初期クリスチャンのエルサレムの使徒たちや年長者たちの指導的な立場にあったヤコブは、話し合いの後に上記の様に述べました。クリスチャンは、モーセの律法を守る必要はありませんが、血を避けることは必要でした。ですから、クリスチャンは輸血を避ける必要があります。無輸血手術には、どんな新しい技術が関係しているのでしょうか。難しい手術でも、無輸血手術ができるのでしょうか。結果はどうなのでしょうか。 以下の記事は目ざめよ!誌1998年12/8号「無輸血手術を見直す医師たち」からの抜粋です。
新しい技術
(省略)新たな技術の中には,(1)手術前の準備,(2)手術中の出血の予防,(3)手術後の管理が含まれています。明らかに,外科的な方法は皆,時間的な要素,つまり手術に備えて患者の健康状態を整える時間があるか,あるいは,緊急手術を行なう必要があるためにそうする時間がないかに大きく左右されます。 無輸血手術を行なうための理想的な方法は手術前の治療であり,それによって血球数を増やし,全体的な健康状態を改善します。それには,効果の高い鉄剤やビタミン剤だけでなく,ふさわしい場合には合成エリスロポエチン,つまり患者の骨髄を刺激して赤血球の産生を促す薬を投与することが含まれます。微量分析を可能にした科学技術により,検査のために採取する血液の量を少量にとどめ,それでいて,その血液からより多くの結果を得ることができます。これは,未熟児やかなり出血しているお年寄りの患者にとって重要なことです。 増量剤,つまり血液量を増加させるために静脈から注入される溶液も役立ちます。ある施設では高圧酸素室が使用されており,大量に出血している患者に必要な酸素を補給する助けとなっています。アトランタではロバート・バートレット医師が,酸素室は強力ではあるものの,多量の酸素は有毒なため,慎重に使用する必要があると説明しました。 手術中の出血の予防という二番目の段階に関しては,多くの新しい器具や医療技術があります。それらは,出血を最小限に抑えるよう助け,侵襲性を少なくして出血や損傷を最小限にとどめ,手術中に失われる患者自身の血液の回収および再利用をすばやく助けます。その新技術を少しだけ取り上げてみましょう。 ■ 熱を利用して,止血する電気メス。 ■ 手術中の止血を助けるアルゴン光線凝固装置。 ■ 振動と摩擦を利用して,切るとほぼ同時に凝血させるハーモニック・スカルペル。 ■ ある種の外科手術で,凝血を促し,出血を抑えるためによく使われる,トラネキサム酸やデスモプレシンなどの薬。 ■ 血圧を下げて出血を減らす低血圧麻酔。 さらに,術中血液回収装置が改良されていることも重要です。その装置は,手術中に患者自身の血液を回収し,貯蔵することなくすばやく再利用します。 最新の装置では,患者とつながった状態で血液を種々の成分に分け,必要な成分を再利用することさえできます。 (省略) 手術後の管理には,手術前の準備で用いられる増血方法の多くがしばしばそのまま用いられます。しかしたいていの場合手術後の管理は,輸血を受けなかった患者のほうが,輸血を受けた人よりも容易です。なぜでしょうか。
目をみはるような結果
血液を全く排除した技法の場合,手術前や手術中の仕事が多くなる傾向はあります。それでも外科医たちは,手術後の回復に要する時間が短縮されるため,患者の益となることに注目してきました。患者は,しばしば輸血に伴って起こる合併症にかかることはありません。輸血を受けなかった患者の入院期間は短くなることが実証されてきました。ニューヨーク病院・コーネル大学医療センターのトッド・ローゼンガート医師は,自分たちの開発した8段階にわたる血液保存法により,複雑な開心術を無輸血で自信を持って行なえるようになったと述べました。ロサンゼルスのグッド・サマリタン病院のマニュエル・エスティオーコー医師は,自分たちが行なった「数百件に及ぶ無輸血開心術に関する広範な経験」について語りました。S・スブラマニヤン医師は,マイアミ小児病院で行なった子供の無輸血開心術の成功例を報告しました。 整形外科手術,とりわけ股関節置換術は非常に難しい分野です。とはいえ,スウェーデンのウッデバルラ病院のオーラ・ハグ医師は,「外科的な手法と精密さ」を組み合わせることにより,エホバの証人の患者の出血を大幅に減らすことができた,とリガで報告しました。実際,ロンドンのインペリアル大学医学部のリチャード・R・R・H・クームス氏は,「整形外科手術全体の99.9%は……輸血……なしで行なえる」と述べました。
