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パリのビストロにて

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 だれしも、ふと「旅」がしたいと思うことがあります。

 遠いところ、テレビで見るようなヨーロッパの街々、アフリカの原野、スカンジナビアの氷の大地、

あるいはエメラルド色に輝くエーゲ海、プラハの夜のモルダウ、そしてパリの街中に埋もれたビストロ

の片隅。

 人は、人それぞれにいろんなイメージの世界があって、そこへ行きたい、知らない町を歩いてみたいい

いう衝動を秘めています。

 どうして人は旅が好きなのでしょう。

 
 今年の九月。パリの地下鉄カデ駅の近くの裏通り。

 何軒かのホテルとレストランがぽつぽつとあります。表通りからちょっと入っただけですが、人通りが

ぐんと少なく夕闇ととも明かりが街路に漏れ始めていました。どの店で食事をしようかなと行ったり来た

り。

 店の構えからピンと来る感じがあって、表から店の中を伺いました。

 こんな時すばやく決断しなければなりません。ぐずぐずと中を覗いているより、覗いた瞬間に

 決断しなければなりません。そして、あたかも迷いなくスッとその店に何気なく入ったという

 ふうに、そしてにこっとボンソワールといって席に着くのです。

 美人のママ風のひとがちらっと目に入ったのが、その店に決めた理由の一つであることは否定できませ

ん。

 日本人などまず入ってこないだろうその裏通りのビストロ、そう思うとちょっと満足なのです。

 美人の女性、レネ・ロッソという感じかな、フランス語でメニューの説明をし始めてくれました。

 とてもすてきな笑顔で、優しくゆっくりと。

 フランス語があまり通じないとなると今度は英語を交えて身振り手振りです。


 結局、白ワインとフォアグラのサラダをまず注文しました。

 そしてプラは白身魚のムニュエル。魚の種類を聞きましたが、二度繰り返してもらったがその魚の

単語の発音と意味はわかりませんでした。三度目のとき、わかったわかったという風にうなづいたので

す。

 出てきた料理の味、ビックリの美味しさ。じつに美味い!彼女が選んですすめてくれたリーズナブルな

ワイン、これもまた最高なのです。

 旅先で、いい店に出会って美味しい食事とゆったりとした時間をもてたとき、それはなにより

 のよろこびです。

 二、三日したらまたこのビストロに来ようと思って店を後にしたのです。

写真・ 上から

     ビストロ「CANAILLE」のある通り Rue de Lamartine

     ビストロ「CANAILLE」

     店先に掲げてあるメニュー
 

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 マルセイユ・サン・シャルル駅からミラマスまで、コート・ダジュールとは反対方向、

