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即時抗告棄却決定文(1)
即時抗告棄却決定文(2)
即時抗告棄却決定文(3)
即時抗告棄却決定文(4)
即時抗告棄却決定文(5)
(3)本件擦過痕群の現場でのねつ造について
ア 三宅鑑定書•意見書は、(押)符号6の写真10の一部を拡大し、画像の輪郭線抽出処理を行うと(同鑑定書添付図15)、本件擦過痕群のうちの三日月型の痕跡(白色)には、白色部の濃度を低減させても、周りと同じ凹凸面が現れるだけであるから、同痕跡はガウジ痕(三宅鑑定書•意見書によれば、ガウジ痕とは、硬い突起物が路面を擦過し、表面がえぐられた痕跡をいう。後記イの大慈彌鑑定書も同旨)ではないと指摘した上、この痕跡は白墨などで描かれたものである疑いがあるとしている。なお、この三日月型の痕跡とは、確定判決が重視したL字型の痕跡とは別の痕跡であり、本件擦過痕群のその他の痕跡については、三宅鑑定書•意見書において指摘はない。
符号6の写真10
※参考に掲載
三日月擦過痕拡大
T字マーク拡大(警察がチョークでタイヤ位置を示したもの)
図15
イ そこで検討するに、確定判決は、本件擦過痕群を「ガウジ痕」と認定している訳ではなく、「アスファルト路面の表面を硬い物で削ったような複数の路面擦過痕が存し」、「(写真によれば)アスファルト舗装の表面の粒子が削られている状況が認められる」と認定しているところである。
これに対し、交通事故解析の専門家で、原審において裁判所の命により鑑定を行った大慈彌雅弘鑑定人は、三宅氏作成の平成23年10月2 0日付け 解析書(三日月型の痕跡の拡大写真が添付されている)も鑑定資料とした上で、本件擦過痕群はガウジ痕ではなく、スクレープ痕(幅広金属擦過痕)である、スクレープ痕は、転倒した車体から削り落とされた金属粉が路面に付着した場合に生成きれ、アスファルト路面上には傷を付けないとの見解を示し、写真では、えぐれた状況は認められなかったと述べている(大慈彌鑑定人作成の鑑定書及び同人の原審証言。以下、合わせて「大慈彌鑑定」という)。したがって、大慈彌鑑定の見解は確定判決の上記認定とは異なることになる。しかし、本件擦過痕群が本件事故により転倒した本件白バイの車体が路面と接触して形成されたものであるという点では、大慈彌鑑定も確定判決の認定も同じであり、大慈彌鑑定人は、その痕跡にねつ造等をうかがわせるような不自然な点は認めていない。
ウ さらに、大慈彌鑑定人は、ガウジ痕とスクレープ痕の区別は難しいとも証言しており、路面の表面に一切傷が付いていないと断言しているともいい難い。三日月型の痕跡についても、確かに、三宅氏が解析のための画像、処理をした後の画像である三宅鑑定書添付図15 (C)や前記解析書5頁下の画像を見ると、当該路面部分には表面には複数の突起が存在していて、「えぐれ」といえるほどの窪みがあるとはいえないが、これらの画像を子細に見ると、周囲の路面に比べて、突起が少なくなっていることは確認できる。また、(押)符号6の写真9を見ると、三宅氏のいう処理を行った画像ではないことを差し引いても、メジャーの目盛7〜8の上部に写っている痕跡及びメジャーの目盛3〜4の下部に写っている痕跡(緑→)(見取図イからエの間にあり、三日月型及びL字型の痕跡とは別のもの)については、表面の突起が少なく、平坦になっていることが確認できる。
符号6の写真9
※参考に掲載
緑矢印拡大1
緑矢印拡大2
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