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血に関する問題
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ノアの大洪水の後に肉を食べることが許されましたが、血を食べることは禁じられました。血を食べる、つまり体内に取り入れることは、輸血をも意味します。それで、聖書は輸血を非としています。輸血について専門家はどう言っていますか。どんな医療を目ざすべきなのでしょうか。 以下の記事は、2006年6/8号目ざめよ!誌の「輸血医学―その先行きはどうか」からの抜粋です。 (省略)
専門家たちが発言する
このような事情を踏まえて,輸血医学に対してより厳しい目を向ける医療従事者が増えています。「デイリーの輸血に関する覚え書き」(英語)という資料はこう述べています。「同種血[他の人の血液]は危険な薬剤であり,一般の薬剤と同じ基準で評価するなら使用禁止になるであろうと指摘する医師たちもいる」。2004年の終わりごろ,ブルース・スピース教授は,心臓手術の際に血液の主要成分を輸血することについて,「術後の経過が輸血によって良くなることを裏付ける[医学]文献はなきに等しい」と述べました。しかも,そのような輸血の多くが,「深刻な外傷以外のほとんどすべての場合において,益よりも害を及ぼすようだ」と書いており,「肺炎,感染症,心臓発作,脳卒中の危険」が増大するとも指摘しています。 (省略)エディンバラ・スコットランド輸血サービスの代表者ブライアン・マクレランドが,「輸血は生体組織の移植であり,軽々しく決定するものではない」と述べているのもうなずけます。同氏はさらに,「もしこれが自分や自分の子どもであったなら,輸血に同意するだろうか」と自問するよう医師たちに勧めています。 実際,少なからぬ医療従事者は,ある血液学者が「目ざめよ!」誌に語った次の言葉と同じ意見です。「われわれ輸血医療に携わる者は,輸血を受けるのも施すのも,できたら避けたいと思っている」。医学界の中でそのように感じる専門家たちがいるのであれば,患者の立場にある人はどう受け止めるべきでしょうか。
医療は変わるか
ある人は次のように考えるかもしれません。『輸血医療に多くの危険が潜んでいるのであれば,代替療法が存在するにもかかわらず,なぜ輸血は今でも幅広く行なわれているのだろうか』。その理由としてまず,多くの医師が治療の方法を変えるのを単にためらっている,もしくは現在用いられている代替療法を知らないという点が挙げられます。「輸血」誌(英語)のある記事によると,「医師たちは,輸血するか否かの決定を,自分が過去に受けた教育,文化的価値観,そして“臨床判断”に基づいて下している」とのことです。外科医の技術も関係してきます。英国ロンドンのビバリー・ハント博士は,「失血量は外科医によって大きく異なるため,止血を適切に行なう方法について外科医を訓練する気運が高まっている」と書いています。また,輸血の代替療法は費用がかかりすぎると主張する人もいますが,最近ではそうでないことを示す研究報告が見られるようになっています。いずれにせよ,多くの医師は,メディカル・ディレクターのマイケル・ローズ博士の次の言葉に賛同するでしょう。「無輸血治療を受ける患者は,実質的に,現時点で最も質の高い外科処置を受けることになる」。
輸血の代替療法
世界各地にあるエホバの証人の医療機関連絡委員会は,「輸血の代替療法―簡便,安全,効果的」と題するビデオを医療関係者に提供してきました。過去6年間に配布された数は,約25の言語で幾万本にも上ります。 このビデオ・プログラムに登場する世界的に著名な医師たちは,輸血を施さずに患者を効果的に治療する最新医療について語っています。ビデオに対する反応は好意的です。 一例として,2001年後半にこのビデオを検討した英国の国立血液サービス(NBS)は,同国におけるすべての血液銀行の責任者および相談役の血液学者にこのビデオと1通の手紙を送りました。手紙はこのビデオを見るよう勧めるもので,「優れた臨床治療の目標の一つとして,可能なかぎり輸血を避けるという認識が高まっている」というのがその理由です。さらに,「[ビデオが]全体で伝えようとしているメッセージは称賛に値し,国立血液サービスが強く支持するものでもある」と述べています。