コート・ブルー線というあまりメジャーではない列車が走っています。

 知る人ぞ知る美しい海岸が続くローカル線です。

 前日に、マルセイユ駅の案内書で手に入れた時刻表で、朝7時59発の列車

に乗ろうと決めていました。

 フランスの列車は、発射するホームは発車前20分くらいでないとわかりません。

 たぶんN番線だろうと掲示板を見ていたら、L番線との表示が出ました。

 駅の売店で買ったカプチーノがこぼれないようにしながら、L番線に向かいました。

 そこにはなんとも古ぼけたぼろい電車が止まっていました。

 乗客もまばらです。

 発車してしばらくすると、わぁーと嘆声をあげてしまいました。といっても、周りに

乗客はちらほら。べつに気にする風でもなく、窓の外を眺めていました。

 なんとも美しい、贅沢な別世界が拡がっています。まさにコート・ブルー。

 青い地中海とオレンジ色の屋根の家々、緑の海岸線とクルーザー。

 前日のマルセイユの町は、お世辞にも美しいとはいえません。町中いたるところ落書き

だらけ、そこら中に落ちている犬の糞と所狭しとつづく違法駐車の車の列。

 ところがちょっと離れると別天地のようなコート・ブルー、この落差はなんなのだろ

う?マルセイユの街中にチラホラ見える貧困はここではどこ吹く風。格差社会なんて

甘っちょろい言葉ではない気がしてきます。

 カリ・ル・ルエという駅で適当に降りることにしました。

 海岸まで歩いてみよう。

 途中、子供連れの女性に海岸までの道を聞きました。上品そうなご婦人と高級住宅

の続く松林。小さな港には、クルーザーがびっしり。

 そして広くはない砂浜には、やはり日光浴。

 からだにまったく何も着けないで仰向けに寝そべっている女性。

 磯では糸を垂れたりタコ取りに精を出す老人。

 時間の流れ方が全く違う。

 時間は流れていない、というより時間に流されていない。

 いまこの瞬間を満喫していて、過去も未来も「今」この瞬間に凝縮されている。

 時折出航していくクルーザーを見ながら、地中海の暑い日差しに打たれているのでし

 た。

 写真 上から

    マルセイユ駅のL番線

    コート・ブルーの車窓

    カリ・ル・ルエの港

    タコ取りの老人が釣果を見せてくれました

    カリ・ル・ルエのひなびた小さな駅舎の筆者

    マルセイユからミラマスまでの時刻表

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ルーブルのドゥノン翼、カノーヴァの「エロスの接吻で目覚めるプシュケー」の

前は、黒山の人だかりでした。

 この彫刻は「アモールとプシュケー」とも題され、新古典派のアントニオ・カノーブァ

の傑作です。


 この彫刻を見て、いろんな解釈の仕方があろうかと思いますか、エロスとは「欲望」、

プシュケーとは「生命の息吹」と解して、人間には本来生きようとする力、それを触発さ

せるエロスがあって、生き生きと生きることができるのだ、と見ています。本来的な生

を生きる力に目覚めることができるのだ、とそういっているように思います。


 キリスト教の伝播とともに、キリスト教支配が長く続いたヨーロッパでは、キリスト教

の作り上げた社会的規範、慣習、義軌などがすべてでした。それに背くことは

できませんでした。まあ、平たく言うと日本の自民党政治が長く続いて、現在の官僚制度

が作り上げられ、自分たちの都合のいい談合体質や役人天国になっているみたいなもの

で、キリスト教関係者がすべての力を持っていました。

思想的には、それはおかしいとして、ニーチェが「神は死んだ」といい、20世紀には

ハイデガーが人間の存在そのものについて考えました。それらの根底には、キリスト教

時代を飛び越えて、もっと以前のギリシャがあります。

 この彫刻も、理想的な美、完全な美、普遍的な美を求めるためには、古代ギリシャ人を

模倣することが、唯一の道である、とする新古典派のものです。

 「生きた精神」をとりもどそうとするハイデガーの現存在という考え方に思いを

はせたのです。


 

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 セバストポル(Bd.Sebastopol)大通りを左折してランブトー(Rue Rambuteau)通りに

入りました。歩き回ってお腹が減ってきたところ、頃合いにサンドウィッチ店がありまし

た。

ハイネケンと4.5ユーロのサンドウィッチを買いました。

店先のテラスでそれをほおばりながら一服です。ビールがのどを鳴らしました。

多くのビジネスマンや通りがかりの人がいろんな種類のサンドウィッチを次々と買って行

きます。

日本のように、ビジネスマンの昼食は近くのラーメン屋か定食屋かそば屋に列を作るとい

うのでなく、手軽にサンドウイッチかハンバーガーを店先のテラス席や公園でほおばると

いう感じです。

 近くの、ポンピドー芸術文化センターの広場では、大道芸人がそれぞれの芸を披露して

いました。

 ギターを弾いたり、銅像の真似をしてじっと立っていたり、手品をしたり。

 みんなが楽しそうです。ベンチには、日光を楽しむ老夫婦がにこにこしていました。

 子供たちが走り回っていました。若いカップルははいつまでも抱き合っていました。

 パリの空は、その日は青く晴れ渡っていました。

 写真 上から

    サンドウィッチ店

    大道芸人、銅像の真似

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帰国しました。

パリはとても涼しくて、というより寒いくらいで、日本に帰るとビックリの暑さ。九月も

後半というのに、この暑さは何でしょうか。

毎日おいしいワインにどっぷりの毎日でした。

とりあえず、お世話になったTOURING HOTEL の写真です。

いま、ヨーロッパは、円安のせいで、なんでもかんでも割高です。

とにかく、飲食費が高く付いて困ったものです。

昼食でも、通りすがりのサンドウイッチを買っても5ユーロ。

ちょつとテラスに座ってビールでも、というとすぐに二、三千円。

夜は、ワインをボトルとともにのんびりすると、毎日結構な費用です。

でも、美味しい店に行くとやっぱり美味しい。

この店は美味しいかな、と思いながら飛び込んで、美味しい店に当たったときは、

やった!とばかりうれしくなります。他のヨーロッパ諸国にはない美味があります。

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