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			<title>BAR Light Stone☆</title>
			<description>　あなたはバーテンダーという言葉の意味をご存じですか？

　バーは止まり木、テンダーは優しい。

　　優しい止まり木という意味です

　バーにはバーテンダーがいるからこそ、優しさが生まれる。

　そんなバーでのひと時をあなたへ……。　　　</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/lightstonemaster</link>
			<language>ja</language>
			<copyright>Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.</copyright>
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			<title>BAR Light Stone☆</title>
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			<description>　あなたはバーテンダーという言葉の意味をご存じですか？

　バーは止まり木、テンダーは優しい。

　　優しい止まり木という意味です

　バーにはバーテンダーがいるからこそ、優しさが生まれる。

　そんなバーでのひと時をあなたへ……。　　　</description>
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		<item>
			<title>熱いネグローニ（２）</title>
			<description>　「ご主人様からお電話でございます」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そのウエイターをつかまえ、背後の男がネグローニの追加を頼んでいる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　どうせ遅れるという電話だわ。女は、背中にネグローニの男の視線をたっぷり&lt;br /&gt;
と感じながら、入口近くの電話機に向かった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　夫は八時過ぎまで手があきそうにないという。&lt;br /&gt;
　和食でも中華でも洋食でも、このホテルの好きな店に入って、先にやっててく&lt;br /&gt;
れ。いずれにせよ、新しい店に落ち着いたら電話をくれ、ということだった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　夫の会社は、このホテルの近くにある。&lt;br /&gt;
　イタリアの企業とデザイン提携している家具の会社の重役で、年中忙しかった&lt;br /&gt;
。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　待たされるのはいつものこと。&lt;br /&gt;
　女は腹を立てることもなく、そのまま洗面所に寄って化粧を直した。大きな鏡&lt;br /&gt;
に映った女の顔はいくらか上気し、首を動かす度に、小粒のダイヤが耳朶で微妙&lt;br /&gt;
にきらめいた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　女が席に戻りかけた時、背後のテーブルに新しいネグローニがきた。&lt;br /&gt;
　その男の視線を跳ね返すように、女は背筋をことさら伸ばして歩いたが、椅子&lt;br /&gt;
に腰を降ろす時、つい彼の方を見てしまった。&lt;br /&gt;
　その一瞬をとらえ、男はネグローニのグラスを彼女に捧げるようにちょっと上&lt;br /&gt;
げ、白い歯を見せた。女はどぎまぎしながら、椅子を自分に引き寄せ、急いで目&lt;br /&gt;
の前のシェリーに手を伸ばした。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　女は、たった一度だけ、ネグローニを飲んだことがある。イタリアのミラノへ&lt;br /&gt;
商用で行く夫に同行しての、その旅先でだった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　夫は商談で多忙を極め、女はその日も午後のミラノの街を独りでほっつき歩い&lt;br /&gt;
た。&lt;br /&gt;
　レオナルド・ダ・ビンチの壁画を見、モンテ・ナポレオーネ通りのブティック&lt;br /&gt;
をひやかし、ディアツ広場でひと休みしていた時のこと。陽気でハンサムな、イ&lt;br /&gt;
タリア人の典型のような若い男に声をかけられた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　最初は、街角のバールで彼とビールを飲んだ。&lt;br /&gt;
　女は、達者な夫と違って、イタリア語はほんの片言しかできない。しかし、身&lt;br /&gt;
ぶり手ぶりも加え、結構話も通じて、思いがけず楽しい時間が持てた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　やがて二人は、バールからカフェへと店を移った。そして、そこで男にすすめ&lt;br /&gt;
られて飲んだのがネグローニだった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ネグローニは、イタリアの古都フィレンツェで生まれたというカクテル。&lt;br /&gt;
　カンパリとスイート・ベルモットとジンを混ぜ、ロック・スタイルで飲む。フ&lt;br /&gt;
ィレンツェのネグローニ伯爵が思いつき、愛飲したことから、彼の名前がそのま&lt;br /&gt;
ま付いたのだという。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　アペリティフの傑作だというそのネグローニは、カンパリの鮮やかな赤がいく&lt;br /&gt;
らかくすんだ色合いで、味も複雑だった。甘いかと思うと渋く、渋いかと思うと&lt;br /&gt;
ほろ苦く、そして、舌にねっとりとまとわりついてくるような気もする。なんと&lt;br /&gt;
もヨーロッパ的というか、濃密で奥が深く、執拗な味だった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　女は、最初のネグローニを未知の味への興味から、二杯目はその味の深さに、&lt;br /&gt;
三杯目は舌への執拗な愛撫にひかれて飲んだ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ネグローニのグラスを重ねるごとに、女の体は熱く、柔らかくなっていった。&lt;br /&gt;
　ふと気がつくと、男の腕がいつか女の肩にまわされ、彼の指が彼女の耳朶をし&lt;br /&gt;
きりにまさぐっていた。その耳朶から、とろけるような快感が女の全身にひろが&lt;br /&gt;
っていく。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　いつの間にか女は、男のイタリア語を理解することを放棄していた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　耳元での彼のささやきを、カンツォーネの調べのように聞き、ネグローニの酔&lt;br /&gt;