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初期クリスチャンのエルサレム会衆の使徒たちと年長者たちによって下された勧めによると、血から身を守っていれば、栄えるということを述べています。つまり、血を避けることが私たちの益になるということを述べています。では、無輸血治療のどんな方法があるでしょうか。それは、私たちにとって益となりますか。医師たちは何と言っていますか。 以下は目ざめよ!2000年1/8号「無輸血治療の必要性が高まる」からの一部引用です。 多くの医師が輸血に慎重になっているのも不思議ではありません。「輸血は基本的に良いものではないので,我々はどんな患者にもできるだけ輸血を避けるようにしている」と,カリフォルニア州サンフランシスコのアレックス・ザポランスキー博士は述べています。 一般社会も輸血の危険に気づき始めています。実際,1996年に行なわれた世論調査では,カナダ人の89%が供血血液よりも代替物を望んでいることが明らかになりました。「血管外科ジャーナル」(Journal of Vascular Surgery)は,「すべての患者がエホバの証人と同じように同種血輸血を拒否するわけではないだろう。しかし,感染や免疫修飾などの危険は,すべての患者のための代替療法を探さねばならないことの明確な証拠となっている」と述べています。 望ましい療法 幸いなことに代替療法は存在します。それは無輸血治療です。多くの患者はそれを最後の手段ではなく,望ましい療法とみなしており,それにはもっともな理由があります。英国の外科医長スティーブン・ジェフリー・ポラードは,無輸血手術を受けた患者の罹患率や死亡率は,「悪くても,輸血を受けた人と同程度であり,多くの場合,輸血が原因となりやすい術後の感染症や合併症を避けられる」と指摘しています。 (省略) 無輸血手術の利点の一つは,より質の高い医療が促進されるということです。「出血を防ぐうえで最も重要なのは外科医の技術である」と,オハイオ州クリーブランドの外科主任ベンジャミン・J・ライクスタイン博士は述べています。南アフリカの法律関係のある雑誌によると,無輸血手術のほうが「速く,清潔で,安価な」場合もあり,「術後の治療費を節約し,治療期間を短縮できる例が多いのは間違いない」とのことです。・・・ 無輸血治療 さまざまな方法 輸液: 乳酸加リンゲル液,デキストラン,ヒドロキシエチル澱粉などを用いて血液量を維持し,血液量減少によるショックを防ぐ。現在試験段階にある幾つかの輸液は,酸素を運搬することができる。 薬剤: 遺伝子操作を行なったタンパク質を使い,赤血球(エリスロポエチン),血小板(インターロイキン‐11),さまざまな白血球(GM-CSF,G-CSF)の産生を刺激することができる。ほかにも,手術中の出血を大幅に抑える薬剤(アプロチニン,抗線維素溶解薬),また急性出血を抑える薬剤(デスモプレシン)がある。 生体止血剤: コラーゲンやセルロースで編んだパッドを患部に直接当て,止血する。フィブリン糊やフィブリン・シーラントを使えば,刺し傷をふさいだり,広範囲に出血している組織を覆ったりすることができる。 血液回収: 血液回収装置は,手術や外傷で失われた血液を回収する。血液は閉鎖回路内で洗浄され,患者に戻される。このような装置を使って何リットルもの血液を回収する場合さえある。 手術用器具: 血管を切ると同時に止血する機器がある。組織の広範囲におよぶ出血を止める機器もある。腹腔鏡や,侵襲を最小限にとどめる器具のおかげで,大きな切開に伴う出血なしで手術を行なうことが可能になっている。 外科技術: 経験豊かな臨床医に相談することを含め,入念な手術計画を立てるなら,外科チームは合併症を避けることができる。迅速な止血処置は不可欠。24時間以上遅れるなら,患者の死亡率は大幅に高まる。大手術を幾つもの小手術に分けるなら,全体的な出血を減らすことができる。 (ヨハネの注解)
無血の輸液によって血液量を維持するだけで、出血による弊害を防ぐことができます。薬剤によって手術の前に血液量を増やしておくことができます。たとえば、術前のエリスロポエチンの投与によって赤血球の産生が促されます。止血のためのパッドを術中に使うことができます。血液回収装置があります。 さまざまな無輸血治療法を用いることによって、輸血による弊害を防ぎ、より質の良い医療を得られます。 |
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「エホバは,あなたの神,あなたに自分を益することを教える者,あなたにその歩むべき道を踏み行かせる者である。」(イザヤ48:17) |
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