

    返信する
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    新作のご紹介ありがとうございます。

    今までの震災関連作品と違って、こびとも誰もいないというのは、一種の不気味さを
    感じさせます。放射線のために誰も居られなくなったのを暗示させているようです。

    でもそこに魚が戻ってきたのは未来への明るい一筋を指し示しているようです。

    私が今までに見た映画の中で5本の指に入る名作と思っている作品の一つが
    「渚にて」という映画です。「渚にて」は核戦争による放射能汚染で人類が
    滅亡する悲劇ですが、そのラストシーンに「HERE IS STILL TIME ..BROTHER」
    というメッセージが映されます。
    「まだ、時間がある」と言える間にもう二度とこのような悲劇が起こらない
    世界にしなければならないと思いました。
    http://www.youtube.com/watch?v=l_o8vX8lGss

    [ 総小判 ]

    2012/12/21(金) 午後 3:12

    返信する
  • ななさん

    この海の青は印象的ですね。
    僕には津波も描いてあるように見えて、原画はどうなっているのか気になっています。
    もしそうなら、波の描き方が三たび変わったことになります。

    被災地の描き方や描く場所がどんどんエスカレートしていますが、
    先生はこのあとどうするおつもりなのでしょう。
    ちょっと心配でもあります(汗)

    トンチキプー

    2012/12/21(金) 午後 6:43

    返信する
  • 驚きました。。
    こういう色遣いになるんだ・・・
    なんかほんわかした色。かつてこうであったであろう
    平和な色と右の破壊された建物の対比がすごいですね。
    そして賢治のメッセージ。

    さすが藤城先生です。おそらくこれが使命と思ってつくってるように
    思いました。

    [ Catalina ]

    2012/12/21(金) 午後 10:14

    返信する
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    あのドーム型のヒラメの養殖場はどんなものなのか気になって調べてみました。
    どうやら原発の温排水を使ってヒラメを養殖する施設だったようです。
    津波によって破壊されたみたいです。
    http://www.yomiuri.co.jp/feature/20110316-866921/news/20110502-OYT1T00012.htm
    http://paru.weblogs.jp/blog/2011/05/%E7%A6%8F%E5%B3%B6%E7%AC%AC%E4%B8%80%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E7%99%BA%E9%9B%BB%E6%89%80-%E5%91%A8%E8%BE%BA%E4%BA%8B%E6%83%85-%EF%BC%94%EF%BC%92%EF%BC%91%E5%8F%96%E6%9D%90%E3%81%9D%E3%81%AE%EF%BC%93%E7%A6%8F%E5%B3%B6%E7%9C%8C%E6%A0%BD%E5%9F%B9%E6%BC%81%E6%A5%AD%E5%8D%94%E4%BC%9A.html

    (続く)

    [ 総小判 ]

    2012/12/21(金) 午後 10:50

    返信する
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    (続き)
    あの川は養殖場の近くを流れている小川のようです。

    元の姿
    http://is2.sss.fukushima-u.ac.jp/fks-db/pic/10085.001/images/10085.001.00044.jpg

    原発とかなり近いところでスケッチされたようで、驚きです。

    [ 総小判 ]

    2012/12/21(金) 午後 10:51

    返信する
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    追伸

    夫沢川という川のようです。
    http://paru.weblogs.jp/.a/6a0133f49b6c3a970b01538e3623c4970b-pi

    [ 総小判 ]

    2012/12/21(金) 午後 11:05

    返信する
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    minikoさん

    被災地を描いた傑作がまた1つ増えましたね。
    中でも今回の作品は最も強いメッセージ性が感じられ、言葉を失ってしまうほどです。
    先生の中には、想像もつかないほどの強い使命感があるのをひしひしと感じます。

    これから、先生はどこへゆくのでしょう?
    もはやこびとも猫も描かず、より奥へ、さらに核心へと迫る姿には
    近寄りがたいものがあり、
    怖くなってしまうのです。

    「もう充分です。だからそれ以上は踏み込まず、もうお止めになってください」というのが、
    きっと僕の本音です。
    このままでは先生がどこかへ行ってしまいそうで、怖いのです。