いと耳朶からの酔いに、ただひたすら身をまかせていた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
        　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(3)へ</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/lightstonemaster/61759542.html</link>
			<pubDate>Sat, 02 Oct 2010 12:24:40 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>カクテルコンペティション</title>
			<description>９月５日&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
東京、銀座で某カクテルコンペティションが開催されました。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
バーテンダーを初めて、色々なお店で働き、年齢的にも遅くに初めて参加した全国大会です。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
･･････上位ではないですが、銀賞を頂きました!!!!&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
これからは、もっと上の賞を狙うべく、たくさんの全国大会に出場したいと思っております。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
写真もなく、コメントも少ないのですが、ご報告までに･･････。</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/lightstonemaster/61703609.html</link>
			<pubDate>Thu, 16 Sep 2010 00:47:56 +0900</pubDate>
			<category>ノンフィクション、エッセイ</category>
		</item>
		<item>
			<title>熱いネグローニ（１）</title>
			<description>　「ネグローニを」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　背後から、酒を注文する男の声が聞こえた瞬間、女の細い肩がびくりと動いた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ネグローニ！女は口に運びかけていたシェリーのグラスを、思わずテーブルに戻した。&lt;br /&gt;
そして、自分の胸の鼓動に狼狽しながら、恐る恐る首を回し、声の主をうかがった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　女の斜め後ろのテーブルからウエイターが立ち去り、そこにはビジネスマン風の男が独り、椅子に深く腰を降ろしていた。日に焼けてか、浅黒い引き締まった顔が精悍で、いかにもやり手風の男だった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　よかったわ、いやな感じの男じゃなくて。それに、うんと大人だし……。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　女はなんとなくほっとしながら、自分の酒のグラスを持ち上げた。そのグラスから匂ういつものシェリーの馴染んだ香りが、彼女をいっそう安心させた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　いい匂いのするシェリーをひと口飲むと、女は腕時計をそっと覗いた。六時四十五分。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　夫との約束の時間を十五分過ぎている。今夜も一時間以上も待たされることになるのかしら。女は半ばあきらめ気分で、またシェリーを少し口に含んだ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　月に何度か、女はこの都心の地下にあるバーで、夫と待ち合わせる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　二人で酒を飲み、食事をするためだった。十五歳も年上の男と結婚して八年。時々のこのホテルでの食事は、子供のいない二人の、結婚以来の習慣だった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　先ほどのウエイターが、バーテンダーから赤い酒の入ったグラスを受け取り、銀盆にのせて運んでいく。&lt;br /&gt;
　ネグローニだわ。反射的に女は体を強張らせた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「おまたせいたしました」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　斜め後ろでウエイターの声がする。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　東京のバーでも、ネグローニなんてカクテルを飲む男がいるんだわ。やはりイタリアででも覚えたのかしら……。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　女は小さく首を横に振り、グラスに残っていたシェリーを一気に飲み干した。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「これ、もう一つください｣&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　通りがかったウエイターに、女はシェリーの追加を頼んだ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　背後から、氷がグラスに触れてなる音がいやにはっきりと聞こえた。女は自慢の形のいい脚をゆっくりと組み変え、それからゆっくりと斜め後ろに首を回した。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　男は、大きな氷と赤い酒の入ったがっしりとしたグラスを、目を細めて傾けている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そのグラスを口元から離した男と、女の視線がまともにぶつかった。慌てて女は目をそらしたが、瞬間、男がちょっと白い歯を見せて笑いかけたような気がした。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　夫と同年配かしら。カウンターがまだあんなにあいているのに、テーブル席にいるということは、やはり待ち合わせだろうか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ネグローニを飲みながら女を待つ男……。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　女はふいに耳のあたりに火照りを覚え、思わず耳たぶに手をやった。