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芸術家のそばで暮らすという事
しかも、その芸術家が後世にまでに語り継がれる大芸術家だとしたら
それはどんな生活なのだろう

華やかともちがう
豊かさ、、似ているけれどそんな言葉じゃない

芸術家の感性あふれる時間をともに過ごせるということ
それはどんな気持ちだろう

すごく満ち足りたようなイメージ
画家がみせてくれる世界をつぶさに観察することができるって、それはすごく特別な事じゃないかしら。

その気持ちをなんとか言葉にしたいのだけれど
これだという言葉が出てこない

気持ちはワカッテルんです
この本を読んでいた時の気持ちなんですから
とにかくしあわせなの

あっ、わかった、
私はあまりに庶民すぎて、
そういう生活にあてはまる言葉を知らないせいで表現できないんだ

本物の芸術
格調高いんだなぁ
いや、「格調」だって下衆な感じするな
ちがうな


去年、宮城県美術館で
ゴッホのひまわりがたった1点特別展示をされた時、
その絵の前に立った時の感動は忘れられない。


絵が生きているみたいだった

なんて素敵なんだ!!
ほんとうに素晴らしかった

ずっと絵の前にいたかった
離れたくなかった

そんな魔力の中で生活するということなのだ


この本は
マティス
ドガ
セザンヌ
モネ

4人の巨匠のそばで暮らした、友人、画材店の娘、家政婦、義理の娘が語り手となる4つの物語だ

彼女たちは画家を無条件で愛し心の底から尊敬する
画家が気持ちよく作品を書けるように心を砕く様子は、ほんとうに理解できるし
読んでいて私も一緒に画家と暮らしているような気分になれた。
それはとても穏やかで、知的で、争いのない世界だ

モネの章
義理の娘、ブランシュがモネから初めて声を掛けられる場面

唐突に名指しされて、ブランシュは体を硬くした。モネは、おだやかなまなざしを少女に向けた。ブランシュは今度は逃げずにその目をみつめ返した。
静かな湖面のような、風のない真昼の草原のような、澄み渡った目。ブランシュは思わず息を凝らした。
この目が、この世界のありふれた風景を、あれほどまでに鮮やかにみてとるのだ。なんという目だろうか。この目に映った自分は、いったい、どんなふうに見えているのだろうか。

想像してみてください
あの美しい睡蓮を描いた画家がその同じ目で自分を見つめたとしたら、
それは恍惚だろうなぁと思う訳です。

いつまでも、先生のお側にいる。家族みんなで笑いながら、大きなテーブルを囲んで。そして、もっともっとたくさんの作品を先生に描いていただく。お邪魔にならないようにそのお手伝いをして、後世に伝えられるような名作を誕生させるのよ。

後世に伝えられるようなな名作
その後世でモネの絵を見ているのは私たちだ。

こんな風に画家たちは生活をし、絵を描いていたんだなぁ

本の中で紹介されている絵をWEBで検索してみる
どれも本当にすばらしい


いい絵だなぁ


何がいい絵か
それは、うんちくではなく、感性で決めてよいと思う

絵の知識がなくても、好き、嫌いはわかる
それから、何も感じない絵

何も感じない絵 というのがあって 当たり前なのだということも、
この本を読んでわかった

あ〜ヨカッタ

巨匠たちの絵は多くの人から賞賛を得ている絵なので、もちろん素晴らしに決まっているのだけれど
やっぱりすごいと思いました

画家たちの日常を読んで、絵画がとても身近に感じて、とても嬉しかったです。

画廊巡りをしてみたくなりました
まだ誰も発掘していない、大巨匠を見つけたりして!
…みたいな期待なんかも楽しいかも

いろんな絵を見てみたいと思いました。


セザンヌ
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マチス
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雪猫 大山淳子

雪猫 大山淳子
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捨て猫のタマオは人の言葉がわかる。
そのタマオが、自分を拾ってくれた理々子に恋をするお話。

