月夜の出来事

音楽が大好きな色鉛筆画家の日々の泡

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 高校時代から大学生の頃、ヘンリー・ミラー全集をよく読んでいた気がする。北回帰線は当時の僕にとっては大きな衝撃だったが、その次に南回帰線を読んだら、北回帰線の10倍位いいではないか!これは大変だと、全集を読む事になってしまった。もう今から何十年も前の事で余り覚えていないが、確か、北回帰線で船上だったと思うが、主人公が、と言ってもヘンリー・ミラーだが、今の自分の健康状態を知るのに、静かにして、自分自身、自分の身体に向かって今の健康状態を訊く場面がある。それを読んだとき、これはヘンリー・ミラーの文学、そのものだと思った事がある。彼の文学は彼の内面の声を耳を澄まして聴く事にある様に思えてならないのです。そして、南回帰線では、ロータス、東洋的な思想に溢れています。この本を読んだとき、一番先に考えた事は、この本はきっと、欧米の人には理解されないのではないだろうかと言う事です。ここでの思想は、東洋のバックボーンが無いと理解出来ないと思いました。僕はアメリカの文学はエドガー・アラン・ポーとヘンリー・ミラーだけでいいです。他はみんな面白くありません。ヘンリー・ミラーは当時、僕にはとても大きく見えました。でもアメリカ人に聴いても誰も彼の事など知らないし関心もありません。それがアメリカです。フランスでは流石にサンジェルマン界隈では彼の写真の絵はがきが売られていますから、やはり、文明国だと思います。そう言えば、彼はクリシーで、パリで自分が生まれたと言っています。勿論、精神的にですが、パリで彼はアナイス・ニンとエロチックな小説を書いていました、1ページ、1ドルだったそうです。僕はその頃に書かれた、“オプス・ピストルム”と言う作品がもうすっかり忘れてしまいましたが、好きでした。本当に巴里で彼は生まれたのです。
 ヘンリー・ミラー全集のこの巻にはロレンス論が収録されていて、その中で、D.H.ロレンスの事を地球上に現れた第3の男と言っているのです。本を読んでいくと言う事はどんどん世界が広がると言う事だと思うのですが、僕は正にヘンリー・ミラーのこの一言でロレンスを読み始める事になっていったのです。こんなに偉大なヘンリー・ミラーがこんなにも言う、ロレンスとは一体どんな本を著しているのだろう?それから随分と時間が経って、確かにロレンスがいかに素晴らしい作家で、本当に第3の男に相応しい位の作家であると、僕には思えるのです。特に彼の“アポカリプス”はとんでもない位に衝撃的な作品です。彼の場合、彼の作品は単なる作品ではなくて、偉大な思想だと思えるのです。ヘンリー・ミラーのおかげでロレンスを知る事が出来てかれに感謝しています。

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いつも面白楽しく拝見させて頂いております。
今回初コメです。
これからのご活躍も楽しみに、もちろん拝読させていただきますよっ!頑張ってくださいね。 削除

2008/5/29(木) 午前 7:18 [ はるか ] 返信する

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