その指先にひんやりと、小さなダイヤのピアスが触れた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「どうもお待たせいたしました｣&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　女のテーブルに新しいシェリーが来た。彼女は少しきついが、このいい匂いのする黄金色のシェリーが昔から好きだった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ああ、やっぱりおいしい。この洗練されたスペインの銘酒にひきかえ、あのイタリア生まれのネグローニの味ときたら……。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　女がネグローニに毒づこうとした時、ウエイターが急ぎ足で近づいてきた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　　　　　　　　　（２）へ　　　　　　　　　　　　　　　&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　　　　　　　　　　　</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/lightstonemaster/61311971.html</link>
			<pubDate>Tue, 25 May 2010 19:23:42 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>心にしみるブラック・ベルベット（３）</title>
			<description>　「飲んでるかい？」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「飲んでるわ、白ワインをね」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　女は、安心して不機嫌さをあらわにし、さらに声をひそめて毒づいた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「シャンパンの出ない披露宴なんて、泡の出ないシャンパンみたいなものね。今時、まが抜けているわよ｣&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「まあ、二人とも再婚だから、はしゃぎすぎをいましめてるんじゃないの」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　男はそうとりなし、手にしていたビールのグラスをほしてから、さらりといった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「帰り、久しぶりに少しシャンパンを飲まないか」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　やがて披露宴が終わり、二人は同じホテルの地下にあるこのバーにやってきた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「シャンパンにするだろ?｣&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　男は当然のようにいった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「なんだか、今の気分にシャンパンは眩しすぎるわ｣&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　神経が尖っていた女は、ただ男の言葉に逆らってみたいだけだった。それを察してかどうか、「じゃ、ぼくにまかせて」と彼が注文したのが、このシャンパンと黒ビールのカクテルだった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「なんだか、独身でいることが悪いことみたい｣&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　女の二杯目のブラック・ベルベットも、残り少なくなっている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「そうじゃないさ。みんな、君のことが気になってきくんだよ。そういわれたからって、君は傷ついたわけじゃないだろ？」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「もちろんよ。今の生活が気に入っているし、結婚したいって、切実に思ったことなんか一度もないんですもの｣&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　それなのに、なぜあんなに神経がいら立ったのか。出口のない今の恋に、少し疲れているのかしら。&lt;br /&gt;
　女はゆっくりと、柔らかいベルベットの酒を空にした。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「君がそのつもりになれば、明日にでも結婚できる女だってわかってるから、みんな平気できくんだよ｣&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　男も酒のグラスを空にした。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「ところで、あなたはなぜ結婚しないの？」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「なぜって……」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「あなたなら、いくらでもお嫁さんのきてがあるでしょうに」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　女はお世辞でなく言った。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「そういえばわたしにも、あなたは一度もプロポーズしなかったわね。別れる時も、あっさりすぎるくらいあっさりしてたし」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「あっさりなんかしてなかったさ。ただ、さっきのシャンパンのせりふじゃないけど、当時の君は眩しすぎたんだよ。ふられても仕方ないって、あきらめがついたのさ」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　女は、いつものへらず口が返せなかった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　二人の前へ、新しいブラック・ベルベットが置かれた。男も女も、無言で三杯目のグラスを持ち上げる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「ぼくが結婚しないのは……」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　男はいったん言葉を切り、グラスの酒半分ほどを一気にのどに流しこんでから、前を向いたままぽつりと言った。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「君が、まだ独身でいるからさ｣&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その男の言葉が、優しいブラック・ベルベットと一緒になって、女の胸にしっとりとしみこんでいく。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｂｙオキ・シロー&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　　　　　　　&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/lightstonemaster/61122427.html</link>