まぁまぁ、そうバカにしないでおくれなさいな。
なんか現実社会に息苦しさを感じる最近、
「無垢」的ものに触れたいという欲求がこの本を手に取らせたんだなと思う。

猫のタマオが物語を綴るこの本。
大山さんは想像力を酷使する。
さすが、作家さん。
いかにも猫だなぁと思わせるところが愉快だ。

夏目漱石の「吾輩は猫である」は、漱石が書いたのではなく
猫が漱石に書かせたと主張する^^
ははは!
そーだったんですか。。知りませんでしたなぁ。


さて、タマオはニーチェを尊敬していて
ニーチェの言葉をなんども引用しているのが印象に残った。

「この世には事実はなくて解釈だけがある」

同意!
私も、もしかしたらそうじゃないかって思っていたところです!

そうかぁ、ニーチェがそんな事を言ってたのか。
だからね、解釈しかないのだとしたら、
世の中のすべてはどうにでも変えられるんです。本当は。
辛いって思うのが厭なら、別の解釈を見つければいいんです。
事実はないんですから

事実はない

私たちは幻覚の世界で生きているのかもしれないなぁ。
だからふわふわと落ち着かないのだ。
解釈はとっても個人的な行為
だから人は孤独なんだなぁ


なんかため息ついちゃう。


人間ってめんどくさい生き物なんだな
どうしてそうなっちゃったんだろ

やっぱり知恵の実を食べちゃったからかなぁ。


タマオとイブ(猫)の会話をご紹介

「よく考えてごらんなさい。足を失った猫で、足を元通りにしたいと思う猫なんて、想像できる? いやしないもの。そんなふうに考えるのは人間の特徴でしょ?」
「そうだよな。たいていの猫は、足がなくたって、片目がなくたって、あったときのことなど忘れてしまうから、気にやまないものさ」

そうか、、、、、、。
解釈について考えたいと思った一冊でした。



2013年本屋大賞 第4位
きみはいい子 中脇初枝

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土地開発で急激に人口を増やした新興住宅地「桜ヶ丘団地」に住む人々の普通の暮らしが描かれている短編集。


学級崩壊をさせてしまう新任の教師、子育て放棄の中で成長するこども、独居老人の日常、
大きな事件はなにもない。
たんたんと書かれているどこにでもある話なのに、なぜかすごく引き込まれる
登場人物は全員そばにいてもおかしくはない、ほんとうに普通のお話。
だけど、読者は不思議な空間に入ってしまうような感覚になる。
「普通」の中にはリアルな悲しみや不幸にあふれているということなのだ。

空気が重くなる。
例えば、軽い金縛りにあっているような重さ。
もしくはデジャブ。
自分の空間が歪むような気がする。

学級崩壊の章「サンタさんの来ない家」の中で
校長先生が新任教師に学校を紹介して廻る時の文章を抜粋。

「来年、40周年を迎えるの。桜がわびしいでしょ。わたしが来たときは立派な桜並木だったんだけどね、まわりの家から、大きくなりすぎてじゃまだし、倒れたら危ないし、落ち葉が迷惑だって苦情が出てね、切り倒したのよ、みんな。だからあの桜は、去年植えられたばかりなの。」

桜ヶ丘団地という集合体がどんなところなのか、よくわかる。
人間の勝手が簡単にまかり通る町
エピソードの切り取り方がうまいなぁと思った。


こんな環境(特別異常ではない、どこにでもあるのである場所)暮らせば人間の心が行き詰ってしまうのは、自然といえば自然だよね。
そんな人たちの生活を読んでいると、新鮮な空気を求めて必死に水面の空気を吸う金魚のようだ。
そしてそれらの話はどの話もすごくよくわかって
同じ悩みを抱える何かのサークルで同朋の話を聞きホッとするような、そんな錯覚にもなる。

