エントランス
きらぼしの手のひら
「こちらで太陽を作っていると、聞いてきたんですが」
少年に声をかけられ、歳をとった博士はふりむいた。白いあごひげをなでる。
「もう作ってないよ。昔は作れたこともあったが、近ごろはとんと」
そう言って博士は研究に戻る。せっかくこのラボにやってきたのに、と少年は肩を落とした。
白い雲からのびた階段を窓の中から見た。青い空に浮かぶ球体のラボは、ときどき、そよ風に揺れる。
少年は、死んだ太陽しか見たことがなかった。今、空には、白い骨になった太陽が二つ、浮かんでいる。
昔は一つ、ぽってりと浮かんでいたらしい。
生きている太陽と死んでいる太陽が、二つで一つの対になって、追いかけっこをしていたそうな。
もう何年も前の、昔話。
新しい太陽を浮かべよう
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