			<pubDate>Tue, 06 Apr 2010 19:27:29 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>心にしみるブラック・ベルベット（２）</title>
			<description>　このブラック・ベルベットは、今世紀初頭、すでにヨーロッパで飲まれていたという。&lt;br /&gt;
　男がそう説明してくれたのだった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「じゃあ、結構古いカクテルなのね。でも、シャンパンと黒ビールなんて、なんかちょっと不似合いね｣&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　少しずつ消えていく泡を惜しむように、女はまたそっとグラスを口に運ぶ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「そこがいいのさ。上品なシャンパンと、どこか下世話な黒ビール。シャンパンが辛口の上等であればあるほど、うまくなるんだ」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「ミス・マッチの魅力ってところね｣&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「そうそう、ミス・マッチ｣&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　男はそういって、ブラック・ベルベットで口を湿らせてから、ちょっと遠い目をして言葉を続けた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「ま、僕たちは本当のミス・マッチで終わってしまったけど……」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「そういえば五年ぶりになるわけね、あなたに会うの｣&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「うん、五年ぶり。この前は、やっぱり今日のあの彼女が最初の結婚をした時だったからな｣&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　二人は、大学時代からの共通の友人が再婚したその披露パーティーの帰りだった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「あの時も、帰りにあなたと飲んだ?｣&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「なんにも覚えてないんだな｣&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　男は溜息まじりに苦笑した。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　女は、五年前のその夜、何人かの仲間たちと連れだって、やはりバーに寄ったことは覚えていた。&lt;br /&gt;
　しかし、その中に彼の顔があったかどうかは記憶に無い。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「あの時は披露宴会場でちょっと言葉をかわしただけ。帰る時は、君は僕のことなんか一顧だにせず、大勢の友達とにぎやかにパーティー会場から出て行ったよ」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　男はグラス三分の一ほどのブラック・ベルベットを一気に飲み干した。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「おかわり、するだろ？」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「え、ええ、いただくわ」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　女は五年前と今夜の心境の落差に気をとられながら、自分もグラスを空にした。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　かつて二人は、恋人同士の関係にあった。しかし、女は彼がすぐ物足らなくなり、たった半年ほどで別れてしまった。&lt;br /&gt;
　共通の友人が最初の結婚式をあげた五年前は、その別れからちょうど一年後のことだった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　あのころの私は、仕事と新しい恋に夢中になっていた。披露宴に同席した友人知人たちも、その多くがまだ未婚で、共通の楽しい話題が山ほど合った。&lt;br /&gt;
　&lt;br /&gt;
　それなのに五年後の今夜ときたら……。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　二杯目のブラック・ベルベットがきた。&lt;br /&gt;
　女はすぐグラスに手を伸ばし、優しいベルベットの感触を急いで味わった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「どうしてああみんな、結婚、結婚って騒ぐのかしら。三十で独身の女なんて、今は少しも珍しくないのに」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「それであんな仏頂面をしてたのか｣&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「だって会う人会う人、結婚は?　ってまずきくのよ」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　つい先ほど終わった披露宴は、肩の張らないビュッフェ・スタイルだった。&lt;br /&gt;
　ビールでの乾杯がすみ、いくつかの祝辞が述べられたあとは、新郎新婦もフロアに降り、くだけた雰囲気のパーティーになった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　久しぶりに会う懐かしい顔がいくつもあり、女も最初のころは弾んだ気分でいた。&lt;br /&gt;
　しかし、誰もが判で押したように、「結婚は?｣ときいてくる。「もらい手がないの｣などと、初めの内こそおどけていたが、次第にバカバカしくなってきた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　男たちは、「あまり選り好みしてるからだよ｣とか、「みろよ彼女を、もう二度目だぜ｣などと、新婦を引き合いに出してからかっている。女たちも「もうそろそろ落ち着いたら?｣「結婚っていいもんよ｣などとしたり顔で言う。&lt;br /&gt;