だからどうなの、希望は描かれているの?と、要求したくなるけれど、
魔法のようなそんな処方箋はない。
だって、普通なんだもの。
日常に魔法はおこらないのである。

だけど、読後感はそう悪くない。
特別な魔法はないけれど、光がないわけでもない。


すごくお勧め!
とコーフンして差し出したりはしないけれど、

「じわりじわりと心に浸透してくる、結構いい本ですよ」
・・・みたいな感じでお勧めしたいと思うのであります。

本屋大賞の候補に最後まで残った本なのですから、
やっぱり魅力のある本だったってことですね。











ピエタ 大島 真寿美

傑作!と感動した「まぐだら屋のマリア」の後に何を読むか。
それに負けない質の良い内容を読みたいなぁと願った。
どうでもよい本、ただの時間つぶしの本とのお付き合いは、しばらくしたくない。
何かとても美しいものに触れたいと願う、ここ数年なのである。
 
大島さんの本なら、そこそこ大丈夫だろうと読み始める。
 
ピエタ
 
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きのう、ヴィヴァルディ先生が亡くなった…
 
から物語は始まる。
 
ヴィヴァルディ? あのヴィヴァルディ?
と、思い、裏表紙のあらすじを読むと史実を基に… と書かれているので、
やはりあのヴィヴァルディである。
 
物語にはヴィヴァルディ本人は一切出てこない。
彼に多大な影響を与えられた女たちの物語だった。
 
ヴィヴァルディは司祭だったんですねぇ。
この本で彼がどんな人だったのかとても身近に感じることができました。
そして、普通の人だったんだなぁなんてことも。
 
ピエタとは孤児院、且つ、音楽学校。
へぇ〜そんなんがあったんだと感心。
 
生存中、ヴィヴァルディは音楽史の残る大作曲家になるとはまだ誰も思っていないんですね。そういうものなんですねぇ。
 
ある楽譜をどうしても探してほしいとヴェロニカ(貴族)からエミーリア(孤児院で育った女性)は頼まれます。
 
それを探すうちに、ヴィヴァルディ先生の知られざる姿や、かかわる人々の意外な事情が浮き彫りになっていく話なんだけど、これが、すごく面白い。
 
先生が生存中はみな平穏にバランスを保って生活しているように見えていたけれど、内面では様々な想いを抱えていたことがわかる。
 
物語中盤からクラウディアという高級娼婦が登場する。
ヴィヴァルディ先生が高級娼婦のところへ通っていた!?
驚きの事実が発覚するのだ。
 
しかし、エミーリアもクラウディアに一瞬にして魅せられる。
クラウディアという女性は、誰をもを魅了してしまうのだ。
それは、彼女の語る言葉に覚醒させられるからなのかもしれない。
 
ピエタで厳格に育ったエミーリアとクラウディアの出会いは、奇跡の始まりとなる。
 
ひとつ、とても感心した文章がある。
 
貴族のヴェロニカは兄が政治から遠ざかり、商売ばかりに熱を上げることに憤慨していた。
そして、自分がなぜ貴族に生まれたのか、なぜ孤児ではなかったのか。
孤児と貴族にどんな違いがあるのか。
孤児のエミーリアたちのほうが、ずっと才能豊かなのに、才能のない自分は貴族というだけで恩恵を与えられている世の中に失望し希望をもてないとエミーリアに打ち明ける。
 
エミーリアは何も答えられなかった。
もしかしたら、クラウディアなら、何か言ってくれるのではないか?
そう思って、ヴェロニカの話を後日クラウディアに話してみる。
 
 
クラウディアのセリフが見事だった。
こんな風に明確に語れる人が他にいるだろうか?
だから、みんながクラウディアのもとへ通うのだろうと心の底から納得。
彼女は道しるべのような人だったのだろうなぁと思ったのである。
 
