遠い未来近い過去

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9、真実

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2人は、手を繋いで家に戻って来た。
 
どうしてか分からないけど、2人とも心が晴れ晴れとしていた。
 
「チョコラ、アップルティー飲む?」
「それ、美味しいのか?」
「美味しいわよ。」
 
晴海は、ティーカップに注ぎ、チョコラに手渡した。
 
チョコラは、素直に飲んだ。
 
「美味しい。これ、美味しい!!」
「良かった。気に入ってくれたみたいだね。」
「うん!」
 
チョコラに、いつの間にか笑顔が戻って来た。
 
それを見ると、晴海は、ホッとした。
 
「・・・はるみ。」
「何?」
 
チョコラは、コップを置き、真剣な顔で晴海を見た。
 
それを見て、晴海も、コップを置いて改まる。
 
「私の話、聞いてくれるか?」
「良いわよ。」
 
チョコラは、深呼吸をして話し始めた。

 

この国とは、次元も空間も違う場所に、小さな惑星が一つ存在していた。

そこには、小国が沢山あり、それを束ねる大国があった。
 
その国に、王と王妃、そして、もう直ぐ成人を迎える、双子の姉妹がいた。
 
1人は、『生と聖を司りし姫君』
1人は、『死と悪を司りし姫君』

2人は、似て非なる特性を兼ね揃えていた。

何千年かに一度あるかないかの、双子の誕生――

その時、来るべき未来があった。

2人は、とても仲が良かった。

しかし、成人を迎えた二人は、力を自動的に持つことになった。
それを、制御するため、2人は、ネックレスと腕輪を持つことになった。
 
その時から、2人は意識し合うようになった。
 
この力を持っているために、国が滅びるということを・・・
 
そこで、二人は、この国を出て行くことを決意した。
 
しかし、邪悪な存在が、1人の姫君を我が手にしようと、2人を追い続けた。
 
2人は、邪悪な存在と、闘いながら、次元も空間も違うこの国へ逃げようとした。
 
しかし、邪悪な存在は、強かった。
 
1人の姫君は、もう1人の姫君を庇い、命を落としてしまった。
 
もう1人の姫君は、その瞬間次元の穴に落ちてしまった。
 
姿も形も変え、この世界にやって来た。
 
 
「それが、チョコラ?」
「・・・そう。私は、姉妹である姉を助けることが出来なかった。」
「・・・」

晴海は、言葉が出なかった。

どうしたら、どの言葉を使えば、チョコラを、救うことが出来るのか、ううん、どんな言葉を使っても、チョコラは、喜ばない。
 
だから、晴海は、何も言わず、アップルティーを口に流し込んだ。
 
「・・・はるみ。」
「何?」
「私の話、聞いてどう思った?」
「えーっと・・・」
 
言葉が詰まった。
 
「信じてくれるか?」
「勿論!」
 
笑顔で、晴海は応えた。
 
「ありがとう。」
 
チョコラは、少しはにかんだ。
 
「でもさ、変よね。」
「何が?」
「狙っていたのは、もう1人の方でしょ?」
「そう、姉さん。」
「なら、何で、チョコラを狙う必要があるの?」
「それもそうだ。何かがおかしい。だって、私とは双子だが、髪の色ですぐ分かる。分かるはずだ・・・」


晴海は、夢の2人のことを考えた。

確かに、夢に出てきた人物も顔も姿も同じなのに、唯一、髪だけは違っていた。
 
それに、『私達を護って。』『未来はきっとすぐそこに』
 
一体、どういう意味だろう。
 
「はるみ?」
「何?」
「これからも一緒に・・・」
 
チョコラは、言葉が詰まった。
 
そう、何かを感じたのだ。
 
勿論、晴海も・・・
 
「はるみ。」
「ん?」
「はるみは、私が護る。護ってみせるから。」
 
チョコラ精一杯の言葉だった。

「何言ってるの?」
「えっ!?」
「チョコラは、私が必ずいるべき世界へ帰してあげる。ねっ?」
 
晴海は、チョコラをぎゅっと抱きしめた。
 
チョコラは、戸惑っていた。

もう大切なヒトを失いたくない・・・と。

                 《つづく》

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なるほど…チョコラはそうやって苦労してこの世界にやってきたんですね。

2007/6/11(月) 午後 7:14 aya**ringo*8


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