　特に彼女たちの「うちの主人が｣「うちの子供が｣を連発するおしゃべりには、心底うんざりしてしまった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　お愛想笑いに疲れ果てた彼女が、壁際で独り、苛立つ神経を持て余していた時、かつての恋人がすっと寄ってきた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　　　　　（３）へ&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　　　　　&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　　</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/lightstonemaster/60965747.html</link>
			<pubDate>Wed, 24 Feb 2010 18:56:16 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>心にしみるブラック・ベルベット（１）</title>
			<description>　「ブラック・ベルベットを二つ」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　男がバーテンダーに注文した。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ブラック、ですって？金色はまぶしすぎるとはいったけれど、よりによって陰鬱な黒だなんて、私へのあてつけ？女のささくれ立った神経が、さらにけば立つ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「きっと気に入ると思うけど｣&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　男は、横の女の方へ少し向き直った。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「甘ったるいのはイヤよ｣&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　女はカウンターに頬杖をついたままだ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「わかっているさ」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「そう。もの覚えがいいのね｣&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　女の言葉に苦笑を浮かべながら、男はきっちりと締めたシルバー・ホワイトのネクタイをちょっとゆるめた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　バーテンダーが脚のついた丈の長いグラスを二つ、カウンターの上に用意した。&lt;br /&gt;
　そして両手にそれぞれ酒の瓶を持ち、それを左右から同時に注ぎ入れる。と、グラスの中が、シュワッと激しく褐色に泡立った。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「黒ビール？あれ」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　思わず女が頬杖を外す。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「ああ、スタウトとシャンパン。もおあれで出来上がりなんだ｣&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「へえ、ずいぶんイージーなカクテルね｣&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　女の口調に皮肉っぽさガ戻った。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「お待たせいたしました。どうぞ｣&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　二人の前にブラック・ベルベットがきた。&lt;br /&gt;
　ほっそりと背の高いグラスの中、濃いビール色の酒の上に、これまたうっすらと褐色に染まった細かい泡が、三センチほど層をなしている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「とりあえず乾杯しようか｣&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「何に？目出度く再婚した彼女のために？」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　グラスの景色に生つばが湧くのを感じながらも、女は声を尖がらせる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「違うよ。久しぶりに会えた君と僕のためにさ｣&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　男の促され、女は彼と軽くグラスを合わせてから、それを静かに傾けた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　しっとりときめの細かい泡が、唇にふんわりと触れる。その気泡の層を割って、冷たい酒が口に流れこみ、ほろ苦く、なめらかにのどを滑り落ちていく。やがて鼻に、大好きなシャンパンの、あの華やいだ香りがゆっくりと戻ってきた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　なんて柔らかいの。女は目を細め、またひと口、そのなんとも口当たりのいい酒をのどに流しこんだ。&lt;br /&gt;
　スタウトのほろ苦さの奥に、シャンパンの深い味わいが感じられ、それが女のささくれ立った心に優しくしみていく。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「どう？うまいだろ？」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「ええ、おいしいわ。ブラック・ベルベットって名前、ぴったりね｣&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　女は素直にうなずいた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「よかった、気に入ってくれて｣&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　男はほっとしたように、自分もふた口目の酒を飲んだ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　　　　　（２）へ&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/lightstonemaster/60943357.html</link>
			<pubDate>Thu, 18 Feb 2010 19:19:36 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>魔酒シャンハイ（３）</title>