抜粋
 
エミーリア、あなたヴェネツイアの貴族がなぜ生まれたか知ってる?
ヴェネツイアを守り、正しく導くため、と聞いていますと私は答えた。
そうよ、その通り。彼らはそのために特別な教育を受け、先達の指導を受け、わたしたちのために、ヴェネツィアのために人生を捧げて下さる。彼らは己の能力に磨きをかけ、互いの能力を確かめ合い、試しあい、その能力が最も高いものを選び出す。----------我々の元首。ヴェネツィアを導くのにふさわしいものを------云々
 
以下もっと続くのだけど、なんと明確な導きなんだろうと感動しちゃいました。
こんな風に答えを言える人がそばにいれば、それは、何度も通いたくなるものです。
 
それにしても、貴族には貴族の、だから、たぶん孤児には孤児の、私には私の役目があるんだろうなぁと思った次第です。
私の役目ってなんだろう?
 
 
 
この本にはこんな至極の文章がたっぷり。
人々にはそれぞれ様々な困難があり、それぞれが克服しなければならないことがあるのだと、思い知らされます。
 
そして、よりよく生きた時にはきっとご褒美があるのだと思わせてくれる一冊でした。
 
 
この本は間違いなく大島さんの傑作だと思いました。
 
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取り返しのつかない事。
そうそうあることではありません。
この本は、取り返しのつかない事をしてしまった人々の苦悩と懺悔と、再生の物語です。
 
老舗料亭で見習いをしていた紫紋。
 
後輩が自殺してしまったのは自分のせいだ。
自分が死なせたのだ。
そんな想いに押し潰された紫紋は、これから普通に生きていくことなんて考えられなかった。
 
わずかな有り金をもってさまよい
最後の場所を求めてバスに乗った。
乗れるところまで乗ろう。
 
ついた先が「尽果(つきはて)」という名のバス停。
 
降り立った岬の突端に「まぐだら屋」という食堂があった。
吸い寄せられるように立ち寄る紫紋
 
こんんこんと湧き上がる白い湯気が、右手のカウンターから上がっている。L字型の白木のカウンターの中で、ことことと何か刻んでいる女性がいる。
 
女性の名前はマリア。
 
マリアだとか、シモンだとか、登場人物の名前が聖書になぞらえられているところが、この物語で語られようとするテーマが浮かび上がる。
 
とことん自分を追いつめて、死ぬことしか考えていなかった紫紋が
ふとこんなことを言ってしまった。
「あの、すいません、俺、すっげ腹減っているんです」
 
目の前にあった死が離れる瞬間だった。
 
紫紋は調理人だ。
まぐだら屋でしばらくアルバイトをさせてもらうことになる。
 
尽果という場所は伝説の場所。
流人や罪人を匿い迎い入れる土地なのだそうだ。
 
紫紋の再生が描かれているのだけれど、人生に重荷をしょっているのは紫紋だけではない
 
 
店のオーナーの謎のおかみも
紫紋と同じように苦悩を抱えて迷い込む旅人も
そして、マリアも。
 
 
 
取り返しのつかない事をしてしまう。
毎日のニュースを見ていると、そんな人だらけだ。
そんなニュースを見るたびに思う。
もし、私が加害者になってしまったなら、どうするだろう。
たとえば、間違って人を殺してしまったら、、
 
とても想像できない。
苦しくて苦しくて、耐えられないだろう。
 
だからといって、死ぬ勇気もないと思う
 
生き地獄だろうなぁ。
 
いったい、罪を背負った人は、どう生きていけばいいのだろう。
 
 
懸命に生きるしかなくて
その身を神に委ねるしかないのだろう
 
 
「・・・しかない」
という、限られた人生にも、希望があるというお話でした。
 
 
 
其々の哀しみや優しさがとても深くて、ストーリーに引き込まれます。
 
久々の傑作!
自信をもっておすすめします☆!
 
 
 
 
 
 
 
 

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