風のとおりみち

まずは三日坊主にならないように、細く長く続けて行けたらいいな

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 一回目、少し固めの話題ですがどうぞお付き合いを、近年電車でも新型車の標準化が進められJR東日本と東急車輛が共同開発したタイプのステンレス車が関東の各線を中心に増殖しているのはご存知の方もいると思う。これも今の時代の一種の流行なのか路線バスにおいても、国土交通省のガイドラインの基で仕様の標準化が進められ、去年の夏以後、地元のバス会社にも標準仕様のステッカーを貼った新型車が走り始めている。

 路線バスというのは乗用車に比べるとはるかに生産台数も少なく、一方ではドアの位置や行き先表示窓の位置、各種スイッチの配置や、窓、座席の形など各部品のバリエーションが豊富でレディーメイドのように見えて、実は限りなくオーダーメイドに近い存在であった。会社毎に違うそんな各部の仕様を統一することで、製造ラインの均一化と大量生産を可能とし、新車一台あたりのコストを下げようというのが標準化の狙いである。以前から標準化の試みは色々となされてきたものの、各社とも長年の歴史の中で培ってきた伝統のようなものがあり、それが長らくの間本格的な標準化を阻んで来た。標準化が本格的に進められるようになって来たのはノンステップバスが普及し始めてからのことで、ノンステップバスはシャーシの構造上、どうしてもドア位置や座席配置などの選択肢が少なく必然的に標準化が進められたという側面がある。加えてここ数年のバス受難の時代である。乗客が減少し収入が減る一方で、バリアフリー法の施行で価格の高い低床車を導入することが義務付けられ、さらに都市部では排ガス規制の影響で決められた年限で車両を置き換えねばならず、以前よりも多くの新車を導入しなければならないという、いわば三重苦の状態にこの業界は陥っているのである。そのような中で一円でも安く新車を買うことは各社共通の課題となった。そこで、いよいよ国土交通省の指揮のもと各社の足並みがそろい、いわゆる標準仕様車の登場と相成ったわけである。

 私自身も標準化そのものを否定する気は毛頭無いし、また、ある程度の標準化は必要とも感じている。しかし一方で標準化が利用者へ与えるメリットについては疑問符を付けざる負えない。強いて挙げるならば、製造コストが下がることにより、新車が多く入り、新しいバスが増えることや、これから入る新車は基本的に全車ノンステップもしくはワンステップの低床車であるので結果的に低床車が増えるといったことぐらいであろうか。むしろ標準化によるデメリットのほうがこれから大きく利用者に跳ね返ってくるのではないかと気がかりである。現在と言うより将来へ向けての話しであるのだが、過去を振り返ると今までの大きなバス車両の進化は、どこかの会社がいわゆる当時の標準的な仕様をかなぐり捨て、冷房車なり、ワイドドアなり、ノンステップ車なりを先進的に導入することにより業界にインパクトを与え、それに他社が追随して、仕様が時代とともに変化してきたという歴史があるように感じる。標準化により、標準外の車両へのハードルが高くなると、どこの会社もそのような一歩進んだ車両を導入しなくなってしまい、結果的に新しい技術の採用が遅くなることで利用者へのサービスが低下するという現象が起こるのではないかということが、非常に保守色の強い業界だけに今の私の気がかりなのである。

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