			<description>　その後のことは思い出したくもない。拒むも拒まれるもなかった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　男は無様に酔い潰れ、翌日の帰国便の機内でも、二日酔いでシートにへたり込んだままだった……。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　今日、黒豆に上海ルポの原稿をメールで送った。&lt;br /&gt;
　そして礼と詫びと、下心をたっぷりと混ぜて、夕食に招待した。&lt;br /&gt;
　黒豆は快く受けてくれ、このバーを指定したのだった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　紅いシャンハイを舐める男のまぶたに、あの深いスリットからむき出しになった白い太ももが、しきりにちらつく。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　まさか、今夜もまたあの青いチーパオで……。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　淡い期待を胸に、男は思わず、夢のスマロかホンキュの街かァ～と、古い歌を口ずさんだ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「おや、夜霧のブルース、ディック・ミネですね」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　老バーテンダーが顔をほころばせた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「いや、石原裕次郎だったと……」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「あれは戦後間もなく、ディック・ミネが歌って大ヒットした曲なんです」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　スマロは当時の上海の一大歓楽街、ホンキュは旧日本租界があった地だという。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「そうか、裕次郎はリメークだったんだ」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そこへ黒豆が現れた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ジーンズにひっつめのいつもの黒豆だった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ま、いいか、中身は変わらないんだから。&lt;br /&gt;
　男はいそいそと隣へ黒豆を迎えた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「あ、シャンハイですね。わたしも同じの」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そうこなくっちゃ。男が弾んだ声でシャンハイを注文すると、黒豆があっさりと言った。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「十五分ほどしたら、編集長も来ますので」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　えーっ、編集長が！？なんなの、それ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「なんでも近くにおいしい中華料理店が出来たとかで、二人を慰労してくれるそうです」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　あれは魔都と魔酒がもたらした幻の一夜……。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　すっかりぬるくなっている紅いシャンハイを、男はガブリと飲んだ。</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/lightstonemaster/60775046.html</link>
			<pubDate>Fri, 08 Jan 2010 04:16:30 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>魔酒シャンハイ（２）</title>
			<description>　取材は壊旧的なオールド上海を中心に進めた。かつて異国人が支配した租界地。&lt;br /&gt;
　その贅を尽くした古い洋館や邸宅が、お洒落なカフェや重厚な雰囲気のレストラン、バーなどに生まれ変わっている。&lt;br /&gt;
　&lt;br /&gt;
　一種、屈辱的な存在でもあったるう旧租界が、今や貴重な文化遺産として、現代に見事に活かされていた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　中国人のその懐の深さに、感じ入りつつのスポット探訪。&lt;br /&gt;
　&lt;br /&gt;
　黒豆のアシストぶりは上々で、仕事は予定以上にはかどった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　帰国前夜、男は旧フランス租界の洋館を改造したバーで、打ち上げをしようと黒豆を待っていた。&lt;br /&gt;
　&lt;br /&gt;
　ちょっと寄り道したいので、という彼女とはホテルの前で別れた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　昔の上海が魔都なら、この妖しい風味のシャンハイは魔酒だな。&lt;br /&gt;
　レトロな雰囲気が魅惑的なバーで、男は取材途中で覚えた甘苦い酒を、なんともいい気分で飲んでいた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　寄り道した黒豆はなかなか現れなかった。&lt;br /&gt;
　通訳不在ではひたすら飲むしかない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　何杯グラスを重ねた後だったろう。&lt;br /&gt;
　ようやく背後で彼女の声がし、男は緩慢に振り向いた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　&lt;br /&gt;
　ウソーッ！瞬間、男は声にならない奇声を発し、わが目を疑った。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　青いチャイナ・ドレスにぴっちりと身を包み、揃いの青いハイヒールをはいた、まるで別人の黒豆がそこにいた。&lt;br /&gt;
　ひっつめ髪もほどき、化粧も念入りにしてる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　酔眼を見開いたままの男の前で、黒豆は一回転して見せた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　青い絹の布地が、小ぶりの胸のふくらみと細い腰のくびれ、丸いヒップのカーブをくっきりと浮き出させている。&lt;br /&gt;