    トンチキプー

    2012/12/22(土) 午前 6:36

    返信する
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    じゅんさん

    やはりすぐれた文学作品には、普遍性があるものなのですね。
    賢治の作品の深さと、彼に対する先生の思いの深さの2つを、
    今回同時に感じました。

    トンチキプー

    2012/12/22(土) 午前 6:54

    返信する
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    とても観たかった作品です。掲載本当に ありがとうございます。 こびとが いないなんて 想像もしませんでした。 被災地に行き 様子を肌で感じた先生は 行動を止められなくなられてしまったのでしょうか。報道されない真の被災地を見てしまったら 走り出さずにいられないのでしょうか。メッセージ性の高い作品が 出来上がっていき 言葉にできない感情が 胸に 沸き上がります。 同時にトンチキプーさんの おっしゃるように 先生に生まれた感情が 心配ですね。 削除

    [ みく社長 ]

    2012/12/22(土) 午前 7:05

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    総小判さん

    この絵の不思議なな明るさと静けさは、何なのでしょう?
    なにかしら心に引っ掛かる違和感があり、不気味さにも通じるかもしれませんね。

    ふと臨死体験者が話す世界、つまるところの死後の世界を、思い出しました。
    先生は今回、そんなものまで彼の地に見たのでしょうか。
    そんな中に描かれた再生の象徴としての鮭はこれだけが生き生きとしていて、
    見る者にとって救いであり、希望でもありますね。

    「渚にて」の映像、ありがとうございます。
    残念ながらオリジナルはまだ見ていませんが、
    リメイク版の方を見たことがあります。
    それでも強い衝撃を受けました。
    赤裸々で救いのない物語なのに感動できる、不思議な映画でもありました。
    きっとカタルシスがどこかにあったんでしょうね。

    今もう一度映像を見て、オーストラリアの誰もいなくなった街並みのカットが、
    今回の作品と似ていると気が付きました。
    やはり、先生はあそこでそんなものを見て来たんですね。
    なのに再生をそれでも描くことができるなんて、これは凄いことではないでしょうか。
    藤城先生の底力を改めて感じさせられました

    トンチキプー

    2012/12/22(土) 午前 7:23

    返信する
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    みいさん

    平和な色と建物の対比、確かにこれはすごいですよね。
    まるで臨死体験の世界のような不思議な明るさと静けさの風景。
    強烈なインパクトとともに無常感のよなものさえ感じさせます。
    けれど、それでもそこに再生のメッセージを込めて鮭を描いた先生の、
    「生きる」ことへの執念にも似た思いに感動しました。

    一般の入院患者さんが作った俳句にこういうものがあります。
    「生きている 生きねばならぬ 生きられる」
    おそらくは病床で詠んだ句でしょうか。
    僕は今回の作品を見て、この俳句を思い出しました。
    まさしくこれが今回の先生のメッセージではないかと思った次第です。

    トンチキプー

    2012/12/22(土) 午前 7:41

    返信する
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    総小判さん

    貴重な情報をたくさんいただき、ありがとうございます!

    驚きの連続でした。
    ドームの元の形を見て、津波の威力の凄まじさを改めて痛感しました。
    しかもそのドームが原発から2キロ以内だったとは。
    そんな場所でのスケッチだったんですね。
    あまりにも近すぎます。
    藤城先生の執念を感じないではいられません。
    一方、先生や同行した方々の健康に、影響のないことを願うばかりです。

    教えていただいた情報と映像は追記し、ぜひ皆さんに知っていただこうと思います。

    重ねて、本当にありがとうございました。

    トンチキプー

    2012/12/22(土) 午前 7:56

    返信する
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    みく社長さん

    ご覧いただき、ありがとうございます。
    みく社長さんの思いに沿うことができてなによりです。

    おっしゃるように、先生はもう止まらなくなってしまったのかもしれません。
    この惨状とともに、それでも生きなければならないことを伝えたいという思いが、
    あまりにもお強いのでしょう。

    こびとのいない作品は、考えてみれば前作である、
    2作目の「南三陸町防災庁舎」もそうでした。
    http://blogs.yahoo.co.jp/lightandshadow7111/GALLERY/show_image.html?id=31549865&no=1
    折り鶴は描かれているものの、この作品が、メルヘンの要素がなくなる前兆だったようですね。
    もう先生は、そんなファンタジーな世界に戻って来ないのでしょうか。
    今後の新作が気になります。

    今回、作品に対する大きな感動ともに先生の烈しい思いに対する不安もありますが、
    もちろん一介のファンがどうにかできるわけでもなく、
    ただただ静観するのみです。

    トンチキプー

    2012/12/22(土) 午前 8:27

    返信する
  • ゆきまるさん

    はじめまして♪
    ご訪問とナイスをいただき、ありがとうございます。

    トンチキプー

    2013/12/29(日) 午後 1:20

    返信する

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