　そして両脇の深いスリットからは、思いがけず白い脚が太ももまで覗き見えた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「に、似合うよ。よくサイズがあったね」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　スリットを大胆にさばき、太もももあらわにスツールに上る黒豆、いや青豆を、男はどぎまぎしながら手助けした。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「オーダーなんです。こちらではチーパオというんですけど、急仕上げで注文すると、二、三日でつくってくれるんです」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　青いシャドーに彩られた艶っぽい目で、彼女は嫣然と笑った。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　これだから女は魔物。&lt;br /&gt;
　飲み続けていたくせに、口中がやたら渇き、男は魔酒シャンハイのピッチをさらに上げた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　　　　　（３）へ</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/lightstonemaster/60631993.html</link>
			<pubDate>Fri, 04 Dec 2009 04:40:12 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>魔酒シャンハイ（１）</title>
			<description>　灰色の髪の老バーテンダーが、グラスの上でシェーカーを傾けた。&lt;br /&gt;
　うっすらと紅い酒が静かに流れ出る。&lt;br /&gt;
　シャンハイという名前の古いカクテルである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　男はカウンターでそのシャンハイを待ちながら、今夜は絶対、絶対酔っぱらわないぞと、きつく自分にいいきかせていた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「お待たせいたしました」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　薄紅い妖しい香りの酒が男の前に置かれた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ああ、そう、この匂い……。&lt;br /&gt;
　男はちょっとくせのあるハーブの香りを吸いこみ、それからちびりとシャンハイを飲んだ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　シャンハイはベースの酒にダーク・ラムをたっぷり使う。これに薬草系リキュール酒アニゼットとレモン果汁、さらに紅いグレナデン・シロップを二滴ほど加え、シェークしてつくる。&lt;br /&gt;
　かつて中国の上海が東洋一の国際都市として栄え、魔都とも呼ばれた１９２０年代ごろに誕生したカクテルらしい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「この舌に残る微妙な甘苦さが，魔の風味というか、なんとも妖しげで」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　男はまたちびりとシャンハイを舐めた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「アニゼットのせいです。スターアニスという、中国原産のきついハーブが入っていますので。でもまだお若そうなのに、よくそんな古めかしいカクテルをご存じで」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　老バーテンダーの言葉に、男は苦笑した。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「いえ、もう中年の域に入ってますけど、ちょっと前、上海に仕事で行ってきまして、むこうで教えてもらったんです」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「なるほど。いかがでした？上海は」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「いやあ、聞きしに勝る近代都市で、浦東新空港に降り立った時から、もうそのモダンなビル群に驚かされっぱなしでした」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　男はルポタージュが得意のフリーライターで、今は独身だった。写真も撮れるため、各出版社から重宝されている。&lt;br /&gt;
　今回も情報誌の依頼で、旅行者のための上海ナイト・スポットをルポしてきた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「上海といいますと、わたくしどもの世代は混沌たる魔都というイメージが強くて」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「いや、ぼくもそうです。小説や芝居で知った昔のイメージが染みついてて」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　男は冷たい酒でわずかに舌をしめらせた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「でも旧租界のあったオールド上海には、その魔都の面影がしっかり残っていました」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　男は今、その上海に同行した編集者、黒豆という愛称の若い女と待ち合わせていた。&lt;br /&gt;
　大学時代、モーグルの選手だったという小柄な女で、入社時に雪焼けの名残で真っ黒だったことから、すぐその愛称が付いたという。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　情報誌の編集長は「猫のカツブシ、いや、マタタビだなあ」と、組ませる編集者が女であることを大げさに心配して見せた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「黒豆しか中国語が出来ないから付けますけど、うちの貴重な戦力なんですから、絶対ややこしいことにならんでくださいよ」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　冗談じゃない、と男は思った。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　小柄な黒豆はいつもジーンズとスニーカーを愛用。&lt;br /&gt;
　化粧っけもほとんどなく、髪もひっつめて後ろで無造作に束ねている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　あんな子供みたいな女、女に入んないよ。男は内心そういってやりたかった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「だけど彼女から迫ってきたらどうするわけ？俺、来るものは拒まずの主義だから」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「また自惚れて。ま、彼女に限ってそんな心配は一切ございません」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「でも人間、魔がさすってこともある」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「そんな時は四十男の分別で、断固、拒んでくださいよ」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そんなやりとりの末の上海行きだった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　　　（２）へ&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｂｙオキ・シロー</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/lightstonemaster/60599109.html</link>
			<pubDate>Thu, 26 Nov 2009 05:00:41 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>深夜のラスティ・ネール</title>
			<description>　目の高さまで上げたオールド・ファッション・グラスを、女はかすかに揺すった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ウイスキーの中の氷山に沿って、リキュールがとろーりとうねりを見せる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　彼もよくこうしてラスティ・ネールのグラスをかざし、ドランブイのうねりを眺めていた……。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ウイスキーの中で、花の蜜のような甘い香りが匂い立つそのグラスを、女はそっと口に運んだ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　甘苦く、冷たいラスティ・ネールが、じんわりと舌にひろがる。その濃密な風味に、女は思わず目をつむりながら、ゆっくりとのどに流しこんだ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「ラスティ・ネール、”錆びた釘”だなんて、おかしな名前ね」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　女は彼にそういったことがある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「うん。錆びた釘には、古めかしいとか、古風とかいう意味もあるらしいんだが」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「古風？ 頑固なあなたにはぴったりね」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　あの時、彼は少し苦笑しただけだった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ラスティ・ネールは、スコッチ・ウィスキーと、これまたスコットランド最古のリキュール酒ドランブイとのカクテル。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　なぜか彼は、このかなり甘口のお酒が好きだった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　スコットランドといえば、そうだ、彼はツィードのジャケットも好きだった。そして、それがまたよく似合った……。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　あの頃は、彼のラスティ・ネールにまったくつき合わなかったのに、今になって独りで深夜のバーで飲むなんて。女は日ごとに好きになっていきそうな甘苦いラスティ・ネールを、またそっと口に流しこんだ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　彼のあの頑固さが、少しだけ窮屈だった。ちょっと解放されたかったし、時にはあからさまに嫉妬もしてほしかった。&lt;br /&gt;
　だから、だからわたしは少々ハメをはずした……。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「君らしく生きたほうがいい」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　彼はそういって去って行った。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「そうね、そうするわ」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　思い出がまたひとつふえるだけ。女もあっさりとサヨナラをいった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　あの時、必死になって弁解すれば……。&lt;br /&gt;
　でも、いいわけしたり、すがるなんて、わたしの趣味じゃない。女の舌の上で、ラスティ・ネールが少しずつ苦味をましていく。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ラスティ・ネール、錆びた釘。もう彼の中では、わたしとの思い出はすっかり錆ついてしまっているのかしら。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　人影がまばらな夜ふけのバー。その静かなカウンターに独り止まっている女の耳に、男の懐かしいバリトンがよみがえってくる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　「この酒は、ナイト・キャップにもすごくいいんだ」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　そお、思い出のために飲んでいるんじゃないわ。ただ、ぐっすりと眠りたいから。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　女が、重いオールド・ファッションド・グラスを、細い指で持ち上げる。&lt;br /&gt;
　グラスの底によどんでいたドランブイが、またゆったりとうねりを見せる。&lt;br /&gt;
　そのよどみの中に、ぽつんと小さな水滴が落ちた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｂｙオキ・シロー</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/lightstonemaster/60478633.html</link>
			<pubDate>Wed, 28 Oct 2009 05:19:21 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		</channel>
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